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きよしこ
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きよしこの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全134件 101~120 6/7ページ
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自分が言いたくても言えない事がある。 そんな男の子のお話なんですが、読んだあとに凄く純粋な気持ちになることが出来ました。 自分が子供のときと少し重なるところがあって楽しめました。 | ||||
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重松の描く人間は大人であれ子供であれ何らかの問題を抱えている(この「きよしこ」で言えば主人公キヨシの吃音)。しかしその問題に悩みながらもその問題と真剣に対峙し、受け止め、前向きに生きていこうとする姿が心を打つ。どこにでもいる、市井の人々の抱える問題は一般的、普遍的で共感を持って読み進めていくことができる。 重松の文章からは、どんなことにも前向きに、諦めない「人間肯定」を感じる。悩める現代(いま)を生きる私たちに答えを示してくれるわけではないが、立ち向かう勇気を与えてくれる。 | ||||
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言いたくてもいえない多くの言葉を胸にしまったまま成長してゆく少年のお話。物語は七つに別れ、その時々で少年を取り巻く人々の吃音に対する反応も違う。物語が暗くならないのは、一つ一つの物語の終わりが、問題を乗り越えてゆく少年の力を予感させるからだろう。 | ||||
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吃音に悩む少年の人間模様、一期一会。 もう会えないことを伝えられないままの別れや最後まで描かれない出来事など、 一つ一つのエピソードはもどかしさや切なさを残して終わっていきますが、 それらに共通するのは「あたたかさ」という余韻。 人は完全に分かり合うことは出来ないけれど、分かり合えるものは確かにある。 そんなことを考え、それはとても幸せなことなんじゃないかと思うことが出来ました。 重松さんの作品の中でも、最も寄り添ってくれるような優しさに溢れた作品だと思います。 | ||||
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主人公のキヨシは吃音(どもり)に悩む少年だ。 彼はあらゆる場面で言いたいことが言えない。 そしてその思いをどうにか他の方法で伝えられないか思い悩む。 でも実はこれって、普通の会話が出来る僕らも同じなんじゃないだろうか。 そもそも言いたいことが言えるコトなんて、実はそんなに多くない。 だから毎日悩んでそれでも誰かに伝えようとする。 物語は、 吃音矯正の学校での出会いから始まり、引越し先の酔っ払いのおっちゃんや、 小学校の劇の思い出から中学、高校へと少年の成長と出会いを描いている。 特に中学以降の大人になりかけの少年たちの純粋さと狡さの描写がうまい。 不完全で不器用なコミュニケーションながらも絡まり続ける人間関係は、 人間の強さも弱さも描きだしていて純粋に良い小説だなぁと思ってしまった。 作者の重松 清さんのあるコラムからの引用 「人間と人間は百パーセントわかりあえるべきものなのだとしたら……たぶん、小説はずっと昔に滅びていただろうと思います。」 なんとなくこの小説で伝えられたことを全て含んでいる言葉だと思った。 | ||||
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ひらがな四文字の本のタイトルから受け取れるような<あたたかい>物語。言葉がつっかえる吃音症のせいで、他人とのコミュニケーションに苦しむ主人公の少年が、少しずつ成長していく。 ファンタジーめいたタイトルだけど、お話は決して空想に逃げこんで解決するわけではない。辛い現実と向き合いながら頑張っていくリアルな少年の心が伝わってくる。 「言いたいことがいえない」多くの子どもたち、そして大人たちへの温かいメッセージだと思う。 号泣するというわけではないけれど、どのエピソードにも心をくすぐられ、震わされ、時に涙がこぼれました。 | ||||
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父親の仕事の関係で転校が多いが、自己紹介が苦手な少年。自己紹介で自分の名前の「キヨシ」を言うときにうまく「キ」を言うことができずに、吃音がばれてしまうのではないかと恐れているから・・。 吃音の少年を主人公に小学校から高校までの思い出を描いた連作短編集。 1年足らずで転校を繰り返し、吃音のためにうまく友達を作れない少年の悲しい思い出を、著者の回想という形を取りながら描いていく。子供の視点で描かれるストーリーは重松清の得意とするところ。ただ著者のうまいところは、時折現れる、成長し大人になった視点だ。この絶妙の描写に読者は自分の思い出とリンクされる思いがするのだろう。 一通り語り終えた後に描かれる現代の著者のエピソードで感動の追い討ちをかけるところまで見事。 | ||||
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主人公の少年は吃音に悩み、父親の度重なる転勤で転校を余儀なくされる中…出会った人々との係わり合い、出来事を通じた心の内外を描いた(小学生から大学受験までの)物語です。 転校をする事は子供にとっては一大事ですが少年は吃音の為、からかわれるので更に思った事が伝えられず悔しい思いを繰り返します。 そんな中…読み手として魅力を感じる人物や出来事が心を暖めてくれました。 又…この作品の書かれた重松清さんの思いが伝わり心が和みました。是非、教育現場でも使用して欲しいと思いました。 | ||||
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の夜。仲良くなりたいけど一歩踏み込めない。 そんな心理描写がうまい!本当はああ言いたいのに、 こう言いたいのに。誰にでもあることだけど吃音の主人公 きよしは常にその状態です。もどかしくてどうしようもなくて、 分かって欲しいけど知ったかぶりはされたくない。 ひねくれて自分が嫌になるけど、そんな自分も受け入れていこうって 思えるような素敵なお話しでした。 | ||||
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この本は、吃音の子を持つ小学生の親から届いた手紙からすべてがはじまります。アドバイスとしての手紙は書かないものの・・・終わりが近づくにつれて、その意図がわかってくるのです。 著者の重松氏は登場人物に少年をあつかうことが多いです。この本はまさにその代表作といってもいいでしょう。しかし、彼の「少年」はいつも「少年」であっても大人に通じる感情をもっています。そこが、重松ワールドだと思うんですが、どうでしょうか? | ||||
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今ここに自分はいるのに、 時間が一気に小学生に戻り、主人公のとなりにいるような感覚。 そして、懐かしい気持ちを呼び覚ましてくれて、涙が止まらなくなるんです。 | ||||
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吃音に悩み、そのために言葉にならずに飲み込んだたくさんの言葉。 そんな少年がクリスマスに出会った「きよしこ」 「ほんとうに伝えたいことだったら、伝わるよ、きっと」 この言葉は、少年だけじゃなくて、みんなに当てはまることなのではないかと思います。 伝えたいことをうまく言葉にできなくて、もどかしい、悔しい、 そういう思いをしたことがある人はとても多いと思うから。 でもきっと、本当に伝えたかったことは、相手に伝わっているのかもしれない、 そう思うと、なんだか心があたたかくなりました。 少年を主人公とした7話の短編から成り立った作品です。 どの作品も、静かに心に響いてきましたが、 その中でも「どんぐりのココロ」が私の中では印象が強いです。 うまく学校に馴染めない時に出会ったおっちゃんとのお話。 最後のほうで少年が自転車を走らせながら歌うところでは、思わず涙がこぼれてしまいました。 その他の6話も、すべて、あったかくて切なくて、 読み終えた後、あったかい気持ちになれると思います。 | ||||
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吃音に悩む少年が大人に成長するまでを描いた短編小説集。と一言で言ってしまうとそれだけのことなのですが、あったかい人たちがたくさん現れて、読み終わったとき、心がほんわかします。「カ」行と「タ」行がうまく言えない少年は、その言葉に代わる「ピンチヒッター」を繰り出しつつ、成長していきます。野球と作文が大好きで、次第に自分の居場所を見つけていく少年に、読み手の私も心からエールを送っていました。小一の少年を描いた「きよしこ」、病気の娘を持った担任と小学校卒業を描いた「北風ぴゅう太」は、涙ものでした。本当の優しさとは? 本当の平等とは? を深く考えさせられる一冊です。 | ||||
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不覚にも泣いてしまった。しかも電車の中で2回も。中年男が突然涙ぐみはじめて、きっと向かいの女性も気味悪がっただろうが、この涙は止まらなかった。少年の成長に応じた短話が7話載っているが、わたしは最初の2話でやられました。出会いと別れ…その切なさは子供も大人も同じ、いや、自分の気持ちをうまく伝えられないほど、それはもっと切なくなるのかもしれません。小1の息子が大きくなったら絶対に読ませたい本です。表紙もとても良い! | ||||
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「きよしこ」 泣きながら読んだ本って初めてです。 主人公の心の奥にある深い思いに、声を出して泣いてしまいました。 かわいそう・・・そういう思いではないのです。 何かに悩んでいるとき、落ち込んでいるとき 誰かに愛されたいとき、 是非、手にとって読んでみてください。 | ||||
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正直吃音者でない方にはピンとこない部分も多いかと思います。 私のような吃音者からすれば、心の奥をえぐられるようななんとも言えない 気分になります。 主人公が最後に吃音に負けないよう勇気を見せる場面。あそこで少年から大人になっていく区切をうまく描いています。同じく吃音者を主人公にした三島の『金閣寺』は表現が難解すぎるので、 吃音に悩む子供に読んでもらいたい本の一冊ですね。 | ||||
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この本の解説で作家のあさのあつこは書いている。 「きよしはかっこいい」「涙が出るくらいにかっこいい少年なんだ」 僕はそうは思えない。 「きよしはかっこわかった」「反吐が出るくらいにかっこわるい少年だったんだ」 そんな風に思います。 すぐにどもってしまう。カ行とタ行の発音がどうしても巧くいかなくて、言いたいことがあるのに口をと閉ざす。誰かの助けを常に求めている。 こんな少年がかっこいいなんておかしいです。 しかし、きよしは高校3年で初めてかっこよくなります。 「東京に行きたい」 ついに自分の意見を口にします。それまでは「勇気」が「どもり」に負けていました。しかし、自分の意見を言うことで「勇気」が「どもり」に打ち勝ちます。それまで負けっぱなしだったきよしはかっこわるかった。そんなきよしに「きよしこ」は会いにこないのです。 きよしは最後にかっこよくなったのです。でも、やっぱり「涙が出るくらいかっこわるい少年」なんじゃないかなぁと僕は思いました。 | ||||
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重松清の本は何冊か読んだが一人の人間にスポットを当てそれを追って行くというものは初めてだった。 作品タイトルにもなっている架空の友達「きよしこ」。以外にも何度も話に出てくるわけでは来なかった。「きよしこ」との対話はあくまで少年にとってきっかけでしかなく、その後の彼の人生は自分で切り開いていった点が重松さんの作品らしくリアルだと感じた。 少し残念だったのは少年が成長するにつれ、話が凡庸になっていった所だ。 少年が成長し強くなったことで、それだけ吃音がハンデとならなくなったということか。 | ||||
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もしあなたの周りは嫌な大人ばっかりで 嫌なことばかり毎日起きて 言いたいことは口から出そうとするとのどにつっかえて もうこの先たのしいことは人生であんまりないんじゃないか なんて思っていたら この本を手にされるといいと思います。 出会うこと別れることはかけがえがないことだって 気づくことができるからです。 切り拓いてゆく勇気がもらえる本です。 | ||||
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冒頭、「吃音」だが成功した作家が、ある母親の「吃音」の息子を励まして欲しいという手紙を無視した経緯を書く。そしてそのとき書けなかった「理由」が一人の少年の成長を描いたこの短編連作である、と明かす。だから、「吃音」の子が勇気をもらったり希望を持てる話ではない。しかし、そんな子に寄りそうことは出来る。それはべたべたすることではない。文字通り、つかず離れず寄り添うのである。何が寄り添うのであろうか。人ではない。『想い』が寄り添うのだ。最後、高校を卒業する少年が自分に寄り添ってきた女性に突きつけた『決断』は、まだ19歳になっていない子が読んだら不可解に思えるかもしれない。重松清氏自身はもちろん「吃音」では無い。しかし、いじめの物語をたくさん書いてきた彼の元には同様の手紙はたくさん届くのかもしれない。それに対する回答がこの作品なのであろう。もちろん回答はひとつではない。 | ||||
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