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(短編集)
中井英夫全集1
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中井英夫全集1の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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中井さんのこの本は、奇書と言われます。欲張り過ぎたんですね。教養的でもあり、人生論的でもあり、かつ、科学論的でもあり、フランス文化論的でもあり、まあ、ありとあらゆる知性を、本来娯楽でしかない推理小説に組み入れようとして、10年もかかった、労作ですが、登山と同じで、長い時間がかかると、登る人は疲れるし、また見守る人も同様。そんな訳で、トリックの面白さはありますが、全体としての統一感がないのが残念な作品であります。なお、青いバラに関しては、ウイスキーの竹鶴の関連で、たしかどこかの会社が青いバラを作ったように記憶しております。また、題名はフランスの詩から引用しているようですが、推理小説では、フランスの作家が日本の作家に影響を与えたようにも思えませんが、筆者がフランスにあこがれていたことだけは読み取れました。そういう本です。 | ||||
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内容は、文句ないんですが、 文字の大きさがどうか? 行間の幅などは、買う前に予想しなかったので、 ちょっと、読むのが大変です。 古い文庫本は、これからその状況もわかるように、示してほしいと思いました。 | ||||
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2004年の分冊版を見たことがないのでわからないが、 この文庫ではルビも少なく、意味のわからない熟語も多い。 文学部を卒業しているわけでもないので、絶賛している方々ほどには 内容を理解しているわけでもない。 しかし推理小説としては海外の古典的な作品に似ており、その辺りのファン にとっては満足のいくものとなるだろう。 江戸川乱歩や横溝正史ほどに耽美的ではなく、妖しさもそれほどないが、 文章は非常に巧い。マヤユタカの小説が、どうしても陳腐なラノベ風な 作りになってしまうのに比べると圧倒的な格の違いを感じずにはいられない。 残念なことに他にミステリは書いていないという。 怪奇小説を探すしかなさそうだ。 4つの密室殺人を考えるには、さぞ苦労のあったことだろう。 不満点としては、1.怪奇という印象はないこと、2.ゲイバーにはじまる薔薇に 関係する殺人と思わせて、その世界に関する暗い部分は出てこないこと、 3.よってつまり冒険がほとんどないこと、4.4人全員が安楽椅子探偵のようなもので、 女性ホームズは魅力のない女性であり、ムレタビンユウ氏の発言はイライラと させること請け合いだ。5.つまり色気がない。6.主人公のアリョーシャに存在感 がない。7.1955年という時代の雰囲気があまり出ていない。8.高尚過ぎる 殺人。9.字が細かくて読みづらい。 購入するときには両方を比べて、CPで選択するのがいいだろう。 安価でない限りは読みやすい方を選択した方が、後々のためになると思う。 ただ、この文庫にあるあとがきの三島由紀夫に関するエピソードはおもしろい。 モデルになった人物とはかのJ・Fだろうか。 | ||||
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約4つ出てくる密室殺人事件にそれぞれ素人探偵がああだこうだと推理するのはいいとしても、それ以外のゲイバーだの会話だののディテールに凝り過ぎているために冗長になり、ミステリとしての切れ味を鈍らせていると思います。 この構成は良く言えば消えた筈の推理が復活するのがどんでん返しの連打であり、4人の推理合戦が楽しいのですが、ヘタをすると「前に言ったのはウソでした」というようにも取れてしまう諸刃の剣です。 新人がこんなの書いてきたら即座に落とされるのではないでしょうか。 3大ミステリの冠は、その難解さ、冗長さ、煩雑さ故のような気がします。 その意味では『ドグラ・マグラ』よりも『黒死館殺人事件』に近いといえるでしょう。 | ||||
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