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秘密
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秘密の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全642件 221~240 12/33ページ
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東野圭吾さんの「秘密」を読みました。 前半は、「まぁ、こんなもん」と思って読みましたが、後半はなぜか引かれて一気に読み終わりました。 私の解釈では、直子が本当に消えて、モナミの魂が戻りました。 が、平介は「モナミは本当にモナミか?もしかしたら直子がモナミを演じているだけか?」を疑ってしまいます。 そして、平介はその葛藤を持つことについて、かわいそうで、どうしようもないですね。 ネットの読者レビューを読んでみると、ほとんどの人は、「直子はモナミを演じる」と思っているようです。 それについても、私はちょっとびっくりしました。結婚指輪の件だけで、その結論を確定することは、 あまりにも強引じゃないか。逆に、私はもし直子になって、モナミを演じるならば、そんなことを決してやらないのです。 新しい人生を歩むことを決心すれば、新しい指輪を買うでしょう。その方がすっきりですし。 例え変なことを考えて指輪を作り直したいとしても、決して平介が知っているお店に頼まない でしょう。危険すぎるじゃん。ばれちゃうじゃん。別に、違う店に行けばいいはずです。 逆に、モナミの魂が本当に戻ったとすれば、指輪を作り直したい気持ちが分かります。ママが自分の代わりに生きていた5年間を引き続きます。ママの指輪も、これからも自分が引き受けます。 素敵な考えですね。モナミちゃん。 この本の切ない部分は、平介の葛藤です。妻と娘を心の中で、混沌な状態で、区別をつけない のですね。 父親として、娘を離れたくない、娘を他の男に譲りたくない、という気持ちは、だれでも多少持っているでしょう。 しかし、平介の場合は特別に深刻です。妻の魂が、本当に娘の体に5年間も宿っていたですし。長い間娘の容姿を見て自分の妻だと認識していました。その認識は、無意識に織りつけられて普段は抑圧されるが、娘の結婚式という「父親にとって最大の敗北瞬間」に突然沸いてくるのですね。 この本は、夫婦の関係というより、父親と娘の関係だと、私は捉えています。 | ||||
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35才男性、結婚して娘が一人います。なので主人公に思いっきり感情移入して読んでしまいました。 そして、ラストの結末には多くの皆さんと同じような感情を持ちました。 女性の方で直子に共感できないといった意見もあるようですが、直子の母親としての精神面が少なからず思春期のモナミの肉体の影響を受けるもの(本編上のいくつかの伏線)と考えるならば、そういったことも含めてこの物語の面白さ、奥深さがあると感じます。 ただ、加工は別のとこでやってほしかったと・・・。男として、旦那として秘密を最後まで隠し通してほしかったです。そうなると、この物語の面白さがなくなってしまうとも思いますけど。 読後として、「愛する人の幸せを考える」という極めて原初的な感情を思い出し、妻に対して愛おしさを感じるようになりました。そういう意味では読んでよかったなと思います。 | ||||
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読後は脱力感に苛まれた。 こういう終わり方しかなかったのか。 娘の体を持った妻の直子は、妻としての存在意義を 失っていたのではないか。 バス事故で妻を失った夫・平介は学校の先生に心惹かれていく。 平介が先生を被写体にし、写真に残していた事に気づいた時の、直子の心境はいかばかりか。 夫は私を愛してくれているのか。そう思った直子は体は娘でありながらも 夫婦の絆を体で取り戻そうとしていた。しかし平介は拒む。 妻はぎりぎりの所で心の支えを保ててはいたが、心も体も 平介は直子を妻として存在を認めてくれていないと、直子は感じてしまったのではないか。 でも平介の気持ちもわかる。だからこの物語はつらすぎる。 夫が女子高生になった妻に嫉妬したように、妻も夫に対して 嫉妬したのでは。嫉妬がこういうエンディングを迎えてしまったと思うと なんだか悲しいな。男女の愛とはなんぞと思った作品。 | ||||
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東野圭吾は推理小説家というイメージが先行していますけど、ほとんどどの作品も、推理小説というより、人間ドラマの描き方が凄いと思います。繊細で、心を締め付けられるような、東野さんにしかかけないドラマがありますよね。 人間ドラマにスポットをあてると、この作品は東野圭吾の中で最高傑作だと思います。 東野圭吾は推理小説しか書かないと勝手に思っていました、なので小説の紹介文を読んだときは、妻と娘が入れ替わっていたなんて、おいおいどういうトリック使って落とすんだよ、なんて考えていましたけど、どんなトリックよりも美しい終わり方だったと確信しています。何が「秘密」なのか、わかったときの絶望感。そして絶望感なんだけれども、後味は悪くない、むしろ爽快感さえ覚えます。デビュー作当時から秀でていた、ラスト数ページでの落としのもっていき方は、さらに切れ味をましています(笑) 女性にも男性にも、中学生からお年寄りまで、自信を持って薦められる一冊です。そして、この本を読んだ感想を、共有できる人が欲しいですね。おそらく男性女性、年齢層によっても、感じ方は人それぞれ異なるでしょう。それぞれの感じ方を、聞き比べるのも楽しいと思います。 | ||||
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東野圭吾さんの小説。 舞台は1985年から5年。ラストは97年くらいまでになるのだろうか。 だから携帯電話とかそういうのは登場しない舞台設定です。 バス転落事故によって娘の身体に妻の意識が移るという物語。 ラストにショックを受けたという感想している人も多いようです。しかし個人的に読み終わって 娘ではないのかと思えたのですが・・・読み方によってはどっちにも解釈できるように しているのでしょうか。手紙のやりとりで指輪の位置を確認したのか 記憶(共有していた部分)によったものなのか。 ただ完全に直子がなくなったのではなくて微かに今でも娘に無意識に影響を 与えているとか・・・ 本書内にある各所の生生しい性についての描写は人によって評価が割れるところでしょう。 | ||||
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どうしてもレビューを書かざるを得ない小説です。 筆者が書きたかったのは人間の弱さと残酷さでしょうか? もし、人生をやり直すことができるとしたら? これから、平介はどのように生きていけるのか?多分、駄目だろうな。 身近にこんな状況をもたらした直子もまた後悔せざるを得なくなるだろう。そのうち。 弱さゆえに選択した人生が、またその弱さゆえに後悔をもたらすのは必然でしょう。 後味悪い! 超ブルー! | ||||
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確かに、良い小説だということは分かりましたし、最後のシーンにも感動はできました。 ですが、自分では分かったつもりでも恐らく完全には分かってないんじゃないだろか・・・そう思わせる小説でした。 言葉では表すことのできないものが込められた小説だと思います | ||||
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いや、それはモナミの方なんじゃないのか?と解釈することにしました。 指輪のことについてナオコが何かノートに書き込んでいた、ということも無きにしもあらずなので。。 その真相は“秘密”の中にある、ということです。。(涙) | ||||
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内容は面白いし読みやすい。 でも最後は…30年前から知ってた…でジ・エンドで良かったのではないだろうか? 感情を抑えきれなくなってストーリーが終わった。 あまりにも悲劇的だ。すこしでも平ちゃんに幸を残して終われたら 良かったのに。。。 最初に二人とも失っていたほうが、平ちゃんは自由な人生と 少しの幸福を手にいれられたかもと連想させられてしまう。 どっちにしても最後の十数行はいらなかったように思える。 | ||||
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恋愛に対する考え方の違い。 男性は過去の恋愛を引きずる。ボロボロになっても尚引きずる。 対する女性は、過去の恋愛を綺麗にたたんでタンスにしまって あっさりと次の恋愛と向き合うことが出来る。 | ||||
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他の方のレビューを読んでいても涙が出てくるくらい打ちのめされました 読後五時間ですがまだまだこの小説について考えてしまいそうです 二人の性への執着について違和感を覚える方もいらっしゃると思いますが、仲の良い夫婦だったからこその思いだと感じました 東野さんのネームバリューで読み始めましたが伊達じゃないなと… ライトノベルでは味わえない長い余韻をもたらしてくれると思います ネタバレは避けたいので詳しくは書きません 是非一読を! | ||||
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数時間没頭して小説を読みたいなぁと思い、本棚を眺めていて手に取りました。 二回目ということもあり数時間、没頭して読んでしまいました。 その後、映画も見ました。 実際には子供もいないので、こんなシチュエーションはありえないですが、なぜかこの作品には入り込めるんですよね。 お父さんの行動が分かるんです。 小説の中ではどっちなのか分からないですが、映画も重ねてみると、直子さんの葛藤に涙が出ます。 | ||||
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読み始めは漫画チックでベタなネタだなぁと、 半ば退屈な気持ちで読んでいたけど、 途中の平さん(だっけ?)の異常な嫉妬行動に、 オイオイ…もうやめとけよ、みっともないだろ…ってなとこから、 放っておけずに引きこまれて、ラストは不覚にもウルッときてしまった。 まさに東野ワールドですね。 | ||||
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「泣ける!感動!」「母と娘が入れ替わる」この二点に惹かれ、この本を読む事にしました。 ファンタジー感溢れる、中高生が好きになるような物語なのかなと予想していました。 ところが内容は、恐ろしいくらいの現実。その決して起こり得ない現実で彩られた世界観が、堪らなくツボで、私にページを捲らせました。 直子の最の行動は賛否両論あるところです。しかし、それが「絶対に平介にバレてはいけない」というのは満場一致の意見でしょう。あの行動は軽率かつお粗末すぎます。オチがしたいが為に、理解不能な行動をさせられた直子。終始現実的だったのに、最後は結局…と。 直子が地方に行って、「これを〜〜〜してください」と言ったところで物語が終わった方がミステリーとしては良かったと思います。全体の雰囲気には合いませんが(笑) 全体的には読みやすく面白かったですが、ラストで破壊された感じですね。 | ||||
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まず違和感を感じたのが、テニス部の先輩との関わり方。あれでは平介が不安に思っても無理はない。女の私でさえおかしいと感じるくらいですから、男性なら嫉妬して当然でしょうね。あのエピソードで、直子の存在がくすんだ、汚いものに見えるようになってしまいました。決定打はラストでばっちり。設定は良かったのに、直子は結局ビッチかなだなあという感想です。あまりにも平介が報われない。愛する者のため、という献身的な発想はいいと思うのですが、あまりに「不潔」な結末だったので残念でした。 | ||||
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少し読んだら、もう止まらず一気に読んでしまいました。東野作品は読者を陰鬱にさせることが多いのですが、この作品は比較的ソフトでした。悪い評価の人はどう書いてるのか見て見ましたが、あーなるほどと思いましたね。10代の女性には嫌悪するような性描写もあり、万人向けではないようです。私は妻も10代の娘もいますが、主人公には共感できる部分が多いですね。主人公も製造工場ライン内の班長という、小説ではあまり取り上げられない職業で好感持てます。普通は公務員などホワイトカラーや流通、サービス業、あるいは第一次産業というように、自由度の高い設定にするのですが、自由度が極めて低い設定でありながら、物語を目まぐるしく展開させていく筆力は絶賛に値します。東野自身がエンジニアだったこともあり、ガリレオシリーズなど、理系探偵を登場させたりしますが、今回もこんなところに経験を生かしてるんですね。 | ||||
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東野氏の著作は、人間の業や性(サガ)のようなものをうまく描いているから好きだ。 そしてそれらが複雑に絡み合って物語が展開される。複雑怪奇なトリックを生み出すのではなく、人間の思念や欲、愛情などを巧みに絡ませてミステリーが作られていく手法は読んで飽きない。 常識的には考えられない事態に夫婦としてどう対処していくのか。 平介の苦悩と妻への愛情、そして直子の想い。 そして不器用な夫婦が苦渋の末に導き出した結論。 もちろん見る人によっては、直子の行動は納得のいかない人もいるだろう。しかし二人の気持ちや行動を生々しく描くことによってどこか納得させられてしまう結末になっていると思う。それでも切ないような、悲しいような、でも喜ばしいような・・・・という妙な読後感を残してくるあたりはさすがである。 もちろん互いの気持ちに気づくタイミングが違えば結末は変わったものになっただろう。 平介が妻である直子が人生を思い通りにやり直していくことに嫉妬を覚えている。 直子は妻である自分の思いに、徐々に娘の経験したであろう欲求や感情が入り込んでくることに戸惑いを覚えている。 もし平介に妻と娘の将来についてじっくりと心の余裕があったらどうだったか。全く新しい人生が待っていたかもしれない。 もし直子が平介の苦悩に早く気づいて、彼と女教師の気持ちが近づいた時に「あの決断」をしていたらどうか。平介の今後の人生は、新しい妻と共に生きていくことができたかもしれない。 このように、読者がifを考える愚を犯さずにいられなくなるところが東野氏の真骨頂ではないだろうか。 | ||||
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とにかく面白い 登場人物の行動が不可解だという意見もあるが、それは実際こんな異常な状態に置かれたら自分だってどんな行動を取るか分からない。 設定から、途中の展開から、ラストに至るまで、とても楽しむことが出来た、それに尽きます。 | ||||
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死んだ妻の魂が同じ事故にあった娘に乗り移る。 見た目は娘で中身は妻っていう設定に萎える方もいるでしょう。 しかし実際に症例としては世界にあるという事実も描写されていて 現実に起きてしまうこともあるかもと思えてしまった。 冒頭にそのような主人公の行動が入る。 非常にレアケースな状態でストーリーは進行していく。 自我との葛藤がテーマでしょう。 そこに愛をもって何をすべきか。 悲しいストーリーですが爽やかな感動を呼びます。 手紙ほどの感動はなかったですが、一度でも恋愛をして胸が張り裂けそうな気持ちを 味わった人であれば共感する部分が多くて楽しめると思います。 | ||||
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結果的に二日程度で読み切ってしまったので、読みやすさ、作品への没入感はとてもよかったと思います。 また、作者のアイディアは一見よくある小説的プロットでありますが、途中の紆余曲折、ラストに至るまで、既存の小説とは別種のものを感じさせました。 しかし、です。本当にそうなのか?と思ってしまったのはキャラクターの行動。あれほど妻、直子のことを思っていた彼が、なぜラストでああいう決断をしてしまったのか、納得してしまったのか。そして直子にも同じことが言えます。むしろ直子のほうが分からない。 東野圭吾さんは、もちろんそういった心境に行きつかせるため、必死の小説構成を試みているでしょう。それは直子が高校時代に経験したこと、そこからの縺れ等々からよくわかります。 ですが、どうも納得がいかない。小説なのだから…と言ってしまうのは簡単ですが、小説は本来、限りなくリアリティをはらんでいるものではないでしょうか。それはファンタジーが、ミステリーが、一般のエンタメ小説が悪いということではなく、一見ありえないような設定だったとしても、何らかのリアリティ、それは現実と乖離しているからリアリティを欠く、という意味ではないリアリティ、つまり、小説という虚構を通して、実は私たちが気づいていなかったリアリティへと帰ってくるリアリティです。本作には、そのリアリティに帰ってくることなく、作り事の小説と、既成の事実の間を行き来することのない、ある意味では中途半端な、またある意味では極端な、そういうレベルの小説に留まっているように思えました。 それでも、最後まで読ませる手腕、素晴らしいです。今後の作品にも期待しています。星は三つと思います。 | ||||
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