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キネマの神様
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キネマの神様の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全149件 141~149 8/8ページ
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タイトル通り、映画にまつわる小説なのだけれど、これが実によくできている。 大企業のシネコン設立部門で働いてた39歳独身の歩(あゆむ)。 社内の争いから会社を辞め途方に暮れていると、80歳の映画とギャンブルが死ぬほど好きな父親が倒れるゴタゴタの中、ひょんなことから、映画雑誌の編集部で働くことになる。そこで起きる騒動とは…。というお話。 ここに出てくる人間は、みんな傷を持っている。 大企業からはじかれた主人公、ギャンブル狂で何度も身を持ち崩した父、客が不入りの名画座の支配人、かつての栄光の神通力を失いつつある映画雑誌、そこでなんとか踏ん張ろうとする女編集長と編集者たち、引きこもりでニートの編集長の息子…。 この小説は、映画をモチーフにしながら、彼らが、自分を、人生を、仲間を、そして親子の絆を再生しようとする物語なのだ。 もちろん、物語の中では、映画好きにはたまらない、映画館で映画を見ることの至福が、いきいきと描かれる。 素晴らしい名画をみているときの、人々の喜ばしい顔、うっとした様子、そして見終わった後、非日常から日常へ静かに戻る場所としての映画館…。映画好きにはたまらない描写が目白押し。 そしてなによりも、この物語の中の主人公の父「ゴウ」が素晴らしい。 素朴ながらも、映画をとことん愛し、映画の感想をずっと書き続けてきた、その父の文章こそが、すべてを再生させるきっかけになるのだ。 このあたりの、父の文章、主人公の娘の気持ちの描写は、何度、涙が出てきたかしれない。 特に「フィールド・オブ・ドリームス」についての思い入れと愛情のあふれる文章が素晴らしい。そこに彼もまた父と子の関係への憧憬を見出す。 そして現れる好敵手。 その彼にも秘密があって…。 家族の絆は…? 閉館を決めた名画座の運命は…? と後半は怒涛の勢いで進んでいき、ページをめくるのがもどかしくなる。 そして読み終わった後は…感動すること間違いなし! まるで一本の映画を観終わったような感慨を覚えるに違いない。 「フィールド・オブ・ドリームス」「七人の侍」「硫黄島からの手紙」 そして「ニュー・シネマ・パラダイス」。 これらの映画が好きな人が読めば、楽しめること、保障します。 ぜひ、手に取ってみて。 | ||||
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この本を読むと、心が温まります。 映画、映画を囲む人々、家族愛、友情を描いた作品です。ゴウのように、こんなにも映画を純粋に好きなことがどれだけ素晴らしいことかがわかります。わたしも映画館に行こう! | ||||
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この作品も作者に関する知識もなにもなく読み始めたが、 読み進めて行くうちに止まらなくなった。 子どもの頃見たヒーローもののように。 純粋に素敵なお話だと思う。 | ||||
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40代で大企業を退社した主人公・歩(独身)が、 父親に触発させる形で書いた映画レビューがきっかけで、 老舗映画雑誌や名画座の建て直しに奔走する。 原田さんは父と娘の関係性を、温かくユーモラスに描くのがうまいと思う。 病気で倒れたあともギャンブル好きで借金を重ね、 毎日数本映画を観続けるバイタリティあふれる80歳(!)のお父さんは、 愛嬌があって憎めない。 作中の映画レビューも、各々語り口が味わい深い。 お仕事小説としても面白いし(後輩の女の子との友情も素敵)、 ガリガリ恋愛していないアラフォー女性の肩の力の抜け方が感じも心地よく、 最後に待っていたちょっとしたエピソードににやりとする。 良い意味でハリウッド映画的なハートフルサクセスストーリーといった感じで、 もちろんできすぎな面はあるけれど、 途中からじんわり泣け、最後はすかっと気持ちよく酔えた。 | ||||
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ちょっとつまんなくなった… なんだか安っぽくてあっけなかった 好きなんだけどなぁこの作家さん。 | ||||
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映画への愛がある。 主人公とその父親、そしてその友人。 転職先の社長とその仲間達。 そして海の向こうにいる素晴らしいライバル 色々な思いが映画と言う共通項の中で一つになっていく。 感動のラスト、 最初があまり期待していなかった分、いい意味で裏切られました。 とにかくおススメです。 | ||||
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つい最近、全世界がワシントンDCのモールで目撃したことは、 21世紀を見ずに去った人間にとっては奇跡に近いものだっただろう。 その奇跡は、 ブログ、FACEBOOK、YouTubeなどの (少々古臭い言い方で言えば)WEB2.0的なるものが 少なからず推力になって起こしたことは疑いようがない。 名画座。 キネ旬を思わせる映画誌。 ナニワ節な老人たち。 親子の情と絆。 この物語が素材にしているものは、 僕たちが20世紀から引きずってきたノスタルジーである。 ノスタルジーとは人間の心の奥底に澱のように張り付いている「思い」だ。 映画というもの自体、 夢だの希望だの幸福だの愛だの後悔だの絶望だの、 常に人間の周りにある「思い」を 様々な物語の形でパッケージ化したものだ。 澱のように張り付いて、 どうしようもなく現代化できない人間たちの「思い」の塊に、 作家は、デジタルネットワークという 最も現在的な推力を与える。 20世紀だったら無名の「思い」は 伝わる前に忘れ去られていたかもしれない。 でも今、人間の「思い」は、 それが熱く強いものである限り、 たとえ無名であれ、稚拙であれ、素人臭くあれ、 瞬く間に光速のネットワークに乗って、 地球の裏側や、一生訪れることのない場所へ届き、 その場所にいる人の胸に届き、 やがて奇跡のようなものを呼び起こす。 そういう意味では、 鉄腕アトムも、猫型ロボットも、 月への移住もいまだに実現してはいないけれど、 僕たちは確実に未来へやってきた。 この未来は、決して悪いもんじゃない。 作家は穏やかな物語の中で、そう語る。 どんなにクルマが売れなくても、 どんなに毎日、新聞紙面が悲鳴を上げていても、 人間が奇跡を起こせる「思い」を持っている限り、 世界はまだ大丈夫。 常に前を向いて物語を終える作家、原田マハ。 前の向き方の、スケールが大きくなった。 | ||||
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これぞ小説という展開で、どんどん引き込まれていきました。 作者の思いもとてもよく伝わってきました。 映画をテーマにした内容ですが、仕事をすることの意味などいろいろな要素があります。 好きな仕事をしている人たち。うらやましかったです。 映画も人を幸せにする、小説も人を幸せにする。元気をもらいました。 観ていない映画がたくさん。映画館にはなかなか行けないけど、がんばって観よう! ラストは電車で読みましたが、涙をこぼさずに、鼻水をたらさずに読み進めるのが大変でした。 でも「ゆうちゅうぶ」、笑えました! | ||||
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原田マハさんの小説には、悪意のある人って出てこない。 その辺がけっこう気にいってて、この本の中にもやっぱりそんな人はいない。 こんなのありえない〜でしょ・・・なんてコトをさらりと書いちゃう。 図書館で座りこごちのよいソファーで読んでたら、ポロポロきちゃって、ヤバイ、これはヤバイとそそくさと出てきました(笑)いいよねぇ この人のお話は。最近ハマってます。 | ||||
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