半島を出よ

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評判

半島を出よの評価:

4.00/5点 レビュー 320件。 A ランク

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平均点4.00pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全537件 321〜340 17/27ページ
No.217
(3pt)

もう不良少年はイラナイ

本書の内容自体はすごくイケてる。

なのにナゼかため息が出まくる。

それは世離れした少年たちの輝かしい存在にあった。

北朝鮮という敵にナゼか日本は外道な少年である。

そういう少年パターンがいつからか龍作風になった気がする。

そこが本書でもついて行けなかった。

困り果てた少年少女たちへの存在。

それはそれとして小説を書いてほしい。

彼等は少なくても社会のヒーローやヒロインではない気がする。

みなさんはどう思われるだろうか?

読後にも感じてほしい部分ではある。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.216
(2pt)

人に勧められる作品かというと、かなり微妙である

話題の作品と言うことで、遅ればせながら読んでみた。

この本が話題を呼ぶ理由はその設定にあると思う。私自身もそこに惹かれて読み始めた一人であるが、率直に言うと、もやもやとした読後感が残った。

まず、作品としてのフォーカスのあて方が、私の期待した方に進まなかったようである。具体的に言うと、登場人物達の心情にフォーカスがあたりすぎていて、政府間の対応や戦闘シーンに物足りなさを感じた。

また、作品の展開に重要な意味をもつ少年達であるが、彼らの会話に使われる言葉遣いに対する違和感を覚え、また彼らの抱えた背景に対し、どうしても感情移入ができなかった。

さらに、後半の戦闘シーンにおいては、(ここで、日本の文化の洗礼を受けて退廃していく様子を示しているのかもしれないが)これほど周到な準備をして日本に潜入したコマンドにしては、いとも簡単に・・・・という印象を強く受けた。

ただし、この作品に関しては、何も考えずにこの展開や表現を用いたのではなく、作者が深く考えた上で精魂込めて作品を仕上げているという、パワー・情熱を感じた。それがたまたまたくさんの読者の中の一人である私の感覚とマッチしなかっただけなのだろう。作者には申し訳ないが、作品の中盤から後半はどうしてもついて行けず、斜め読みしてストーリーだけ追わせて頂いた。

作者自身が後書き等でふれているように、かなり前から取材などの準備をして書いたものだとは思うし、これらに基づく描写は興味深いものがあり、作者が提起している問題も的を得ていると思う。しかし、上下巻で4000円弱を支払うだけの価値を感じたかというと、私にとってその価値はないし、人に勧められる作品かというと、かなり微妙である。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.215
(2pt)

もやもやとした読後感

話題の作品と言うことで、遅ればせながら読んでみた。

この本が話題を呼ぶ理由はその設定にあると思う。私自身もそこに惹かれて読み始めた一人であるが、率直に言うと、もやもやとした読後感が残った。
まず、作品としてのフォーカスのあて方が、私の期待した方に進まなかったようである。具体的に言うと、登場人物達の心情にフォーカスがあたりすぎていて、政府間の対応や戦闘シーンに物足りなさを感じた。
また、作品の展開に重要な意味をもつ少年達であるが、彼らの会話に使われる言葉遣いに対する違和感を覚え、また彼らの抱えた背景に対し、どうしても感情移入ができなかった。
さらに、後半の戦闘シーンにおいては、(ここで、日本の文化の洗礼を受けて退廃していく様子を示しているのかもしれないが)これほど周到な準備をして日本に潜入したコマンドにしては、いとも簡単に・・・・という印象を強く受けた。
ただし、この作品に関しては、何も考えずにこの展開や表現を用いたのではなく、作者が深く考えた上で精魂込めて作品を仕上げているという、パワー・情熱を感じた。それがたまたまたくさんの読者の中の一人である私の感覚とマッチしなかっただけなのだろう。作者には申し訳ないが、作品の中盤から後半はどうしてもついて行けず、斜め読みしてストーリーだけ追わせて頂いた。
作者自身が後書き等でふれているように、かなり前から取材などの準備をして書いたものだとは思うし、これらに基づく描写は興味深いものがあり、作者が提起している問題も的を得ていると思う。しかし、上下巻でこの値段を支払うだけの価値を感じたかというと、私にとってその価値はないし、人に勧められる作品かというと、かなり微妙である。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.214
(2pt)

もやもやとした読後感

話題の作品と言うことで、遅ればせながら読んでみた。

この本が話題を呼ぶ理由はその設定にあると思う。私自身もそこに惹かれて読み始めた一人であるが、率直に言うと、もやもやとした読後感が残った。
まず、作品としてのフォーカスのあて方が、私の期待した方に進まなかったようである。具体的に言うと、登場人物達の心情にフォーカスがあたりすぎていて、政府間の対応や戦闘シーンに物足りなさを感じた。
また、作品の展開に重要な意味をもつ少年達であるが、彼らの会話に使われる言葉遣いに対する違和感を覚え、また彼らの抱えた背景に対し、どうしても感情移入ができなかった。
さらに、後半の戦闘シーンにおいては、(ここで、日本の文化の洗礼を受けて退廃していく様子を示しているのかもしれないが)これほど周到な準備をして日本に潜入したコマンドにしては、いとも簡単に・・・・という印象を強く受けた。
ただし、この作品に関しては、何も考えずにこの展開や表現を用いたのではなく、作者が深く考えた上で精魂込めて作品を仕上げているという、パワー・情熱を感じた。それがたまたまたくさんの読者の中の一人である私の感覚とマッチしなかっただけなのだろう。作者には申し訳ないが、作品の中盤から後半はどうしてもついて行けず、斜め読みしてストーリーだけ追わせて頂いた。
作者自身が後書き等でふれているように、かなり前から取材などの準備をして書いたものだとは思うし、これらに基づく描写は興味深いものがあり、作者が提起している問題も的を得ていると思う。しかし、上下巻でこの値段を支払うだけの価値を感じたかというと、私にとってその価値はないし、人に勧められる作品かというと、かなり微妙である。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.213
(5pt)

近未来小説

村上龍の書くものは薄っぺらに感じ、

今までは敬遠していたのですが、

これは文句なく面白い!

明日起きてもおかしくない位の設定、

細かな人物像は、素晴らしかったです。

またラストが最高にかっこいい!

日常のもやもやを一気に吹き飛ばしてくれる

爽快感あふれる小説です。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.212
(5pt)

近未来小説

村上龍の書くものは薄っぺらに感じ、

今までは敬遠していたのですが、

これは文句なく面白い!

明日起きてもおかしくない位の設定、

細かな人物像は、素晴らしかったです。

またラストが最高にかっこいい!

日常のもやもやを一気に吹き飛ばしてくれる

爽快感あふれる小説です。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.211
(2pt)

期待はずれ

村上龍のファンではあるが、全ての作品を無条件に受け入れられるわけではない。いくつかの作品にでてくるグダグダがここでは長すぎる。テーマを拡げすぎて描き切れていない。そんな予感は上巻でしていたが、村上龍ならきっとまとめあげるだろうと期待していたが残念。
5分後の世界とか、インザミソスープの様な短くてもドキッとするような作品はもう出てこないのだろうか。
次作に期待。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.210
(3pt)

龍らしさは、あるけれど・・・。

もし、あなたが龍のファンなら(ことに『愛と幻想・・』や『五分後の世界』が好みの)まったく不満はないと思う。
設定の抜群の面白さ、話題性のあるテーマ、日本を救う救世主が、ふだんは社会的落伍者というパラドックス。龍らしさが、ぎっしり詰まった作品ではある。特に後半の少年たちが爆薬をしかけるシーンとそれに続く戦闘シーンは読んでいるだけで体中にアドレナミンが出てくるほどの迫力である。圧巻だった。だが、龍の愛読者でなかったとしたら、前半部分で辟易してしまう可能性がある。
まず、登場人物の描き方。数の多さが問題なのではない。問題は多くの人物を語り手としている点だ。ふつう読者は語り手に共感しながらストーリーを追う。つまり語り手は自分側だ。その語り手は北朝鮮兵士も含め、あまりに多すぎる。もっと減らし方が、読者は特定のキャラに共感しやすかっただろう。
さらに、キャラの背景の書き込みも過剰気味だ。それがややもすると「絵空事」に見えてしまう。「小説は細部に宿る」かもしれないが、情報の詰め込み過ぎの感はいがめない。私見だが、この小説の面白さはプロットにあるのはない。また北朝鮮というタイムリーな話題性だけでもない。・・・あの、超高性能の爆薬で、高層ホテルが瓦解する瞬間。破壊のカタルシス。私は、そのシーンを胸ときめかせながら読み進めた。
そして、龍の初期作品から一貫して見られるモチーフを今回も見ることが出来た。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.209
(3pt)

龍らしさは、あるけれど・・・。

もし、あなたが龍のファンなら(ことに『愛と幻想・・』や『五分後の世界』が好みの)まったく不満はないと思う。
設定の抜群の面白さ、話題性のあるテーマ、日本を救う救世主が、ふだんは社会的落伍者というパラドックス。龍らしさが、ぎっしり詰まった作品ではある。特に後半の少年たちが爆薬をしかけるシーンとそれに続く戦闘シーンは読んでいるだけで体中にアドレナミンが出てくるほどの迫力である。圧巻だった。だが、龍の愛読者でなかったとしたら、前半部分で辟易してしまう可能性がある。
まず、登場人物の描き方。数の多さが問題なのではない。問題は多くの人物を語り手としている点だ。ふつう読者は語り手に共感しながらストーリーを追う。つまり語り手は自分側だ。その語り手は北朝鮮兵士も含め、あまりに多すぎる。もっと減らし方が、読者は特定のキャラに共感しやすかっただろう。
さらに、キャラの背景の書き込みも過剰気味だ。それがややもすると「絵空事」に見えてしまう。「小説は細部に宿る」かもしれないが、情報の詰め込み過ぎの感はいがめない。私見だが、この小説の面白さはプロットにあるのはない。また北朝鮮というタイムリーな話題性だけでもない。・・・あの、超高性能の爆薬で、高層ホテルが瓦解する瞬間。破壊のカタルシス。私は、そのシーンを胸ときめかせながら読み進めた。
そして、龍の初期作品から一貫して見られるモチーフを今回も見ることが出来た。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.208
(3pt)

シンプルに

先日,“半島を出よ”を読了しました。多分村上龍はこの話をもっとポップなものにしたかったのでは…と,感じました。
あとがきに出てくるのですが,この話に出てくる“福岡のホームレス”は,過去の作品の登場人物(その話は読んでいませんが…)。構想中に北朝鮮との関係が非常にデリケートなものになってしまい,止む無くポップさを削ぎ落とす事になったのでは,と感じます。そう感じたいくつか…
政府,諸外国の対応の描写がものたりなっかた。その分北朝鮮の軍事の内情や武器や自然生成される毒物についての描写がすごっかた。外国人が九州に上陸して,二癖三癖もあるホームレスチームが退治するっていう完結したほうが楽しめたように感じました。今がそれを良しとしなかったのでしょう。期待するところの重たさと,読み進めていくうちに感じる物足りなさの連続で,終盤に突入してシュルシュルシュルとしぼむ様に終わりました。読み終えたときは内容より,山を登り終えた様な達成感が最初に来ました。やたら期待値が高かったのかもしれません。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.207
(3pt)

シンプルに

先日,“半島を出よ”を読了しました。多分村上龍はこの話をもっとポップなものにしたかったのでは…と,感じました。
あとがきに出てくるのですが,この話に出てくる“福岡のホームレス”は,過去の作品の登場人物(その話は読んでいませんが…)。構想中に北朝鮮との関係が非常にデリケートなものになってしまい,止む無くポップさを削ぎ落とす事になったのでは,と感じます。そう感じたいくつか…
政府,諸外国の対応の描写がものたりなっかた。その分北朝鮮の軍事の内情や武器や自然生成される毒物についての描写がすごっかた。外国人が九州に上陸して,二癖三癖もあるホームレスチームが退治するっていう完結したほうが楽しめたように感じました。今がそれを良しとしなかったのでしょう。期待するところの重たさと,読み進めていくうちに感じる物足りなさの連続で,終盤に突入してシュルシュルシュルとしぼむ様に終わりました。読み終えたときは内容より,山を登り終えた様な達成感が最初に来ました。やたら期待値が高かったのかもしれません。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.206
(5pt)

村上龍は文章の上手な子ども

なのだと思う。いつも苛立ちっている子ども。
凄いのは大人になれば忘れる怒りを持続しいてるパワーと、そんな『子
ども』からは想像できないくらい怖ろしく文章が上手いこと。
これが村上龍の最大の特徴。
この小説からメッセージや警告なんてどうでもいいこと。
村上龍の小説を読む醍醐味は、彼の小説を読んで不愉快になる事。
人間の世界って楽しくて美しいだけじゃないってことを、思い出す。
小説って娯楽なんだから、それでいい。でも儒教の国の人間に安直に「天使」の本を上げるってどうかな・・・?
これにはちょっとガックリしました。軽率すぎなのでは。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.205
(5pt)

村上龍は文章の上手な子ども

なのだと思う。いつも苛立ちっている子ども。
凄いのは大人になれば忘れる怒りを持続しいてるパワーと、そんな『子
ども』からは想像できないくらい怖ろしく文章が上手いこと。
これが村上龍の最大の特徴。
この小説からメッセージや警告なんてどうでもいいこと。
村上龍の小説を読む醍醐味は、彼の小説を読んで不愉快になる事。
人間の世界って楽しくて美しいだけじゃないってことを、思い出す。
小説って娯楽なんだから、それでいい。でも儒教の国の人間に安直に「天使」の本を上げるってどうかな・・・?
これにはちょっとガックリしました。軽率すぎなのでは。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.204
(2pt)

まとまりが無く残念

新聞書評や広告を見て上下をわずか5日で完読しましたが、あまりにも長ったらしい文章と少年雑誌のストーリー性で今ひとつ。確かに北朝鮮の内部事情はよく調査されたなあという印象を受けましたが、ストーリー性がどうもピンとこない。 その理由としてはどうしても主役となることがわかっている若い兄ちゃん達。 確かにこのような若い兄ちゃん達は現代にもゴロゴロいますが、この本のように生きる気力があるのかどうか不明。特に最後には今までが何だったのというぐらい勇気を振り絞ってがんばるという矛盾を感じた。 出版社の11周年記念の為に無理して1600枚書いたという状態では? まるで卒業論文が400字詰め100枚という規定があって、無理して参考書を書き写しているような本だった。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.203
(2pt)

まとまりが無く残念

新聞書評や広告を見て上下をわずか5日で完読しましたが、あまりにも長ったらしい文章と少年雑誌のストーリー性で今ひとつ。確かに北朝鮮の内部事情はよく調査されたなあという印象を受けましたが、ストーリー性がどうもピンとこない。 その理由としてはどうしても主役となることがわかっている若い兄ちゃん達。 確かにこのような若い兄ちゃん達は現代にもゴロゴロいますが、この本のように生きる気力があるのかどうか不明。特に最後には今までが何だったのというぐらい勇気を振り絞ってがんばるという矛盾を感じた。 出版社の11周年記念の為に無理して1600枚書いたという状態では? まるで卒業論文が400字詰め100枚という規定があって、無理して参考書を書き写しているような本だった。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.202
(4pt)

ノンフィクションかと錯覚

まずは巻頭に書き並べられたスゴイ数の登場人物と簡単なプロフィールに驚く。特に北朝鮮人の名前には馴染みが薄いため、男女の判別ができない上に名前・プロフィールともにまったく頭に入ってこない。
「予習」はあきらめて本編へ。読み進みながらノンフィクションだったろうかと錯覚するほどに、日本が抱える現在の経済的、国際的立場から進行し、末期となった状態がリアルに描かれている。この小説の目的のひとつは日本への警告なのだろうか。
北朝鮮兵士の冷酷さが繰り返し描かれているが(これは事実を知らないので、ノンフィクションに限りなく近い気持ちで読んだ)、併せて純朴さや厳しい規律を守らせる組織力は、日本がとうの昔になくしてしまい、絶対にもどらない大事な要素として感じられた。
腐りきった日本社会からはみ出たアウトローたちによって、物語はドラマチックに幕を下ろす。結局は「何もできない腐った大国」となってしまった日本を嘲笑した形で終焉となる。上下巻通じて、綿密で泥臭い描写が続くが、最終場面では違う空気感・カラーを感じた。最後まで北朝鮮人の名前と背景が完全一致しなかったが、もう一度読み返せば違うだろうか。何しろ長編だし、どぎつい描写には読むエネルギーも必要なので少し時間をおいてチャレンジしたい。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.201
(5pt)

大ワザきめた

文章表現のテクニックを駆使することが「文芸」の基本であると思う私は、まずもってその技芸を最高レベルで遂行しているこの小説に圧倒されっぱなしであった。情報量とかディティールの精密さも重要な要素だという発想はもちろん肯定するが、そういうのは「オフィス村上龍」的な力をフル活用すればけっこう突破できるものだろう。大切なのはやはり、場面の展開をダレないように鮮明に描写し、そこに表れる男女のライフの流れのすみずみまでを言葉で追いかけて文のつらなりを創造することの達成度であるに違いない。
それで、至高の使命と非常にメロウな恋心の間を行き来しながら「退廃」の真義を見つけ出してしまうイケメン・コリョの魅力や、異常事態であってもそう変化しない母なる存在の強さ、というか、そもそも多くの人間が予め備えているしぶとさに感心しつつ、自分の無意識の執着に気づかされて愕然としている市役所ママの動揺ぶり、父親の記憶と自己のトラウマのもとに揺れながら、あの最後の瞬間を目撃しているかたわらで、人のやさしさに救済されていく女性の切なさ。それぞれの人生という文学のまとまりが、克明に記録されていて読みごたえ十二分である。
だが、最も強烈なのは「ヒノ」の意識の流動によりそいながら記述される反撃戦闘のシーン、これにつきる。どの章にも異なる感動があり、どこかを特権的に選んで「大きな物語」に走る誘惑を完全に断ち切るスタンスが明らかなので、こういうのは少しためらわれるが、やはりここが「クライマックス」だと私は考える。チルドレンの壮絶な人生史を淡々と知らせておきながら、これがオレらの青春だ、といわんばかりの汗と涙(は、なかったか)の戦いの軌跡が緻密に描かれていき、その耀ける時間の「美しさ」を強調するために絶妙のピリオドが打たれる。これが文芸だ。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603
No.200
(4pt)

あらすじを知ってから…

購入の是非を考慮している方がほとんどだと思います。この書は、日本がかかえるもどかしさをたたみかけるように描かれています。危機に瀕すると、だんご虫になる行政、状況が切迫すると仲良し同好会意識をいかんなく発揮するマスコミ(瑣末な事柄にはスクープと称して辟易ネタを堂々と掲載するが)、強者には抵抗ではなく盲従で媚びへつらう小市民など、集団主義とはこういったものというのが端的に理解出来るようになっています。どうしようもない日本人の性質なのですが、見てて笑えます。話しの流れ自体は、小難しくて読み進めにくい箇所もままありますが、さしたるポイントではありませんので、サクサク飛ばしていってください。全体的には、非常によく出来ていると思います。買いです。
半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ〈上〉 (幻冬舎文庫)より
4344410009
No.199
(4pt)

あらすじを知ってから…

購入の是非を考慮している方がほとんどだと思います。この書は、日本がかかえるもどかしさをたたみかけるように描かれています。危機に瀕すると、だんご虫になる行政、状況が切迫すると仲良し同好会意識をいかんなく発揮するマスコミ(瑣末な事柄にはスクープと称して辟易ネタを堂々と掲載するが)、強者には抵抗ではなく盲従で媚びへつらう小市民など、集団主義とはこういったものというのが端的に理解出来るようになっています。どうしようもない日本人の性質なのですが、見てて笑えます。話しの流れ自体は、小難しくて読み進めにくい箇所もままありますが、さしたるポイントではありませんので、サクサク飛ばしていってください。全体的には、非常によく出来ていると思います。買いです。
半島を出よ (上) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (上)より
434400759X
No.198
(4pt)

この二人と尾上知加子と、三人の女性の生き方を考えた

小説にはさまざまな効能があるが、基本的には設定や内容に暗示されるテーマがきちんと伝わり、読者を非日常の世界に連れ出し、登場人物の性格やその言動によって読者になんらかの感情を起こさせることがあれば、細かい部分がどうであれ、その小説は成功したといえると思う。後半部分では、アナウンサーの細田佐起子と罪悪感を抱えて生きるキム・ヒャンモクのイメージがひじょうに強い。占領という非常事態のなかでも、自分に、人に、そして仕事に対して、常に真摯な姿勢でいつづける細田佐起子。自己の罪を認め、過去・現在・未来の自分に対し、常に責任をもちつづけるキム・ヒャンモク。二人の共通点は、譲れないものを自分の中にきちんと持っているということ。私の中に、譲れないもの、いのちを賭けてでも守りたいと思うものは果たしてあるだろうか。
半島を出よ (下) Amazon書評・レビュー: 半島を出よ (下)より
4344007603