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きよしこ
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きよしこの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全134件 81~100 5/7ページ
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前書きからすでに感動。「ただ、そばにいる」素晴らしい言葉です。 本編は吃音のある少年の物語。派手ではないがしんみりと心の奥に伝わる優しい話が端々と伝わってくる。人の『こころ』が分かる優しい作家さんだなあ としみじみ。今回も逸品でした。 | ||||
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吃音もそうだが、度重なる転校も、また辛いだろう。 普通なら、ゆるやかに続く小学校中学校時代の記憶が、切れ切れに分断されて、 しかも共有できる友人はいない。 その辛さと寂しさ、悲しさは、本書を読んで推して知るべしだろう。 様々な負荷を背負って、私たちは生きてゆく。 負荷に負けそうになった時、本書の主人公・白石きよしを思い出そう。 彼を支えた、家族の絆やきよしこの言葉、出会った人々の冷たさや温かさ。 それが、みんな勇気になるのだ。 個人的に「北風ぴゅう太」と「交差点」が好き。 特に「交差点」の大野君は、その後どうなったか気になるところ。 | ||||
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「ほんとうに伝えたいことだったら、伝わるよ、きっと」 きよしこのメッセージです。全編にわたるテーマになっていると思います。伝えたい思い、伝わらないもどかしさ・・これは、吃音のきよしでなくてもあるのです。吃音であるゆえに、一言発した言葉を捕らえて先読みされてしまう。けれど、それを否定するにはコンプレックスが邪魔をする。この本を読んで心が痛かった。小さなわが子が言いたかったこと、言葉にできなかった思い。それを私はいつでも勝手に先読みしてきた。本当は違ったのに。もしかしたらきっと誰でもきっとそんなほろ苦い経験はあるのでしょう。転校ばかりの少年時代、その中で知り合った人たちの中で、きよしはきよしとして力強く生きていくのです。 | ||||
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「卒業」を何気なく読んですっかり重松ワールドにはまってしまいましたが、この作品は作者の実体験に基づいた内容となっているようなので、他の作品とは趣が違っている。ノンフィクション仕立てになっており、読者の心に響く作品に仕上がっていると思う。「青い鳥」を先に読んで(こちらは号泣)しまいましたが、きよしこ→青い鳥と読んでいたらまた感動も格別だったような気がする。ぜひ未読の方はこの順番で読んでいただきたい。作者の想いが必ず心に響いてくるから・・・ | ||||
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読み終えてまず思ったのは、自己中心的でかつ不謹慎で申し訳ないが、 わが子が何の障害も持たず、良くぞここまで育ってくれたということだった。 そして、この子を育てる責任を強く感じた。 子供がもう少し大きくなったら、ぜひ読んで欲しい作品である。 そして、そのときの感想をもとに親子で話し合いたい。 | ||||
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なんともいえない読後感。 これも、一人の人生を切り取ったものだからかもしれない。 誰でも必ずあるコンプレックスに置き替えれば強く共感する。 立ち止まり、自分を見つめる。 そこで立ち尽くしちゃダメ。 自分で、やるしかない。 「少年」だって必死にがんばってるんだから。 | ||||
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読みながらついそう思ってしまう。 僕のベスト1です。 | ||||
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思わず一気読みしてしまいました。 ナイ−ブな少年期におってしまったコンプレックスは、大きく成長に影響を与えます。 私も覚えがあります。 しかしながら、少年は年を追うごとに、そのコンプレックスとの付き合い方を覚え、 自分の一番輝ける場所を見つけ出そうとしています。 何度もの転校は、少年にはつらいものがあったと思うが、色々な出会いこそが彼の人生の糧に結果なったのだと思います。 個人的に”ゲルマ”と巣立ちを描いた”東京”に心を動かされました | ||||
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作者本人が吃音で、いつか書きたいと思っていて ようやく出来上がった作品らしい。 どういう気持ちで書いていたのか? とか 出来上がったときの気持ちってどんなだったろう? ということがすごく気になった。 決して「泣ける」本ではないけれど 少年の心情がよく伝わってくる作品だと思う。 どんなことも、やはり本人でないとわからないことは 多いが、本を読むことで少し参考になった。 | ||||
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不器用なかっこよさ。本当に伝えたいことなら伝わるよきっと。弱いものがわるうなる。 人は1人なんだ。誰かと慰めあえないんだ。 僕は、吃音を言い訳にしてきた。たくさん。 ずいぶん自分は斜に構えて世の中を見るようになった。 そんな自分が恥ずかしい。結局は、1人で生きていくしかない。 その覚悟をこの小説は教えてくれる。 そして、吃音者であってもなくても、人は独りなんだよというメッセージが伝わってきて、 吃音への言い訳は自分の誰かに寄りかかりたい心の弱さなんだと身を引き締める。 生まれた自分の生を受け入れて闘おう。と背中を押してくれた。 吃音の方、何か障害のある方には是非読んでほしい一冊。 | ||||
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重松清の視点――それはひと言で言えば、世間では「エリートなんかじゃない」とされている人への 暖かいまなざしだと思う。これは重松ファンなら誰もが感じているはず。 たとえばこの「きよしこ」ではなく「明日があるさ」という短編集がある。 この冒頭では「あしたのジョー」のラストシーンに登場させてもらえなかった マンモス西にスポットを当てる。 ジョーの人生は燃え尽きてかっこいい。でも燃え尽きられずにくすぶっているのが 多くの人たちだよな。マンモス西は、その象徴だ……と。 わかるわかる。 さてこの「きよしこ」だが、吃音に悩む少年がいろいろな助けを得ながら成長していく少年小説集―― と言ってしまえばそうなってしまうのだが、 何ともいえない暖かさがある。弱い者、って言われるけど、弱い、強いって、 誰が決めるの? 本当に大切なのは、そんなものなの…… そんな重松の気持ちがストレートに伝わってくる。 重松の家族小説になじめなかった人も、この短編集にははまるはずです。 | ||||
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吃音がある少年は、転勤族で、毎回自己紹介のたびにつっかえてしまい、虐められてしまったりする。 少年は、自分が言いたい事の半分以上を伝えられないでいた。 少年の転勤先での苦労や悲しみ、喜び。吃音の大変さと少年の辛さがよくわかりました。 ある転勤先では先生、友達に恵まれることも合った。 とっても自分のこと、わかってくれていたのに又転校。 こんな少年の日常がかたられた本です。泣いて笑って感動の1冊。是非読んでみてくださ。 | ||||
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吃音の少年がいる。 その母親から手紙を受け取った重松さんは、返事の代わりに、この短編集を綴っていく。自らの少年時代の、重い吃音の体験に基づいた、少年時代を・・・ -- 「きよしこ」って、どういう意味なの――? 訊けなかった。「キ」で始まる言葉だったから。 -- 僕は吃音はなかったけれど、発音障害はそれなりのものだったから、ここに書かれている気持ちは、とてもよく分かります。 けれども描写は、障害ではなく少年の内面に置かれていて、しっかりと読ませる文章になっている。不思議と爽やかな読後感でした。 | ||||
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吃音のために言いたいことが言えなかった少年のお話し。 カ行、タ行、濁音が苦手です。 苦手な単語は自分の言える言葉に直して話すのです。 でも、それでは本当に言いたいことが伝わらない。 そういうのって、悔しいですよね。 逆に僕は昔、言葉が話せなければ良いと思った時期がありました。 話すのが下手だから、誤解されることもないし、傷つかないし、傷つけることもない。 でも、話せた方が良いに決まってる。 少年はいろいろな人と関わりながら、力強く青年へ成長して行きます。 この小説は同じ吃音の子供を持つ母親から、作者に励ましてくれるように頼まれ、 手紙の返事の代わりに書いたメッセージだそうです。 このメッセージは、しっかり伝わっていることだと思います。 | ||||
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7つの短編の物語がつながっていて、きよし少年が、吃音と向き合いながら成長していく作品。 小学校時代に転校が多かった少年の心理と、はじめて挨拶するドキドキ感をうまくかけている。 特に「ゲルマ」は非常に哀愁漂ういい作品だ。 まさに重松清色が濃く表現されている一冊だと思う。 | ||||
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言葉の最初の音がつっかえてしまう、吃音(きつおん)症の少年のきよし。きよし少年は、父親の仕事の都合で、小学生の頃から何度も転校を繰り返しています。せっかく友達ができたと思ったら転校。自己紹介で失敗したけど、ようやく周りと馴染めたかなと思ったら、また転校。それにしても、言葉がつっかえてしまうこの吃音、なんとかならんのか。 そんなきよし少年の小学一年生から高校三年生までの思い出の出来事が、アルバムの中の写真を見るような感じで描かれていきます。 「きよしこ」「乗り換え案内」「どんぐりのココロ」「北風ぴゅう太」「ゲルマ」「交差点」「東京」の七つの話。さびしかったり、いらついたりする少年の気持ちがカーンと胸に響くみたいな、しんみりとしてしまう話の味わい。涙腺にじわじわーっとくる話が多かったですね。 それだけ取り出してみればなんてことなくても、その話では不思議にあたたかな光を放っている描写がとても上手いなあと思いました。 母親が、フライパンの中の卵を菜箸で手早くかき回すところ。机の上に、飴色に透き通った蝉の抜け殻が置いてあるところ。両手を広げて走る少年のほっぺたに、冷たいしずくが飛んできて触れるところ。そういう文章の味わいが実にいいんだなあ。あたたかいんだなあ。 それと、話の最初に置かれた木内達朗の挿絵がいいですね。話にすっと入っていける挿絵であり、話にぴったりの挿絵に◎を。 | ||||
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どもってしまう少年の気持ち、置かれる立場など 重松さんご自身の経験から実にわかりやすく表現されており、 何度も読みたい作品です。 | ||||
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吃音に悩んだ作者自身の少年時代をモチーフにした,7つの連作短編集。ほかの重松短編と異なり主人公が変わらないので,長編のように違和感無く読めます。 ハンディキャップのある主人公のお話にもかかわらず,物語が重くない。それが,吃音の克服自体よりも,転校を繰り返した小学校時代に味わった疎外感と,野球に打ち込んだ中学時代の交友関係が生々しく描かれているからでしょう。 とにかく主人公“白石きよし”がいいヤツだ。自分のハンデに負けてない。特に「交差点」は,それまで描かれてきた過去がリンクした,いい話に仕上がってます。 巻末のあさのあつこ氏の解説には,ホント同意します。 | ||||
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大人になった今でも言いたい事が言えず悔しくて悲しい思いをする。それでまただめだって思うの…だめになんかなってない。いつか手をつなぎたいと思う人が手をつなぎ返してくれる人が現れるって言葉に胸が打たれた。キャンディポットのあたりから最後の章には涙がでた。温かい優しい感じで励まされるような…。淡々と吃音の少年が大人へと成長していく話。それだけなのに淡くて切ないそして胸にぐっとくる言葉が詰まった本。素敵なお話だと思う。きよしこはきよし自身だったのかもしれない… | ||||
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小学校の時に吃音の矯正の為、毎週2回ほど聾唖学校に通う友人がいました。 ずいぶん前のことなのですが差別とも同情とも言える複雑な気持ちが、 自分にもまわりにもありました。彼が普通授業で、例えば音読をするときなどには 教室が凍り付いた様になったのを記憶しています。この感じ、気持ちは 吃音ではない者からの感情や意識の代表形ではないかと思いますが、 この「きよしこ」は吃音を持つ方自身の感情やアクションや、そしてリアクション の代表類形なのだろうななどと今更ながらに思い出した、というより思い起こした様な気がしました。 重松さんの本は読後の静かな清澄感が好きですが、私はこの「きよしこ」読後感が一番好きです。 | ||||
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