半島を出よ

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

半島を出よの評価:

4.00/5点 レビュー 320件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.00pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全537件 381〜400 20/27ページ
No.157
(5pt)

現実にはこれ以上のことが起こるかもしれない。

このシナリオが最悪であることを願いたい。
しかし、現実にはこれ以上のことが起こるかもしれない。
可能性は確かにある。 北朝鮮の精鋭部隊が、博多を占領するところから話は始まる。
中央政府の遅い対応、延々と会議だけ続き、何も決められない。
中央政府にお伺いをたてないと何もできない地方行政、困惑する博多市民。
様々の心境の人たちの心や思いを丹念に描いていく。 それがとてもリアリティーがあり、ああ、そうそうこういう対応をしそうと思いながら読み進めた。 時間が経つにつれて、人々の変化する気持ち、そして行動。
多様な人の考えの中から、衝撃のラストを彩る。 登場人物が異常に多いので、全体をつかみとるのが難しいかもしれない。
でも現実の事象は、当然それにかかわる多くの人の複雑な絡みかたで構成されている。 今回の作品で村上龍は会話に会話のかぎかっこをまったく使っていない。
あくまでフィクションであってほしい。単なる悪夢であってほしいという作者の”思い”があるような気がする。 これだけのものをまとめきった村上龍の筆力に改めて感心した。
是非読んでほしい。様々な感想をもつはずだ。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.156
(5pt)

裏赤坂

四条はヘネシーのVSOPを飲んでいる。安酒だか旨い。木元はどうしてこういうときにウェス・モンゴメリーなんか聴きたがるのだろう。モンゴメリーは楽譜が読めなかったからオクターブ奏法するしかなかったのだ。熱烈なマイルス・デイヴィス信者の四条はそう思った。マイルスの音楽があれば一生やっていける。ブートレグマニアの四条はジャズについてそう思っている。本当は梅雨時の蒸し暑いときにはバーでコニャックやシングルモルトを飲むよりも、枝豆片手に生ビールでも飲んでいる方が絶対に旨いのだ。長年酒とつきあってきた四条には酒に対する知識が頭ではなく身体でわかっている。カウンターには常連のブティック経営者と高級マンション経営者が並んで座っている。こんな季節には一見の客はまず来ない。マンション経営者がみんなで最後のメロンを食べましょうと言った。連れの女性のブティック経営者が、最後ってどういう意味と聞いた。九州が閉鎖されているのでもう二度と口に入らないかもしれないという意味ですとマンション男は言った。やれやれ看板にするかと四条は言って閉店の札を店の入り口にかけに行った。今団体が来たらメロンを分けることはできないと思ったからだ。それにしても、とソファに腰掛けネクタイを弛めていた山口は、日本はこれからどうなるのだろうと思った。みんなが思っていることだが口にすると何か悪いことをした子どものように思われるので誰も口に出さないだけだ。ただひとつ言えることは日本はこの先も百年先も千年先も変わらないという事実だった。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.155
(5pt)

裏パパイア

ニンニク臭くないか。どこから来たんだろう。中国人が自転車かっぱらったばっかりだ。駐在の吉村に来てもらおう。パパイアを箱入りで売りに来た親子の会話はそのようなものだった。アジア人蔑視も甚だしい。戦前の第三国人に対する態度とまったく変わっていない。地方へ行くほどとその傾向が激しくなる。教える教科書も教師もいない。文部科学省も教育委員会もリベラルな歴史観を嫌悪していた。朝鮮半島の分断が日本の責任であるという真実を誰も教えないし学ぶ者も極めて少数だ。隊長のソン・ドンヨルはパク・ススンにやれと眼で合図した。北朝鮮の特殊部隊の将校は素手で相手を殺せなければならない。パク・ススンはパパイアを売りに来た息子の目を手刀で突き刺した。息子の目から血と体液がほとばしり出た。腰を抜かしている父親を同じく隊員のイ・ドンチュンが後ろから羽交い締めにし首の骨を折った。隊長のソンは息子の目を突き刺したパクに馬鹿めと戒めた。返り血を浴びるではないか。隊員のホン・チャンスが死体をブッシュの中に速やかに隠した。急がねばならない。よくソウルが北のテロ攻撃で火の海になるとか言うが、博多、いや九州全域を火の海にすることぐらい九人の特殊部隊員にとっては造作もないことだった。おれたちは破壊に来たんじゃない、と隊長のソンは隊員に諭した。占領するのだと、小さくしかし確信に満ちた声で呟いた。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.154
(5pt)

裏パパイア

ニンニク臭くないか。どこから来たんだろう。中国人が自転車かっぱらったばっかりだ。駐在の吉村に来てもらおう。パパイアを箱入りで売りに来た親子の会話はそのようなものだった。アジア人蔑視も甚だしい。戦前の第三国人に対する態度とまったく変わっていない。地方へ行くほどとその傾向が激しくなる。教える教科書も教師もいない。文部科学省も教育委員会もリベラルな歴史観を嫌悪していた。朝鮮半島の分断が日本の責任であるという真実を誰も教えないし学ぶ者も極めて少数だ。隊長のソン・ドンヨルはパク・ススンにやれと眼で合図した。北朝鮮の特殊部隊の将校は素手で相手を殺せなければならない。パク・ススンはパパイアを売りに来た息子の目を手刀で突き刺した。息子の目から血と体液がほとばしり出た。腰を抜かしている父親を同じく隊員のイ・ドンチュンが後ろから羽交い締めにし首の骨を折った。隊長のソンは息子の目を突き刺したパクに馬鹿めと戒めた。返り血を浴びるではないか。隊員のホン・チャンスが死体をブッシュの中に速やかに隠した。急がねばならない。よくソウルが北のテロ攻撃で火の海になるとか言うが、博多、いや九州全域を火の海にすることぐらい九人の特殊部隊員にとっては造作もないことだった。おれたちは破壊に来たんじゃない、と隊長のソンは隊員に諭した。占領するのだと、小さくしかし確信に満ちた声で呟いた。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.153
(4pt)

スピード感抜群、膨大な調査量、結末が少しあっけない

下巻では、さらにスピード感、臨場感がアップします。
読んでいる途中もドキドキがとまらず、あれだけの量を一気に読みきることができました。まさに舞台の一つとなった姪浜に住んでおり、福岡ドームもすぐ近く、本当に楽しむことが出来ました。
圧巻なのは、綿密かつ膨大な調査量!!!半端ではありません。シーホークホテルの構造一つにも綿密な調査がなされています。
ほとんど文句のつけようが無いのですが、私にとって一つ残念だったのは、ヒーロー達のあまりにあっけない結末。村上氏の狙いなのでしょうが、もう少し、ヒーロー扱いしてあげたかった。あっさり終わってしまいましたね。全体を通して言えば、本当に楽しめる作品でした。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.152
(5pt)

圧倒的な情報量にただ驚く

上・下巻ともに決して読みやすくは無いが、息つく間もない情報量とストーリーで、ぐいぐいと惹き込まれる。このアイデアは10年前から考えていたものらしい。
構想10年はさもありなんと思えるスケールで展開される。北朝鮮側に対する膨大な取材がそのまま物語にも現れていて、キャラクターそれぞれについて、とても深く描かれているのが印象的。著者が思う日本の現実の在り方、日本の個人の生き方、そういった部分は特に後半部分で強く感じる事が出来る。非常に多くの登場人物があり、それぞれについて収束できていない部分もあるが、読後感は決して悪く無い。この国について、自分自身について、大切な示唆と警鐘を与える一冊。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.151
(5pt)

胸に迫ってきます

エンタテイメントとしても面白く読み出すと止まらない。
通常そのテの小説はモラルをもとにした善悪とか正誤とかをベースに読者を感情移入させるものだが、
この作品は北朝鮮の兵士や壊れた少年達という、およそ感情移入が出来ない登場人物たちばかりなのに
彼らの過去や現在の体験が、同情でも共感でもなくただただ胸に迫ってくる。そこが違う。絶対に映画化だけは許可しないでほしい!
北朝鮮兵士にアウトロー少年達が力を合わせて戦いを挑み、
それに兵士とアナウンサーのロマンスが絡むとかいう単純映画になるに決まってるから。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.150
(5pt)

臨場感が凄い!!

本を読み終わると、本が現実なのか、現実がフィクションなのか違いがわからなくなるくらいすごい!!福岡に住んでる人間は特に臨場感たっぷりで読める作品ですね。秀逸でグロくてストレートです。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.149
(5pt)

Murakami's "Hanto-wo Ideyo" is just overwhelming

I hadn’t read a single Japanese book in the last 4 decades until I came across the Ryu Murakami’s most recent novel. With a pleasant surprise I was overwhelmed by his analytical/inductive ability that gives him a good insight into who we really are, and imaginative/intuitive ability that gives him a good foresight of where we are heading. And what a painstaking research work he did! He is particular about minute details because details are where the two different abilities meet. May 30 latimes online carried a report titled “Japan Focuses on One Enemy at a Time”in which the staff writer cited this book to prove his shallow view that the Japanese have a tendency to overestimate the threat from N-Korea while underestimating that from China. Obviously he hadn’t read this almost untranslatable book himself. Murakami doesn’t even think China is a more imminent threat. The real message he wanted to convey is: Our public enemy No.1 is inside ourselves.
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.148
(5pt)

Murakami's "Hanto-wo Ideyo" is just overwhelming

I hadn’t read a single Japanese book in the last 4 decades until I came across the Ryu Murakami’s most recent novel. With a pleasant surprise I was overwhelmed by his analytical/inductive ability that gives him a good insight into who we really are, and imaginative/intuitive ability that gives him a good foresight of where we are heading. And what a painstaking research work he did! He is particular about minute details because details are where the two different abilities meet. May 30 latimes online carried a report titled “Japan Focuses on One Enemy at a Time”in which the staff writer cited this book to prove his shallow view that the Japanese have a tendency to overestimate the threat from N-Korea while underestimating that from China. Obviously he hadn’t read this almost untranslatable book himself. Murakami doesn’t even think China is a more imminent threat. The real message he wanted to convey is: Our public enemy No.1 is inside ourselves.
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.147
(4pt)

近未来小説の代表作となりそうだ

北朝鮮と日本の行く末という難しいテーマを扱った著作と聞いて、正直あまり期待していなかったが、見事に裏切られた。考えうる数多のシナリオの中から選ばれたストーリーは、リアリティと感動にあふれた作品に仕上がっている。とりわけ、生き物の使い方が抜群に面白く、ヤドクガエルを一度は見てみたいものだと思ってしまう。著者の出身地である九州は、古来から朝鮮半島との交流の盛んな土地であり、そこに生きる人々と北朝鮮の異分子との関わりには、敵味方を超えた奥深さが十分に描かれている。現実世界での日本と彼の国との関係がどのような方向に進むかは別にして、想像力を掻き立ててくれる傑作だと思う。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.146
(3pt)

力作であるのは認めますが...

村上氏の小説を初めて読みました。
確かに力作です。
北朝鮮の反乱軍が福岡を占領するという発想には感服しました。
ただ北朝鮮人の一人一人の背景の長い描写は、単なる取材結果の
描写という感じで、すいません、読み飛ばししてしまいました。
過去に読んだ宮部みゆき氏著「模倣犯」の登場人物の詳細な描写
と比べると作家としての力量の差が感じるのですが。
でも大手新聞記者の無能さを露にしたエピソードには笑えました。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.145
(3pt)

力作であるのは認めますが...

村上氏の小説を初めて読みました。
確かに力作です。
北朝鮮の反乱軍が福岡を占領するという発想には感服しました。
ただ北朝鮮人の一人一人の背景の長い描写は、単なる取材結果の
描写という感じで、すいません、読み飛ばししてしまいました。
過去に読んだ宮部みゆき氏著「模倣犯」の登場人物の詳細な描写
と比べると作家としての力量の差が感じるのですが。
でも大手新聞記者の無能さを露にしたエピソードには笑えました。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.144
(5pt)

かなり読み応えあり

10数年ぶりに小説というものををまともに読んだのでこの作品の良し悪しはわからないが、暇さえあれば読まずに入られない作品です。
近い将来に現実に起こりそうな気がするのは私だけじゃないはず。現実味を感じます。
最初は話が変わるたびにの主人公がころころ変わり話がちぐはぐに感じるが、終盤になるとそのちぐはぐな話が歯車がかみ合うようにガチッと噛み合いクライマックスへ。
実に読み応えのある作品です。
しかしまぁ登場人物が多すぎる事・・・ また最初から読み直さねば(笑)
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.143
(2pt)

1冊にまとめた方がもよかった?

衰退してゆく近未来の日本経済
北朝鮮による侵略
本当にやりそうな弱腰の政府対応
なかなか面白い。
まったくあり得ない未来でもないし
ただし、
チョイ役の人物にもいちいち
どういう生活をしてきただとか
どんな体験したなど
本筋とはあまり関係ない
説明文が多すぎ
下巻では生い立ち説明は
少し飛ばして読みました
もう少し厚めの本にして
1冊で内容を濃くしたほうが良かったと思います。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.142
(2pt)

1冊にまとめた方がもよかった?

衰退してゆく近未来の日本経済
北朝鮮による侵略
本当にやりそうな弱腰の政府対応
なかなか面白い。
まったくあり得ない未来でもないし
ただし、
チョイ役の人物にもいちいち
どういう生活をしてきただとか
どんな体験したなど
本筋とはあまり関係ない
説明文が多すぎ
下巻では生い立ち説明は
少し飛ばして読みました
もう少し厚めの本にして
1冊で内容を濃くしたほうが良かったと思います。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.141
(5pt)

重犯罪人4号

映像化の折には、重犯罪人"4号"="ゴダイユウスケ"は、やっぱりオダギリジョーさんが演じるのでしょうか。。。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.140
(4pt)

緊迫感が・・・

北朝鮮との緊迫した関係を考えると、読んでいて恐ろしい気がした。もし同じようなことが実際に起こったら、日本はやはりきちんとした対策はとれないのではないだろうか。そう考えるとたまらなく不安になる。日本は決して安定した土台の上に乗っているわけではないのだ。いつ足元が崩れるか分からない。作者は日本経済の危うさにも警鐘を鳴らしている。それにしても、日本を救ったのが社会からはじかれてしまった若者たちというのは、何とも皮肉なことだった。作者の思いが込められた、ラスト1行の言葉が胸にしみる。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.139
(4pt)

緊迫感が・・・

北朝鮮との緊迫した関係を考えると、読んでいて恐ろしい気がした。もし同じようなことが実際に起こったら、日本はやはりきちんとした対策はとれないのではないだろうか。そう考えるとたまらなく不安になる。日本は決して安定した土台の上に乗っているわけではないのだ。いつ足元が崩れるか分からない。作者は日本経済の危うさにも警鐘を鳴らしている。それにしても、日本を救ったのが社会からはじかれてしまった若者たちというのは、何とも皮肉なことだった。作者の思いが込められた、ラスト1行の言葉が胸にしみる。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.138
(4pt)

心地よい達成感

「九州を独立させる」という着想は、何点か作品もあるし、また、九州に赴任していた私としては、経済的に、地理的に、非常にありうる感覚で特に特筆すべきものではない。また、物語に深み(信憑性)を持たせんがためであろうが、各登場人物バックグラウンドの説明的な文脈の多用も、ちょっと?かも知れない。(それが上下巻900ページのボリュームに大きく影響している)とはいえ、小説というエンターテイメントな虚構の中でどう信憑性を持たせて導くかという点での「コリョ」という「外圧」の発想、また、あるレベルの緊張感を持続させながら結末へと導く村上氏の筆力には脱帽という感じである。大風呂敷を広げて大団円に向かう作品に結末が落胆させられるモノが多い中、サプライズはないが、読了後、心地よい達成感を感じさせる作品となっている。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603