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私が殺した少女
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私が殺した少女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全52件 41~52 3/3ページ
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1989年10月、早川書房よりリリース。著者の第2作にあたり、直木賞受賞作、しかも著者の自筆サイン入り(僕はサインにとても弱い)を手に入れたので相当期待して読んだ。 著者がよく言われるレイモンド・チャンドラーを意識しての文体については、チャンドラーの『長いお別れ』あたりのマーロウにこの沢崎が追いついているとはとても思えなかった。和訳後ですら訥々と湧き出るチャンドラーの輝く文章に比べ、筆者の文章は確かに読みやすく具体的だとは思うが、そこまでの輝きは僕にはなかった。そしてストーリーの結末にまったく意外性を感じなかった。 おそらくミステリー漬けになっていてちょっとやそっとでは驚かなくなっているからでは無いだろう。むしろあとがきの客観的な原寮の書き方にものすごく感心した。これはかなりかっこいい。エラリー・クイーンの『十日間の不思議』のような強烈な結末に日本人の作家で出会うことはないのかなぁ、と若干寂しかった。 | ||||
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新宿の片隅で探偵事務所を営む沢崎を主人公としたハードボイルド 作品。誘拐事件に巻き込まれた沢崎が、野良犬のように調査を進め て行く。 全編にわたって、やや癖のある、独特のペーソスを持った文章で 埋め尽くされている。読んでいて少し疲れてしまう気がした。 これは主人公・沢崎の性格と言うより、作者の性格が出ているの ではないだろうか。 解説をおかず、短編小説によって代わりとしているあたりにも、 作者のこだわりが感じられる。 この作品が優れているのは、ハードボイルドの雰囲気だけでは無く、 ミステリーとしても骨格がしっかりしている事だと思う。 ただ、この犯人は動きすぎと言うか、策を弄しすぎているようで、 読み進めて行く内になんとなく想像がついてしまうのだが。 さて、読者が最後に目にする結末とは? ぜひご自分で確かめてみて下さい。 | ||||
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この夏休み、思いっきり面白いミステリーを読もうとして手にした一冊である。最初から引き込まれ、一気に読み終えた。読後感は何となくすっきりしない。最初は「これは面白い!」と思った。中盤辺りも結構面白いと思った。でも最後の数10ページのオチは頂けない。ここまでひねくり回さなくても、この小説は面白いのに。返ってオチを付けてために、作品が貧弱になってしまった。これでも直木賞か。 さらに人物の描写が今一で、物語の展開のわりに、個々の人物像がはっきりしない。第一主人公沢崎の人物があまり書かれていないし、身の回りの人間関係も書かれていない。その辺が書かれていれば、物語の基礎がしっかりしたのに。さらに主人公がもっと個性的で魅力ある人物として描かれていたら、良かったのにと思った。 | ||||
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直木賞受賞作。 タイトルからして鮮烈である。 残念なことに、登場人物はあまり魅力的ではなく、 前作「そして夜は甦る」のカギとなる諏訪雅之のような、 原りょう作品の色と匂いを全身に纏った男は登場しない。 だがそんなマイナスポイントをカバーしてなお、 釣りがくるほどに展開が良い。謎の設定が良い。幕切れが良い。 何より沢崎が良い。 誘拐事件の概念を覆すというより裏返す設定が破綻なく活かされており、 振り回され苦悩する沢崎の姿が声を殺した悲鳴のように描かれている。 渡辺との白日夢のような再会も映画のラストシーンにも似たエンディングへと 見事に繋がっていく。 そう、「そして夜は甦る」の場合もそうだったが、 作家の力量が最も問われる最後の数ページがこの作家は本当に巧い。 名作と呼ばれる映画の幕切れのように、その余韻を思わず誰かと共有したくなる。 原りょうが寡作なのが残念でならない。 既発表作をすぐにも読み尽くしてしまいそうで、それが何よりも惜しい。 | ||||
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私立探偵沢崎が誘拐事件に巻き込まれなぜか刑事より先に解決?最初は読んでいて映画の場面を見ているようにさせてくれる描写力に脱帽しました。最後に明かされる犯人は全く予想が出来ませんでした。ハードボイルド推理サスペンス、この作者は江戸川乱歩が絶賛した作家アイリッシュの大フアンとのことでまさに同じ様な小気味よいテンポで話が進み退屈させない長編。2005年1月17日の雑誌アエラにも作者の両切りのピースを持った写真が出ていましたよ。山本周五郎の「さぶ」、「死刑台のエレベータ」、「推定無罪」、刑事コロンボの「愛情の計算」なども最後になるほどとうなるお薦めの名作です。 | ||||
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第102回直木賞受賞作品。 「週間文春 傑作ミステリーベスト10」 1989年 第2位 「週間文春 1977年~1990年ベストミステリー」 第7位 「週間文春 二十世紀傑作ミステリーベスト10」 第14位 「宝島社 このミステリーがすごい!」 1989年版 第1位 「宝島社 『このミス』が選ぶ 過去10年のベスト20」 第4位 「宝島社 読者が選ぶ 過去10年のベスト20」 第6位 「宝島社 覆面座談会が選ぶ『過去10年間のベスト20』」 第4位 本書では探偵・沢崎の動き回る場所が実名でかつ詳細に綴られています。都心に住んでいる方やある程度知っている方は実際にイメージが湧き、物凄くおもしろいと思います。 題名に「私」とありますが、この「私」が誰を指すのかということを読み進める段階でちょくちょく考えました。 すると、不思議なことに考える度に「私」が違ってくるのです。 少女を殺した「私」とはいったい誰なのかということを考えながら読むのもおもしろいと思います。 沢崎が乗り回す自動車は日産のブルーバード。この本が出版された頃は憧れの車の一つだったようです。 因みに、今現在私が乗り回しているのも偶然沢崎と同じブルーバードです。 私は彼に妙な親近感を持たずにはいられませんでした。 ソレデハ… | ||||
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とにかく主人公の沢崎が格好良い。現実に、両切りの煙草をこよなく愛する私立探偵が存在したら多分引くと思いますが、そこはフィクションの世界。誰に媚びることもない、男なら一度は夢見る魅力的な人物像です。また、本格ハードボイルド特有の、皮肉を含んだ表現、形容、セリフを多用する文体の小気味さが充分に味わえますが、どのセリフひとつ取ってもまがい物でない、本物のハードボイルドの風格を感じます。物語の真相は今となってはさほど大きな驚きではないのですが、導入部からエンディングまで、しっかりした構成で手堅く読ませます。かなり古い作品ですが、ほとんどそれは感じさせません。これを読まずして日本のハードボイルドを語る無かれ、といったところでしょうか。 | ||||
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探偵・沢崎シリーズの二作目です。沢崎が作家の娘でバイオリン奏者として将来を嘱望された真壁清香の誘拐事件に巻き込まれます。実にハードボイルドらしいハードボイルドだと思います。探偵の設定、ワイズクラック、彼と「瞬間的な相互理解」ができる男の存在(沢木耕太郎曰くハードボイルド小説の構成条件の一つ)・・・・・etc。ストーリーも巧みです。沢崎は基本的に優秀なので、淡々と調査を進めていきます。その手際が鮮やかなので、読者は読んでいくうちに彼を信頼していくような作りになっています。調査の進め方も大抵外堀から埋めていくような形で行われ、途中で警察の捜査とバッティングして、ここで調査と捜査のすり合わせが行われます。様々な要素が絶妙なバランス感覚で配置されているのに驚かされます。バチグンの出来だと思います。原寮の小説は沢崎シリーズ以外出されていません。95年に5年ぶりに出された、長編第三作『さらば長き眠り』以来止まっているのですが、今年出版されるという話があります。前もあったのですが、今回は本当であることを期待します。 | ||||
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プロット、表現(レトリックは、チャンドラー的ではあるけれど)ともに卓絶。いまだにこれを超えるハードボイルドミステリーは日本に存在しません。とにかく読んでみてください。作者の想像物であって、絶対にいるはずもないのに、どこかいて欲しい、いつか会ってみたい。そんなリアルな思いを、つい抱いてしまうほど、主人公の探偵・沢崎が魅力的。それは、いまや失われた孤高の姿を、どこまでも気高く守っているからなのでしょうか。すごく、クールでカッコよいのです。いいですよ。 | ||||
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依頼人からの1本の電話で、少女誘拐事件に巻き込まれた私立探偵沢崎の苦悩と、真相に辿り着くまでの執念をハードボイルドに描いた傑作。沢崎の調査が進むにつれ、読者である私にもおぼろげに事件の真相が見えてきて「そうだったのか!」と驚くのだが、そのまた先に用意されている結末には、しばし茫然自失となってしまいました。計算され尽くしたストーリーも素晴らしいのですが、無駄の一切ない沢崎の会話が魅力的な作品でもあります。ハードボイルド好きにはもちろんですが、そうでなくても堪能できる作品だと思います。 | ||||
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「102回直木賞」受賞作。文章の書き方にクセのある方なので、状況説明が長い小説が苦手な方には少しツライ作品かもしれませんが、前作の「そして夜は甦る」を読んで、気に入った方は本作を絶対に読むべき。あなたを裏切らない作品であることを保証します!作品自体はハードボイルドです。主人公沢崎が寡黙な男で、それをとりまくヤクザ、刑事も渋いです。色気のある女性の登場は皆無で、主人公との絡みもゼロ。ここまで硬派な小説も最近珍しいのではないでしょうか。最後の最後には、筆者特有の「想像を越えた結末」が待っています。 | ||||
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