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翼を持つ少女: BISビブリオバトル部1
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翼を持つ少女: BISビブリオバトル部1の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 21~22 2/2ページ
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ビブリオバトルという競技があるそうだ。参加者が自分の勧めたい本を紹介する。 観客は「どの本が最も読みたくなったか」を投票する。最も多くの票を集めた本がチャンピオンとなる。 紹介者ではなく本だ。あくまでも主役は本なのだ。本書は日本初のビブリオバトル小説である。 内気な少女・伏木空はSFマニアだ。ふとしたきっかけから同学年の埋火武人と知り合い、ビブリオバトル部に入部することになった。 自由な校風の美心国際学園(BIS)を舞台に、愛書家たちの熱き青春が描かれる。 登場する本の7割くらいは読んでいるかな。残り3割も読みたくなる本ばかりだ。SFうんちくの部分が特に充実している。 作者のハミルトン愛が炸裂する描写は、ニヤニヤ笑いが止まらなかった。 娯楽性に富んだスペースオペラと人類を俯瞰するシニカルなSFの両方で第一人者だからな。語りがいのある作家だ。ある短編が物語の根幹にかかわっている。素材とテーマが見事に融合しており、感心した。 埋火は読書家なのにノンフィクションしか読まない。変人のようにも思えるが、実は私も数年間こういう状態だったことがあるので、気持ちはよくわかる。フィクションに背を向けた動機まで似ている。 5章以降の対外試合篇は、下手なスポ根漫画が束になっても敵わないサスペンスフルな展開である。 「いけっ、叩き潰せ」と声援を送りたくなった。政治的意見に関しては、100パーセント作者に同意する。 というか、これは議論の余地すらない。 『規制強化か自由競争か』『死刑は必要か否か』といった「どちらにも一理ある」ことを話し合うのが議論だ。 『韓国人の遺伝子はウニだ』などというのは、『水は酸素と水素ではなく、窒素と硫黄で構成される』と言ってるのと同じで、事実として間違っているのだから。蟹江が用意していた差別バカ本は何だったのか気になる。まあ情けないことに、日本にはそういうのが山ほどあるからね。 少女の成長を描いた青春小説としても良く出来ているが、何と言っても本書の価値は作者の膨大な知識に支えられた書物トリビアにある。すべての読書家に読んでほしい。 | ||||
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その昔、日曜洋画劇場等で映画解説者(プロ)が、映画紹介をしていました。 プロも良いが、アマチュアが熱く映画の魅力を語るのも、有りではないかと思っていました。 ビブリオバトル(知的書評合戦)を知って、上記連想しました。 自分が関心を持つ本を、本好きな人の前で紹介する。本好きな私としては、惹かれるシステムです。 この作品でも、ヒロインのメガネっ娘が、熱くSFの魅力を語ります。 作者はあとがきで 「SFを読んでいない人に、SFの魅力をどう伝えればいいのか」 「SFの好きな少女が、毎回、SFの魅力を熱く語る話」 「熱く語る対象はSFだけに限定されません」 と述べています。 SF好きな私としては、主人公の祖父が残した書斎で、ヒロインが驚きのあまり絶句するシ-ンは、共感度120%です。 SFに関心薄い人は、「何これ」となりそうな気がします。序盤第1章は「SFに関心薄い人」は、読み飛ばして下さい。 貴方が本好きでしたら、ビブリオバトル(知的書評合戦)で盛り上がると思います。 表紙、登場人物の名前、イラスト等 ライトノベルの感覚です。 主人公、ヒロインが交互に 一人称で語りますので親近感があります。 後半、問題提起がストレ-トすぎるとの批判も有るでしょうが、私的には許容範囲です。 理想、大いに結構、頭上高く掲げて一歩ずつゆっくり前に進みましょう。上ばかり見てますとドブに足を突っ込みますから。 第1章に、のめり込んでしまいましたので、☆5となります。 以下、この作品から連想したアレコレです。 人はなぜ本を読むのでしょうか。 本は人に読んでもらうために存在しているからではないでしょうか。 どう考えてもそれ以外の存在意義は見あたらないのです。 その証拠に今宵も読め読めと私に迫ってきます。 なんでも相談室に有った上記回答が感覚的には、ピッタリでした。 私の場合読書は、逃避、元気がでる、知的好奇心、何か考えさせてくれる(価値観の相対化)となります。 従いまして 荒唐無稽 ご都合主義 でもさほど気になりません。 何か考えさせてくれれば、私にとっては良い作品となります。 SFマガジン1964年6月号から購読しています。時は巡り状況は、移り変わる。 SFマガジン、2015年2月25日(水)発売の4月号より隔月化。 SFマガジン編集長、曰く。 「2015年1月よりSFMが隔月化となりますが、書籍やウェブなどメディアを超えた展開を広げるための前向きな決定です。 内容、ボリューム共に充実した雑誌にして参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。」 SFばかり読んでいた訳では無いのですが、50年SFマガジンを購読した一人として、愛着と危機感を持っています。 皆様 「SFマガジン」よろしくお願いします。 m(_ _)m | ||||
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