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(短編集)
幽談
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幽談の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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少し怖い話が読みたいときにおすすめ | ||||
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手首を拾う ともだち 下の人 成人 逃げよう 十万年 知らないこと こわいもの 京極夏彦らしい狂気を帯びた憑かれた世界観が展開していく短篇集。怪異と感じる作品もあるし、狂気的な要素を感じる作品もあるし、著者ならではの作品集かな、と。 | ||||
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なし | ||||
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儚い不確かさ、モヤっとする読後感。 語り手が思いの外、今の人だった。 | ||||
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エンタメ小説が読みたくて購入しました。短編の一つである「成人」は良く言えば適度にエンタメ感がある、悪く言えば2chのオカルト版のSSっぽい話でしたが、なかなか楽しく読めました。 他にも「下の人」と「友達」も読みやすくて面白かったです。 問題は他の短編で、他のレビュワーさんも書かれている通り少し気取った書き方がされていました。実際、これは気取った書き方というより純文学に寄せた短編というのが正解だと思いますが、私はエンタメ小説を欲していたので星−1としました。 ここで言う"エンタメ小説"と"純文学寄り"の区別は、会話や情景描写が多いかそうでないかの違いです。 ちなみに他の京極夏彦の短編集だと「厭な小説」が良かったです。 | ||||
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最後の「こわいもの」に登場する老人と 百物語シリーズに登場する晩年の山岡百介が重なりました。 | ||||
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文体に凝りすぎて鼻につきます。遠回りなストーリーの割りに簡単に結末が見えてしまうのが残念。乱歩などを意識し過ぎか?京極さんらしくないなあ私には思います。 | ||||
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京極さんは大好きなので、入り込んで読みました。読みながら頭の中を登場人物が動いてくれます~♪ いつもそうです~♪ | ||||
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見えない人が見える感じです。 けど、それは特別な人が経験する訳ではなく、誰でも気づけば経験するような小説でした。 | ||||
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商品がきれいでとてもよかったです。お店が売り切れだったので助かりました。 | ||||
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ポストから取り出してきた、読むつもりのないダイレクトメールをテーブルの上に投げ出すように、意味不明なものが無造作に投げ出される怖さ。怖さとはその意味が不明だからであり、意味が分かれば怖さなどなくなる。それゆえいわゆる霊能者とは、その「意味不明なもの」の由来を物語り、世界への秩序へと組み込むことを生業とする者である。意味が語られることで怖さは減衰し、代わって対処が現われる。ならば霊能者は訊かれて初めて答えるべきであり、訊かれてもいないのに自ら進んで語る者とは(そしてここで著名な霊能者や占い師の名前を任意に思い浮かべよ)自身の本来の佇まいを弁えない愚か者と言う他はない。 柳田国男『遠野物語』とは、そうした「無造作な意味不明」に満ち満ちた怪談集として読むのが最も豊かな読みとなる。そして『遠野物語』の正当な継承者たり得るのが本書『幽談』だろう。ただ「聞き書き」という体裁を取る『遠野物語』とは異なり、「小説」である『幽談』の主人公は生産性無く思い煩い、勝算も無く突き詰めて考える。「無造作な意味不明」をきっかけとして生じた不毛な思考は何の解決ももたらさず、「意味不明」は最後まで意味不明なままである。そしてそれこそが正しい「怪談」のあり方なのだ。答えを求めてはならない。なぜならそれは日常へ回帰することに他ならないからである。他方で「思い煩わない主人公」を配したならば、それは巷に溢れる「実話」という名の「怪談」と何ら変わりはないわけで、そのあたりの絶妙な距離感が京極の巧さであるだろう。 収録された八篇のうち「十万年」が最も秀逸で、哲学へのオリエンテーションとしての教材に使えそうなほどであるのだが、その一方で「こわいもの」の結末は同作者のとある作品と同じ形式なのは頂けない。 | ||||
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全てを書かない終わり方 幽かに見えるがハッキリしない 怖いというよりまさにトワイライトゾーン 完全にハマりました | ||||
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生理的に気持ち悪いのに、何故かページをめくる手が止まらない。怖いのは起きる現象もだけど、それを日常の一部に受け入れている人々の方も怖いです。何処かがおかしい、歪なのにそれがはっきりしないのが気持ち悪い。蟻走感と産毛が逆立つ感触を味わいたい人におすすめ。ここまで気持ち悪いのは逆にすごい。 | ||||
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私は京極夏彦氏が書く、こてこてのミステリー作品が大好きだ。 この短編集は一読すると薄く内容もないように感じるけれど、ミステリーの仕掛けやキャラクターといったもの外した、京極作品のエッセンスが凝縮されている短編集です。 まるで京極堂シリーズの関口巽がひとりで思い悩んでいるような話もあえば、荒唐無稽なフリークスが登場したりもする。 徐々に盛り上がってきたところでお預けをくらうような、むず痒くなるサジ加減が凄いと思った。 けっして純文学ではないけれど、とても文学的で考えさせられる話ばかり。 | ||||
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京極氏が日常のさりげない"心の揺らぎ"を時の移ろいと共に枯淡と綴った短編集。 冒頭の二作の主人公はかつて所縁があった(かもしれない)場所へ一人旅をする。そこで、死別や離別を含む過去の回想と現在とが入り混じって語られるが、壊れたり死んだりしたのは相手ではなく、主人公自身かもしれないとの印象すら持たせる。過去のある事象との係りで語られるため、現在までに時間の経過があり、過去の事象の記憶や現在の自分の存在感の曖昧性が浮き彫りにされる。「今、こうして生きている自分は何者なのか ?」と言う根源的な恐怖である。「下の人」も、"下の人"はヒロインの別面とも考えられ、やはり人間の存在の揺らぎを感じさせる。「成人」は作者の常態とは真逆の創作過程を踏んだ実験的作品。「逃げよう」も小学生時代の記憶と現在との交錯を狙った作品。「十万年」は作者の怪談観を述べた論文風物語でありながら、シミジミとした哀感を残す秀作。「知らないこと」は兄妹の近所話が続く中、最後に人間の存在性を微塵に砕く本当に怖い話。「こわいもの」は"幽かな霊"と言う本作の題名に係る話で、作者の創作手法が窺えて興味深いと共に、掉尾を飾るに相応しい作品。 筆運びも相変わらず巧みである。各頁の最終行で必ず文を終らせる恒例の書式。「手首を拾う」で石の下から船虫を取出し、「八犬伝」中の妖女「船虫」を連想させ、主人公の妻の状態を暗示する手法。更に、7年前に手首を埋めたのは主人公ではないかと疑わせる妄想の連鎖...。8作の中には、これまでにない新しい作風のものも多いのに、各々違った方向から読む者の存在を揺るがす手腕は流石と言える。従来より幅広い手法で新しい怪談の道を切り開いた意欲作。 | ||||
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8つの短編が収録されていてそれぞれ趣が違います。 物語を読んでいるというよりは、他人のある日常を覗いているような 感じがします。 「怪談」と言うほど怖さを狙っていないし、かといってたんなる小説 でもない。まさに『幽談』というタイトルがぴったりだと思います。 目の前にある世界が突然壊れていくその怖さの表現は素晴らしいです。 日本語の美しさとその表現の可能性を見せつけられている感じが しました。 | ||||
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何の為に現れているか判らない「幽霊」、 名前が付いていない「化け物」、 京極先生の他の物語に出てくる「座りの悪い」感じ、 名前の無い妖怪は説明できない恐怖、 まだ半分読んだだけですが、あとを引く粘つく怖さは、怖いこととは何かを考えさせられます。 悪意を向ける者も怖いのですが、何の為にこちらを見ているのか判らない者も怖いです。 一つの事は当たり前の事でも、総てが揃うと異様な姿が現れる、 このこの本はそんな物語が集めてあるようです、 異様な物語を解体して日常を取り戻す陰陽師、異様なお話を組み上げて歪みを収める御行坊主、 京極先生の長編はそのようなお話が多いと思いますが、 この本にあるお話しはその長いお話の中の1ページの恐怖のような気がします。 つまり京極先生の長いお話の一場面に入るような気がします。 まだ半分しか呼んでませんが。 | ||||
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京極夏彦というヒトは作品に触れる度にその人物像に近づくようで遠ざかる感じがあります。ご本人同士がどう感じられるか解らずに無責任な発言をさせていただくと、私にとって京極先生と漫画家「しりあがり寿」先生は同じ匂いがするのです。 お二人の他の作品に触れる時と同様に、本作でも自分のアイデンティティがぐらぐらするような思いにかられます。 京極堂シリーズ等と異なり登場人物に感情移入できない分、物語として読めません。 まるで日記をのぞき見しているような気分。 これは新境地ですか?京極先生。 | ||||
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最近、京極夏彦さんがミステリーのジャンルから離れつつあるのが、残念なようでもあり、楽しみなようでもあり、複雑な気分です。 この作品は、新しいジャンル開拓というか、何とも不思議な話が並んでいます。怖いような、可笑しいような、嬉しいような、悲しいような、情けないような、まるで白身魚の刺身を噛んでいるような、繊細で複雑な味わい。 人生がやや味気ないものに思えた時、さっと調味料をかけられたような感じ。それで、美味しくなったか、困った味になったか難しいところですが、味わいが増した事は確かです。 新しい京極夏彦さんの活躍に期待しています。 | ||||
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