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蜩ノ記
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蜩ノ記の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 41~60 3/4ページ
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時代小説特有の理不尽な事に対峙するという設定にはまりつつ ついついはまってしまった。 聴き始めたら一寸の暇も惜しんで先に進みました。 純粋に楽しめました。 | ||||
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読み物としてはとてもおもしろかった.ただ,主人公の思いが理解できても共感しきれない部分があった.これは読む人によるのでしょう. | ||||
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藤沢周平作品や童話の「ベロダシチョンマ」に似たイメージがちりばめられ、面白く読みました。 武士に支配されている百姓の生活感、不屈さをするどく活写。村祭りの風習の土臭い野生も、さすが時代小説ならではと、感心しました。 物語の背景にある自然描写の美しさも筆力の確かさがあって、物語りも充実しています。いい小説です。 ただ、秋谷がしゅくしゅくとして切腹にのぞむ、というのはきれいごとすぎるような……。人ってそんなにあきらめよくもないし、強くもないんじゃないの? でも、小説だし江戸時代の武士だからいいのかな? そのへんがひっかかるので、星4つ ぜひご一読ください。 | ||||
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過去の問題で期限付きで腹を切ることを命じられた戸田秋谷。その家族のもとに見張りに来た信吾。 この時代が故の非情な運命にさらされながらも、正しい道に清廉に生きる人々が魅力的だった。 すぐそこに待つ死に超然として生に未練がないという秋谷に、坊主が言い放つことばが残った。 この世に残るものを思うなら、この世をいとおしい、去りたくないと思って逝かなければならない、と。 後悔を残して死ぬことは、一見ダメそうに見えるが、残る世界が素晴らしい世界であるということを暗に示す。 まだ人生を残すものにとっては、生きるに値する世界であると、こんな気遣いは深すぎる…。 | ||||
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時は文化4(1807)年。豊後国羽根藩の武士・檀野庄三郎は老中の命を受け、向山村で謹慎中の藩士・戸田秋谷のもとへ向かう。秋谷は、7年前に事件を起こした廉で蟄居を命じられたものの、藩主・三浦家の事績をまとめる仕事を任され、それが仕上がる3年後に切腹するよう定められていた。 庄三郎は藩主の家譜を清書するという名目で戸田家に住まうことになるが、実は家譜の内容が三浦家にとって不都合なものではないかを逐一監視する密命を帯びていた。 時が移るにつれ、庄三郎は秋谷が引き起こした事件の真相に近づいていくことになる…。 ------------------------- 2013年下半期の直木賞を受賞した時代小説です。 物語は密通事件の真相解明という推理小説の態(てい)を見せつつも、忠義と恭順という武士の世界に生きることの悲哀を描いていきます。 秋谷は四十代にして命の期限を切られた存在です。藩主の側室と密通したとみなされながら、そのことに対して申し開きをするでもなく、無欲恬淡に家譜編纂の仕事に邁進する日々を送っています。 <民主>の言葉も概念も存在しない、現代の目から見れば理不尽きわまりない200年前の世にあって、秋谷は凜乎とした姿勢を貫いています。それは、いつの社会においても、人が手放すことがあってはならない気構えと品格といえるでしょう。現代的な理屈では消化しきれない彼の姿を、私は<諦念の妖美>とでも形容したくなりました。そしてそれこそが、まだ十分に壮健と呼ぶべき年齢にありながら人生の刻限(とき)を定められたときに、人が今日以降をいかに生きるべきかを思い定めたときに取るべき姿勢の理想美といえるのではないでしょうか。 そしてまた、秋谷と対で描かれるのが、不義密通の相手とされる、お由の方こと松吟尼です。彼女が秋谷の娘に語る次の言葉が、まさに秋谷の示す<諦念の妖美>を言い当てています。 「薫殿、ひとは哀しいものです。たとえ想いが果たされずとも、生きてまいらねばなりませぬ。されど、自らの想いを偽ってはならぬと思うております。そのこと、お許しください」(222頁) しかし、果たされなかったかに見えた主人公たちの<想い>は、物語が行き着く先で確かに次の世代へと引き継がれていったように私には見えました。そのことを確信した末に書を閉じることができたのは、書を読む大きな喜びだったといえます。 | ||||
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豊後羽根藩の大名の側室を助け出す際に起きた事件で、蟄居と10年後の切腹を命じられた戸田秋谷と、些細なことから藩内で忍傷沙汰起こし、秋谷のお目付役として戸田家に居候することになった庄三郎を中心に書かれた時代小説。庄三郎は、清貧に過ごす秋谷を見てやがて、秋谷が切腹を命じられるほどの悪事を働く人物ではないことを確信し、死を従容として受け入れる秋谷を救うため奔走する。 秋谷の切腹の日が迫る中、10年前の事件の真相、側室の出自の謎、農民同士の諍い、息子の成長、庄三郎の恋、など様々な出来事が起き、それぞれが面白く、ほろ苦い。何故秋谷は切腹を命じられたのか、秋谷の切腹を回避する手段はあるのか、最後までミステリー仕掛けで飽きさせないのがこの本の魅力。一方で、時代小説として文章の重厚さや時代考証の確かさから、作者の知識の豊富さが窺え、直木賞にも納得の一冊。 | ||||
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別の方が、藤沢周平先生の作品と、世界が近い、読者が重なると評しています。 ご指摘は、とても的を射ているように感じます。 ただし、この蜩の記にかんして私が感じたのは、吉川英治先生の大岡越前に似ているように感じました。 情景の表現など、作品のタッチは、藤沢周平先生の世界と重なるのですが、ストーリーと結論が最初に決まっていてい、それに向けて、かなり強引に物語を進めていく流れが、巨匠吉川英治先生が大岡越前においてハマってしまった失敗に、酷似しているように思いました。 それは、昔の時代劇において主人公が10数人の敵に襲われても、あっという間に退治してしまうのに対して、鬼平犯科帳における平蔵さんが、3人以上に囲まれると、身を守るのが精一杯であると描かれていることと、よく似ています。 ひとことで言うと、情景・背景・物語が精緻であるのに反して、物語の根幹である登場人物の行動が、全てにおいて、アリエナイという感じで、全くリアリティーが感じられない点です。 ☆5つは、美しい文体、情景表現、背景の精緻さなど、娯楽時代劇としては、とてもクオリティーが高く、非の打ち所がないことと、根本 泰彦 さんの朗読が、凛としていて、物語の雰囲気にピッタリあっているからです。 素晴らしい作品をありがとうございます。 | ||||
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現代的にいうと、懲役10年+死刑というとんでもないセットである。いっそ死刑(切腹)だけだったら、楽だろうに… 戸田秋谷は、この懲役刑(家譜編纂)を日一日と無駄にすることなく、粛々と真摯につとめて行くのである。 それは単に藩のあるがままの姿を後世に伝えるため、藩の発展の為である。 人はこれほどまでも誠実に生き、そして死を受け入れられるのか? 極めて日本人的な心の強さというものを感じられずにいられない。 | ||||
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読みに入るのに重たく感じ時間がかかりましたが、しかし読み始めると一気でした。静かな感動と言うか武士の忠義とはすごいな、それでも家族愛には別の形で接していて良かったです。 | ||||
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原作、映画共に見ましたが、音声版(Audible)があるということで、試しに聴きました。 iPhoneをスピーカー端末に繋いでリビングで聞きましたが、原作しっかり頭に入っているのを差し引いても、非常に気軽に聞けました。 聞くというより読書に近かったです。 ラストは原作や映画でも感じなかったですが、音声で聴くと涙が出てきました。 こういう品質の作品ならドンドン葉室先生の作品聴いてみたいです。 注:二回目を聞こうとした時に初めて気がついたのですが、音声版音質設定ができます。標準と高音質です。初期設定では標準になっていますが高音質だと音がぜんぜん違います。 この作品は高品質で聴くのをオススメします。 | ||||
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まさに葉室ワールドの展開です。心静かになすべきことをやりとげる。私もこうありたいと願うばかりです。 | ||||
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地元が舞台だったので、楽しく一気読みできて、面白かったです。 | ||||
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主人公の生き方が、とても男らしく、私利私欲にとらわれない行動に心が清らかになる。 | ||||
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不遇な身でありながら清廉な武士としての生き方を貫く主人公に感動を禁じ得ません。この作家の作品は初めてでしたが、他の作品も読んでみたいと思わせるものでした。 | ||||
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男社会は今も変わっていないのかもしれませんが、不条理な時代に生きた、 主人公の信念と家族への想いや優しさが、ひしひしと伝わってくる作品です。 やっぱり涙無くして読み終えることが出来ませんでした。 | ||||
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時代小説は、忠臣蔵をかなり読んだだけの者です。 文体や時代小説独特の言葉遣いなど、たいへん興味深く読みました。九州の話ですが、映画同様台詞は標準語になっているので、分かりやすい反面、こだわられる方には、???かもしれません。 庄三郎も秋谷も、ともに武士道に生き、武士道を全うして生涯を終えます。スリリングな謎解きの趣を兼ね備えたストーリー展開は、既レビューにもあるようにちょっと子細に過ぎ、衒いがあるものの、一気に読ませます。 直木賞も宜なるかな、であります。 | ||||
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読んで居るうちに藤沢周平の本を彷彿とさせました。三回も読み返し、堪能しました。 | ||||
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映画よりも先に読んで於けばよかったと後悔しました。 情景を思い浮かべながら読めた | ||||
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私にとって初めての葉室麟の作。直木賞受賞作ということで読んだ。面白かった。久びさにいい時代小説に出会ったという感を持った。でもワァー、感動!というほどでもなかったのも事実。ただ、この作によって葉室麟という作家に興味を持ち、その後続けて何作か読んだ。まだまだ全てを完読してないが、今の所「椿散る」のほうが私はよかったと思う。 | ||||
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葉室麟の作品をはじめて読みました。秋谷の生き様に涙せずにはいられませんでした。人間とはかくも強いものか、と考えさせられる作品でした。他の著作も購入してみようと思います。 | ||||
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