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【この小説が収録されている参考書籍】
路(みち) (カッパ・ノベルス)
路 (光文社文庫)
路 (角川文庫)

の評価: 4.00/5点 レビュー 2件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(5pt)

作者らしい人間模様が、形として表れている

「路」はタクシー、暴走族、業者の人、通行人、刑事・・の網目が、立体的に交差し、また次の出会いとドラマが出来ていく。人は本当に家を一歩出たら、路から様々な人生が始まり、動き出すということを感じずにはいられない作品である。今作は、作者が考える「偶然」が、そういったより具体的な形で根付き、全体でもその佇まいが印象に残った。
作者の作品には、暴走族やチンピラもよく出てくるが、例えばワルにも根っからの輩と、社会の隅でもがく人種、反社会的と様々だ。1つの事件の裏には、芋づる式にそれらが繋がっていることも多いが、もちろんそれらには関係ないのもいる。そういった多種多様な、社会に蔓延る姿がストレートに映し出されていると思う。
上面だけでない、いろんな人を見てきた作者ならではの、息遣いそのものが散りばめられているのが魅力的だ。また背景のタクシー運転手や不動産など、要となる1つ1つの存在感が引き立っているのが良かった。個性的な作品を求められたかもしれないが、現実味が好きな自分は、作風がとても表れやすいテーマで楽しめた。
作者の小説は特に、引き込む映像と同じように、こちらがレビューしたくなる何かを持っていると思う・・それだけ一方通行ではない、それぞれに受け取って読み手とのコミュニケーションが出来るのが好きである。
ここまで割り切れないものが積み重なって、事件の緊迫感とともにこちらも足元を見つめ、他にはないシリーズ(終着駅)になったと思う。
路 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:路 (角川文庫)より
4041753813

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