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武器よさらば
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【この小説が収録されている参考書籍】
武器よさらばの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全38件 21~38 2/2ページ
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書き出しが良く、さいきんの翻訳はよりわかりやすくなって いる。文字の大きさも適度に編纂されていて、読みやすい 書籍になっている。 | ||||
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第1次世界大戦のイタリア戦線。傷病者搬送の任務に就くフレデリック。オーストリア軍との戦線は、泥沼の膠着状態。イタリア軍は山に籠るオーストリア軍に対し、総攻撃をかける。その中でオーストリア軍の砲火を受けてフレデリックは負傷し後方に送られ、ミラノの病院に入院する。 ミラノの病院で看護師のキャサリン・バークレイと再会し、フレデリックは初めて恋に落ちる感覚を知る。フレデリックはミラノの病院に入院中に二人は激しい恋に落ちる。そうした蜜月も過ぎ、フレデリックの体調の回復により、戦線への復帰を命ぜられ、また北部イタリアの戦線に戻る。 戦線に戻ると、オーストリア軍に加え、ドイツ軍が本格的に侵攻してきて、イタリア軍は戦線を各所で打ち破られ、厳しい退却になる。 厳しい退却ののちにフレデリックを待ち受けていたのは、脱走兵との嫌疑であった。敗残兵が同じイタリア軍に殺害されていく中、フレデリックは脱走を決意する。この退却行は、ヘミングウェイならではの細密な描写で描かれている。 フレデリックは逃走を重ね、キャサリンとの運命的な再会をする。フレデリックは脱走兵として追われ、バーテンに助けられ、キャサリンと共にスイスに脱出する。 スイスでは、二人は満ち足りた生活を送るが、最後に残るのは悲劇的な結末そして絶望的な喪失感であった。 ヘミングウェイは「海流の中の島々」の中で死をもってしか埋められない喪失感が存在すると述べている。 フレデリックの喪失感はそうした種類のものであろう。この喪失感は、「海流の中の島々」に繋がり、結晶になったのだと私は思う。 | ||||
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文豪ヘミングウェイの長編作です。第一次世界大戦の様相と悲劇のラブロマンスです。複雑な人生の機微を描いていると思います。 | ||||
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私はヘミングウェイの本に関しては、それほど多くの本を読んでないし、同じタイトルの他の訳についてはコメントのしようがないが、第一人称を平仮名で「おれ」と書き、非常に簡素な文に心掛けたこの訳にのめり込んだ。誰でも理解できる、言葉足らずとも思える文は、中立的な思考を強調している。これこそヘミングウェイの狙いだし、この訳は素晴らしい。 ブコウスキー(勝手に生きろ)は私の大好きな作家なのだけど、彼が好きで、ヘミングウェイは少し難しいな、と思われる方は是非、本書を手に取っていただきたい。ブコウスキーは戦争中国内で逃げ回るヘミングウェイをパロディとして書いたんじゃないかと思えるほど、笑いのセンスも影響されていて、気に入っていただけると思う。 | ||||
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いちいち刺さる互いへの思いやりが滲む言葉。誰かを本当に好きになれてた頃を思い出すが、そうした気持ちはこんな風にして殺される。 | ||||
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第一次世界大戦のイタリアに派兵されたアメリカ人(若者)が戦争の無意味さに嫌気がさして、そこで出会った看護婦さんと恋に落ちて脱走するけど・・・、みたいな話。「隣の国同士で争うなんて絶対に止めるべき。めちゃ無意味。どうしてこんなこと始めたさっぱり分からん・・・」という主人公の主張は、中国とのいざこざがエスカレートして戦争になりかねない、今こそ広めるべきと思う。 | ||||
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戦争とは人が歩くこと。 戦争とは人の名誉が無になること。 戦争とは人が空腹になること。 戦争とは人が殺し合うこと。 一方で新しい生命が生まれるのは容易ではない。 人という種の生存にとって戦争は不要なものであることが分かります。 | ||||
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一次大戦に翻弄される二人の男女の物語であって、ホラーではない。 内容についての評価は、岩波や新潮から出ているもののレビューを参考にしてください。 光文社古典新訳の金原訳は、若い男の話し言葉で書かれていて、とても読みやすかった。個人的には、新潮社の高見訳の方が好きだが、それは好みの問題でしかない。少し固めの文が好きな、二十代の意見でしかない。 金原訳の易しさは、中学生くらいの生徒が読書に入門するのに適していると思った。 | ||||
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わたしは純文学の愛好家であります。 しかしながら、本作は底知れぬ恐ろしさを秘めたストーリイが展開されており、ピーター・ストラウブのごとき構成に、ジョージ・A・ロメロ監督「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」に並ぶ衝撃がありました。 恐怖の描き方は、ジョージ・A・ロメロ監督の「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」的な趣があります。 ラスト・シーンを読んだあと、貴方は布団で寝れぬであろう。 本作は、純ホラー作品なのである。 わたしは業を煮やして新潮社に言った。「ホラー作品に、純文学のレッテルを張るでない」。 | ||||
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ヘミングウェイ作品の中でもこの「武器よさらば」は群を抜いて素晴らしい出来だと私は思います。それは戦争(第一次世界大戦)を実際に戦った一人の兵士が後に作家となって書いたことで「個人的な視点から見る戦争」を表現できたのではないかと思います。 第一次世界大戦中のイタリアを舞台に一人の兵士と看護婦の物語を描いていて、主人公の兵士は戦争で大した活躍をするわけではないし戦地を脱走する。つまり、勲章を手にするか、名誉の戦死か、というよくある二択を完全に排除している点は興味深いと思われます。また、その二択のせいで見えにくくなっている「個人の人生」をしっかりと描いています。 結末を含めて戦争と男と女の関係をリアルに描いているので、中学か高校の国語か歴史の教科書に載せるべきだと思うが、戦争を「(個人の意思を捨てた)国の一大事」と捉える教科書には不向きでもある。だからこそ戦争をなくしたいなら世界中の人々がこの作品を読むべきだと思う。 作中のいくつかあるターニングポイントで食事や酒やバーテンダーが出てきますが、その三つは共通して「生きる物を平等に助ける」役目を果たします。その点にも注目していただければより面白いのではないでしょうか。 | ||||
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主人公フレドリックとキャサリンの出会いと恋愛を軸に「生と死」を 見事に描いている。 文章が簡潔にテンポよく進むのが印象的だ。 日本人には書けない作品。 真似をしようにもへミングウェイみたいな生き方がダイレクトに 反映された本作のような作品は無理だ。 印象的なのは「雨」だ。 キャサリンは雨を恐れる。 それは「雨に打たれて死んでいる自分が見えるから・・・」 僕は本作のラストに出てくる雨ほど悲しい雨を知らない。 | ||||
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第一次大戦下、アメリカ人フレドリックはイタリア軍で傷病兵搬送任務にあたっていた。彼は戦地で出会ったイギリス人看護師キャサリンと恋に落ちる。凄惨な戦争のもとでも彼女との日々に癒されるフレドリック。しかし戦況は厳しく、ドイツ軍の大攻勢のためイタリア軍は敗走をよぎなくされる。そのさなか、フレドリックは戦線を離脱してキャサリンのもとへ帰ることを決意し…。 今から四半世紀も前の高校時代、大久保康雄の翻訳で「武器よさらば」を読んだことがあります。若い二人が理不尽な戦争によって翻弄されていく悲しい物語に心揺さぶれたことをよく憶えています。 私が好きな高見浩の手でこの物語が新たに訳し直されたと知り、もう一度二人の運命と伴走してみることにしました。 死と隣り合わせの日々に熱を帯びる若い男女が、高校生であった私の目には憧憬の対象として映ったものです。故郷である地方都市以外で暮らした経験のない私が、自分の人生ではなくこうした小説の中にしかまだ見出すことのできない、波乱に満ちた物語に憧れを持つのは無理からぬことでした。 あれから幾星霜。人生を歩んできた末に今回再読して印象に残ったのは、少し別の側面でした。 本書124頁で、フレドリックは会話をかわした従軍神父がいつの日か故郷のアブルッツィに帰ることを静かに祈ります。町はずれを流れる小川。そこに棲む鱒。涼しい夏の宵。栗林を縫って行なわれる秋の狩り。一緒に昼食をとる地元の農夫たち…。彼はそんな様子を思い描きながら眠りにつきます。 そう、なんてことはない、波乱とは縁遠い村の日々には、戦争のない幸せがある。しかし変哲のない生活にありがたみを感じることのできる平和が今は遠のいてしまっている。そのことを描く、とても美しいこの場面を私は幾度も読み返しました。 この場面に胸打たれる私が25年後の今ここにいる。そのことを感慨深く思った読書です。 | ||||
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詳しいところまでは覚えていないけれど、悲しい恋の話しだったと思う。 ヘミングウェイ独特の贅肉を殺ぎ落としたような,淡々とした文体が,読みやすくて,内容はシリアスなのに,結構スラスラ読みました。好戦的で男らしいが,内面や心は深く傷付いている,という男性像はヘミングウェイの作品に共通して登場する人物だと感じました。 | ||||
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「武器よさらば」は、恋愛小説です。 ヘンリーとキャサリンとの清く、そして短すぎた愛のお話です。さらに、身ごもった新しい命まで失う。 後半、スイスに向かう湖上での二人の件には共鳴しました。なれないオールを必死に漕ぐ姿は、所帯を持ちたての自分の心境に、相似していた。まさに、「おれが、こいつを幸せにする。」という決意にほかならない。 また、健気なキャサリンの存在は、私の細君の存在にダブる。ちょっと時代遅れな男女間のお話ですが、戦争という時代背景が無くとも大いに語るべき意義のある小説と思う。 ですから、この作品を、戦争文学とは位置づけたくはありせん。 | ||||
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フレデリック・ヘンリとキャサリン・バークレイの恋愛小説と見るべきか。戦場から脱走し、二人でスイスにへと逃亡するところなどは、はらはらものだった。戦争という死と隣合わせの場にいたということが、二人の愛を更に情熱的なものへと導いたのだろう。アーネスト・ヘミングウェイの書く小説は、喪失感たっぷりである。これが現実といえるような厳しさと切なさ、、、しかしそこにこそヘミングウェイの小説の本質がある。戦場を体験したヘミングウェイだからこそ書くことのできた厳格かつ力強い文章だったと思う。読み終わった後に、深いため息をついてしまいそう。。。でも、どこかでそれを望んでいるからこそ、この作品が支持されるのだろう。 | ||||
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悲しみの中に幸福の余韻を残す作品。 アメリカ人でイタリア軍士官のフレデリック青年は、婚約者を失ったキャサリン看護婦と出会い恋をする。戦場で負傷したフレデリックはミラノの病院で彼女と再会し再び2人の恋は燃え上がる、しかし戦争が2人の恋を再度引き離す。命がけの逃亡の末2人は三度再会を果たす。結婚を誓い平和を求めスイスえ脱出した2人の運命は、、、。 戦争、恋愛、自然、リアルな描写、浪漫、そして酒、どこを切ってもヘミングウェイ!ダイナミックで充実した内容はどっぷりと作品の世界に読者を引き込みます。へミグウェイに興味がある人には是非この本を、男の方には特におすすめします。 | ||||
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初めてヘミングウエーの小説を読んだ。 訳を読んでいるので、原文はどうかわからないが、大変読みやすく、登場人物の台詞がユーモアに富んでおり、読んでいて楽しい。そんな中に、疫病による死があり、襲撃による中の死があり、そして最後に主人公の悲劇があり、大戦の中での兵士の生き様が記されており、下巻をあわせても、数時間で読めてしまう面白い内容であった。 | ||||
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ロマンスと戦争の組み合わせが絶妙。悲恋小説としても、戦争小説としてもとても読みごたえがある。 ヘミングウェイ自身、兵として戦争を経験しているだけに、戦場の描写はリアルでダイナミック。罪無き人間が戦争によって不幸を被らなければならない不条理が、悲劇的な主人公の目を通じて描かれている。文章もわかりやすく、戦争の過酷さ・悲惨さがとてもよく伝わってくる。 この「武器よさらば」は、“戦争の世紀”と言われた二十世紀の文学の象徴であると言っていい。 | ||||
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