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きよしこ
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きよしこの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全134件 121~134 7/7ページ
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氏の作品は,これが初めてのものだったかもしれない. 子どもの頃の感覚を,見事に言葉にしている.私自身,舌足らずで(吃音ではなかったけれども)伝えられずにもどかしい想いを何度となくしたことを思い出した.「大人(他者)はわかってくれない」と何度も思った. 主人公の少年が,そんな子供時代を経て,少しずつ大人になってゆく様は,何とも言えず暖かい気持ちにさせてくれる. 読み終えたあと,果たして大人になった自分は,今,子供たちの“声”を聞いているだろうかと自問した. 子供たちの“声”が聞こえなくなったとき,この本をまた手に取ろう.自分が子供だった頃に戻れるから.どんな「育児書」より参考になるだろう一冊…褒めすぎ? | ||||
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少年を主人公にした小説は数多くある。重松清も書いている。 そしてその内のいくらかをボクは読んでいた。 だが、この本の主人公・白石きよしは、今まで小説で見てきたどんな少年とも違った。 それはまるで、きらめく星空のなかに流れ星を見たような心境。 見た後のすがすがしさもどこかそれに似ていて、とても良い作品に出会えたと思った。詳しく話すのはどこかはばかられる。 一読の価値は間違いなくあるので、是非読むことをオススメしたい。物語に直接関係するわけではないが、 この本の解説を「バッテリー」シリーズで有名なあさのあつこ先生が担当している。 | ||||
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主人公の少年が、いろんな人と交流しながら、成長していく姿が、印象的でした。 「きよしこ」の言葉が今も心に残ってます。 「それがほんとうに伝えたいことだったら…伝わるよ、きっと」 その通りなんですよね。たぶん。人に何かを伝えるって難しいけど、ほんとうに伝えたいことは伝わるもんなんですよね。みんながそういう気持ちでいれば、テロだとか争いごとってなくなるのかな… | ||||
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吃音の人の心の中を初めて知りました。 吃音に限らず、他人の目に見えにくいけれど、苦しんでることが誰にでもあると思います。 吃音とちゃんと向きあって、どうにかしようとしている少年に感動しました。 読んで損はないです!!! | ||||
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題名にもある「きよしこ」は吃音がある主人公の少年の最初のともだち。ちょっと変わった名前だけれど、本書でその由来が紹介されているので、そっちを参照して「ふうむ」と思ってください。「カ」行と「タ」行と濁音があたまに来ると、ことばにつまってしまう少年は自分の名前(きよし)をうまく言えない。だから自己紹介がキライだ。でもお父さんの仕事の都合で転校を何度も何度も繰り返すことになる。吃音を悟られるのが嫌で、言いたいことはたくさんあるのに、無言になってしまう。笑われるのは勘弁して欲しいし、だからといって同情されるのもなんか悔しい。いつも袋小路な少年。そこにささやかな風穴が開いたり、閉じたりしながら「少年」が「青年」、そして「大人」になっていくまでを描く心に沁みる連作短篇集です。 | ||||
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吃音という障害を持つ一人の少年が、父親の転勤に伴い、何度も転校する物語です。自分の伝えたいことを思うように話せず、いらだったり、情けなる気持ちがよく描かれています。小さい時は、吃音から逃避するように 「きよしこ」という心の友達を作ります。そして、少し成長していくと、自分が発音しづらい音を避けて会話をするようになります。私たちも、子供のころ、心の友達の様な存在を たとえば、お人形とかに作りませんでしたか?そして少し成長すると、ちょっとずる賢くなり、いかに自分をよく見せよう、としませんでしたか?この物語の主人公は吃音という障害と持っていますが、障害をもっていない私たちもたぶん同じように成長しているのです。一見障害児の物語のようですが、根底は普通の少年の成長物語で、そこに重松清さんの優しさを見いだしました。 | ||||
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本屋でパラパラと読んだ時は、吃音の子のお話…だと思ったけれど、これは特別な子供のお話じゃないと読んでみて解った。 人と人とのコミュニケーションの中には、ある意味壁が存在していて、それを薄くしたり厚くしたりして、生きている。 このお話の少年は、吃音であるということで、その壁が他の人より少し厚いのだけれど、成長していく過程で、その壁の存在をまくコントロールする方法を身につけていく。 そして、そうさせていく中での、少年を取り巻く人物達がとてもイイ。人それぞれ、大人になっていく過程は様々だけれど、この少年の大人になるなり方は、なかなかイイナ…と、思った。 小6の娘に少し読ませてみたら、私ほどの感動はまだ得られていない…(!?)ようだったが、それはきっと彼女が今、恵まれ過ぎた環境の中に居るからかもしれない。もう少し大人になったら、きっとまた違う読み方が出来るに違いない。 私にとって、久々のクリーンヒットとなった一冊…(!!)だった。 | ||||
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是非読んでみてください。 吃音をもつ子どもの心を、取り巻く環境を、ここまで繊細に鮮やかに描ききった本を私は知りません。涙で読みましたが、読後は爽やかな風がさっと吹き抜けていったような印象が残ります。 | ||||
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重松清の作品を読むたびに感じていた疑問があった。「なんでこんなにいじめのことばかり書くのだろう?」「いじめられる側の気持ちがなんでこんなに分かるのだろう?」。本書を読んでやっと分かった。重松清本人が、いじめられっ子だったのだ。 相手の気持ちを思いやれる心根をわが子に持って欲しい。そんな願いを込めて「この本、良いよ」と「バッテリー」と一緒に娘に渡してみた。「えっ?ビタミンFじゃないの?」と娘。結局、三冊手渡すことになった。ビタミンFには小学生にはどうかと思う作品も入っているんだけどなぁ。 | ||||
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「ビタミンF」で重松作品にデビューした私は、「何か他の作品を読みたい」と探しているときに、偶然出逢った本です。内容をなにも知らずに読み進めました。短編小説がいくつか入った本ですが、どれも泣けました。あえて内容は、書きませんが、心からお薦めします。心が透き通っていく感じがします。私はボロボロ泣きましたので、電車などでは、読まれないほうが・・・。 | ||||
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初めて読んだ時、涙が止まりませんでした。 「少年」とよく似た境遇にある自分にとって、本当に必要だったのは癒しではなく理解だったのだと知りました。 辛くてもめげずに生きていこう。そんな気にさせてくれた本でした。 全ての「うまくしゃべれない子供」達に(もちろん大人にも)この本を読んでもらいたいです。 | ||||
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「個人的なお話」ということで自分によく似た少年をモデルにした作品。吃音を持ち、父の仕事の都合から転校を繰り返す少年。小学1年の時、思ったことを何でも話せる「きよしこ」という友達を夢見、クリスマスイブ彼と旅をした『きよしこ』、小学3年の夏休みに通ったセミナーで知り合った加藤君の『乗り換え案内』、小学5年の時近所の神社知り合った近所のアル中のおっちゃんとの思い出『ドングリの心』、小学6年の時先生の娘の手術を気にしながらお別れ会の劇を練習する感動的な『北風ぴゅう太』、中学2年の時の親友の話『ゲルマ』、高校3年の時野球部に入ってきた大野との『交差点』、受験の時つきあったY大の2つ年上の女性の『東京』どもりを持つ少年と家族、友人との交流、少年の本当の気持ち…涙が出る程良かった。重松清の十八番 | ||||
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自分の気持ちをうまく伝えることができない。これは大変なことだと思う。 吃音の子供にとっては、話すことが辛いことなのだと思う 「乗り換え案内」はセミナーに通う様子を描いている。主人公はそのことを文章に著す。そして友達の名前を話すことのできる名前に変えてしまう。ここが非常に心に刺さった。こんなことまでしなければならないのかと・・・。でもそこまでして主人公は自分の気持ちを伝えたかったのだ。それほど心を揺り動かされたのだ。 帽子を目深にかぶった表紙から、色々な思いが伝わってくる。 小さな勇気を与えてくれる短編・連作集です。 | ||||
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作家がテレビでしゃべるのを見て、吃音の子を持つ母親が「励ましの手紙を書いて下さい」と頼む。作家は手紙を書く代わりにこの物語を描いた、という設定。転校ばかりしていた吃音の子が主人公の短編をまとめてある。 作者の重松清は吃音があり、父親は運送業で転勤を重ねていたなど、登場人物とかなり重なっている。ただ、重松は以前、雑誌の取材に対し、「インタビューを受けている1シーンだけで、30枚の読み物にする自信がある」と語っていたので、どの程度が実体験なのかは分からない。 もちろん、実体験の多い少ないで、本書の価値が下がる訳ではない。吃音の子が、本当に言いたいことではなく、発音しやすい言葉で話をしなければならなかったつらさ、悲しみ、思い通りに話したい気持ちなど強いリアリティを持った文字になっており、心に響いた。 タイトルがなぜ、「きよしこ」なのかは、読む楽しみが減るので記さない。 | ||||
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