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(短編集)
子供たち怒る怒る怒る
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子供たち怒る怒る怒るの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 21~29 2/2ページ
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ユヤタン初の短編集。とりあえず鏡家サーガの例外編よりは楽しめました。 全編通して、子供たちの(または作者の)社会や大人に対する怒りが感じられます。そしてこれまでの作品に輪をかけてグロテスクです。 バトルロワイヤル風に学校を占拠する子供たちや、レイプとか近親相姦とかしちゃう子供たちもいます。 そういう普段生きている中ではなかなかお目にかかれない場面やら人間の深層心理などがよく表れているかな、と。 それにしても25歳の若者が書く作品とは思えませんね。ユヤタンもそろそろ年齢的にも大人になるんだし、今回の作品でキーワードとされている幼稚じみた怒りやらを隠して、また別の視点で作品を書いて欲しいと思わなくもないです。だけどまぁ大人になりきれない子供である僕は結構共感したところもあったし、総合的には良かったんじゃないかなと思います。('-,_ω-`)プッ | ||||
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図書館で借りるときに、新聞で紹介された本のコーナーにあったし、表紙がかわいいから借りたら・・・ ただグロイだけ?頭の悪い私には、この本の伝えたい事とかがわからなかった。現代の問題が全部でてきてて、一個に問題を絞って書いてほしかった。 新聞では何て評価されていたんだろう | ||||
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読んで時間の無駄でした。何も得るものがない。いつもの定番の「子供の暴力は親の虐待」「その親も虐待の被害者」といった風潮に対して奇を衒っているのか? このような薄っぺらなものに神戸を舞台としてほしくない。酒鬼薔薇事件や阪神大震災等にあやかって少しでも箔をつけたいのか? | ||||
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期待はしている。そこには確かに、今の時代と抑圧された感情があるから。 しかし、惜しむらくは、技術があまりに未熟である、という点。 大洪水も小さな家。まず、三兄妹である必然性がない。兄妹でよかったはず。最後の主人公の心変わりの根拠が薄弱すぎる。 死体と、。最初の2ページくらいまでは面白いと思ったが、それ以降は情報の羅列と冗長な文句。これは、小説ではないし、少なくとも文学ではない。 欲望。小説を読んで、こんなに腹が立ったのは久しぶりだ。たとえば、一章の『私』を抜かした文だが、何故そうしたのか意図がわからん。下手すれば、二行目で読むのをやめるだろう。少なくとも、僕はそうしかけた。キャラクタ造形が甘すぎて、切実感が見当たらない。作品を通して見せなければならないことを、どうしてこう愚直で安直で直接的なことに頼るのだろう。 子供たち怒る怒る怒る。200枚、純文学系雑誌一挙掲載。明らかに芥川賞を狙わせたものだが、候補にすらならなかった。おそらく、文藝春秋の社員は、これは純文学ではないと思ったのだろう。牛を怒りのモチーフに。殺人事件を賭け事に。まではオーケイ。だが、子供(特に塩見)などのキャラの薄っぺらさなどはどうしようもない。セリフなどもリアリティを欠くし、それはわざとなのかもしれないが、それでも稚拙。 生まれてきてくれたありがとう!。この中では一番文学的。弱者の女性への見方が書かれていて、それは評価できる。 リカちゃん人形。主人公の心情が皆無なのだが、それはどうなのだろう? わざとなのかもしれないが、作者の力量を見ると、わざとやっているように見えない。 | ||||
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アブ・ノーマルなセックスや暴力を書いた小説を読むのは好きではないのだが、少なくともこの人が書いたものは、一文一文を読みきらないと気がすまない。私たちの価値観の根底を問題にしているからだ。独自の文章表現で。つまり文学。いったん読み始めたのなら、最後までつきあわないのは不真面目ではないか。それよりなにより、小説以外では得難い体験を逃すことになるではないか。 表題作をはじめ、内容も構成も無茶苦茶で落ち着きがなさすぎて、良識にあふれた読書好き(自分もそうだと信じたい)なら、納得しがたい作品ばかりだと思う(もっとも、「死体と、」などはコンパクトにまとまっていて好きだが)。だが、この、いままで読んだことがない心地はなんだろう。読み進めれば新しい世界に入っていけそうな期待はなんだろう。世間の常識や、それを説明したことになっている学識が壊されていく気配はなんだろう。その感覚の真相を確かめようとする気にさせるだけの奇想な物語の展開と、こういっては「重い」かもしれないが彼の「思想」の遍歴が、現実感を欠いたされど一種のリアリティのもとに迫ってくる。 読書中にあった感覚は、本から離れたあとでは、「錯覚」であったのだという結論にいたる。現実までを犯してくれる力はこの著者にはまだ、ないように思われる。だから「著者の今後に期待」と、著者の描くチルドレンが怒り出しそうな意見を述べておく。 | ||||
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表題作はなんというか、いかにも映画(ドラマ)映えする作品だ。物語の構図のシンプルさに、視覚的に訴求力のあるシーンが随所にあり(子供たちを牛男に赤ペンキで汚させたのはグッジョブ)、子供たち泣かせる泣かせる。子供たちの名前がアレなのは、結末に至る露骨な暗示で萎え萎えなわけなんですが、あからさまなネーミングはデビュー作からのもので、これはチャーミングと評すべきなんでしょう。 で。この子供たちのイノセンスが、「慾望」における少年少女たちの無軌道で無動機な暴力に帰結しないという保証はないわけです。「死体と、」のエバーミングされた少女の亡骸が人々に不幸を振りまくのは、作者が無垢なるものの潜在する暴力性をきちんと認識しているから。それは忌むべきものではなく、ただそれを矯めてなだめて意志の力に変えることが「成長」する、ということなんですが、洪水の話と大雪の話を読む限りでは、子供たちが「成長」するのは、なんとも難儀な情況であるみたいで。「リカちゃん人間」で行使される暴力の質は、「慾望」のそれと対極的なんだが、彼女はこの情況から逃げ出すしかないわけです。とりあえず南へ。 | ||||
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子供は無邪気で純粋と紙一重の、子供が持つ残酷さや狭い価値観からくる絶望 自分の両親を全面的に信頼してるフリをする 理由もなく発砲する高校生 家庭でも学校でもイジメを受け、見知らぬ男性からレイプされても 人形になる逃げ道を選んできた中学生が戦う道を選ぶなど・・・ 自分では環境を選択できない子供達の、不条理な世界に対するうっぷんや悟りがこの本には充満している。 なんとも底力のある本。 何度でも読みたい本ではないが、薄気味悪い恐さが読み応えを感じる。 | ||||
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待ちに待った佐藤友哉さんの新作。…えっと、はい。 タイトルにも書きましたが、間違いなく佐藤友哉さんです。 佐藤友哉さんの繰り広げる『あの』世界があります。 さっぱりとした気持ち悪さ。 独自の読みやすい文章。 全てが詰め込まれてる、一作。 相変わらず好き嫌いが別れる本だな、と。 ファンには必須ですが、初めて佐藤友哉を読む方にはススメられません。 まずは「フリッカー式」から。 | ||||
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この作品はすべての大人が読まなければいけない。 この作品はすべての子供が読まなければいけない。そして、「わからない」という言葉だけは言ってはいけない。。 そんな言葉だけは、言っていい訳はない。。ここにあるのは真実だ。まぎれもない真実だ。変えようのない真実だ。目を背けたくなるような真実だ。 私達の真実だ。 僕達の真実だ。ここには救いはなく、ここには愛はなく。 しかしここには救いの可能性があるじゃないか、愛したい欲求があるじゃないか。それで十分じゃないか。十全じゃないのか?佐藤友哉をライトノベルから引き剥がすのなら、此処に在る真実と対話する覚悟が必要だ。 舞城王太郎作品のような、優しい愛は此処にはないのだから。。。 | ||||
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