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暗黒童話
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暗黒童話の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全80件 61~80 4/4ページ
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これもまた前半は救いようがないですな。 主人公の女の子が記憶を失くして、以前の明るくて人気者だった主人公と認知して話しかけてくるクラスメイト。 だけど当然、記憶を失くしているわけだからクラスメイトの顔なんて覚えていない。 人気者だったはずの主人公の周りからどんどん人が離れていく。 母親からも失望されて生きていく自信を失っていく過程は読んでて辛いものがありました。('-,_ω-`)プッ だけど最後の最後で救われるんですよね。それが良かったです。 文章の節々にグロテスクな描写があったんですけど、その描写ってのが僕の常識を超えていてうまくイメージできませんでしたね。 でもなんちゅーか、乙一さん、こういう描写好きですよね。身体の部位を切り落としたりするの。 初の長編と言う事で、慣れていないせいか少々中だるみ気味な部分もあるにはありましたけど、全体として見たらかなり面白かったので良かったです。 一気に読んでたらもっと楽しめたでしょうね。 僕は三日かけて読んだので話がぶつ切れて読後の感慨を深く味わう事ができませんでした。残念。('-,_ω-`)プッ | ||||
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アイディアのごった煮作品。犯人探しも二転三転する。ホラー・ミステリーとしての魅力は十分。 ただ、後の「切なさ」に通じるテイストが分離して芽生えている。記憶喪失の間に生じた不完全で未熟なキャラクターへの感傷が、それだ。この余韻は深い。 もう一つ、殺人者の絶対性が、ここで既に確立されている。殺人者は、神に近い絶対的な存在として、乙一の小説に、今後たびたび登場する。そこに論理は無い。殺人者は、残虐に殺すことを当然の行為・自然な生来の行為として行う。 この論理は、実はホラーの論理である。超自然的な怨霊は、絶対的な存在である。そこに一般社会の論理は通用しない。乙一の殺人者は、まさにこのホラーの悪霊に近いのだ。だから乙一の作品に、言い知れない怖さを感じるのかもしれない。 作品自体は、乙一作品としては少々未分化な部分が目立つ。 | ||||
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アイディアのごった煮作品。犯人探しも二転三転する。ホラー・ミステリーとしての魅力は十分。 ただ、後の「切なさ」に通じるテイストが分離して芽生えている。記憶喪失の間に生じた不完全で未熟なキャラクターへの感傷が、それだ。この余韻は深い。 もう一つ、殺人者の絶対性が、ここで既に確立されている。殺人者は、神に近い絶対的な存在として、乙一の小説に、今後たびたび登場する。そこに論理は無い。殺人者は、残虐に殺すことを当然の行為・自然な生来の行為として行う。 この論理は、実はホラーの論理である。超自然的な怨霊は、絶対的な存在である。そこに一般社会の論理は通用しない。乙一の殺人者は、まさにこのホラーの悪霊に近いのだ。だから乙一の作品に、言い知れない怖さを感じるのかもしれない。 作品自体は、乙一作品としては少々未分化な部分が目立つ。 | ||||
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乙一にとって、はじめて書いた長編がこれとのことです。グロテスクでいかにも現代の若者らしい発想と着眼点はさすが乙一!作中に本編とも関わってくる「アイのメモリー」という童話が挿入されていますが、この“黒さ”もよい。乙一の作品って、今回の眼球の提供者の記憶が見えるなんて発想も然り、“ありえないだろ”ってものが多いんですけど、それでもひくことなく読ませる力があります。彼の作品の根本に必ず存在する“孤独感”が妙に身にしみるというのもありますね。それにしても、乙一の文庫本の最大の魅力は「あと書き」にあると思います。私は乙一の文庫に限っては必ず、あとがきを読んでから本編を読むというちょっと変則的な読み方をします。あとがきでまずは1笑い(実際は1笑いといわず5くらい笑いますが)しないとはじまりません。単行本で既に読んでいる本も、文庫が出ればあとがきだけ読むほど乙一のあとがきのファンです。この本のあとがきも“私は両手に割り箸を一本ずつ握りしめて戦う構えを見せました”という部分で爆笑しました。本編とのギャップがいいんですよね~(笑) | ||||
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全体的には暗いイメージがあるが、最後は心温まるものとなったような気がします。所々、気色悪い描写がありますがそれすらも最後には美しく感じる。他の人の目を通して、その人が見てきた風景を見る。そのありえなく不思議なことが非現実的ですごく魅了される。最後まで犯人がわからないミステリー感もあって、推理好きな方にも充分では無いでしょうか。主人公の「私」と読み手である自分が重なった気分になり、他人に見えなくなった。最終的には「私」と「奈深」的にはハッピーエンドなので読んだあとも心地が良かった。長編だけあって、今までの作品より心に残ったと思いました。ホラー好き、ミステリー好きさんには是非読んで貰いたい一冊です。 | ||||
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乙一さんの作品の中でも1、2を争う傑作なのではないでしょうか。彼独自のグロさを含んだ表現や現代っ子っぽい冷ややかな目でみる世界がすごく素敵な作品です。素直な心を持って育った人にはお勧めできないかも・・・笑バラバラだったジクソーパズルがどんどん解けていくような感覚。・・・乙一には本当に魅せられます。ラスト付近は本当にドキドキします。ぜひ読んでみてください。 | ||||
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「何読んでるの?」「暗黒童話。」「・・・・・・・・」という風景が浮かびそうなタイトルですが、内容的には、乙一先生の作品に初めて触れる人も、少しぐらいグロくても大丈夫な人なら買っていただけるかと思います。乙一先生の初の長編でありながら、短編を読んだ時に感じた、「してやられた」感は健在ですから。それにしても、長編にも関わらず、これだけ複雑なストーリーを書くには、かなりの論理的思考力を必要とするでしょう。乙一先生のスゴさはその頭の良さをほとんど感じさせないところでしょうか。ストーリーは、事故で眼球を失い、目の移植手術を受けた高校生の白木菜深が移植された方の眼で、ホントは見えないはずのモノを見てしまい、それの正体が何なのかを追求していく・・・、というモノ。某韓流映画のストーリーと冒頭部分がかぶっていたりするが、気にしない。彼女が真実にどんどん迫っていく姿は、緊迫するモノだったり、考えさせるモノだったりしますが、結局の真実には納得できると思います。 | ||||
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上手くかけませんが、感想を書きます。最後の、エピローグのような部分が、良い感じです。前半、中盤とグロイ部分や菜深や三木が作り出すストーリー展開、それを繋げた意外な真相も良い感じですが、それによって、エピローグが良い感じにまとまりました。「アイのメモリー」や三木の三人称視点が、良い感じに入っていきました。なんとなくですが、いつも乙一さんに感じていた、どことなく良い雰囲気を出す文章ではなかったと思います。個人的に思ったのは、不思議な雰囲気が出ていました。それにしても、乙一さんは天才と呼ばれるわけですよ。これは読んでみてほしい。 | ||||
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乙一氏初の長編である。主人公は事故により記憶と左目をを失くした少女菜深。移植手術を受けた左目に映し出される提供者の記憶が菜深の慰めとなると同時に彼女を事件に巻き込んでいく。犯人はサディスティックで非常にグロい場面もあるのだが、それでいてどこか切ない雰囲気を全体に漂わせている。ミステリーでありながらトリックのみに手をかけず(もちろんトリックもハッとさせられたのだが)ストーリーも素晴らしい、これは乙一氏が天才といわれる所以ではなかろうか。長編においても彼の才能は遺憾なく発揮されていた。乙一ファンならずとも一読の価値ありである。 | ||||
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乙一らしい雰囲気の長編だった。どこか寓話めいたホラーテイストのミステリー。ストーリー云々については敢えて言わないが、「作者後書き」は余計だった。冗談か本気かは知らないが、あんなこと書くのは「職業作家」として余りにもプロ意識に欠けていると思う。金出して本を買った読者に対しても失礼極まりない。プロの作家なら、たとえ自分で自分の作品がつまらなく思えても、「面白さを理解できない読者がバカ」と言い切るくらいの根性がなくっちゃ。 | ||||
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片目を失った少女に移植された眼球に残された記憶を辿るうちに、過去に起こったある事件へと繋がっていくという話しです。 犯人の行う「実験」の残酷さと,それに似合わない心理の描き方で,話の中に引き込まれます。 乙一ファンなら必読だと思います。 | ||||
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この作品はすばらしい。何が素晴らしいかと言うと、作者の発想力である。乙一氏の作品は、かなり読ませてもらっているが、すべてにおいて心を揺さぶる何かがある。この作品にも、その心を揺さぶるものがあり、また驚きがある。乙一氏の作品に興味があるまたは、引かれた方は、読んでみる価値はあると思う。 | ||||
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主人公の少女の心理描写が素直でいじらしく、なかなか楽しめました。ミステリーとしてもよくできているんじゃないかと思います。ただ、「記憶喪失」「移植された眼の記憶」「特殊体質?のサド男」という現実離れしたモチーフを3つも入れ込んだのは、この長さの話にはイッパイイッパイだったんじゃないかという気もしました。特に犯人の特殊体質や嗜好の設定は必要なかったんじゃ…。タイトルから見ても、江戸川乱歩のような猟奇的御伽噺風にするつもりだったのかもしれませんが、それにしては他が割に現実的な描写だし、どういうテイストの物語にしたかったのか、中途半端になってしまってる感じがします。構成が洗練されてないのもあって、絞りきれてない印象を受けましたが、この作家の初めての長編ということで納得しました。ので☆3つです。技術的な面がこなれてきたら面白い物を書ける作家さんだと思います。この本しか読んだことがないので、他も読んでみます。 | ||||
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「平面いぬ。」や「夏と花火と私の死体」などからがきっかけで読み始めた乙一さんの珍しい?長編です。僕は単行本のほうを買ってしまいちょっとショックでした。(全部文庫で買っていたので)さて、内容ですが、物語の途中に入る童話がいい感じで、全体的にファンタジー色の強い作品でした。終わったときの切なさも格別で良かったです。あと、個人的には幻冬舎の「死にぞこないの青」がとても好きなのでこれも「暗黒童話」と同じくらいお勧めします。 | ||||
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この本はふと本屋で見かけて買ったものです。ホラーものが読みたかったんです。そしていざ読んでみると、とても面白かったんです。話の進め方もとても不思議でした。この話の中で「本当の犯人」が誰なのか私はわかりませんでした。乙一さんは本当にすごいと思ったのはずばりそこなんでうす。語り手が誰なのかを明確に記していないので読み手の考えてる犯人にまま話は進んでしまうんです。私は「本当の犯人」が出て来て、「嘘?!」という感じでした。けれど確かに読み直してみると違和感はなかったんです。なのでまんまと騙された!!気持ちでした。この本は本当に夢中になって読める本でした。私的には結構グロい表現が入っていましたが…何ともあれ乙一さんの文才には驚きました!本の中に引き込まれ…気がつくと考えもしなかった結末に? | ||||
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目の移植という奇抜な展開から始まるミステリーは、童話を織り交ぜながら読者を引き付ける。正統と奇抜がキルトのように混ざり合い、結末へ向かう。あっと驚くしかけも、しんみりさせる場面も作者の高度な技なのであろう。格調の高い名作だと思う。 | ||||
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乙一が初めて書いた長編である。後書きに載っているが動機が面白い。それに加えてファミレスで本作を書いたエピソードにも笑った。本作はミステリーだが終わり方は乙一らしいな。 主人公、女子高生の白木菜深は思わぬ事故で記憶と左目を失った。左目の眼球移植をしたあとに見る夢。左目が映し出すドナーの記憶。追う毎に悲惨になっていく映像は終焉まで続く。左目の映像を頼りに菜深はドナーの住む街に一人で行くことに。 導入でいきなり驚愕したがそれは間接的に本編に関わるものでありあんまり関係はない。関係あると言えばその内容の一部とそれを読むことになる菜深なのだが。まあ、カラスだということなのか。 裏表紙にはホラーと書いてるがホラーではなく普通にミステリーだと思う。ミステリーにしては先が読めてしまったので若干評価は落とすがそれ以上に登場人物に注目して欲しい。本作の登場人物はドナーの姉や、その姉の働くバーの店長や客なわけだが人びとが温かい。まあ、さすがに目が記憶を映し出すとか云々はスニーカーシリーズでも書いているように部分的な空想物であるくらいかな。その点に関しては個人的に気に入っているので。それにしても内容は奇抜だな。 相沢瞳という人物も出てくるのだが、彼女の存在は菜深にとってどんなものだっただろう。ドナーの姉の沙織も菜深と関わることによって死んだドナーを思い出してしまう。人間関係の葛藤が上手に書けているかなあと。記憶を失った後の両親だったり友達だったり。一番ダメージを受けているのは存在が存在でなくなって自分自身かも知れない。 瞳の一言一言を見逃さずに読むと、すごく優しい感じがしてたまらなかった。自分の状況下においてそこまで他人にこだわれるかなあ。すごく心に残ったのだが気のせいだろうか。 凄くダークな印象があったのだが「夏と花火と私の死体」とは対照的に心に残る作だ。案外しんみりしたいときに読むと元気をもらえる。 | ||||
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いや~さすが乙一です!理屈抜きに面白い!!読者を引き込む力は相変わらずピカイチ!それは長編になっても変わってません。ありえない世界を書いているにもかかわらず、それが本当に起こっているような、そんな錯覚を起こさせる。始めから終わりまで乙一ワールドに引き込まれっぱなしでした。もちろん乙一特有の薄気味悪さも健在です。どんなに凄惨な場面も気味の悪い物も、それが当たり前って感じで、なんの抑揚もなく淡々と書かれていて、それが余計に不気味さを増してるんですよね~毎度のことながら感服です。読んで損はしませんよ♪ | ||||
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乙一は短編も面白いけど長編も良い。「暗いところで待ち合わせ」が大変面白かったのでそれほど期待していなかったけど、大変満足できる面白さでした。 何時ものようにホラーよりな感じですが、大変読みやすく万人に薦められる作品だと感じています。大変面白いです。 | ||||
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乙一さんの作品としては、長編になるのではないでしょうか。それでも一気に読み終えてしまいました。作中に「アイのメモリー」という童話が2度にわけて挿入されているのですが、それもまた切ない物語で、本編の切なさをよりいっそう引きたてています。どちらかというと、この作品全体よりも、挿入されている童話の方が今までの乙一さんの作品らしい感じがします。重く切ない感じですね。作品全体としては、主人公の少女の葛藤と成長を乙一さんらしい世界の中で描かれています。それだけでなく、ラストでは読み手の思考を二転三転させる表現が使われていて興奮しました。是非読んでみてもらいたい作品です。 | ||||
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