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(短編集)
二歩前を歩く
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二歩前を歩くの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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留守中にスリッパが勝手に歩く、なぜか向こうから歩いて来る人が身をかわすように自分をよける、消したはずの風呂場の明かりが帰宅するとついている、車のガソリンがいつの間にか給油される、同僚のポニーテールの毛先が突然二股に分かれて動く… 「え~!どういうこと!?」と素晴らしく魅力的な謎につかまれて読み進めると、、、「ふーん、そういうこと~、、そんなもんかなあ??」と何となく釈然としない結論。すべてそんな感じの6編でした。 『ナナカマド』はラストの展開のドライブ感が良かった! | ||||
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途中までは、なんだこの小説は、という印象でした。 後半、ヨシっという感じ。はっぴいえんど! | ||||
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暇潰しには、最適です。 何も足さない。何も引かない。何も残らない。そんな感じ。 | ||||
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石持氏の短編集であるが、本格ミステリーではない。 ある不思議な現象が発生し、その現象から氏独特の癖のある強引な論理展開であっと驚く落ちが炸裂する趣向。 この不思議な現象自体には現実的な解釈がされる訳ではなく、オカルト現象自体はれっきと存在するという前提で書かれている。 いわば、石持流の世にも奇妙な物語というべきものだろう。 こういう世にも奇妙な物語系の短編集としてはやはり独特の論理を駆使した小気味良い展開で充分楽しめる作品集に仕上がっている。 | ||||
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石持ワールド短編集。石持ファンならばそれなりに楽しめることでしょう。ファンでなければ、楽しめるかどうかは微妙でしょう。 最後の最後でオハナシの空気感がガラッと変わる。石待マジック。 おわり | ||||
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『小林は困ったように笑った。 「非科学的かどうかは、今の話だけじゃわからないよ。否定するだけのデータがない。」』(176ページ、「九尾の狐」より) 兼業作家である石持浅海は精力的に推理小説を書いていますが、本作は相談もの。 どう考えても人力では起こせない現象の相談に対し、職場の研究所勤務の「小林氏」がデータを集め考察し、「WHY」までを解き明かす、というのが大筋の流れです。 勝手に進むスリッパ、気付いたら点いている浴室の電気、自動で給油される軽自動車……どれも害はなく身近になかなかにありそうで、実際に起こったら怖いものばかり。さすがの目の付け所といったところです。 しかしながら石持浅海、やっぱりどこかおかしい。自分がいつも引っかかるのは人物の造詣で、ある程度ステレオタイプで引っ張ってきているところが散見されるのですが、単なる装置のように扱われていることがいつも気になります。ただ逆に「装置」として扱われたことで一週回って奇妙な魅力を持ち合わせてしまう、という奇妙な現象が今作の中でも起こっています。 特に注目してほしいのは5本目となる「ナナカマド」の主人公。 おかしい。明らかにおかしい。最後のたった2ページの間でいくつかの過程をすっ飛ばして、気付いたらホラー映画「リング」の世界観に入ってた、みたいなことが起こっているにも関わらず、読み終わったら奇妙な説得力で納得してしまう、というのがやっぱりどう考えてもおかしい。でもそれがまかり通るのだから……これが石持マジックなのか! あるいは論理だけを優先しすぎた結果がこうなってしまうのか? ……『石持浅海』という『謎』は深まるばかりです。 | ||||
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オカルト的に理論的な解決をつける、なかなか洒落た演出。 怪奇現象までをも推理するというのが、石持浅海っぽいのですが、残念なのはせっかく短編で、登場人物が被るのに、石持的な連作の作りではなかった事かな。。。と思います。 | ||||
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現代科学では説明のつかない不思議な出来事。 冒頭にそういう謎が投げ出された場合、ミステリーでは普通、そういうものを論理的に現実で可能なことに帰着させて解決するのですが、この作品は違います。 本当に起こっていることは超現実で、オカルトです。 SFやファンタジーのルール、設定はきっちり説明されていてそこから論理的に解明できるSF新本格とも違い、 解決はいつもいきなりそんなかよというものです。 でも、そこは天下のミステリー作家、石持浅海。 ああ、そうなるしかないという、「論理的」なミステリー作品、解決になってるからおかしい。けったいな「けっさく」。 ドラマ的に、こうなるしかないというルールはきっちり出来ている。それは解き明かせるものではないにせよ。 こういうミステリー、こういう方法もあるんだと、目を開かされます。 | ||||
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少し前に他社から出た「三階に止まる」を本当は作者も入れたかったであろう。作者自身も(それだけ河出に書いてしまった)自らの計画性の無さを悔やんでいるような気がする。少なくとも登場人物から見てもそうすべきであったのは間違いないところだろう。 作品として見るといろいろ言いたいことがあるので一作ずつ見ていこう。 「一歩ずつ進む」・・・これはまあ、話としては面白い方だが、いくらなんでも主人公の危機管理能力がなさすぎで、話としては極めて不自然。そもそもあの状況で誰が他人にオカルトじみた相談をしようと思うのか、さっぱりわからない。 「二歩前を歩く」・・・表題作だが、一番つまらない。要するによくわからない話で、特に核となる謎のトリガーが結局なんなのかきちんと物理的に説明しきれていないのが致命的だと思う。 「四方八方」・・・これは作者会心の大傑作。これを読むだけで本作を読む価値はある。ホラーっぽい話と見せかけておいて実は・・・という感じが絶妙。 「五か月前から」・・・これもなかなかの佳品。変な話ではあるが、割と納得感もあり、うんうんと頷いてしまう。 「ナナカマド」・・・「一歩ずつ進む」と同じで、こういうオカルト話にしては主人公に何の意識もないのは不自然。話としてはつまらなくはないが・・・ 「九尾の狐」・・・これも結局何が言いたいんだかよくわからない「だから何?」っていう話。 と言うわけで、作者自身の肥大した自己満足の塊みたいなところもあるが、とりあえず「四方八方」一作だけでも十分読んでおく価値はあり、今回は星四つとしておこう。 | ||||
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