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跡形なく沈む
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跡形なく沈むの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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とにかく視点が無駄に錯綜して読みにくい上に、全員暗くて性格が悪い これ一体誰に共感して読めばいいの? アリスぐらいしかまともな女がいないから、ハリー視点に統一して欲しかったわ ジュディとケンの恋愛に全く興味が持てないし、犯人判明まで読み飛ばした | ||||
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ディヴァインが訳され始めてから読み始めて、新刊が出るたびに読んでいますが、今作はなかなか好きなストーリーで楽しめました。ディヴァインの作品は霧の中で事件が起きて、登場人物たちの人間関係が変わっていくのと同時進行で解決に向かっていくので、読み終えた時にはその霧がすっかり晴れたように後味がすっきりするのでいいですね。 | ||||
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表記通りで、すぐ届けられて助かりました。また頼んでみたいと思います。 | ||||
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前、6冊と違い先へ読み進まない。少し読んでそのままになっている。 | ||||
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作者の生前最後に発表された作品(1978年刊) いつもながら周到に構築されたプロットのフーダニットとして一流なのは無論だが、登場人物の誰もが秘密を抱えた状況がもたらす息苦しい程のサスペンスにこそ、この作家の面目がある。 考えてみれば、相当に陰惨な物語なのだが本作に限らず、結末において登場人物たちの人生の新たなる道と救済が用意されている点など宮部みゆきを想わせる温かさが感じられる。 サッチャー登場前夜の斜陽期の英国の地方都市を生き生きと描写する風俗小説としての面白さも一級品。 | ||||
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日本では評価されるのが遅れたイギリス・ミステリーの本格派の巨匠ディヴァインの実質的な遺作の紹介です。前回の紹介作「三本の緑の小壜」は謎めいた題名でしたが、今回もやはり奇妙なタイトルで最後の最後にならないと意味がはっきりしません。けれど既に読了された方でしたらきっと深く肯かれるだろうと思いますが、鬼気迫るクライマックスの情景を一言で表した題名「跡形なく沈む」は読み手の記憶に強烈に刻まれる事でしょう。 父の正体を秘したまま亡くなった母をジャージー島の自宅で密葬した後、娘のルース・ケラウェイはある復讐の計画を立てスコットランドの小都市シルブリッジへと向かう。彼女が区役所のタイピストとなり父の捜索と過去の協議会議員選挙の不正疑惑について調べ始めた途端に殺人事件が発生し、更に謎に満ちた失踪事件へと発展して行くのだった。 今回の推理のテクニックで一番巧いなと思えるのは、ルース・ケラウェイの行方を完全に消す事で善悪のどちらとも判断が可能な道を残し途中一切その事には触れずに最後まで読者に真相を絞らせない点でしょう。犯人の正体については範囲の狭さから途中で気づかれた方もおられるかとは思いますが、さり気なく仕掛けられた欺瞞トリックはお見事と感服しましたし私としましては今回も深く満足しました。でもそれよりも今回私が著者の遺作を読んで強く感じたのは人間ドラマの素晴らしさで、確かに人間の暗く醜悪な側面が描かれ悲劇的な要素は底流にあるのですが、その悲しみを救う未来への明るい恋愛ドラマが必ず用意されていて心に大きな喜びを与えてくれます。本書では昔恋人同士だったのに若さ故に諍いを起こして別れたやる気のない男ケンと気の強い女リズの再燃するロマンス劇が最高で、リズが一旦は婚約者と決めた男の打算的な性格に気づいて真実に目覚める場面などの劇的な筋立てを織り込んで、終章の真に感動的なシーンまでたっぷりと楽しませてくれます。 これで著者の全著作13冊に対し創元推理文庫が7冊と現代教養文庫の2冊(絶版)が既訳で未訳作品は4冊になりました。本書を読んで推理の巧拙に関係なく著者お得意の人間ドラマは充分再読に耐え得る素晴らしさだと確信しましたので、何時かは必ずや全作が紹介されると信じて今後も辛抱強く刊行の日を待ち続けたいと思っています。 | ||||
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Who done it?(whodunit、フーダニット“だれがやったか”の解明を重視した推理小説)の達人と呼ばれた著者:D・M・ディヴィアイン(1920年〜1980年)による本作(原題:Sunk Without Trace、1978)は、念入りなプロット、絶妙なひねりといった要素で見事に構成されている英国ミステリーであり、既訳作品に比すと勢いはやや薄れていると思はれるでしょうが、佳作であろう。 舞台はスコットランドの小都市。物語は、町に、若い娘ルースが復讐計画を抱いて現れたのが事の始まりであった。彼女は母親の死後、遺品から父親の情報を知り、周密な計画を練って町にやってきたのだ。そのルースの行動によって或る者たちは不安、苛立ちに陥るのだ。そして、ついに殺人事件が起こり、ルース自身も忽然と姿を消してしまう。この町は、愛憎、権力欲等が絡む生臭い人間関係が渦巻いているのである。登場する人物たちは癖のある人間ばかりで、胸に秘密を抱えており、また誰もが少しずつ他人の何かを知っている・・・そんな閉鎖的な町。このような町に異分子ともいえる彼女の登場で何が起こるのか・・・。殺人事件の謎は・・・それは、まさに、人間という謎に繋がってゆく。 そして驚愕の結末。念入りなプロット、絶妙なひねりが生み出すサスペンス。著者の巧みさを感ずる。 お薦め。 | ||||
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