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(短編集)
錆びる心
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錆びる心の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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短編集と侮る事なかれ。重い六編の収録された作品集である。重いと言っても鈍重な重さではない。最新作「グロテスク」にも共通する、ある意味醜悪な、時に狂気にも近い心の内面をえぐり出すナイフのような鋭さを持っている。 六名の主人公達、そしてその周囲の人たちの心に様々な角度で切り込む作者独自の「ナイフ」を堪能あれ。 | ||||
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短編集と侮る事なかれ。重い六編の収録された作品集である。重いと言っても鈍重な重さではない。最新作「グロテスク」にも共通する、ある意味醜悪な、時に狂気にも近い心の内面をえぐり出すナイフのような鋭さを持っている。 六名の主人公達、そしてその周囲の人たちの心に様々な角度で切り込む作者独自の「ナイフ」を堪能あれ。 | ||||
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なんとも辛い短編集である。人間の隠しておきたい、そして普通は隠し通せるかもしれない、醜い心を的確に描き出している。自分に都合のいい恋物語を妄想する女。相手の本当の心を見抜くことなく、自分の生活を清算することなく、ずるずると何年も不倫する男。無意識のうちに自分がしたことに何年も気が付かない男。自分が高尚だと思う趣味に密かに浸りながら、相手の生活を軽蔑する青年。映画通りの人生を送ろうとする青年。10年耐え忍び、黙って家を出ていくことが夫への復讐だし、自分を実現することだと思っている世間知らずの主婦。確かにここにいる登場人物たちの人生は『笑うべきもの』かもしれない。『自分はここまでしない』かもしれない。けれどもやはり自分にも隠されている「心」だと認めないわけにはいかない。この小さな短編集で6回も錆びたナイフが心に突き刺さりました。 | ||||
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これは、寄せ集め感が強くごった煮みたいなそこらの短編集ではない。 作品ごとのトーンがそれぞれ違うのだが、全体で不思議な統一感があり、桐野夏生独特の「ぴりり」とした味わいが残る。 長編の巧い作家が必ずしも短編も面白く書けるものではないと思うが、桐野夏生は両方のツボを心得てるようだ。 | ||||
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