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涼宮ハルヒの驚愕
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【この小説が収録されている参考書籍】
涼宮ハルヒの驚愕の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全206件 101~120 6/11ページ
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前巻たる『分裂』から約4年。待ちに待ったを通り越し、もぅ出ることもないだろうと半ば諦め、それすらも忘却の彼方に過ぎ去って久しい空白期間を経てしまえば、出たこと自体が“驚愕”と言えそうな、まさかの出版である。これには素直に喝采したい。なぜなら、メディアミックス以降の急激な盛り上がりに伴う周辺事情の劇的変化に“燃え尽き症候群”も危惧され、実際、後編のあとがきから察するに、それに近い状況だった可能性も考慮される作者が果たしてどのような展開で読み手を“驚愕”させてくれるのか。これもまた本巻の要になっているからである。 そんな中で読み終えてみれば、意外に作者も淡々と執筆したようであり、そう見えて実は激烈に苦労を重ねたかもしれないようでもあるという、何とも言えない感慨が残る内容だったと言わねばなるまい。もちろん、前後編の前編なのだからオイシイところは後編に集中しているのであろうし、“驚愕”するのも後編なのであろう。それは元より承知しているのだが、それにしても間延びしているというか、どうにも繋ぎに繋いだ印象が拭えない。正直なところ、テンポがダルいのである。 これは一重にキョンの独り語りがいつにも増して冗長に感じるからであろう。こうも回りくどかったかな?というくらいに独特の婉曲な言い回しが続く。しかも、今回の実質的なヒロインと言える佐々木も同様な語り口なので余計にそう感じたのかもしれない。極端に言ってしまえば、この辺りをもう少し簡潔にすれば前後編ではなく一冊に纏まったんじゃね?と思えなくもなく、これが読み手のリズムを少し狂わせるのである。 しかし、当初より『分裂』の後編という立ち位置だった『驚愕』がさらに前後編に分割されたのだから、これを『分裂』から続く三部作の中編と見れば相応の内容と思われる。ハルヒを主軸にSOS団の新入団試験を中心とした「α」パートと、ハルヒを脇に置いてややシリアスに進む「β」パートが付かず離れずの距離を保ちながらも時に好対照な彩りを加えつつ別々に流れていくのはさすがの構成であろう。起承転結の「承」であれば、「β」パートで若干の驚きはあるものの総じてシリーズ全体のおさらいを踏まえた「転」への繋ぎの役割は果たしている。ただ、その繋ぎ方がほぼ唯一ながら決して小さくないマイナス要因だったと言えよう。 まぁ、それでも作品としてのレベルは全く以て低くなく、あくまで『ハルヒ』の過去との比較なので、作者には申し訳ないほどの待望感を差し引けば純粋に後編を楽しみにできるものではある。 | ||||
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実に待ちに待った新作です。でも他の方も書いている通り、作品としての限界が見えてきていたのは事実。 「分裂」の段階でどうにも伏線を張りすぎた感があったのでどうするのか心配でした。やはり、無理があったのか、新キャラ登場でむりくり帳尻あわせをしたので少しがっかりしたのが本当のところ。少しがっかりですんだのはそれだけ待ちに待ったということです。 もともと多少の矛盾はあっても、キャラで読める作品なので、さてどのキャラがキーを握っているのかなと思いながら読むのがハルヒシリーズなんですが、新キャラに丸投げはがっかりです。折角、古泉のあらたな一面が現れたのだし、残念。 キョンが饒舌なのは元からだし、佐々木の中性的な魅力も楽しみですが、ハルヒや長門の出番の少なさはこの作品をシリーズの外伝的な位置づけに押し出してしまいそうです。やりようが他になかったとしてもそれは伏線を張りすぎた作者の責任。とりあえず、キョンとハルヒの青春グラフィティ的な描写をサービスしてもらって、それは楽しめるのですが、冷静に読み直すとそれも必要だったのかなと。キョンをあっちこち飛び回らせなくても良かったような。 上下巻に分かれたのは作品の構成上ページ数が増えたから仕方ないとしても、これでそれぞればらばらに出版されてたらどうなっていたことやら。上巻の展開が終始足踏みだったから、半年もあけば下巻を買ったかどうか。 あと、佐々木は良いキャラだしファンも付いているだけにこれで終わりにするのは惜しい。小冊子で大サービスしてくれているけど、これは単なる本編の補完なのか。そうだろうけども佐々木には別の作品で主役を張って欲しい。少なくともハルヒよりは好みです。 作品のタイムラインは朝比奈さんが卒業するか、キョンとハルヒが大学に進学するところまで伸びていると思うけど、それまでに佐々木や橘、とくに周防が絡んでくるのか。藤原は用済みだと思うけど。 何にしても、かなり今回のエピソードでは先が見えてきたような気がする。 あとがきを読んでいても作者は相当、精神的に厳しそうですしね。 最後は閉鎖空間の崩壊と共にハルヒの能力が消滅して、作者の重荷もどっかの宇宙に吸い込まれてエンドマークかな。 | ||||
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いいところで終わった分裂の続編ということで、 とても期待していました。 読んでみての感想は、やはりこの作品は何かもっていると感じました。 確かに、佐々木や橘といった新たな登場人物の活躍が尻すぼみに感じたり、 無理に長くしているように感じたりもしたのですが、やはり人を引き付ける何か がこの作品にはあります。結局ワクワクしながら一気に読み進めてしまいました。 このワクワク感がたまりません。 特に後半は先が早く知りたいという気持ちにさせられます。 また、今まであまり主張しなかった人物が主張してきたように感じました。 特に国木田の印象が私にとっては変わりました。 買って損はしない作品だと思います。 | ||||
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涼宮ハルヒの物語が、アルファとベータに分かれていたのは、とても分かりにくかった。 今回の鍵を握っているのが watahashi yasumizu. 分裂した話をどうやって統一するのか、涼宮ハルヒ的に論理破綻がないように。 感想としては、待った甲斐があったと思います。 いろいろな論理破綻があったはずだし、 佐々木はじめ、前の作品での新規の登場人物を、どこへ落ち着けるかが、 そうとう悩んだことだと思います。 一応無難なところにおちついたので、次回作品が期待できるようになりました。 こういう冒険は、2度としない方がいいのではと思いました。 やってみたかったのは分かるのですが。 涼宮ハルヒの分裂では、アルファとベータに分かれた話が、ちんぷんかんぷんで、 そうとう欲求不満が溜まってしまいました。 それに比べれば、驚愕は、「今日が来」るための着地だったので、安心しました。 分裂が80点の星5つだとすれば、驚愕は90点の星5つ。 渡橋泰水 新入部員の登場が一番気に入っているし、 涼宮ハルヒの小学時代の話題がでたのも素敵です。 不足する10点は、SOS団の次の活動が、鶴屋さんの花見の余興だというところでしょうか。 余興で、映画のときのような、思い切った展開を期待します。 | ||||
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“前世紀の三流マンガでもこんな解りやすい悪役な手段を執る能なしなんぞはいやしないぞ” クライマックスシーンでのキョンのモノローグですが、結局この言葉がこの作品全体を表してしまっています。文庫3巻にわたって延々やってきた結末にしては、あまりにもお粗末です。敵役が矮小すぎたため、主役の魅力も光りませんでした。 イラストも、カラーページはまだいいとしても挿絵は駄目ですね。というかラノベでよくあるパターンで、挿絵は別の人が描いたんでしょう。 | ||||
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読む作業に近かったです。ところどころ出てきた内容もこれまで出したアイデアを継ぎ接ぎしてなんとか作品にした感じがしました。方向性もわからなくなったし、もういいかな。 | ||||
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キョン君、他力本願の意味を間違えているよ。 そこだけが、気になって仕方がない。 物語としては、私は結構面白かったですが、 これはシリーズが尻切れトンボで終わるパターンのような・・・・ | ||||
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発売当日に購入、読破しました。レビューおくれましたー ハルヒシリーズは全巻読んでます どこかに書いてありましたが本作品は前作《涼宮ハルヒの分裂》の続編に当たり、 読む前に前作を読んでおかないと、なにがなんだか分からなくなります。そう、じぶんのようにw 前作から4年ですか?ずいぶん長く待たされました。 あまり中身については触れないほうがいいとおもいますが、キョンの語りと展開のgdgd感は否めない。 むりやり2冊にしちゃったみたいな・・・ころもが厚いトンカツみたいな。 作者のモチベーションがそのままストーリーに反映されてるって感じで、そこだけが難点でした。 しかし、しかし、あの設定から見事挽回しましたね。DNAのらせん構造のような展開はなかなか新鮮でして、 逆に1回では理解出来ないので何回か分けて読み返すことになります。 あと、佐々木さんめっちゃかわいいです。 小冊子の挿絵はかなり狙ってるとおもいますが、読者受けもいいようで。 展開的にこの感で原作完!でもよかった。 出版元からダメって言われたのかな? 売れてるシリーズで、ピークを打ってもだらだら続けるアホな漫画の二の舞にはなってほしくないですね。 みなさまのレビューも概ね高評価、ハルヒファンなら読んで損はないでしょう。 | ||||
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ひたすら心待ちにしていてキタアアアアアアアアって思っていた人には たぶん星三つくらいの価値でしょうね。消失、憂鬱以外の作品と同じくらいの面白さなんで 分裂まで読んで存在を忘れきっていて、たまたま書店の店頭ポップで、「ああ、今日発売なんだ」と買った人には十分面白いでしょう でもキョンのモノローグ長すぎて疲れるかな 佐々木好きな人は、絶対初回で買うべき。マジでいそげ← | ||||
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本筋となるストーリーが薄っぺらく、キョンの独白による無理やりな肉付けでこれでもかと太らせている印象です。 特に序盤は酷く、単に学校前の坂を上るだけでお前は何行費やすつもりだと突っ込みたくなります。 佐々木の登場は、ハルヒ、キョンとの三角関係を夢想させ、これはまた新たな要素を加えてきたなと思ったものですが、 結局のところ三者が絡み合うような場面はなく、せっかくの魅力的なキャラを全く生かせていません。 これならば空白の4年間にファンが勝手に書いた同人小説の方がまだ読み物として面白いくらいです。 ただ1点、α、βという唐突とも言える世界線を、一定の必要性をもって収束させたのは見事だと思います。 限りなく膨らんだ期待、作者の力量を超えて広がるハルヒワールド、そんなプレッシャーを跳ね除け、よく出版にこぎ着けたものです。 | ||||
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待ちに待った発売。いままでの「ハルヒ」らしさが失われることもありうるのかと思いながら読みましたが、やはり「ハルヒ」シリーズの1つであり、『消失』とともに『分裂』・『驚愕』がシリーズの代表作と言っていい程の作品だと思いました。 ただ、『消失』がそこまで厚い巻ではなかったことを考えると、やはり長かったですね。でも、これはこれで良かったと思います。文字通り『分裂』なんですから。それにいつものSOS団メンバーだけでなく、登場キャラも多かったので長くなったとも言えますし。 これでとりあえず話の区切りはいいわけなんですが、次の新刊を今か今かと待つことにします(笑) | ||||
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4年振りの発売ですが、やはり期待を裏切らない作り込まれよう。これまでの全作品の伏線を回収しつつ、新たな伏線を貼付するのには、読んでて心地好いくらいでした。 しかしやはり長い間書けてなかったのは本当のようで、分裂で出され驚愕で回収されるべき(だと思われる)伏線がちょっと残っていたのが少し引っ掛かりました。もっともこれから先で回収されるかもしれませんが。 ここからは完全に私見ですが、レビューを読んでて「表現がくどい」という理由で評価を下げる方が多いのに驚きました。だったら今までの作品よくノンストレスで読んでこれたな、と。 もっと根本的なことを言ってしまえば、この作品はキョンの一人語りで語られてます。つまり【比喩など表現のくどさ】はキョンの考えている(思っている)ことそのものです。 「表現がまわりくどいから評価を下げる」というのは「キョンの思考回路はまわりくどいから評価を下げる」と言っているのと同じです。 遅れたことや構成に文句を言うのはいいと思いますが、登場人物の性格人格に文句を言うのは、ちょっとおかしくありませんか? | ||||
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後編の中盤当たりからは素直に楽しめましたよ。 ページを捲るのも苦しかった前編と違ってページが進む進む(笑) ハルヒのベッドからキョンを見上げるイラストも可愛かったです。 小冊子は薄いですが本紙に負けない中身の濃さでした。 作品としては1冊に収められる内容を前後編に分けて損してますね。 目先のビジネスとしては良いんでしょうが、長期的に考えるとあまり良くないのでは? アニメのエンドレスエイトもそうですが、今後もこの調子だと正直どうでもよくなる。 4年というのは他に夢中になれる作品も出てくるし、人の価値観が変るにも十分な時間。 アニメの話ですが、声優さんを取巻く状況も当時と全然変ってますしね。 この作品が終わる頃、自分が何歳になってるのかを考えるとちょっと怖い。 そこまでついていけてればの話ですけど。 | ||||
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分裂・驚愕(前後)と併せて文庫本3巻というボリュームを使い、4年以上の歳月を掛けたのに、内容は延々と続く同じようなフレーズの繰り返し。 キョンはひたすら自宅と北高を往復し、何度も何度も坂道に愚痴をこぼし、アンチSOS団の連中について愚痴をこぼし、韜晦なフレーズを連発する。 それに輪を掛けて、男言葉だから文章のうえでは何の可愛げも無い中学時代の親友:佐々木とやらの理屈が入る。こいつの理屈は古泉以上にわかりにくい。 SOS団の切り札長門は九曜に封殺されて動けないし、みくるちゃんのお茶も出てこない。それなのに九曜とやらの人外的乱暴狼藉イベントすら結局発生しない。藤原の嫌味ったらしい悪口ばかりネチネチ聞かされちゃ読者も不愉快極まりない。 で、最後はハルヒの情報改変能力が無意識に働いて二つに分岐した世界がひとつに集束して、メデタシメデタシで物語が終わるだと? コイツは典型的なデウス・エクス・マーキナ(演劇用語の意味で)じゃあないか。なんにも面白みが無い。 キョンの愚痴、藤原のイヤミ、佐々木の理屈に延々と付き合ったあげくが、混沌に陥いらんとする世界をハルヒが丸く収めちゃいましたって!?そんなのアリかよ。 カオスこそがハルヒの専売特許だったんじゃあないのか。 最後には、またもや未来人に関わる伏線とナゾ等等等等を残しちゃってるし。 ああ、もうやりきれん。 著者は「憂鬱」や「消失」などの大傑作を著すと思えば、埋め草のような駄作短編を著す。 しかし、その駄作が、大傑作の伏線になっていたりするから、どうしても読むのを止められない。 オレ達は、キョンがきりきり舞いして、みくるちゃんが「ふえー」と泣いて、古泉がやれやれと両手を広げ、長門の瞳が黒曜石の輝きを放ち、団長ハルヒが現実も理屈もまるっと無視して「ついて来なさいっ!!」と大号令をぶっぱなす活劇を楽しみたいんだ。 あるいは、アニメ・オリジナルの物語、サムデイ・イン・ザ・レインの様な、ちょっとしたハルキョンのラブコメでもいいんだぜ。 ええい、ともかく次作だ次作、このままSOS団を放っておくのは許さないんだからね!! | ||||
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四年も待たせての新作となれば、せめて上下巻のボリュームで内容的にも力作にしなければならない。 実際に読んでみて力が入っているのはわかるし、ブランクを感じさせるということもないけれど。 驚きのない内容でした。驚愕ってほどじゃない。 作者の地力を感じさせる、やはりこれは質の高いラノベだなと思って読みはしたのですが。 世界をαとβに分裂させて、そのことにほとんどのキャラたちが気づかないまま話が進んでいく。こういう読者がまさに神視点に立つような構成は面白いんですが(その複雑な構成のために執筆が行き詰まったのかどうかはわかりませんが)、そこから展開する話がやや単調なんです。単純にアイディアに欠乏してるような……。 今回はSOS団のいつもの仲間が協力しないので、敵対するアンチSOS団とも言える三人と佐々木とキョンのやりとりが読みどころですが、喫茶店で議論議論と続いてクライマックスがあっという間に終わってしまう展開が物足りない。 アンチハルヒとしての佐々木の存在にはなにかメタ的な意味があるようですが、両者が生み出す閉鎖空間とか、こういう一巻の「憂鬱」に通じるようなところをもっと掘り下げて書けなかったかなーと思います。 それこそがこの作品のとくに面白かったところではないかと思うのですが。 なにより、最後のまとめかたが強引で、ハルヒの能力は悪い意味でもうなんでもありになっているような……。 今までは、あの能力でなにか厄介事を引き起こし話を展開させていったわけですが、今回は、危機を乗り越えるために無理やりに発動させてるように思います。ここは失敗と言っていいのでは。 | ||||
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四年ぶりにハルヒを読み返してみて(もちろん分裂から読み返しましたよ) やはり既存のライトノベルの中で、この作品は頭一つ抜き出ているなぁと思いました。 最初に「分裂」を読んで、これからどのように話を作っていくのか、私自身も色々と考えて(妄想)いましたが まさかあのような形で収束するとは思いませんでした。 よい物語とはそれが最も適当な形で収束するものだ、と私は思います。 しかし、真に素晴らしい物語とは、読み手の考える最も適当な形をあざ笑うように飛び越えます。 飛び越えてなお「なるほどな」と納得するのです。 ただ、すこし話の運び方というか、物語の運び方というか、形容はむずかしいのですが、物語そのものに違和感を覚えてしまいました。 ハルヒシリーズを一冊も欠かすことなく読んできた私なので、涼宮ハルヒの驚愕が決してシリーズの中で出来の悪い作品でない事はわかります。 構成も練られていたし、物語の転がし方にもタイトルの通り驚愕しました。 むしろシリーズの中でも面白かった話だったと思います。しかしなぜでしょう。 私は驚愕に涼宮ハルヒの憂鬱を初めて読んだ時の、あの興奮めいたものを感じる事ができませんでした。 他の人の感想にもありましたが。おそらくそれは四年間の中で、私の感性が変わってしまったのだと思います。 そういえば愛読する本の内容もだいぶ変わってしまいました。当時はキョンとほとんど同年代だった自分も、もう今年から社会人です。あの時と同じ感覚で涼宮ハルヒを読むことは出来ないのか。そう考えると少し哀しくもあります。 (作中で時折悲しそうな表情を見せる朝比奈さん(大)も、こんな気持ちだったんでしょうかね) 物語としては、何度も書いたように非常に面白い作品でした。それはこの作品につけられたレビューの長文率でわかると思います。 伝えたいことはもっと他にあるような気がしますが、なんと書いたらよいのか。本当に言葉による情報伝達は不便ですね。 これも前に言いましたが、他のライトノベルに比べ頭一つ抜き出ているのは間違いありません。 たしかに、本屋さんには、もっと高尚で、もっとロジカルで、もっと書き方の上手い小説はいくらでもあります。 しかしそれらのような技法とはまた別のベクトルの、さらに言えば別次元の、キョンの言い方を借りればマイクロブラックホールのような引力がこの作品(ハルヒ)にはあるように思います。 これも間違いありません。 一度は続編をあきらめた事もありましたが、やはり私はこのシリーズが好きです。 推理小説のような独特の雰囲気がすきです、いとうのいじ先生の絵も、もちろん好きです。 ハルヒシリーズが続くかぎり、私はこの作品を読み続けるでしょう。 四年間待っていて、本当に良かったです。 ただ一言、またせ過ぎなので★は4つ | ||||
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決して悪くはなかった。 これまでの涼宮ハルヒファンなら楽しめる内容だと思います。 ただ、4年という歳月がハードルを上げてしまい、そんなに時間をかけるほどの作品では無かったとの印象です。 あまりに書けなかったので妥協したのではないかと邪推したくなる程度の内容です。 驚愕・・・したかったなぁ・・・。 | ||||
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上巻下巻に分けられて、持ち運びは便利です。特典もまあまあです。前から思っていましたが、実はキョンって臨機応変に対応出来る頭の良い奴なんですかね。色々なことに詳しいですね。高校生とは思えないです。 | ||||
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実に4年ぶりに発売された新作。 もはや出ないと諦めていただけに、新刊発売告知には胸が高鳴りました。 あとがきにはこれまで延期していたことへの謝罪文がありますが……本当に理由は単なるスランプだったのか、と疑ってしまいます(笑) 【感想】 「待っていたかいがあった!」、とはいきませんでした。 というか、そもそも待ちくたびれていましたしねw 期待外れな作品では決してありません。ですが、絶賛できる内容でもなかったな、というのが正直な感想です。 その原因の一つは間違いなく4年間のスパンです。 さすがに長すぎたのでしょう……。4年前に分裂を読んだ時、それはもう続きが気になってワクワクしていたものです。あのまま地続きで続編が出ていればもっと素直に楽しめたのだと思います。 感情の劣化、作品自体に対する思い入れの劣化、とでも言いましょうか…。明確な続編であの空白はちょっと痛すぎました。 そしてもう一つの原因は、物語・文体の助長な引き伸ばしです。 都合3巻に渡って一つの話を書いている訳ですが、実質2巻以内に収まる内容です。 それを無駄に引き延ばしているのがキョンのモノローグ風の言い回しや、特に意味のない描写表現の数々。 結果、物語がなかなか進展しない気怠さを覚えることになります。 特に、このシリーズの特徴であるキョンのモノローグを助長に感じさせてしまった点がマイナス過ぎました。 次の作品が何年後に出るかは分かりませんが(笑)、このシリーズに関して自分が思うことは一つです。 『憂鬱』、それに続く『短編集』、そして『消失』。これらを読んだ時に感じた驚きや面白さを超えることは今後も出来ないだろう、ということです。 「憂鬱〜短編〜消失」の流れが逸脱過ぎたと言わざるを得ません。そこだけで評価すれば間違いなく★五つレベルなんですけどね…。 キャラに関して言えば、新登場のヤスミは存在感もなかなかのものでした。 佐々木はもちろん、後半めっきり振り回され気味な橘なんかもいい味出していたと思います。 【特典小冊子に関して】 編集記やラフイラスト・カラーイラストの他に、ショートストーリーとして中学時代のキョンと佐々木の間の一幕が描かれています。 こういった短くもまとまった掌編でこそキョンの語り口調がしっくりと当てはまりますね。全くどうといことのない話なんですが、個人的に凄く好きです。 | ||||
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4年ぶりのハルヒ新作、しかも分裂の後編(ということだったはず)で非常に楽しみだった。 ハルヒが大暴れしたり、長門が活躍したり、朝比奈さんが時間遡行したり、古泉が超能力を使ったり、することはあまりない。 消失と同じように主人公であるキョンが自らの意思で動くハルヒストーリーではめずらしい展開か。 驚愕ポイントは「わたぁし」の正体、藤原の素性、キョンの○○い、このあたりだったと思う。 キョンのモノローグが回りくどくて、何を言いたいのか分かりにくいのが難点といえば難点だが、それを言ってしまうと、古泉や佐々木のせりふも分かりにくいので、キョンも他者の影響で語り口が変わったと考えるべきか? 「わたぁし」はいい味出していたので、別の話でも見てみたいが、それもハルヒ次第ということになるのか。 とにかく4年待った甲斐がありました。次がいつになるのかは分からないけど、谷川先生どうぞご自愛を。 | ||||
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