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死にぞこないの青
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死にぞこないの青の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.08pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全86件 41~60 3/5ページ
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先生が中心となったクラスによるイジメ。ある集団がまとまるためには、どこかに最下層の人間を作ってしまうことが最も手っ取り早いのだろうか?作者と同世代の読者は、自分が小学校時代の頃に流行っていたものの描写などが出てきて本当に少しだけ嬉しい気分になれる。解決のために暴力を使って解決する展開は、胸が温まる展開を期待する人には納得できないかもしれない。では胸が温まる展開とは何なのだろうか? 胡散臭いエンディングを迎えたとき、本当の意味で自分を主人公と重ね合わせていた読者が納得できたのだろうか?暴力が正しいとは言わない。しかしイジメられている人間が求めるのは、現状を打破できる圧倒的な自分の力なのだろうとも思う。何もできない自分が、強気な行動に出て理不尽な相手を黙らせることが出来たなら!! いや、いっそ二度と口答えできないくらいに……!! などと妄想する人間だっているだろう。いつか覚えてやがれといった具合で。イジメられている人間が求める結末は、結局のところ相手が痛い目をみることなのだろうと思う。実際に行動に起こすのはダメだろうと思うが、一度でも理不尽な被害を受けた人間が真に追い詰められたときどんな行動に出るかと考えたなら、私はこの小説の結末で良かったのだろうと思う。 | ||||
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映画が面白く、 無性に原作を読みたくなり手にとりました。 筆者の作品を読むのは初めてでしたが、 ホラー小説と耳にしていたわりには、 想像ほどドロドロはしておらず、 すっきりと、気持ちよく、読めました。 ラスト、救いがあり終わりますが、 個人的には、映画のラストのほうが好きかな。 作品冒頭と結末のつなげ方とか、 端役をポイントにする用い方とか。 同書→映画、映画→同書、 どちらでもOKな稀有な作品です。 | ||||
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今日では、もし、この本に描かれているようないじめがあったとしても、それは別段、驚くべきことではなくなったのかもしれません。 それぐらい、この小説の内容が、現代の学校でもおこっているのではないかと思わせてしまうからです。 誰かを標的として、自分の身の保身をはかることは、認めたくはありませんが、人間だれでも心のどこかにに持っている闇かもしれません。 主人公の少年がいじめられている場面は、とても心苦しいんですが、徐々に少年は、我慢だけじゃだめだときづき(きづかされ)復讐しようと考えます。 しかし、この小説のように、この少年の心の成長を見たくはなかったと思いました。 お勧めは、あまりしません。 | ||||
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ラストが多少救いがあってほっとしますが、ところどころで「学校」「教師としての存在」「いじめ」による皮肉さが強く現れていて、大半を読むのがとても辛かったです。 | ||||
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『強くて正しい存在の「はず」である先生』と 『弱くて引っ込み思案な僕』、『クラスメイト』 の有様を描いたお話。 そして、僕の前に、青くて恐ろしい顔の男の子があらわれる。 虚勢をはっているだけで強さと弱さは背中あわせだよね 教師だって人間だから、絶対的な正しさなんてありえない。 間違ったこともするんだ。怖いことだってあるんだ。自分の身を守りたいんだ!!! 乙一氏の本は、これが初めてだった。 きっと、誰もが一度は抱いたことのある思いを通して 感情移入させる・・・という文章が上手。 『あのときの自分の感情』を思い出させる。 始め静かで、次第に鼓動が早くなる。 そういう本になっていました。 内容評価とは関係ないけど79年生まれの私にとって 文中に懐かしい表現があってそれがちょっとくすぐったかった。 | ||||
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小説のほとんどの部分を占める酷い虐めの描写に心が痛み、 羽田先生消えろよ!マサオ!どうにかしてこいつを 痛い目に遭わせろと何度思ったことか……… しかし私の最後の読後感は何ともあっけらかんとしていて、 でもようやく芽吹いた植物を見た時みたいに、 温かくて優しくて、でも力強いものを感じたというか それはきっと、マサオがアオも羽田先生も周りのクラスメートも 全てを受け入れてくれたからなんだと思う マサオは大変な経験をしましたが、この経験を通じて、 マサオは人間の暗い部分から目を逸らさずに、 周りの人間と向き合っていく強さを手に入れたと思う そして最後の登場人物である新しい担任の先生は、可愛いですね なんだかほっとします | ||||
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恐いけど悲しい。主人公に思わず同情する。そんな本。 私が読んだ乙一の本の中で一番人間的に恐い。こんなに恐いのに何で読み終わるまで手を下ろせないのだろうと考えた。いじめや学校生活について考えられさせる本だと思います。そんな悲しい本でも乙一だ、終わりはとてもすっきりしてこご地よい。大好きな本です。 | ||||
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先生を含むクラスぐるみによる、筆舌に尽しがたい程の数々のいじめ。読んでいるだけで身を切られるような痛々しさだけが伝わり、途中何度も読むのをやめたくなりました。途中からは、この展開を救うような結末を早く読んで救われたい一心で、なんとか心を落ち着かせて読み終えました…が。精神的な暴力から逃れるには、行動としての暴力しか方法はないのか、と疑ってしまうような結末。物語の前半を占めていた集団いじめに対するフォローも一切なく、なあなあで終了。いじめという根本にある問題の解決、人間同士の関わり合い、そんなものはみじんも感じられません。こんな風に、絶望を抱えて生きている子供は、今もどこかにいるのでしょうか。ただただ、救いのない結末に溜め息が出ます。 | ||||
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乙一さん独特の怖さの価値観を描いた作品。 GOTHで描かれていた人と心の欠片とは少し違っていたけど繋がるものがこの作品には沢山あったと思う。 この本の登場人物は少ない、でもそれを補って余るほどに登場人物の言動のひとつひとつに重さ、説得力があった。 ただ途中から「大人」の先生の言い分と「子供」の主人公の言い分がなぜか吊り合ってしまうという矛盾がおきた。 正直小学生なのに中学生のような気が・・・。 かなり矛盾しているし後半あまりにも非現実的なのが気になったが、それでも人の恐怖の形を鮮明に書かれてある。いじめが問題視されている今、孤独とその怖さの意味を知るために一度読んでみてはいかがだろうか。 「先生」という悪と「アオ」という悪と「自分」という悪と「クラスメイト」という悪と・・・・さて、だれが「正義」だろうか | ||||
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精神的ないじめをここまで大胆に描いた作品をはじめて読みました。何を言われるでもなく、されるでもなく、このような露骨ないじめとはちがういじめ。 マサオのいるクラスになった先生は、マサオのちょっとした出来心でついた嘘につけこみ悪者にする。クラスの中の全ての責任がマサオにのしかかる。 途中まで、心が痛んで仕方ありませんでした。クラスの皆は「マサオくんだからしょうがない」、「マサオくんのせいでこうなった」と半ば洗脳されたように思い続ける。本人の辛さは計り知れません。このようないじめは、本人がいじめているという意識が無いから余計こわい。そんなところに突然、謎の少年「アオ」が現れて・・・。 勇敢にも自分を奮い立たせ、いじめに立ち向かったマサオのメッセージを聞き漏らさずに!筆者が書きたいと思った理由もうなづける作品です。 | ||||
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先生にいじめられ、友達も去っていく虚しさや寂しさ、親にもほんとうのこと伝えられない。マサオくんの控えめな感情に切なさを感じさせられます。(最近、いじめで自殺してしまった中学生がいますが、その子が当時このような事を思っていたのではと考えてしまいます。)しかし、青のことを冷静にみたり先生とのバトルは迫力がありゾクゾク、ハラハラします。すべてがひと段落して、新しい先生にマサオくんが質問するところら辺はほっとします。私はこの本が乙一さんの作品の中でZOOと同じくらい好きです。 | ||||
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この作品は、確かに乙一の作品の中ではいい方ではない。 個人的にいえば下から数えた方がはやいくらいである。 でも、作品的におもしろくないんではなく、長編であるべきでないような印象がある。短編でサラっと書き上げればそこそこの作品になりそう。この設定のためにダラダラと長編をかくまでもない気がする。長編のわりに変化が乏しく、無駄な文章で文章かせぎしている感もある。 しかし、読んでいて飽きることはなく、比較的スラスラと読める(もちろん作者の他の作品に比べればそうでもないが)。読んでいる途中、「だからどうした」的な落ちが待っているんではないかと、少し心配してしまったが、最後の台詞を読んで、読んだ価値はあったかなと思った。あの台詞は一気に物語にメッセージ性をつけた。乙一がたまに使う手法である。総合で星3つな理由は基本、そこだけかなと思う。 | ||||
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人によって、違いますが、私はコレを読んでいる途中で涙がポロポロと出てきてしまいました。 感動系では、ないんですけどね。 でも、私は、この作品を凄くオススメできますョ。 「アオ」・・・。私は、この人が大好きです(>v<●) | ||||
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以前短編のミステリーを読んで感心した。 ミステリー以外はどうかなと思って手に取る。読みやすい。退屈しなかった。 小学生の世界ってこんなんだったよな、と思う。怖がりで引っ込み思案で、できるだけ目立ちたくない男の子。 「まるでおもちのような自分の白い肌が恥ずかしかった」「少しくらい勉強ができても、誰も喜ばない。マンガの中で主人公はいつも、勉強ができなくたってスポーツは万能な元気のいい男の子だった」「ピラニアという魚は肉食で人間を襲うという話だったから、なんとなく、男心に訴えかけるものがあったのだ」 明るく元気な先生から陰湿なイジメを受けるハメになった主人公は、追い詰められて、ある幻に出会う。その姿の描写がコワい〜。「被害者という言葉がある生物を指す名前だったら」、きっとこんな生き物。 乙一の文章が好き。 | ||||
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本書でも言及されていますが、「えた」「ひにん」的な管理方法を選択した羽田先生の悲劇は、他の先生たちからの期待に添いたいというものでした。しかし、それ以上の悲劇が、そうしたクラス全体の不満のはけ口として存在として位置づけられたマサオに降りかかって行きます。 最後には、身体的な「いじめ」にまで至りますが、一学期中のクラス全員からの無視と軽蔑は「いじめ」そのものでしょう。そんな「いじめ」を黙認し、いや、その原因を作り、助長していった羽田先生の責任は、どんな理由があろうと許されないことでしょう。 この本を読んでいて、これはフィクションだと思いながらも、居たたまれない気持になってしまいます。こうした事が、実際の学校で少なからず行われているとしたらと思うと、空恐ろしい気持になります。それでも、最悪のラストでなかっただけ、救われた気持で本を閉じました。 | ||||
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最後の言葉が印象に残りました。一生懸命やって、自分を責める人なんてそうはいません。だけど、羽田先生のように、うまくやろうとして失敗したり、マサオのように前へ出ないのも後悔の要因になると思いました。アオってのは本能のままに?後悔しない道をマサオに示し続けた存在として登場しているように思いました。 | ||||
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感情移入したせいもあるでしょうが、泣けます。 誰でも【もう一人の自分】と話そうとしたことがあるんじゃないでしょうか。 この作品はそんな少年の話です。 | ||||
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ごめんなさい。 私には非常に退屈な作品でした。 ありがちなストーリー、穴だらけです。 「え?これで終わり?」 内容が薄いです。 教師による生徒イジメ、集団心理の恐しさ。 そういったものを描きたかったのなら、おかしなホラー的要素を含まずに書けば良かったのでは?と思わずにはいられませんでした。 非常にマンガ的なので、文庫本ギライな小中学生の、読書への「誘導書」としてはイイのかもしれませんが。 | ||||
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先生にいじめられる。こんな目に遭うのは自分しかいないだろうと思っていましたが、ここで同じ思いをしているやつがいるとは思いませんでした。 私が実際にあったことは小説にかかれるほど過剰ではありませんが、明らかに先生によってクラスに追い詰められた経験があります。 これは個人的な私の経験なので、ここで書くのは省きますが、クラスメイト、保護者全員がいい先生と評価しているのに、自分だけ辛い目に遭うという孤独感はこの小説に書かれているものとリンクしました。 私の場合、ただ傷つき、利用されたと思うだけでした。その先生は今ではどこかの学校で副校長をしているようです。今でもあの先生に私のような目に遭わされている子がいるかと思うと残念でくやしいです。 小説では、少年が成長しながら先生をやっつけてくれます。泣き寝入りした私にはそれがスカッとしました。小説とは現実を洗い流せる想像力があるものだと感心しました。 そこにいる君、君もこの小説を読んで同じ事を感じていませんか? 私は仲間がいて、こっそりと微笑みます。 | ||||
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非常に胸糞の悪くなる話でした。だけど最後まで読ませてしまうのは乙一氏の筆力によるものなのかなぁと思います。やはり氏は凄いです。 主人公のマサオ君は自分の臆病な性格のせいで、クラスメイト全員からハブられてしまう。それに先生まで加担してマサオ君をいじめるのです。 マサオ君は「アオ」と言うマサオ君にしか見えない幻影の助言を頼りに先生を殺そうとするが・・・その先生にもまた先生なりの悩みがあって・・と言うお話。 これ、小学生の頃に人間関係などでトラウマがあった子が読んだら、気が変になってそのまま社交ダンスを踊りだすんじゃないかなぁと不安になります。 落ち込む話ですが個人的には秀作だと思います。GOTHも読みましたが、あれは主人公が人を殺すのを厭わないような性格だったため、あんまり心理的な描写がないんですよね。そこが不満と言えば不満だったんですが、この作品はその点が見事に克服されています。 相変わらず淡々とした文章ですが、こう徐々に追い詰められていくというか、精神的にキますね。 あらすじにホラー小説と書かれていますが別にホラーではないかと。ホラーと言うより憂鬱になる作品だと思います。だが、それがいい。 人は死にたくなるほどの苦境に立たされると誰でも「アオ」のような少年が心のどこかに現れるんじゃないかなと思います。 そしてアオは僕ら死にたいと悩んでいる人間に手を差し伸べ、どこでもドアを用いて可愛いギャルがたくさんいるキャバクラへと誘ってくれるんじゃないでしょうか。 そこで「まぁ一杯やろうや」などとお酒を注がれているうちに、自分らが抱えてる悩みがいかにちっぽけなものか思い知らされて、自殺なんてものがいかに馬鹿らしいか気づくんじゃないかと思います。 | ||||
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