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先導者



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【この小説が収録されている参考書籍】
先導者
先導者 (角川ホラー文庫)

先導者の評価: 3.25/5点 レビュー 8件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.25pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(5pt)

快作

ホラーというよりファンタジーに近い。静謐な雰囲気が文面から滲みでてくるようでとても良かった。
先導者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:先導者 (角川ホラー文庫)より
4041020727
No.7:
(2pt)

羊頭狗肉

2005年の「夜市」がいわゆる王道的ホラーとは趣を異にするとはいえ、まぎれもない傑作だったのに比べると、ホラー大賞もレベルが落ちたものだ。
 前半50ページほどまでの文章は確かに素晴らしい。この調子で、いったいどんな世界に読者を導いてくれるのかと思ったら、死後の世界が生者の支配下に構築されているという、極めてありきたりで陳腐な展開に突入してしまう。そして文章も次第に雑になっていく。
 イライラしながら最後まで読んだが、結局作者が何を訴えたかったかはまったく伝わってこなかった。

 「死」とは、あらゆる生物を問わず絶対的な未知の領域であるがゆえに、恐怖の頂点であるわけだ。宗教がどのように仮構していようとも、所詮は生者による想像の産物でしかなく、多くは打算と虚飾と金銭的・政治的思惑に彩られている。落とし所にそれを持ってきたのなら、あるいは「全部主人公と心を病んだ人々の妄想でした」とでも解釈すべきなのだろうか。

 本来なら☆一つだが、作者の努力と文章力に敬意を表し、☆☆にさせていただく。
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4041020727
No.6:
(1pt)

全然面白くないですよ

ホラー大賞とったというから、読みましたが全然おもしろくないですよ。「夜市」とか「化身」とか名作はでてきませんねぇ。
先導者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:先導者 (角川ホラー文庫)より
4041020727
No.5:
(5pt)

久しぶりの大当たりって事で

素晴らしい!たまにこの手の傑作が出てくるから止められないのですよ、角川ホラー文庫収集を。
圧倒的な文章力で綴られる究極の儚さと死界の幽玄さ、途方もなく美しく震えがくる程切ない、深い余韻を与えてくれる一冊、おススメします。
先導者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:先導者 (角川ホラー文庫)より
4041020727
No.4:
(3pt)

この世界観は秀逸

「死者を導く者」をキーアイディアに、シンプルにまとめた、秀逸な作品。もう、それだけで読む価値はある。先導者のリアリティは抜群。おそらく、著者は、物語を紡ぎながら一緒にこの世界を体験したのではないか。読む者も先導者に導かれ、彼我の世界を堪能できる。
しかし、読後感が今ひとつであることも否めない。物語の落としどころが、あれしかないのは、まぁ仕方ないかもしれないが、もうひとあがきして、読む者を呆然とさせるようなラストがついていたら、と無い物ねだりしたくなる。欠点として挙げるとしたら、2点。彼岸の世界をコントロールするのが、現世利益にしがみつく組織というのは、どうもリアリティがない。彼の地を知る者達は、そちらに軸足を移していくのが自然ではないだろうか。もう一点は、好みの問題でもあるが、やはり、この文体。このスタイルを選ぶのであれば、やり切って欲しい。少なくとも、私には、ところどころ、バランスを崩しているように見えた。注意深く言葉を選んでいるにもかかわらず、不注意に思われる重複や、軽い言葉使いがあると、かえってそちらが目立つ。文体が地肉となっていない印象を受けてしまった。一人称独白体であることもあいまって、描写を語りで書かなければならず、主人公が饒舌すぎるようにも思える。もう一点、これは完全に好き嫌いの部分だが、最初の御役のエピソードはもっと後にあった方がいいような気がする。
先導者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:先導者 (角川ホラー文庫)より
4041020727
No.3:
(1pt)

稚拙

なぜこの作品が賞を獲ったのか、理解に苦しむ。
ジャンルとしても、どういう線引きができるのかよく判らないし、少女を主役に据えた時点で失敗?
いずれにしても、少女文学の域を出ない稚拙さが目立った。
先導者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:先導者 (角川ホラー文庫)より
4041020727
No.2:
(4pt)

恐ろしく優れた作品。でも…

久しぶりの本格長編ホラー小説の登場に興奮しながら読みました。御役という死者の魂を導き、生まれ変わりを先導する「先導者」の物語を一人称で長々と物語っています。死後の世界の描写が幻想的だし、お話の持って行き方も上手い(主人公が果たして何者なのか、物語の中盤になるまで明かされないところもいいですね)し、言葉遣いも丁寧で緻密なので壮大な死後の世界を迫力ある表現で演出しています。登場人物の行動にもムリを感じないしかなり優れた物語です。

ただ、これが日本ホラー小説大賞の受賞作ということを考えると…。舞台設定がSFファンタジーで誰も知らない死後の世界と「先導者」というユニークな仕事が初期設定された上で話しが進むので、「へえー…ふぅーん…そうなんだ…なるほどねぇ…」というリアクションになってしまい、恐怖を感じる余地は全くありませんでした。

だから、★5つからホラーとしては物足りないという点で一つ引いて、★4つです。
先導者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:先導者 (角川ホラー文庫)より
4041020727
No.1:
(5pt)

匂い立つ煙のような

ホラー小説大賞受賞作品で、ほぼ通例通り新人の初刊行本となります。
著者の小杉氏は幾度となくホラ大に応募し、その都度撃沈してきた、いわばホラ大の常連のようですが、やっとの受賞を果たしたこの「先導者」、そんじょそこらの新人作家を束ねても敵わないような、厳格な大作となっています。
物語は、死後まもない人間の魂を、富のある家系に転生させるべく、御堂と呼ばれる場所に連れて行く、(わたし)こと先導者の一生を綴った内容です。
惜しいのは装丁。二年前の受賞作、「お初の繭」と比べるのは浅はかかもしれませんが、いかんせん表紙が地味。水彩画と思しき表紙絵は、この作品にはマッチしてはいますが、ジャケ買いされる傾向が強い近年の小説に混在していればどうしても迫力を欠きます。つまり商業的には非常に「もったいない」印象を拭えません。文庫化の際には表紙の描きなおしを望みます。
売れて欲しい作品ではありますが、文章が2001年大賞受賞作のジュリエットをも凌駕する、格式高いレベルであるため、読み手を選ばざるをえないといえます。それだけ現代人が読みやすい文章を求めているという事でもあり、悲しくもあるところです。同じく大賞を受賞した夜市のような文章であればもっと素晴らしい作品であると瞬く間に伝播していったでしょう。
誤解も招く言い方かもしれませんが、この先導者が紛れもない、2012年の文芸界の傑作であることには違いありません。ディナーのあとに謎解きだとか陳腐な小説は勘弁してくれと願う小説愛好家にはぜひおすすめします
先導者 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:先導者 (角川ホラー文庫)より
4041020727

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