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(短編集)

攪乱者



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【この小説が収録されている参考書籍】
攪乱者 (ジョイ・ノベルス)
攪乱者 (実業之日本社文庫)

攪乱者の評価: 3.38/5点 レビュー 8件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.38pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全5件 1~5 1/1ページ
No.5:
(5pt)

日常、ではない日常

一見、なんの意味もないような行動を指示される3人の「テロリスト」たち。新聞紙を丸めて紙袋に入れたり、農業大学の学生と付き合ったり…。でも、それが現政府転覆をねらうテロ行為だというので、最初はコメディなのかと思いました。しかし後半、話は一気に転換します。こんな世界もきっとあるだろうと思わせる、石持さんのワールドで、私は好きです。
攪乱者 (ジョイ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:攪乱者 (ジョイ・ノベルス)より
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No.4:
(4pt)

これも一種のテロなのです

これも一種のテロなのです

あらすじ

コードネーム『久米』『輪島』『宮古』
彼らは一般人の仮面をかぶりながらも、
政府転覆をめざす優秀なテロ組織の一員だった。
しかし優秀な彼らに下される任務は、
レモン三個をスーパーのレモン売り場に置いてくること、
アライグマを公園の砂場に置いてくることなど、
いつもおかしな任務ばかりで・・・

感想

基本的には、石持流の奇妙すぎる日常の謎連作短編集になるはず。

日常の謎系の作り方で、以前、思いついた公式がありました。

『Aさんは、Bという状況下にあり、
 Cという理由から、Dを行いました』という式をまず作り
ABCDのいづれかを隠し、その穴埋めのヒントを用意する、
そして解答編で答えを明かすというものでした。

今作に、この公式(?)に当てはめると、テロリストの三人は
Dの部分だけ分かっていて、それを実行するけど、
その他の部分が分からずいつも頭を悩ませます。

本来なら、謎を発生させる犯人の一味が、
実は、謎に悩んでいるというところが面白かったです。

実社会で、上から『これをやっといて』と言われて
なんだか理由は良く分からないけど『えい』っとすませる。
その営みがすでに日常の謎だなぁと思ったり。

しまった。作品についてあまり触れていないです。

読んでからの一言
新感覚日常にあるテロリスト系小説。
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440850520X
No.3:
(4pt)

もう一ひねり欲しかった

ミステリー界期待の新星石持浅海氏による、連作短編です。

血を流さないテロにより政権交代を実現することを標榜する一風変わったテロ組織を題材にしたもので、全9編の短編が繋がって最終話で帰結するという形です。

それぞれの短編がそれなりにミステリーとして小粒ながら質が揃っていて飽きさせず、徐々にテロリスト達の繋がりが濃くなってゆくことで最終話への道程が示され、なかなか楽しめる作品となっていました。風変わりな舞台設定が見事でした。

欲を言えば最終話でもう一つひねりがあれば良かったなと思います。ライトノベルらしいと言えばらしいですが。

石持浅海の描く世界は、初期作品こそ癖が強かったですが、最近のものはどれも嫌いじゃないので、これからも注目していきたいと思います。
攪乱者 (ジョイ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:攪乱者 (ジョイ・ノベルス)より
440850520X
No.2:
(4pt)

サクサク読める

石持浅海氏の作品、物によって好き嫌いが分かれます。

小説はストーリーのおもしろさに重点を置いているので、
「扉が開いていたらこうなっていたはず、閉まっていたらこうなっていたはず」という具合に、
長々と論理が続くのは苦手。
そういう意味で、今回は当たりでした。

同じテロ組織に属する「久米」「宮古」「輪島」の3人は、
一見、子供のいたずらレベルのミッションばかり与えられる。
でもそのミッションにもちゃんと意味があって。。。
ニュースで奇妙な事件が起こると『テロリストの仕業なのかな』って考えるようになりました。
なお、この本は連作短編で、ミッションの謎はすぐに解決するためストレスになりません。

氏の作品では、意志が強く、賢く、行動力のある女性がよくキーになっています。
今回はそれが物語をうまく引っ張っていました。

最後のページがすごく良かったです。
この1ページのために、1冊分のストーリーを仕上げたのかもしれません。
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No.1:
(4pt)

軽い娯楽として楽しむべき作品

各話、最初の方は「なんだこりゃ?」という感じで、よくわからないながらも先に進むという状況。しかし各話の最後にある串本によるネタバラシが入ってくると、「おおー、面白い!」となり、次の章に進んでしまう、そんな本でした。各話完結なので、飽きたらそこでやめても構わないでしょう。
テロリストという非日常的なことをやっている連中でさえも、男と女が単純な展開になってしまう辺りが、逆に面白いですね。

この組織の活動の結末を見たいという気持ちもないわけではないですが、実際それがうまくいっても単純に「理想の国」(しかも、自分たちが好き放題出来るとか言うわけではなくて、みんなが幸せに生きられる国を作ろうとしているような組織だと作品内の描写から思われたので)が作られるだけなので、単なる平和な日常が描かれるだけになるでしょうから…エンタメとしては、今回の終わり方でよいと私は思います。
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