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カンガルー日和



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カンガルー日和の評価: 4.46/5点 レビュー 67件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.46pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全67件 41~60 3/4ページ
No.27:
(5pt)

好きです

村上ワールドの数々を、次から次へと気軽に多数楽しませてくれる、ありがたい作品集だと思いました。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.26:
(5pt)

短編集

村上春樹の「カンガルー日和」を読了。蔵書にあると思っていたら、いつの間にかなくなっていたので、再度購入。インタビューで村上が「1Q84」の物語は本作収録の「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」を膨らませた物語だとありました。そこで再読となった訳です。
高校生のときに読んだのだと思う。短編たちの断片は記憶の奥底に残っていました。しかし、読んでいて作者の豊かな物語の世界にズッポリはまってしまいました。最近の村上からは感じることの出来ない、エッジのたった、才能がこの短編たちから溢れています。どの物語も才気ばしった筆が、現実世界をぶっ飛ばしています。少し怖くなったくらいです。自分の若い頃には判らなかった、作者村上の才能をしっかりと感じることができました。

目的の「4月の〜」は悲しくも、豊かな世界観でした。そんな女性とすれ違っているかもしれない。悲しい話だと思いませんか、という作者の問いかけは真理を指し示している。同様に「駄目になった王国」の悲しさは、もっと深い世界観に連なる。

長編が評価される村上であるが、本作は彼を知るためにも外せない作品集である。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.25:
(5pt)

あちらとこちら

ハルキ・ムラカミの作品の基本的なテーマである「あちら」と「こちら」のプロトタイプが見え隠れするデッサン風のショート・ショート集。直近直後の「羊をめぐる冒険」へと流れゆく・・・・・。

 「図書館奇譚」は、改稿されて「ふしぎな図書館」へと流れゆく・・・・・。

 読者は知らず知らず、はたまた知ってか知らいでか、気が付けばムラカミ・ワールドのメイズにはまり込んでいる……。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.24:
(4pt)

村上ワールド

村上春樹といえば長編が持ち味ではありますが、ちょっとした合間にワールドに浸りたい時にはこの短編集はお勧めです。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.23:
(5pt)

長編でも短編でも楽しめる、村上春樹の奇妙な面白さ

穏やかな昼。手元の空間に、空気より軽い液体の入った風船が浮かんでいる。指先でつつくとプヨヨン、プヨヨンと波打ちながら、うふふとでも笑うような、いやいやとくすぐられてよろこんでいるような、ウミウシのような奇妙な動きをしている。
 この短編集を読んでの印象です。題名のつけ方も洒落ていて、シュール、どこかの遠い天体からタイムマシンで運ばれたような面白さがある。
 春樹ワールドのおなじみのカンガルー、あしか、羊男が出てくると、足が地面から離れるようが浮遊感を感じながら、ストリーを楽しめる。
 批評家泣かせといわれながらも、多数の読者を引き込む魔力をふりまく作者の才能を納得させられる。また小説の雰囲気と佐々木マキ氏の絵のかもし出す蒸気が一体となって、いい塩梅になっている。
 大人のための童画といったイメージだ。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.22:
(5pt)

やっぱり「100%の女の子」は最高傑作

村上春樹の短編には、長編とはまた違った趣がある。
短編特有の遊びをふんだんに盛り込みつつ、しかし彼独特の雰囲気は損なわれていない。
この短編の中でのお気に入りは、「ある晴れた日に100%の女の子に出会うこと」。
この話は「昔昔」で始まって、「悲しい話だと思いませんか」で終わる。
私が村上春樹の短編の中で、もっとも好きな短編のひとつだ。
なぜなら彼の小説のテーマは「生死」、「恋愛」がほとんどであり、そのうちの「恋愛」の部分のエッセンスがこの「100%」に濃縮されているからだと思う。
それは傍から見るととても不確かで、しかし自分の感性の中では確信に近い。
でも相手はどうなんだろう、と考え始めると不安で仕方ない。
と書いてしまうとただの普通の恋愛なんだが、本人にとってはかなりドラマティック。
期待、確信、不安、葛藤、落胆。
こんな要素が短い物語の中にうまく詰め込まれ、春樹ワールドを堪能できる。
今まで20年にわたって何度読み返したかわからない(少なくとも10回以上)が、何度読んでもすばらしい。

4月、晴れた朝、原宿の裏通り、花屋の前。
遠くからやってきたのは、僕にとってはまさしく100%の女の子だった。
一般的な美人ではないけれど・・・

他の短編の中には「羊をめぐる冒険」に出てくるいくつかのシーンを見つけることができる。
雪の降る札幌の町、そして羊男。
長編の断片を見るようで、ファンとしてはやっぱり楽しい。
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No.21:
(4pt)

カンガルー日和

知り合ったのは中学生...村上春樹を知るきっかけになった本☆

短編集で不思議な世界観にのまれ、はまりました↑なかなか理解までは...
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No.20:
(5pt)

ショート、シュール、リズム

長編小説で村上春樹のファンになった私はこの作品を最初に読んだとき、正直ピンとこなかった。
ここには18のショートストーリーが収められている。250ページあまりで18というのは、物語への欲求を満たしてもららにはちょっと短すぎるように思える。
さらに、ガンガルーやあしかや吸血鬼やかいつぶりなどが登場するストーリーはシュールすぎて理解できなかった。
しかし、最近になって再読し、考えが変わった。欠点が長所になったのだ。
ストーリーはシュールであればある程、面白いと感じた。ここまでシュールな世界観を提示できる彼はやはり並の作家ではない。おそらく「どこまでシュールになれるか」というのが命題の一つだったのではないか。
またショートショートで話をまとめあげる手腕も見事だ。いずれのストーリーも劣らぬ個性を持ち、読み終えた後、あなたの心の中に何がしかの思いを確かに残してくれる。
思えば、彼はパッセージの集積で1冊の本を作り上げ、作家としてデビューしたのだ。ショートストーリーというスタイルは初期の作家の背丈に見合っていたのかもしれない。

読んで理解できもなくても構わない。理解が困難だからこそ、かえって幾通りもの解釈ができる。つまりは好きに読めるということだ。
文章は相変わらずため息が出るほど素晴らしい。流れ、リズム、語彙のチョイス、比喩、会話どれをとっても素人の私には完ぺきなように思える。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.19:
(5pt)

図書館奇譚だけ読んでもいい

正直ここまで短い短編集だと、感想もなかなか持ちにくい。しかしながら、最後の「図書館奇譚」はやや長めでストーリーも面白い。羊男が出てくる。かわいい女の子が出てきて、想像で抱くシーンがあるなど、どことなく「羊をめぐる冒険」とか「海辺のカフカ」とか他の作品とのつながりを感じさせて楽しい。
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No.18:
(5pt)

ヒマつぶしにぴったり

ひとつ15ページから20ページくらいのごく短い話ばかりですけど
いくつか、これはというのがあったりします。別の本ですけど、同じ著者
の蛍という短編もそうです。短編の良さ(軽い。適度に面白い)をしっかり
と持った本です。最後に収められている、例外的に長めの図書館奇譚は
ホラーっぽく、幻想的でなかなかのもんです。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.17:
(5pt)

大人になっても判らない事は、たくさんある。

「あの時、僕は彼女と寝るべきだったのだろうか。」

ヴォネガット風に言うのならば、
「神は居るのか。」
「神が居るとしたら、何を望んでいるのか。」
「神が居るとしたら、自分に、或いは
自分達に何を遣らせたいのか。」
こう言った事は、21歳くらいの年齢の人間が
一生懸命、考えたがる問題だが、「答え」が
割と直ぐに出てしまうものだ。
(私自身は、23歳の時に、粗方全部、解決してしまった。)

しかし、もっと日常的で「卑近」な事柄と言うのは
45歳以上に為っても判らなかったりする。
でも、判らないからって「悩んでいる」のは、
余程の暇人で金の有る奴か、さもなくば
「悩むしか能の無い」能無しである。
大人は、どんどん、行動しちゃうんだよ。
多少は、判らない事が、有っても。
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No.16:
(4pt)

人生のUターン

村上春樹の短編集。

村上春樹の描く切ない孤独感が大好きです。

特にこの中の「32歳のデイトリッパー」は、さらっとしてるけど、今の自分を振り返らせてくれる。生きることととかそんな哲学的なことを押し付けてるわけではないけど。

多分、自分もどっかで人生のUターンしてるんだろうな。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.15:
(4pt)

空気を楽しむものです

この作者独特の淡さというか空虚感、そういったものを存分に楽しめる短編集です。

長編ではジャズとモテまくりの主人公が基本装備の小説ばかりですが、この短編集では出てきません。春樹氏らしさが最高に出ているのは100パーセントの女の子に出会う本当に短い短編だと思います。何も解決しないし、登場人物が受動的なのは、春樹氏の持ち味でしょう。

表題のカンガルー日和は、私でも書けそうな、でも実際には書けない、単なる日常の描写のみです。

きっと春樹氏の作品はキュビズムの絵みたいなものなのだと思います。ネタ自体は誰でも思いつきそうで、一見自分でも書けそう。でも実際は書けない。その点において春樹氏の作品は絵画的だと思いました。
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No.14:
(5pt)

不思議な23つの短編作品

これは、10ページちょっとの短編が、たくさん詰まっている本です。

どれも、オシャレな雰囲気が漂っています。

本の中の、佐々木マキさんの絵も、とてもいい感じです。

最後の「図書館忌憚」は、ちょっとだけ長い作品なのですが、

ここには、村上作品には欠かすことのできない羊男が出てきます!
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No.13:
(5pt)

この本を読んだ次の日

僕:ねぇ、カンガルー日和っていう短編集読んだことある?

友人:いや、ないよ。それより今日のランチは何にする?

僕:う〜ん、そうだな〜。昨日は中華だったし、その前は出し巻き定食だったし、パスタにしよっか?いや、ちょっと待ってザルそばも捨てがたいな。

友人:たかがランチで悩みすぎじゃない?

僕:何だって!今、たかがって言った?いいかい、僕は朝ごはんは食べない主義で晩御飯は母親が作ったのを毎日、毎日食べているんだ。つまり僕が自分の意思で決断して食べれるのは唯一ランチだけなんだ。

友人:・・・ごめん悪かった。君にとってそれほどランチが重要だったなんて知らなかったんだ。じゃあ、君が決めてくれ。

僕:う〜ん、そうだな〜。とりあえず、パスタでも食べよっか。

友人:とりあえずって!そんな決め方でいいのかい?

僕:いいよ。だってランチなんてそんなもんだろ。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.12:
(5pt)

セピア色した喫茶店で

村上春樹の 充実した長編小説や 端正な短編小説集に比べて 本書での村上は 実にリラックスしている。軽い話をさらりと書いているだけだ。村上春樹の初期の短編集であるわけだが 当時の村上春樹のエッセンスに満ちている。そう 村上春樹は お洒落で スタイリッシュで カルトな小説家だったのだ。

 

 今の村上春樹を知っている我々である。ノーベル賞すら噂される文豪になった村上春樹だが このカンガルー日和を読み返すと懐かしいものがある。これを読んでいた20年前を思い出す。喫茶店に一人で入って ぼんやり本書を読むことが素敵だった事を思い出す。あれから 小生も遠いところに来てしまったと感慨にふける。それも人生か。
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No.11:
(4pt)

手元に置きたい本

目立って超有名!!という作品が収録されているわけではありませんが、いずれもはずれのない短編集です。お茶の時間や、電車の中でも気軽に手にとって読めるのではないでしょうか。文庫、ハードカバー共に収録作品に違いはありませんが、私はこちらのハードカバーバージョンをお薦めしたいです。
何と言っても見た目が可愛らしい(^-^;)ので・・・
ムラカミ作品ではおなじみの佐々木マキさんの表紙・イラストはもちろん、ケースから取り出した時に見えるきれいなイエローの本体や、真四角に近い形がポップな印象を強めます。
価格的には確かに文庫よりお高いですが、手元においておきたい1冊。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.10:
(4pt)

村上の最高傑作

知名度では「ノルウェイの森」や「風の歌を聴け」に劣りますが、ぼくはこの作品が村上作品でいちばん好きです。
淡々とした「読ませる」独特の文体、比喩表現の圧倒的な巧さ、全体に漂うスタイリッシュで気負わない雰囲気が非常にいい。他作品で見られる氏独特の「カッコつけ」も抑えられてて、好感の持てる一冊です。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.9:
(5pt)

作家の力量

自伝的な小説や、エッセイっぽい(でも決してエッセイではない)小説にこそ、村上春樹という人の力量が顕れていると思います。
なにかを隠したりことさら大げさにいうのでもない、淡々とした空気を、なぜこんなに素晴らしく表現することができるのか?
素人がいうのもなんですが、さすがです。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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No.8:
(5pt)

ゴディばのチョコレートのような?

『悲しい話だと思いませんか』
この短編集に収録されている、とある話ででてくる台詞(正確には言っていないが)である。穏やかで上品、淡々としていてもの悲しい一言だ。登場人物たちの会話は、どの話でもそんな風に成り立っているように感じる。多少残酷な場面でも、彼らは平然とした顔をして話しているのだ。これが村上春樹の手腕なのだろうか?それぞれの短編がどれも短く、しかし味わい深い。ちょっと高級なお菓子の詰め合わせのようである。
カンガルー日和 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:カンガルー日和 (講談社文庫)より
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