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(短編集)
冥談
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冥談の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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京極夏彦氏の作品の特徴には、心理を詳細に分析したような、心の暗黒を強いて自分からのぞこうとするような鬱々とした語り口があるのですが、最初に読んだのが京極堂シリーズだったせいかどの作品を読んでも、ほとんど鬱病の関口さんが話しているように思えて同じように感じてしまいます(汗)。お話の雰囲気にぴったり合っている時はプラスに働くのですが、それがマイナスといえばマイナスです。ここに収められている短編もほとんどがそのような感じです。 「冬」、「凬の橋」、「遠野物語より」、「柿」が気に入りました。 「冬」は、じわじわと怖いお話で、あの高橋克彦氏が「本当に怖いものは意味がわからないものだ」とおっしゃったそのままです。 「凬の橋」も万人に理解できる明確な結末ではありませんが、心の奥底に潜む愛憎が入り混じった感情と、だんだんとよみがえる過去の記憶が不気味です。 「遠野物語より」、”山にいる何かわからないもの、人かもしれず、人ではないかもしれないもの”についての話です。タイトル通り、遠野物語の民俗学っぽい雰囲気がいっぱいでいい感じです。 「柿」、これも、徐々によみがえる子供の頃の思い出、もしかして書きかえられていたかもしれない辻褄のあわない記憶、それはどうしてなのか?怖いあまりに忘れてしまおうとしたのだろうか?非常に気持ちの悪い話です。 残念ながらあとの4編は個人的にはいまひとつでした。特に「予感」と「先輩の話」は同じことの繰り返しが何度も何度も出てきて、くどくてジリジリしてしい、途中から読み飛ばしてしまいました。全体に、人によって好みが分かれる作品集だと思います。特に自分が落ち込んでいる時には、さらにどーんときてしまうかも。 たとえば江戸川乱歩は、作品の雰囲気に反して、とても明るく面倒見がいい人だったということですが、京極氏の作品を読むたびに、いったいご本人はどんな方なんだろうと思ってしまいます。概して作品はすべて暗いのですが、それでいて本が分厚いとなると、それだけでダメだという人も多いのかもしれません。自分は京極堂シリーズはどれもとても好きですが、あちらが重過ぎるという方には、この作品のような短編集から始めるのがいいと思います。 | ||||
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もの足りなさがありました。 京極さんの本は、一通り読んでますが、京極節というより、ちょっとありきたりというか、初心者向けの読みやすい本って感じでした。 | ||||
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京極夏彦氏というと、とにかく分厚い本。(文庫も上下巻に分ければいいのにと思うほど厚い!)独特の語彙で難解。というイメージで手が出なかった私。 でも、本書は短編集だし、本の装丁も遊び心たっぷりでお洒落。ということで手に取りました。 一作目から「怖い」!生きているのか死んでいるのかわからない怪しげな世界で、ラスト、椿の花が一斉にぽとりと落ちる…。映像が頭の中を駆け巡り、なんともいえない恐怖に引きずり込まれました。 ほかの作品の中には?と思われるものも確かにありましたが、全編を通して貫かれている不気味な雰囲気は、読んだ後もずるずると心に残って、「京極ワールド」恐るべし!です。 これをきっかけにほかの作品も読んでみようと思います。 | ||||
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