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(短編集)
風ヶ丘五十円玉祭りの謎
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風ヶ丘五十円玉祭りの謎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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『体育館の殺人』並びに『水族館の殺人』で〈裏染(うらぞめ)シリーズ〉のファンになった読み手としては、これは実に読みがいのある連作短篇集でした。そして、読み順を違えず、刊行順の『体育館の殺人』→『水族館の殺人』→本書の順に読んで良かったです。「ああ。ここで言ってるあれは、あのことだな」とか、「この話は、あの事件の十日後のことだな」とか、シリーズものを順に読む面白味を感じることができましたから。 にしても、裏染天馬(てんま)、裏染鏡華(きょうか)、さらに裏染・父の〈裏染ファミリー〉の、なんという恐ろしさ! 本書を読んで、つくづく思い知りましたわ。第三話の主役・針宮理恵子(はりみや りえこ)が、裏染天馬の謎解きを目の当たりにして《──なんなんだ、こいつは。》p.154 と恐怖するシーンがあるのですが、ほんと、彼の観察眼と推理力の高さは恐るべし。本書で改めて、ぞくぞくさせられました。 別の意味でぞくぞくっとしたのは、天馬の妹・鏡華の危ない性癖っすね。第五話では、彼女のヤバい嗜好と推理力の片鱗が伺えて、頁をめくる手が止まりませんでした。 それぞれの話の扉に置かれたイラストも良かったです。なかでも第四話「天使たちの残暑見舞い」の扉イラストに描かれた二人の少女が誰なのか、読み始める前に大いに気になったのですが、話のなかで、「髪の少し長い左手の少女が●●で、すると、右手のややうつむき加減で恥ずかしそうな彼女が○○だな」と特定できて、楽しかったです。イラスト担当の田中寛崇さん、グッジョブ! それと、村上貴史氏の読みごたえのある巻末解説にも拍手を | ||||
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本格派ミステリーではなく、短編で青春でキュンキュンします! 他の作品も読もうと張り切っております! | ||||
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短編なのでどうかと思ったけど、 裏染天馬シリーズを読んだことがあれば 楽しめるかと思います。 それぞれのキャラクターに個性があって面白かった。 | ||||
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謎解きのあら探しとか、そんなつまらない読み方(そのためにわざわざ買って読むのはその人にとって有意義なのだろうか?)は出来ないので、柚乃の振り回されっぷりといじられっぷり?を楽しんで読んでます。天馬を気にしながら部長に憧れ、天馬の妹に見初められ親友にも?登場人物に女性が多いとはいえ、どうしてこう百合色が強くなるのだろう(笑)?あとがきには図書館の次作の構想は決まっていて、オリンピック前に出したいとか書かれてましたけど(汗)…もうそれから2年経ってます。新たな短編集よりも続きを!と願わずにはいられません。 | ||||
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「体育館の殺人」「水族館の殺人」と読み,この小説を読みました。どれも外れなしでした。やっぱキャラがしっかりしていて謎解きへの流れもうまいし私はこの裏染天馬シリーズ大好きです。特に天馬の妹・鏡華の華麗な謎解き「その花瓶にご注意を」が良かった。最後の短編「おまけ 世界一居心地の悪いサウナ」も必読です。 | ||||
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高校生探偵の裏染天馬が日常で発生した少し奇妙な事件を解決する連作短編集。軽いタッチなので、難しい顔をせずに謎解きを楽しめる作品ばかりだ。ミステリー初心者にも向いていると思う。作品内には、他の作品と関わる部分もあり、それらを読んだ人がニヤっとできるマニアックな楽しみもある。推理における真実を暴く過程の醍醐味は言うまでもない。ただし、辻褄合わせのような推理のように思えるものもあり、少しだけエレガントさに欠ける。全体的には謎が解けたときの爽快感は大きい。 | ||||
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殺人が起きない日常の事件を取り扱った短編集。主人公が、飄々としているところを含め、倉知淳の猫丸先輩のよう。 事件の内容は、首をかしげる内容ばかり。なぜお祭りの屋台のお釣りが50円ばかりなのか?説得力にかける。 でも、随所に体育館の殺人や水族館の殺人がつながっている。また、軽快な掛け合い、ロジカルな推理は読んでいて楽しい。 気軽に読みたい人にはおすすめ。 | ||||
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学園モノのミステリーとして面白い。 人物がよく書けていてヒロインに惚れてしまいそう。 | ||||
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裏染天馬シリーズの第三段。 前二作とは異なり、今回は短編集。 天馬だけではなく、針生嬢、鏡華ちゃんと親友の姫毬ちゃんが主に展開する話も。 鏡華ちゃんのイラストも登場。 鏡華ちゃんの生態がちょっと明らかになったり、姫毬ちゃんのお父さんの正体がはっきりしたり。 一番の見所は最後のおまけか? 相手は仙堂さんではなく... さりげなく、次巻の事件も登場して。 この程度に長さの方がテンポ良く読める。 | ||||
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「水族館」と「図書館」のブリッジとなる小品集。これを読んでおかないと、「図書館」における人間関係の変化についていけずに悔しい思いをすること請け合い。 どなたかが書いていたが、「エラリークイーン」というより「コナンドイル」または「チェスタトン」的な作品が並ぶ。個人的には、「針宮」が推理ものとしては最も楽しめた。また、ちと鏡華のキャラをあそこまで腐らせてしまうのもどうかとは思うが、その反動で「図書館」では大爆笑できたのでそれもご愛敬か。 また、このような連作短編集を出してもらいたいと期待しています。 | ||||
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「裏染天馬」シリーズの第3弾という連作短編集である。青崎作品は初読。 この作品より以前に登場人物などに同じ設定を用いた長編2作が出ているのだが、実は未読である。この特異なタイトル(もちろん、「五十円玉二十枚の謎」を意識してのものだろう)が平積みになっていたのに惹かれて購入。 本シリーズの舞台は、神奈川県立の風ヶ丘高校(名前とか近隣の駅名とかから推測すると、某旧学区トップ高のあの高校ですね)とその周辺。登場人物もおのずと高校生が主体であり、探偵役の男子高校生:裏染天馬くんがかなり特異な印象、対比してヒロイン(?)の袴田柚乃がかなりいい味をだしていて、周囲の人物像も含めてなかなか面白い。というか、読んでいてゲラゲラ笑ってしまった。 登場人物たちの動きと会話だけでも十分楽しめる面白さなのだが(ここを強調しすぎると軽い小説と思われてしまうリスクあり?)、この著者は鮎川哲也賞をとっただけのことはあって、なかなかの書き手である。会話文に頼りすぎることなく、読みやすい流れるような文章構成、それでいて論理展開や状況説明は漏れなくしっかりと記述される。個人的には有栖川有栖のそれに近い印象を持った。 いやいや、これはなかなか楽しませてもらえました。長編未読の読者への配慮もされていたりして、気が利いている。「五十円玉・・・」は(もともと競作に参戦したわけではないので当たり前ですが)ちょっと結末にありゃりゃと思いましたが、そういう前提抜きであれば十分なクオリティ。長編も手に取ってみたくなってきました。 | ||||
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長編の館シリーズも好きだけど、こういう短編もサクサク読んで満足したいと思える良短編集でした。針宮理恵子の青春な話と、裏染妹&仙堂娘の友情タッグ話が特に印象に残って楽しかった。 | ||||
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館の殺人シリーズの裏染天馬たちの高校生生活とちょっとした事件. エピローグで,天馬はサウナである人物と遭遇する. いわゆる日常の謎モノである. ちょっとしたヒントから,ストーリーを組み立てて推理するスタイルはいつも通り. 少々苦しいところもあるが,そもそも真相のほうが若干奇をてらいすぎている感はあるものの 全体にコミカルなシリーズなので許せるレベル. エピローグでは勘当の理由が遠回しに明かされ, 思わずニヤリとしてしまう. | ||||
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著者の作品を読むのは三作目です。その中では一番の出来です。 前読んだ長編二作は、本格ものを目指しているためか、トリックやアリバイの証明が複雑でよく理解できませんでした。それに対してこの作品集は、短編のためか、シンブルで分かりやすいです。登場人物のキャラは合変わらず面白いです。 女生徒二人が教室から突如消えてしまうトリックや雰囲気は、島田荘司級のもので印象に残りました。 | ||||
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体育館の殺人、水族館の殺人ときて、今回は短編集。 5つの短編とエピローグ的なショートストーリーで構成されています。 今回は誰も死なず、カジュアルな感じを受けました。 個人的には長編より、こちらの方が好きな気がします。 もちろん、長編で積み上げられた登場人物たちの魅力故なのですが。 このシリーズ、長編と短編を交互に出していったら良いかなと思いました。 | ||||
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高校生探偵?の裏染天馬が活躍する「体育館の殺人」や「水族館の殺人」といった本格的な事件解決物とはちがったスピン・オフ的な作品ですが、主人公の天馬や柚乃その他登場人物が面白くて楽しく読める短編集です。また天馬をはじめ風ヶ丘高校(+緋天高校)の生徒達のファンである私のような読者には、今後さらに天馬の妹鏡華や仙石警部の娘の姫毬その他の面々が活躍する作品が出てきそうな、そんな期待も持てる各話の内容なので、早くも次回作が待ち遠しいです。 | ||||
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ロジックを旨とする本格ミステリにも二種類の楽しみがある。多くの情報から掌の中の真相に絞り込む厳正なパズル、徹底検証する消去法の楽しみが一つ。少ない手掛かりからかけ離れた結論をたぐり寄せるホームズ流、論理を拡げる意外性の楽しみがもう一つだ。日常の謎は後者の味が強く、本作もそう。 飛躍した真相を暴く意外性と、真相を推理のみで担保できる強度は、共存可能ではあるがバーターになりがち。ゆえに前二作の強度を気に入った読者だと微妙に感じるかも。個人的にはホームズ流もアリ。パズル性は緩くなったにせよ、意外性の面白さがぐんと増したと好感した。 これはまさしくクイーンの轍。真祖パズラーなイメージのクイーンだが、初期の消去法に後年ホームズ流も取り入れ、読み物として格段に面白くなった代償にパズルとしての論理性について悩むことになる。ここで平成のエラリー・クイーンを僭称させる版元が、ずばり慧眼と言おうか悪趣味と言おうか、恐ろしい。 ただ、身勝手なだけの犯人を非難さえしない話、現実問題無理を感じる状況設定の話と、日常の謎としては腑に落ちない点が散見され、やはりパズル向きの作風かと思う。条件の限定が難しい日常の謎はどうしても論理性に甘さ(別解の可能性)が残る分、落ち着く所に落ち着く納得感で収めてほしいもの。 良かったとは思う。本格推理とは日常の謎とはと改めて考えさせられる面も含めて。しかしクイーンを名乗るからには全力で鬼の首を獲りに行くのが礼儀、面白かったで済まさず粗探しでもう一回遊べるドン。一つ挙げれば、元ネタの五十円玉二十枚競作当時にはなかった、とある金銭問題を見落としていると思う。後期クイーン的揚げ足を取らねばならぬという使命感も満足度を無駄に削る。私もまた、EQの呪縛から逃れられない犠牲者だったのかもしれません(崖の上で遠いパトランプを虚ろな目で見つめながら)。 | ||||
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