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審判



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【この小説が収録されている参考書籍】
審判 (徳間文庫)
審判 〈新装版〉 (徳間文庫)

審判の評価: 3.29/5点 レビュー 17件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(4pt)

深谷忠記らしい、フェアな本格パズラー

本書は、深谷忠記が、’05年、「このミステリーがすごい!」国内編第18位に初ランクインした、59作目の、ミステリーの愛読者、とりわけ彼のファンの間ではベスト5のうちにあげる人も多い作品である。

彼は本書のような「法廷」がらみで、無実なのに警察の取調べで無理やり自白させられた「冤罪」ものはほかにも著作があり、「旅情ミステリー」、「社会派サスペンス」などと並んで、彼の得意分野のひとつだ。

18年前に起きた幼女誘拐殺人事件の捜査を担当した元刑事、被害者である幼女の母親、無実を叫びながらも犯人として懲役15年の有罪判決を受けた男。物語はこの3人を中心に進む。刑を終えて出所した男が元刑事の前に姿を現すところから物語は始まる。
よくある「冤罪」ものかと思って読んでいったところ、それがまるで違う。

本の帯に「意想外の展開、衝撃のラスト」とあったが、その通りに、すこし凝り過ぎではないかと思えるほど二転三転する事件の真相と、あらかじめ織り込まれた伏線が細部まで行き届いていて、「あ、あそこの部分はこういうことだったのか。」と頷けるフェアな本格パズラーである。
審判 (徳間文庫)Amazon書評・レビュー:審判 (徳間文庫)より
4198929807
No.8:
(4pt)

深谷忠記らしい、フェアな本格パズラー

本書は深谷忠記が'05年、「このミステリーがすごい!」国内編第18位に初ランクインした、59作目の、ミステリーの愛読者、とりわけ彼のファンの間ではベスト5のうちにあげる人も多い作品である。

彼は本書のような「法廷」がらみで、無実なのに警察の取調べで無理やり自白させられた「冤罪」ものはほかにも著作があり、「旅情ミステリー」、「社会派サスペンス」などと並んで、彼の得意分野のひとつだそうだ。

18年前に起きた幼女誘拐殺人事件の捜査を担当した元刑事、被害者である幼女の母親、無実を叫びながらも犯人として懲役15年の有罪判決を受けた男。物語はこの3人を中心に進む。刑を終えて出所した男が元刑事の前に姿を現すところから物語は始まる。
よくある「冤罪」ものかと思って読んでいったところ、それがまるで違う。

すこし凝り過ぎではないかと思えるほど二転三転する事件の真相と、あらかじめ織り込まれた伏線が細部まで行き届いていて、「あ、あそこの部分はこういうことだったのか。」と頷けるフェアな本格パズラーである。
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No.7:
(5pt)

最後には驚くべき真実が明かされる

とてもおもしろかった。これが真実と思った話が次々と覆されていき、最後には驚くべき真実が明かされる展開に目が離せなかった。また、死刑制度、被害者の心理についても非常に考えさせられた。ボクは死刑制度には賛成だったが、被害者の思いは必ずしも死で償えるものではないことも理解できたような気がする。
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4198929807
No.6:
(5pt)

話の展開が読めません!

逆転につぐ逆転。はっきりいって、話の展開が読めません。

この後はこうなるんじゃないかって思って話の展開を予想しても、

見事に裏切られてしまいます。

話の展開の中で犯人の目星が何回かつきますが、私はことごとく

ハズしてしまいました。。。

こんなに面白い本はそうお目にかかれません!
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4198929807
No.5:
(4pt)

おもしろい!けど・・・

読みやすく、入り込みやすい。ストーリーもおもしろい。
でも途中で想像した通りでした!・・・残念。
あと、ちょっと説明が多くてしつこいな・・と感じる箇所も何箇所かありました。とはいえ4つ星です。気になっている方はご一読を!
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4198929807
No.4:
(5pt)

本年度の最高作か

18年前に起きた幼女誘拐殺人事件の捜査を担当した元刑事、被害者である幼女の母親、無実を叫びながらも犯人として懲役15年の有罪判決を受けた男。物語はこの3人を中心に進むのだが、刑を終えて出所した男が元刑事の前に姿を現すところから始まっているので、よくある冤罪ものかと思って読んでいったところ、それがまるで違う。読者の予想を次々裏切って展開するストーリーに、まさに巻を措く能わず……で結局明け方までかかって一気に読んでしまった。
 帯にある「意想外の展開、衝撃のラスト」に嘘・偽りがなく、しかもきちんと伏線も描き込まれたフェアな本格推理で、久々に凄い作品を読んだという感じ。
 まだ8月だが、たぶん本年度最高のミステリーではないかと思う。
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No.3:
(4pt)

ミステリーがモラルを示すということ

いまミステリーギョーカイでは、いわゆる「被害者の人権」テーマがとってもトレンディである。要はカンタンに読者の情感に訴えることが出来るからであるが、特に似非浪花節レベルで仕事をしている方々にはオイシイ題材ではあるのだろう。(しかし、こういう作品に善悪単純二項対立が支配していると思うのは、自分だけ?)
 そこで本書。本作品もまた同テーマに属するのだが――作者はそこに、これも深刻なテーマである「冤罪」問題を交錯させた。作者は十年ほど前に『自白の風景』を発表して以来、時に実際の事件に関わりながら、この「冤罪」テーマに拘り続けてきた。「被害者の人権」と「冤罪」――似非浪花節作家ならこのふたつを一緒に扱うことなど到底出来ない(その気もない)その試み、なんとなれば、このふたつは状況によっては、鋭く対立するからだ。それは、本作品の中でも示されている通り。この困難を解消なさしめたのは、まさに「ミステリ」というジャンルで洗練されてきた小説技巧に他ならない。
 作者はこの物語の登場人物ほぼすべてに「信頼できぬ語り手」的演出を施しているのだ。そうして物語をあらぬ方向へ運んでゆき、二重三重の逆転劇を仕掛ける――読者は誰に感情移入していいか容易に判断できない。しかしそれは当然ではないか。「事件」の当事者でもない限り、秘められたる真実に傍観者如きが、その手を容易く伸ばせる筈もない――最終場面、「審判」という言葉が、その意味するところが鮮烈に示される。
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No.2:
(4pt)

ミステリーがモラルを示すということ

いまミステリーギョーカイでは、いわゆる「被害者の人権」テーマがとってもトレンディである。要はカンタンに読者の情感に訴えることが出来るからであるが、特に似非浪花節レベルで仕事をしている方々にはオイシイ題材ではあるのだろう。(しかし、こういう作品に善悪単純二項対立が支配していると思うのは、自分だけ?)
 そこで本書。本作品もまた同テーマに属するのだが――作者はそこに、これも深刻なテーマである「冤罪」問題を交錯させた。作者は十年ほど前に『自白の風景』を発表して以来、時に実際の事件に関わりながら、この「冤罪」テーマに拘り続けてきた。「被害者の人権」と「冤罪」――似非浪花節作家ならこのふたつを一緒に扱うことなど到底出来ない(その気もない)その試み、なんとなれば、このふたつは状況によっては、鋭く対立するからだ。それは、本作品の中でも示されている通り。この困難を解消なさしめたのは、まさに「ミステリ」というジャンルで洗練されてきた小説技巧に他ならない。
 作者はこの物語の登場人物ほぼすべてに「信頼できぬ語り手」的演出を施しているのだ。そうして物語をあらぬ方向へ運んでゆき、二重三重の逆転劇を仕掛ける――読者は誰が「真実」を語/騙っているのか容易に判断できない。しかしそれは当然ではないか。「事件」の当事者でもない限り、秘められたる真実に傍観者如きが、その手を容易く伸ばせる筈もない――最終場面、「審判」という言葉が、その意味するところが鮮烈に示される。
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4198929807
No.1:
(5pt)

人は罰によって罪を償えるのか?を問う作品

1998年に起きた女児誘拐殺害事件の判決公判が行われ、被告の大学生の柏木に懲役15年が言い渡された。それから16年後。この事件を捜査し、犯人逮捕にあたった村上は、すでに警察を退職していたが、かつての上司が久留島の受勲を祝う催しを開いた時に、出所した柏木が訪ねてきた。その柏木は今も無罪を主張し、自らのホームページで、事件に対する情報を求めていた。その後も、柏木は村上の自宅の周りに出没するのだが、狙いは何なのか。村上は柏木の有罪を確信しているのだが……。
 物語は、1つの刑事事件を通じて、その事件に関わった人々の、人間としての弱さや冤罪問題についてを描いた作品。前半は単調ではあったものの、読み進むうちに展開の奥深さが広がっていきました。人は罰によって罪を償えるのか?を問う、心に残る一冊でした。
審判 (徳間文庫)Amazon書評・レビュー:審判 (徳間文庫)より
4198929807

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