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月は無慈悲な夜の女王



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月は無慈悲な夜の女王の評価: 3.62/5点 レビュー 143件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.62pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全84件 21~40 2/5ページ
No.64:
(5pt)

現代語訳を期待してる?

翻訳がひどいというコメが多いですが、原作自体が古いので、英語力がある人が原語で読んでも、すでに読みづらいかもですよ。
大正に書かれた日本文学は、現代日本人から見ても読みづらいのと一緒で。
翻訳が不満だと言ってる人は、現代日本人にわかりやすく翻訳したものを出版してほしいということでは?
私はオールドファンなので、こういう訳はムードがあって好きですけれど、新しいファンを獲得するには新訳がいるんじゃないかと思います。
ただ、その新訳も遠からず古びてしまいますが。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
4150102074
No.63:
(4pt)

寓話として読む小説でしょう。日本語訳について。

岡田斗司夫氏がYouTube で推薦していたSF小説です。どれどれと思い、読んでみました。
なるほど。革命、独立そして独立戦争とは如何なるものかを示そうとした「寓話」として読むと、じわじわと面白さがこみ上げてきます。
Wikipedia を読んでいたら著者のハインライン氏は、作家になる前、軍隊にいたり、州議会議員に立候補したり、この小説の骨格の部分は経験済みなんですね。
「タダの昼飯はない」
代償をどこまで払う気があるのか? という著者のメッセージは、ロシアがウクライナに侵攻し、また、中国が台湾を武力で脅かす今日も不変であると思います。主人公であるマニュエル氏も代償を払うことになりますが、それがまたなんとも切ない読後感となります。
今ひとつ読みづらい翻訳でしたので、星4個としました。 
他の方のレビューでも日本語訳に関して触れられていましたので、今度は英文のほうもサンプルをダウンロードしてみました。うーむ。これは確かに難物です。さぞかしたいへんな仕事であったかと思います。日本語訳を読んでから原文を読み直してみるという楽しみもありそうです。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.62:
(5pt)

ハードSFだけど、キュート。

計算機のマイクがすごくかわいい。月という特異な立地を利用した設定、革命の戦い方も面白い。結婚形態とか、法律のない社会という思考実験まさにSF的。もりだくさん。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.61:
(5pt)

「翻訳が酷い」というレビューに今昔の感

高校の時に一度読み、40年ぶりに読み返し、やっぱりハインラインはよいなあと思いアマゾンのレビューを見にここへ来たら、「翻訳が酷い」の書き込みの連射に息が止まりました・・

他の方のレビューで『DUNE』を読み比べてみてくださいとあったので、①英語版ペーパーバッグのkindle試し読み、②手持ちの矢野訳文庫本、③酒井訳のKindle試し読み、の3つを最初の1ページだけ読み比べて以下に比較例を記載しました

①英語版・・the ancient pile of stone(中略)bore that cooled-sweat feeling
②矢野訳・・古い石のかたまりは、冷えた汗のような感じを漂わせていた
③酒井訳・・古い歴史を持つ石造建築の内壁には、びっしりと結露が生じていた

「古い石のかたまり」→「古い歴史を持つ石造建築」、「冷えた汗のような感じ」→「びっしりと結露」などと、1ページ目ですでに大きな違いがありました。

よく言えば矢野さんは原文に忠実(補足的な日本語は追加しない)、悪く言えばそのまま直訳(たぶん「結露」のことだとは気づいてなかった)。
一方酒井訳は、日本語に適した言葉に自由に変換し、足りない日本語を補足する(「内壁」「びっしりと」に相当する英単語はどこにも無し)、かつ異なるセンテンスに出てくる単語も含め順番を入れ替えているようです。新訳とはそういうことなのですね。勉強になったように思います

(他の方のレビューで「馬鹿でなし」という日本語はないとありましたが、あれは「a not stupid」と本来英語でも一つのまとまりとしては使わない変なマイクの表現を、「ろくでなし」に似せた変な言い方にした矢野さんの工夫だと思います)

ああ、でも・・

40年前は「また、矢野さんが新訳本を出してくれた」と喜んだあの日々を思うと、今昔の感を禁じえないです。
戦後の日本にSFの楽しさを紹介しよう、情報が足りないからアメリカのファンに手紙を出してみようとアッカーマン氏へわずかな糸をたぐり、やがて日本人として一人初めて世界SF大会に招待された矢野さん。ハインラインが亡くなった時は日本人代表としてアメリカの追悼式で弔辞を読み、でも途中で涙声となってしまい途中で読むことをあきらめ、壇上から降りる矢野氏の背中に大きな拍手が送られたエピソード、などなど。

素晴らしい偉業を残した人だからといって、改善の必要がある不十分な翻訳本を購入者に届けてよいと言えないことは、当然そのとおりです。
ただ・・「海外SFを日本にこれからどんどん紹介するぞ!」と意気込んだSF黎明期の先人たちが当時、精一杯頑張った成果の一つであり、そのおかげで今われわれは多くの海外SFを読めているはずで、そのような事情も踏まえていただければ・・との想いを伝えたくコメントしました

故・矢野さん。私が高校の時に参加したSFイベントでの合宿部屋で、明け方の4時ごろ、8畳ぐらいの畳部屋で10人くらいの若者たち男女の前で矢野さんがあぐらを組み、初めて世界SF大会へ一人で行った時のことを懐かしそうに、嬉しそうに語ってくれたことを今も思い出します。
(そのあとにお願いしたサインには、「矢野徹」の脇に「SF、わが心」との言葉も添えられて、日本SF開拓者としての矜持と、SFの素晴らしさを次世代へ伝えたいSFおじさんのお人柄の良さを、当時高校生だった私は感じました・・)
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
4150102074
No.60:
(4pt)

翻訳に難あり

かなり昔に読んだSFです。ストーリーが面白いので、Kindle版を購入し読み返してみました。

やっぱり面白い、と言いたいところですが、翻訳に問題があり没頭出来ませんでした。
スラスラと頭に入ってこない箇所があり、そんなところは何度読み返してみても文章に違和感
を覚えます。哲学書や経済学書では無いので、飛ばしてしまってもストーリーの理解には影響
しませんが、残念。

最近はSFも新訳版が出版されていて、とても自然な翻訳に生まれ変わった作品も多い中、是非
とも新しい翻訳を期待したい。例えばデューン砂の惑星の新訳版をお読みになって下さい。
その違いに驚かれること請け合います。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
4150102074
No.59:
(4pt)

翻訳が悪い

ハインラインの「夏への扉」がたいへん良かったのでこちらを購入しましたが、翻訳が悪いです。せっかくの名著が台無しです。残念。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
4150102074
No.58:
(5pt)

ハインライン最高!

680ページくらいあって読み応えありました。

レビューに多かった翻訳についてですが
確かに読みづらいとこが所々あります。
何回読み返してみても、ここは絶対おかしいって所もありますw

ですがストーリーがいいです。
次の展開が気になって
パラパラと読めました。
SFのいろんな要素が入ってると思うおもしろい作品です。
ラストも好きな終わり方でした。

夏への扉もいいですが
「月は無慈悲な夜の女王」も好きな作品になりました。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.57:
(5pt)

第一級のSF

初読は多分中学時代?
大好きな話で何度も読み返してる。直近は2012年9月。結構前だな…
地球の流刑植民地である月世界の独立運動。円熟期の名手ハインラインが、その始末記を描きます。
冗談を理解したい、意識を持ったコンピュータ。強くて美人、純粋な部分もあるヒロイン、老練で一筋縄ではいかない教授。登場人物も皆魅力的。
無慈悲な真空がすぐそこにあり、女性が絶対的に少ない社会。女性が全ての選択権をもった世界。~紳士的でない人は簡単に死んじゃうからね~。
分厚さを感じさせないスピード感。
いまだ、第一級のSFだよー
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.56:
(5pt)

近未来が見える

身体を持たない知能だけのロボットが登場します。性能はスーパーコンピュータをイメージさせます。自我意識を持つ素敵なスーパーコンピュータです。そのスーパーコンピュータと月世界の革命家が友達になります。そして地球連邦と戦います。月世界は地球連邦の植民地です。スーパーコンピュータは世界の全てとオンラインしているので、情報戦は月世界が有利です。ですが月世界には一つの武器もない、そんな戦いです。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.55:
(5pt)

面白いですね

未来に起こるだろうことと、その結果その結果人々の意識がどう変化するかを、面白い視点で描いています。
予想として考えたり、厳密な技術として考えるとちょっと荒い部分があるのは、まあ小説なので。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
4150102074
No.54:
(5pt)

最後ちょっとさびしく、誰でもいいから続編を…という気持ちに多分なる名作

コンピュータの描写としては古い部分もあり、21世紀生まれの読者には意味がわからない部分もあるかも知れない…(思えば遠くに来たものだ)
しかし、エンタメとしては超一流で十分楽しめるものだと思う
再読してみて…四半世紀以上前に読んだ時に、自分が大きな影響を受けた事がよくわかった
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
4150102074
No.53:
(5pt)

最高

やっぱりハインラインは最高。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.52:
(4pt)

長く楽しめそうです.

ボリュームがあるので、長く楽しめそうだ。
タイトルが気に入った 作品の一つです。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
4150102074
No.51:
(5pt)

ハインラインの必読SF

やはりこの時代のSFはSFらしくて楽しい。そしてSFとして語られていることの半分くらいは現実化されていて、分野によっては現実がSFを超えているようなものもあって、そのアンバランスな世界を楽しむこともできる。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.50:
(5pt)

1stガンダムの裏の原作

ご存知ハインラインの有名な小説です。夏の扉と宇宙の戦士しか読んでなかったところ「ガンダムの裏の原作」と聞いて読んでみました。

めちゃくちゃ面白い!タイトルが良くない

月は無慈悲な夜の女王
The Moon Is a Harsh Mistress

搾取され続けていた「月都市」が独立戦争を行う話なので直訳なら「月は厳しい愛人」かな

書かれた1965年はトンキン湾事件から米国がベトナム戦争に本格参入した直後です
税金を否定する過激な無政府主義を肯定してるのは時代背景も大きいでしょう
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.49:
(5pt)

ハインライン・ファン必読のSF版アメリカ独立戦争!!

本作は、ハインライン作品としては日本での人気はオールタイムベストSFの26位〈2005年・SFマガジン〉が最高位くらいの作品。日本で圧倒的な人気を誇るのは言わずと知れた『夏への扉』(全360ページほどの作品)。
ところが本国アメリカでは、本作 (全670ページ) と『異星の客』(全770ページ) の巨編2作が圧倒的に読まれ、オールタイムベスト上位にランクインし、逆に『夏への扉』はベスト50位内に何とか滑り込んでいるくらいの作品だという。

そんなことはつい最近まで知らなかった私だが、いまから何十年も前のこと、『異星の客』を読んで感動したあまり、同じく分厚い文庫本の『月は無慈悲な夜の女王』を即購入 (ただし女性の顔を象ったカバー絵の旧版) した次第。
にもかかわらず結局、最初の数十ページ読んだだけで作品世界に入り込めず読破せずじまいだった。その旧版もいつしか紛失。

今回、新版 (2010年刊・トールサイズ) で読んだのには理由がある。
本作はアメリカでの人気を見るかぎり、巨匠ハインラインの最高傑作のひとつであり、作者としても思い入れの深い作品だということを最近知ったのだ。
その証拠に、最晩年の2大巨編『ウロボロス・サークル』、(1985年刊)『落日の彼方に向けて』(1987年刊・その翌年作者は80歳で死去) は、『月は無慈悲…』の内容を踏まえて書かれている。というか、『ウロボロス…』は『月は無慈悲…』の続編的スタンスだし、『落日の彼方…』にも『月は無慈悲…』の主要キャラクターが出てくる。

というわけで、ハインラインをより一層楽しみ、より深く理解したい読者はどうしても『月は無慈悲…』をスルーするわけにはいかないのだ。
なのに私は、ハインラインといえばラザルス・ロングシリーズだとばかり、やはり何十年も前にハインライン最大長編の『愛に時間を』を、たしか1ヵ月以上かけて読破したものだ。
ラザルス・ロングシリーズだけではハインライン・ファンとしてはやはり片手落ちだろう。
ただし、『ウロボロス…』、『落日の彼方…』は『月は無慈悲…』との関連性もさることながら、ラザルス・ロングシリーズの掉尾を飾る巨編でもあるのですが。

さて、本作『月は無慈悲な夜の女王』を読んでみて、本国アメリカで圧倒的人気を誇るその理由はよく分かりました。
つまり、本作は、アメリカ独立戦争(1775年)から300年後の2075年に時代設定し、独立宣言の日付をはじめとして ”アメ独” のシチュエーションをかなり忠実になぞっているんです。
300年前にアメリカが大英帝国の植民地支配から独立を勝ち取ったように、本作では月世界人が、強大な地球の支配から独立を勝ち取っている。
スペインの無敵艦隊を撃破した当時世界最強の海軍を擁するイギリスに歯向かう辺境の植民地かつ犯罪者の流刑地アメリカという図式は、本作でも継承されていて、110億の人口と強大な軍事力を背景とした地球連邦政府に対し、人口わずか300万人の月は犯罪者の流刑地として出発した農業作物生産のための植民地として描かれています。

いかに強大な軍事力を誇る地球連邦政府とはいえ、110億人の胃袋を満たすためには、月の豊富で ”安価” な農産物が不可欠。そこで、地球は月世界人の犬どもから搾取できるかぎり搾取しまくります。
そんなわけで、馬車馬のように働けど働けど楽にならない月世界人のあいだに不満が広がり、月世界解放運動への機運が高まる。
革命に不可欠なのは首謀者・中心人物ですが、その点ハインラインのキャラクター設定が絶妙です。
まず、全編の話者であるマヌエル(通称マニー)と呼ばれる有能なコンピューター技術者。このマニーが革命家でも何もないごく普通の青年というところがいい。彼は革命の計画段階から、遂行そして独立後の自治にいたる一部始終を客観的に物語るのに打ってつけの人物です。

次に、この手の独立運動には欠かせない革命理論家デ・ラ・パス教授。たいへんなご高齢だが、博学な人格者で革命のセオリーについては手の内のように知悉している。笑うとエクボの可愛い好々爺。

さらに、革命については素人同然だが熱意ではだれにも負けない美人独立運動家ワイオミング・ノット(ワイオ)。

そして、人間ではないのに個性的という意味では他の主要人物のだれにも引けをとらない自意識をもつ電子計算機マイク(別名:アダム・セレーネ)。コンピューター・エンジニアのマニーとは親友のあいだがら。

最後に、地球からやってきた旅行者のスチュアート・ルネ・ラジオア (スチュー)。この男は、月世界独特のマナーを知らなかったために月世界の若者たちとの間にトラブルを起こし、たまたま通りかかったマニーが調停の任にあたったことをきっかけとして、月世界解放運動に加わる。地球名門の出で金持ち、なおかつ人脈も豊富ときていて、革命資金の調達や地球側の世論操作などで手腕を発揮する。

この5人 (4人と1台) を中心に据えて、デ・ラ・パス教授の指導のもとに権謀術数の限りをつくして月世界が地球から独立を勝ち取るまでの手に汗握る物語。
SF小説というよりは革命のハウツー本と言いたくなるくほど政治理論面に多くのページが割かれていて、そこがアメリカ独立戦争に縁もゆかりもない日本の読者にはやや理屈っぽいと感じられるかも知れない。が、前述のとおり本作を読まないことには、よりSFっぽい晩年の巨編『ウロボロス・サークル』&『落日の彼方に向けて』の内容が分からなくなるので、やはり必読の書と言うべきでしょう。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.48:
(4pt)

革命の教科書

非常に読みづらい翻訳だった。映画化も進んでいるということだし、新訳版の出版に期待したい。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.47:
(5pt)

なんといってもタイトルが良い

ずば抜けたセンスですよね、このタイトル。ハインラインの小説の中では一番かっこいいかも。ただ内容的には無慈悲な女王感はあまりないですけど。政治的な部分がもちろん一番目をひきますが、個人的には独特な結婚制度に驚いた。個人主義でもあり大家族主義でもあるというか。性的なタブーというのは意外と人類を苦しめているのかも。ともあれまあ読んで損はないです。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
4150102074
No.46:
(5pt)

静かだがダイナミックに月が独立を勝ち取る

月の独立運動を描いた近未来SF。月は流刑地として、植民地として存在する。地球側は宇宙戦闘艦を保持し、月の武器は地球に穀物を送るカタパルトと人工知能のマイクくらい。そこで、どのように独立を勝ち取るのか、派手な戦争はないが、静かな描写だがダイナミック(えげつない)な戦闘がなされる。人工知能が生身の人間と協力して人々を導く物語は、きっと他にもあるだろう。そして、影響を受けた作品も多数あるだろう。革命の遂行方法など、宇宙時代の政治力学ってこんな感じかなあと思いながら読むと、結構現代物のようにも読める。面白かった。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
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No.45:
(4pt)

連邦の強権

ロバート・A・ハインライン『月は無慈悲な夜の女王』(The Moon Is a Harsh Mistress)はSF小説の古典である。人類が月に移民し、月生まれ、月育ちの世代もいる未来が舞台である。月は地球連邦の植民地として収奪されていた。その月が独立を目指し、地球連邦と戦う。アメリカ独立戦争を連想させる。無料の昼飯はないとのスローガンは自由を求める人の覚悟を示している。

一方で宇宙開発が夢や希望ばかりの世界ではないことを本書は教える。月に暮らすと体が低重力に慣れてしまい、地球に帰れなくなる。これは地球に暮らしている住民にとって恐ろしいことである。

また、月からの地球への攻撃は、地球に暮らす人間としては恐ろしい。物語は大団円となったが、地球側としては月を徹底的に破壊しなければ安心できないのではないか。むしろ宇宙移民は地球に暮らす人とは違うという感覚を抱かせてしまう。

そこを思い止まらせ、月に感情移入させる要素が地球連邦の強権である。連邦という政治体制は言葉の本来の意味では、地方分権を強化したものになる筈であるが、現実はソビエト連邦のように官僚的で全体主義的なものになりやすい。EUを欧州連合と訳すことは知恵である。物語の中の連邦も強権的なものが多い。連邦には悪のイメージがある。

宇宙移民による地球への一方的な攻撃と地球連邦の腐敗は『機動戦士ガンダム』とも重なる。ガンダムでは主人公は連邦側であるが、連邦の救い難い腐敗が描かれ、ジオンの人気が高い。
月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)Amazon書評・レビュー:月は無慈悲な夜の女王 (ハヤカワ文庫 SF 207)より
4150102074

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