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カンガルー日和



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カンガルー日和の評価: 4.46/5点 レビュー 67件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.46pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全67件 21~40 2/4ページ
No.47:
(4pt)

責任ある現実逃避とでも言えばよいのか

評価は「5」でもよかったのだけど、敬意を表して「4」に。

著者があとがきで「他人の目をあまり気にせずに、のんびりとした気持ちで楽しんで」と書いている通り、目イチの勝負をかけて仕上げた作品たちというカンジではない。
なので、こちらもそんな心持ちで読めばよかったんだろうけど、3部作を読んだ後だったので、少しまじめに読みすぎたかな。

責任ある現実逃避とでも言えばよいのか、村上さんの作品には世の中どうでもいいけど最低限自分には責任を持つよ、という空気が漂っている。
本書(雑誌連載の書籍化)にはいろんなタイプの作品が載っていて、どれも空想の世界ではあるけれど、少しややこしいコミュニケーションの物語で、このあたりが村上ワールドの秘密なのかなあと思う。
その妙な関係性を語ることで世の中と自分のことを整理しようとしている。
そんな風に感じる。

やっぱ、「5」かな?
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.46:
(5pt)

三秋縋さんのインタビューを見て購入

人気作家 三秋縋さんの「君の話」のインタビューでこの短編集が彼の作品に大きく関わっているらしく、興味が湧いたので購入。この作品は短編集で、その中の「4月のある晴れた朝に 1 0 0パ ーセントの女の子に出会うことについて」がまさしく三秋縋さんに影響を与えた内容となっており、やはり僕も、この章が狂おしい程好きです。物凄く、単純に言いますと「この世の中には運命の人が人が必ずいる」という事を作者は言いたいのだと思いますが、それを村上春樹流に独特かつ面白く書いてくれています。他の章は正直、あまりピンときませんでしたが、この「4月の〜」を読む為だけに購入しても損はしないと思います(書店で5〜10分あれば立ち読み可能ですが笑)また逆に「4月の〜」が好きな人、あるいは好きになった人は三秋縋さんの「君の話」もとてもオススメです。話の内容がこの「カンガルー日和」と密に呼応してるので面白いと思います。間違いありません笑
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No.45:
(5pt)

good

the service and product are great. love it..
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No.44:
(5pt)

これと回転木馬のデッドヒート

本当に面白かった。でも内容はぼんやりとしか覚えてない。

村上作品に多く存在する「やれやれ」や、無意味な性描写、また、いつも俯瞰でいる主人公が出て来ません。だから面白い。
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No.43:
(4pt)

星新一との相違点

内容も秀逸でセンスも良く、非常に面白かったです

ただ、読みながら「星新一っぽいな」と思いました

星新一がクールで無機質でアイロニックな視点や感覚で見た社会や世の中を作品中で表現し

村上春樹は抑制した感情をフィルターにして同じく社会や世の中を作品中で表現している

読後そんなことを考えた

星新一は軽くさらっと読めて「面白い」という印象なのだけど

村上春樹は読中に作品が自分の心の中に少しずつ侵入してくるのがわかる

「そんなことが自分や周りにもあったな」「ままならないことがあるよな」という思いにさせられる

読中は物語の中を夢遊病的にさまようことになり、そこから解放された後も余韻と感情的な矛盾がある一定の重さで自分の心の中に残る

星新一のようにフィクションとして区切ることができない

本人は「自分は長編作家だ」と仰っていますし、長編と短編は違うジャンルだと思っていますが

村上春樹の長編は読んでいるとその浮遊感と精神的な侵入の濃度に眩暈がしそうになることもあります

これ以降の短編集も読み漁っているのですが、これが一番口当たりがよく入りやすい作品集だと思います

程良いセンチメンタルとアイロニー

持ち歩いていれば、どの場所でもどの空間でも合う作品がこの本の中に見つかるはずです

おすすめ
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No.42:
(5pt)

何度も読みたくなる。

短編集。それぞれの味が出ていて、中身にシリーズもあったりして、たまに笑ったり、拍子抜けしたり。ユーモア溢れる作品です。
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No.41:
(5pt)

作者のセンス良さが存分に発揮された珠玉の掌編集

私はほぼ同年代の村上春樹さんとは波長があう。実は本作中に私の生まれた年号が何回か出て来るのだけど、作者がちょうどその辺りの時代を意識してるのだなと思うだけで嬉しかった。
 本作はいわゆるショートショートと言うか掌編集で、特に共通したテーマがあるわけではないが、都会の片隅の人間模様をファンタジックに描いたもので、センス抜群。村上春樹さんの長編はこのような短いエピソードを繋げて構成してる感があり、本質的に短編作家なのだと思う。ラストの「図書館奇譚」だけは毛色が違うが、おなじみの羊男が出て来るホラー風味のファンタジーで、いずれにでよ村上ファンには堪らない内容と思う。
 作者のセンス良さが存分に発揮された珠玉の掌編集と評しておく。
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No.40:
(3pt)

レビューがいいので買ったのですが…

レビューがいいので買ったのですが、すみません。私には面白さがわかりませんでした。私の感性が悪いのか、、
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No.39:
(4pt)

第2番目の、短編集………

この短編集に収録されているのは、文庫版の奥付けによれば1981年4月から1983年3月、つまり2年間の間に「トレフル」と言う雑誌に連載された18のショート・ショートに近い短編である。締め切りを守らないことがない、とどこかで言い切っていた村上さんだから、恐らく初期3部作の最終作「羊をめぐる冒険」は1982年8月に発表されているけれども、同作を書き上げてから、この短編集に取り掛かったに違いない。けれども最初に纏められた短編集である「中国行きのスロウ・ボート」の作品とは、混合して書かれたかもしれない。いずれにせよ、「風の歌を聴け」、「1973年のピンボール」を書いてから、作家専業になったようだから、村上さんは書くことに対して充実した日々を送っていたのではないだろうか。

ところでほかの17の作品に比べると、最後の「図書館奇譚」はとても長い。50ページあるのだから、全体の5分の1くらいの量を占めている。本を読むために、1か月も閉じ込められてしまうという話である。どこか、安部公房、Stephen Kingを思わせる設定になっている。おまけに考えられないような運命が、主人公を待ち受けている。けれども村上さんは、やはり村上さんである。上記の2人のようなおぞましいことには、ならない?

この他に気に入った作品と言えば、「鏡」だろうか。『TVピープル』の「ゾンビ」に通じるような、怪奇さが特徴だろうか。但し「ゾンビ」のような、救いのなさ、と言うのはこの作品には含まれていないように思う。

村上さんの短編集には、まだ一度も落胆させられたことがない。この短編集も、よくできている。
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No.38:
(5pt)

ハルキ・コード

村上春樹氏が初期に発表した短編集です。
当時は感情表現が消し去られた無声映画のようなスタイルに驚きました。
今でも若々しい名作を、活弁士宜しく勝手に妄想を付け加えて読み返します。

【カンガルー日和】
柵の中にカンガルー。
オスは才能の枯渇にうなだれ、メスは子育てに余念がない。
柵の手前に僕と彼女。
頼りない受け答えの僕、赤ん坊カンガルーに入れ込む彼女。
「ビールでも飲まない?」と言って二人は退場する。
紙面にぼんやりデジャ・ビュが残った。

【4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて】
原宿の裏通りで見かけた100%の女の子。
言葉を交わすこともなくすれ違がった彼女に架空の物語を捧げる。
運命的な出会いの少年と少女の、結ばれることなく終わった恋の物語。
もしあなたが信じてくれたなら、それは作り物の世界ではなくなるのです。

【彼女の町と、彼女の緬羊】
テレビ画面の彼女の言葉に、故郷のぬくもりを感じとる。
過去を捨ててしまった僕のこころは、あてもなく彷徨うしかないのか。
雪の降る札幌のホテルの一室で、孤独と不安をかみしめる。

【鏡】
深夜の校舎で見かけた鏡の中に、僕を憎む僕が居た。
鏡の向こうに僕の知らない全てがあり、僕の自由意志を奪おうとするのだ。
あの夜味わった恐怖。僕はひとつ成長した。

【1963/1982年のイパネマ娘】
広大な記憶の世界でイパネマ娘に出会った。
そこではあらゆるものが結びついている。
やがて遠いどこかで僕は僕自身に出会うだろう。
それまでとにかく生きる、生きる、生きる。ただそれだけだ。

【5月の海岸線】
記憶に残る海の匂い。思い出の場所に海岸線は無かった。
僕は街を呪う。幻の海岸線が導いてくれた悲しみとの邂逅。
やがて奇妙な穏やかさに包まれる。僕は静かに目を閉じた。

【32歳のデイトリッパー】
18歳の彼女は僕にも退屈な青年期があったことを思い出させてくれる。
生きていくことの本当に出会ったとき、同時に世の中の無常が見えてくる。
どこまで行っても変わらない景色の中で僕は生きている。

【スパゲティーの年に】
物語に最後まで登場しなかった男。
画家気取りで口だけが達者な男。
彼女と出会い、別れ、そして街を出ていった。
彼のことを思うと僕は切ない気持ちになる。

【かいつぶり】
不条理に見える世の中も、僕の認識が生み出した幻想だ。
僕が合言葉を口にするとき、僕のために用意された扉が開く。

【サウスベイ・ストラット】
サウスベイにはハルキ・コードのハードボイルド。
私は自分の文体を手に入れた。
どこまでも続く心地よいリズム。
読み手の想像力と感性に支えられる物語たち。

現象学にイデア論、ユング心理学、実存主義、ベルクソン、自由意志、カタルシス、諸行無常。
発表当時のニューアカブームを意識したのか、それぞれの作品に哲学的テーマが設定されています。
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No.37:
(5pt)

『だめになった王国』 は up-to-date で先見性ある秀逸な掌(てのひら)小説になった?

20 篇近い掌 (てのひら) 小説が集冊されている。 各々は、比較的まとまった内容のもの―――超短編小説と呼べる―――もあれば、自分の内面の何かを確実に揺さぶるったり、何かを感じさせたり考えさせたりするが小説にまで昇華させることは難しいフラグメント (小片) やエレメント (要素) と言った方が良いものもある (何れにせよ、ひとつの話は10分もあれば読めるので、中学生の夏休みの感想文の基本題材として最適かも・・・・中学の時「罪と罰」で、夏休みの感想文を書こうとして酷い結末になったトラウマがあります)。

小説と呼んでもよいものの一つに 『だめになった王国』 がある。 これは若いころには、お金持ちでカッコよく女性にもモテモテで栄光の日々を送ることができたのだが、長じて中年になるころには平凡な、どこにでもいる男になりました、というお話です。

そのなかで著者は言います・・・・・【素敵な一流の王国が落ちぶれてゆくのを目の当たりにするのは、二流の共和国が滅亡するのをみるより物哀しいものがある】・・・・・・と。

地球上すべての生物に当てはまる原理・原則ではありますが、最も近接した例では、昨夜、大統領就任の宣誓があったアメリカ合衆国への鎮魂歌ということになるのかも?
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No.36:
(4pt)

新感覚

色々な短編小説が入っていたのであまり読まない作家さんの作品にも触れる事ができたので購入して良かった。
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No.35:
(5pt)

短編の名作。

村上春樹は短編の方がおもしろいけれど、その中でも秀逸です。
とても新鮮です。マンネリとかない。はっとさせられる。
特にこの本は私の中で大好きな作品になりました。
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No.34:
(5pt)

もみの木

新品同様で、気持ち良く読むことができました。
また、利用したいです。
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No.33:
(5pt)

「鏡」は一読の価値有り。

だいぶ以前の短篇集ですが、現代でも色あせない作品が多いです。私は、「鏡」という作品が印象深かったです。このころの村上春樹作品は、現在よりも、ある意味、ノーベル賞選考委員好みの作風だったのではないかと思います。
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No.32:
(5pt)

これこそ!

村上作品の中でも最も人気あるということで購入しました。これからじっくり読みます。
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No.31:
(5pt)

「カンガルー日和」って・・・?

ここに収められた18編のショートストーリーは、『あとがき』によると81年4月から83年3月にかけて一般書店に並べられることのない小雑誌に書きつづけた短編とある。おそらく、著者が〈スケッチ〉と称する短い小説というものなのだと思う。もっとも「図書館奇譚」については、例外として6編構成の連続ものとなっているので、本著は23編による短編集ということもできそうだ。

跋にあるように、いずれも都会的で知的センチメンタリズムと繊細な眼差しによる独特の文体で書きとめられたものである。つまり、それらは云ってみれば何でもない日常であり何でもない会話でしかない。日常は基本的に何ひとつとして変化しているわけでもないのだが、何ともいえない奇妙な時間と空間が成立していることを感じる。それはただ単に非日常的で空想的なファンタジーの世界とも決定的に異なるリアリティといっていい。このとき、読み手に感覚されるのは紛れもなく僕たちの現在であり、僕たちはそのことに気づくことになる。挿絵の佐々木マキの絵にも同じ質感を感じてしまうからますます不思議である。

どれをとってもおもしろいのだが、「カンガルー日和」「鏡」「1963/1982年のイパネマ娘」「スパゲティーの年に」「かいつぶり」などが印象に残っている。最後の「図書館奇譚」も夢のようでもあり不思議な話だが、僕たちの日常と直結しているところがおもしろい。

次は、『ダンス・ダンス・ダンス』を読むことに決めているけど、実は〈スケッチ〉といわれるこれらの短編にこそ村上文学(小説)の種が仕込まれているのではないか、と睨んでいるのだが・・・
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No.30:
(4pt)

瑞々しい作品集。

「トレフル」という雑誌に1981年4月号〜1983年3月号まで連載された23編の小説(エッセイと思えるような作品もあります)が納められています。
村上さんにとっては、ジャズバーとの兼業から専業作家になった時期にあたるのであろうと思います。
『羊をめぐる冒険』が1982年ですので、その頃でしょうか。
いろんなタイプの文章があって、バラツキが感じられます。
村上さんは書きたいものがあって小説を書き始める人はそれほど多くないのではないかとエッセイの中でお書きになっていました。
まず書きたいという衝動が起きて、言葉のイメージから書き始めて、書いているうちに次第に自分の書きたかったことがわかってくる、といったようなことでした。
この作品集は、多分に感覚的で言葉のイメージから膨らんでいっている印象です。

最後の『図書館奇譚』だけ6話の連続もので、羊男が登場します。
村上さんは自分の至らぬところは佐々木マキさんのイラストで許してほしいとあとがきに記されています。
このお二人のテイストが味り合った瑞々しい感じのする作品集です。
カンガルー日和 (1983年)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (1983年)より
B000J7B8IW
No.29:
(5pt)

パラカミ・ワールド ムラレル・ワールド

なんだか悲しくなる物語たち

物語をつくる才能をみて、悲しくなる

それでいて浸れる

不思議な才能だ

この若者はそのうちノーベル賞をとるだろう
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
406183858X
No.28:
(5pt)

あれ?長編より良くないか?

村上春樹さんの短編は初めて読んだのですが、とても良かったです。
長編では出せない味を出しています。村上さんの作品はたまに読み返したくなるのですが、短編なら読み返すのも手軽にできます。
一つ一つが凄くきれいにまとまっていて、読後の感じがたまりません。ただ、なんとなく哀しい気持ちにもなります(100%の女の子とか、手紙の話とか)。

吸血鬼やかいつぶりの話は星新一さんのSSを読んでいるような気分になりました。
長編に繋がるような話もあるので、他の作品を読んだ後に読むといいかもしれません。またいつか短編集を出して欲しいです。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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