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マゴット
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【この小説が収録されている参考書籍】
マゴット (文学の冒険シリーズ)

マゴットの評価: 3.75/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.75pt
Created with Highcharts 5.0.100件0.00%0件0.00%2件50.00%1件25.00%1件25.00%得点得点☆1☆2☆3☆4☆5


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(5pt)

質量ともに圧倒的なリーガル・ファンタジー?

ある旅の一団がさる町に到着するが、不可解な事態が続発し・・・というお話。
時代設定、起こる事象、登場人物等を見て、更に読み進むと19世紀かどこかの昔を舞台にした歴史裁判小説に思えますが、最後の方まで行くと・・・。

以下は読むと興を削ぐかもしれないので、本書を読了後読んでもらいたいです。

最後に至ってこの小説がキリスト教を再興したアン・リーという人の出自を作者が想像力と創造力を駆使して独自に小説に昇華した奇態な物語であることが判明します。つまり、本書は実質は宗教小説で、著者の考えを具象化するためにあらゆる小説の枠組みを使って歴史を修正主義的に再構築したメタ・フィクションであることが明らかになります。なので、普通の歴史小説や時代ミステリを期待すると唖然とさせられますが、どういう訳か読了後あまり怒ったりせずに、その著者ファウルズの奔放な思索力、機知に圧倒されること請け合いの、あまり類書のない独創的な小説を読んだ気になって一種の感銘を受けました(人によっては怒るかもしれませんが)。
という訳でこの小説を読むに当たって普通の歴史小説を期待すると肩すかしを喰う可能性がありますが、ここは一つ、あまり類例のない最近の言葉で言えばスプロール・フィクションやストレンジ・フィクションを読んだということで得した気分になるのが正解だと考えますが、どうでしょうか?
まぁ、かなり判読しずらい部分も散見されますが、文章(と訳)が巧い為最後まで楽しく読めます。私も実をいうと本書を読了後、若島教授の「殺しの時間」に書いてある本書の評論を読んで、やっと本書の全体像が把握できました。ファウルズは名前は知っていて興味があったのですが、ずっとスルーしていたので、反省してこれから全部読みます。機会があったらご一読を。
マゴット (文学の冒険シリーズ)Amazon書評・レビュー:マゴット (文学の冒険シリーズ)より
4336035830
No.1:
(4pt)

現実がめくれてゆく、そして信仰心とは

映画「コレクター」の原作者ジョン・ファウルズの大作であります。もっと知られていてもいいはずなのになぜかあまり人気がないようです。あらすじはいうと、芥川の「藪の中」を思い出して頂くとよいでしょう。これが18世紀イギリスにおいて展開されるわけです。ある高名な貴族の子弟の神隠しという謎に様々な証言・当時の新聞記事などからじわじわと真相に迫るミステリ仕立てとなっています。中井英夫の『虚無への供物』などが好きな人にはお勧めしたい。途中SF的ひねりがあったりして、形式はいかにも「ポストモダン」といった風ですが、それよりも読後にズウンとくる倫理感みたいなものが印象的です。著者の思想的背景にある実存主義の影が感ぜられましょう。「真実」の解釈は人それぞれでしょう。私は(宗教に縁遠いとはいえ)、主人公であるシェーカー派の開祖アン・リーの母の姿に宗教心の何たるかを見た気がしました。邦訳は手に入りにくいですが他の作品もお勧めします。
マゴット (文学の冒険シリーズ)Amazon書評・レビュー:マゴット (文学の冒険シリーズ)より
4336035830

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