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世界受容
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世界受容の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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9年前の発刊当時に物理で購入していましたが、Kindleで安くなっていたので再購入しました。 時の流れのおかげでイイ感じに記憶が薄れており楽しく読めました。 第2巻から引き続き忍耐を強いられる読書が続きますが、3~4割進んだところで種明かしが始まり、ようやく楽しんで頁をめくっていくことができるようになります。 しかし、物語の核心に触れるか触れないかギリギリのところを逡巡するストーリーに、芯を食わない隔靴掻痒感を覚えながら、物語は終わってしまいます。 「群盲象を評す」でいえば、群盲の人数が足りずに象を描ききれない感じでしょうか。あと2人、Lの字と母ちゃんの視点があれば象が描けたかなと思いますが、著者は敢えてその2名の視点を明かしていないのでしょう。 決して尻切れトンボではなく、こういう終わらせ方もアリっちゃアリですが、何百ページも引っ張りまわされた対価としては少々物足りなく感じますね。 | ||||
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発売と同時に購入、三回ほど読み直しはしたけれど、他のレビューにもある通りのなんともいえぬもんにょりな結末に、どうレビューとしてまとめていいものやら、と、今まで放置していた次第なのだけど。というか、これをどうやって映画にするのだろうとも思っていたのだけど。 ふとしたところから、そのきっかけが現れた。知人に誘われて(正確には「遊び出したらめちゃめちゃ怖かったのでそばにいてくれ」と懇願された)遊んだ洋物ホラーゲーム「 Slender 」がそれだ。 (※ 以後、若干ゲームのネタバレはいります。でも、ネタ判っててもゲームはめっちゃ怖かったです……※) 「スレンダー・マン」が何者なのかは、wikiを読むなりまとめサイトを見てもらうこととして、ゲームをプレイしていて非常に強く感じた「スレンダー・マン」の恐怖――― ・一定時間目が合うとゲームオーバー(死) ・ばらまかれた手がかりを集めて真実を考察していく。ただし、残された手がかり(直筆のメモ用紙!)からは次第に狂気しか感じられなくなってくる。 そして、なによりもここ。 ・スレンダーマンを認識することによって、つながりが発生し、それに生命力とパワーを与えてしまう。 この下りで「あれ……これってエリアxの脅威と似てね?」と思った次第。 つまりこの三部作ってば、「流行りの洋物ホラーゲームを小説にしてみた」ものなんじゃないんだろうか? だから向こうでは大人気なんじゃないのか? と。そう考えると、このもやっとした終わり方も納得できる。だってホラーゲームの恐怖とは、襲ってくる相手の意図や正体がわからないことから派生するものなのだから。だから往々にして、通常の思考では理解できない化物(宇宙的な恐怖)だの、亡霊にとりつかれたものだのが、ホラーゲームでの犯人とされるわけで。 そして、ゲーム「slender」でも、いくつもシナリオは追加され、いわゆる「真」EDも明らかになっているけれど、明確な解決には至っていない。 ブレアウィッチプロジェクトの例を挙げるまでもなく、どうやらこの手の「恐怖」――― 不可視のものを認識することによって、ソレに実在性を与え、ひいてはソレが襲いかかってくる、という恐怖が、まず前提と存在しているらしい。 (そういえば海外には「子供のベッドの下には魔物がいて、腰かけていると足を引っ張ってくる」なんてのもあったなあ、と) 堅実と思っていた現実・常識がぐにゃぐにゃと変容していく。 理性と知性がないと書けないはずの文字(ネイティヴ・アメリカンは文字に頼らない文化を持っていたがために、不当に見下されたという過去があるわけで)からにじみ出る狂気。 知ることが破滅とつながっていく。 こうした要素がたまらなく「恐ろしいもの」と感じられたからこそ、海外ではこの作品は絶賛されたのかなあ、と…… そんなことをぼんやりと考えた。 物語自体は、最初に書いたように、すべての謎が解けてすっきり! とはいかない。やっぱりね、だったけど。 しかし、変容した「彼女」の圧倒的な存在感、変容に対する登場人物たちのスタンス、これらはやっぱり読んでいて面白いものだった。けれど友達にぜひ読んで、と勧めることはちょっと難しいかな……。 | ||||
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まず、皆が知りたいであろう「エリアXの謎は解明されるのか?」という点だが、、、解明されたと言えば解明されたが、そこはジェフ・ヴァンダミア、カタルシスのカの字もあるはずはなく、狂おしいほどに残尿感全開。全3巻という膨大なページ数は謎の外堀を埋めるだけに費やされ、肝心の本丸に一歩踏み込んで中身を覗いたところで終了の体。 もしあなたがまだ『全滅領域』しか読んでおらず、『監視機構』と『世界受容』に読み進めるべきかどうか悩んでいるなら、悪いことは言わないので『全滅領域』で話は終わったものと見限ったほうが身のためだと思う。いや、決して続編2巻がつまらないという訳ではない。しかし、『全滅領域』を満たしていた捕らえどころのない異界的な空気感が巻を進むにつれて極大化していくことを鑑みると、『全滅領域』を読み終えた時点でシリーズを読み進めるかどうか迷っているような人間が続編に身を投じるには、それなりの覚悟が必要だと思われるのだ。しつこいようだが、最初から最後まで一貫して生物学者の一人称視点で描かれていた『全滅領域』は、シリーズ中で最もリーダーフレンドリーな内容だったという点を忘れないで欲しい。 それにしても、本巻『世界受容』は最終刊に相応しく?前2巻と比べてもまた格別の読みにくさ&じれったさ。現在のパート、前局長の回想パート、灯台守の回想パートが入り乱れながら、エリアXの出現に至った経緯、前局長の人生、灯台守の辿った運命、エリアXに突入したゴーストバードとコントロールの苦闘が描かれるのだが、まあ読んでると眠くなるわ眠くなるわ、読了まで予想以上の時間を要してしまった。 人物の内面描写が全体の99.9%を占めるこの物語を一体どうやって映像化するのか、こうご期待。 | ||||
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サザンリーチシリーズの第3巻。 この巻にて終結。 なのだけれど、今までの1巻「全滅領域」、2巻「監視機構」とは違い、語り手が多く、時間も前後、場面の展開もかなり多い。 最終的には、エリアXの謎が今一つ理解できなくて、わからないまま読み終わってしまった。 第1巻の生物学者、第2巻の”コントロール”など、登場人物がシリーズを通じて出てくるので、もう少ししっかりと詠み込めば理解できるのかもしれないけれど、とにかく、第3巻世界受容だけで、サザンリーチの世界観が描き切れているとは思えなかった。 人間関係とか、割と俗っぽいところに焦点が当たっているような気がしたので、世界観というより、想い出ドラマかなと思えるようなところが、残念だった。 この巻では、どちらかというと謎の世界エリア'Iをもう少し描いてほしかったというのは、私のわがままか。 作者が、このエリア'Iに対して、愛情を持てなくなってしまったのでなければ、もう少し続巻をお願いして、エリア'Iの底知れない恐ろしい感じを描きこんでくれないかなあ。 | ||||
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