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血と暴力の国
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血と暴力の国の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 1~20 1/2ページ
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中古で購入、たばこ臭くて気が狂いそうだ、破り捨ててもいいが、ハヤカワの復刊は高いから我慢してちょっとずつ読んでは、ネトフリで「ノーカントリー」を観る、酒がすすむ、コーエンはいいね、この作家、いままで知らなかったが、読んでみようかな?? | ||||
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一度手放してしまったのですが、また読もうと思い探したところ廃盤になっていました。 なかなか手に入らなかったので無事手に届き満足しました。 | ||||
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ウエスタンハットとピストルを持った西部の空気や、 繰り返し描かれる暴力の世界に強烈に引き込まれました。 心理描写をほとんど排したかなり癖のある文体で、 情景描写はしつこいくらい仔細なのに、不思議と映像を思い描きにくかったです。 読みやすいけれども場面を頭で理解するのに少々難儀します。 解説にもありますが純文学の体裁を取りながら、 クライムというかノワールの雰囲気もあり、ストーリー自体は 映像向きの作品なので、おそらく先に映画を見たほうが 人物関係や場面描写が把握しやすく、楽しさや理解度も はるかに高まりそうな印象を受けました。 すかっとするような気分や最後にいやあおもしろかったと思うような作品ではなく、 フォークナーなどを読んでいるときのような重々しく粘っこい空気が纏わりついてきます。 それでも犯罪小説としての読みやすさとおもしろさはあるので好きな人はきっとハマります。 | ||||
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まず驚いたのは、例によって読点も会話の引用符もない文体なのに非常に読みやすかったということだ。『ブラッド・メリディアン』のころの力みがない。そしてとにかく面白い。『ノーカントリー』ではほぼ忠実に映画化されていた。映画ではよく分からなかったエンディングも原作を読んで腑に落ちた。マッカーシーの作品では一番とっつきやすい作品。文学的でありながら上質のエンターテインメントになっている。 | ||||
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トランプ大統領の公約に「メキシコとの国境に壁を造る」というのがありました。#イーグルパス #EaglePass #Texas 国境の町のイメージは、乾いた大地、悪魔が存在する無法地帯。 結局、病んでいるのはアメリカ | ||||
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非常に面白かったので、解らなかった部分の補完の意味も含めて原作を購入。 観る前はシガー・モス・ベルの三つ巴のアクション映画と 勝手に想像してたんだけど(だってタイトル写真が・・) 全然違ってて特に映画で際立ったのがシガーの災害級圧倒的「悪」と ベル保安官の無力な「正義」の対比。 トミー・リー・ジョーンズ演じるベルは、現代社会を嘆くばかりの 退職前のやる気のない保安官として描かれており、 ただただ「なんか情けねーオヤジやな〜」の印象しかなかったのだが 小説では妻や他の人物との会話や彼の独白また映画では省かれている 戦争体験など鮮明にキャラクターが描かれており 映画で唐突に彼の夢の話で終わるラストに「?」だったところも腑に落ちた。 かなり原作に忠実な造りではあったもののやはりエンタテイメントとしての 映画と純文学としての原作それぞれの感動は全く別のものであり まだの人は是非両方を味わっていただきたい。 | ||||
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映画のDVDは何度も繰り返しみるほど気に入っている。 本作は映画を掘り下げてという興味から購入した。 ストーリー自体は別物としての面白さが充分ある。 ただ、ノスタルジー的記述(ブーツなど)はどうも正確でないと思う。 ダブル0バックの銃創などの記述は小説ならではdeath! | ||||
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「」で、括られていない会話はまるで心の中に浮かんだ言葉が遣り取りされるようで、それでいて不自然に感じないのは作者が自分自身に語りかけるように物語を紡いでいるからなのか?血と暴力の国というのはその国が未だに自分の身は自分で守るという自警団の信念を持ち拳銃所持を容認することからくるジレンマなのか?拳銃を所持しないと住めない国という矛盾からシュガーに独自の哲学を持たせたのか? | ||||
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舞台は1980年のテキサス 何故、この様な不条理な出来事が起こる理由の一つに科学捜査が無かったことが挙げられる。この頃は未だ、DNA鑑定やプロファイリングというものが発展していなかったどころか世に知られていなかった時代だ。そう考えると、わざわざ1980年に設定したのも納得が行く。 映画版を鑑賞する前に読破した本作。静寂ほど恐ろしいものは無いと実感した。「死んだような静寂」という言葉が劇中に何度も出てくるが思うに静寂は死を連想させるものだと恐ろしいほど実感できた気がする。原作の空気感をそのまま映画化できたのも当然と言えば当然だ。 皆さんも映画版をご覧になる前に読んでみてはいかがでしょうか。映画版ではハビエル・バルデムがいい味を出しています。 | ||||
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心理描写がほとんど無いギュッと濃縮された文章で、物語がスピーディーに展開されて行く。 外形描写による表現はまるで小説を読んでいるというよりは、重厚な絵画を見ているようだ。 独特の雰囲気を持ったノワール小説だったが、もともとこの作者はアメリカ文学界を代表する作家の一人という後書きを読み納得。 血も涙もない殺し屋シュガーの不気味な存在感は秀逸だ。 シュガーがコインを投げ、裏か表を相手に選ばさせるシーンが二度出てくる。 いやー、痺れた!また、また、私好みの小説に出会える事が出来、大満足です。 | ||||
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アカデミー賞を受賞のコーエン兄弟の映画「ノーカントリー」の原作ですが、映画を観たあと絶対読まねば!と中古を購入。でも帯が無い以外はほぼ新品でした。気だるい夏の午後に一挙に読了。映画で思ったいくつかの謎も解けました。題名は「老いたる者に故郷は無し」みたいな意味でしょうか。イエイツの詩からとられた題名だそうです。何故、登場人物の殺し屋の名前が、本は「シュガー」で映画が「シガー」なのかも訳者のあとがきで分かりました。あのよく映画評で話題に出る「唐突な終わり方」もコーエン兄弟がこの本を読了した時に感じたサムシングを再現したようです。ベル保安官の夢の内容もあるけれど、物語がああいう終わり方をする妙な美しさと余韻をめざしたのでしょう。つまり小説の方もなんだか判然としないのです。でも不思議な感覚に陥り読了感を得ます。で、話題のアントン・シガー(シュガー)さんですがあの映画の独特の造形はコーエン兄弟の手に成るということがよく分かります。原作では「中肉中背でラピスラズリのような青い目をしており、逆らえない声の響きを持つ男」としか表現がありません。勿論おかっぱ頭をした大男とも書いてません。(^^;)というかそれ以外、どの登場人物の外形的特徴の描写もほとんどありません。だから映画を見る前に映画を知らずにこの本を読んだ時のイメージはどんなだったか、自分的にはそれを持てなかったが惜しい。だってあの強烈な映像を観たあとには、頭の中のイメージは全部映画の顔になってしまいます。それでこの本に映画を離れて興味を持った方はそう云う意味からも、映画を観てしまう前に一読をお勧めします。また映画を観た方はいくつかの疑問も解けるでしょう。映画に無い場面もとても興味深いのですよ。犯罪小説でありながら純文学であるという希有な物語です。21世紀に入りメキシコでは麻薬を巡って戦争まで起きてしまいました。人間の悪行には終わりが無く、希望は闇の中で瞬く火のように儚いが、しかし全くの闇ではないというイメージは「パンドラの箱」の逸話を思い出させます。 | ||||
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小説という体験に無垢であれ、すれっからしであれ、これ以上の体験はできないと思う。 魂で読むべき一作! | ||||
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「ザ・ロード」を一気読みして、すぐにアマゾンで購入しました。 「ザ・ロード」の胸の痛むような切ない物語では無く、タイトル通りの血と 暴力に満ちた文学的バイオレンス小説です。映画を先に観ていましたが、 其れでもトミー・リー・ジョーンズ演じる保安官のベルの魅力は損なわれる 事無く読む事が出来ました。「ザ・ロード」では、殆どが親子のセリフで 話が進みますが、登場人物が多い分此方の方が読み応えは有ります。 保安官ベルの心境は、多分作者の心情だと思って読みました。 「ザ・ロード」では、物語の最後のたった6行に作者の想いが書かれて いましたが、この本では最初に書かれていると思いました。 哲学と暴力、かなり前に書かれているにも拘らず世界は少しも変わらず 暗澹とした気持はベルの心境に重なりました。 | ||||
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最新刊を含め、この作者は当作品以外全て呼んだ。 盗作品を探していたが既に版元で 絶版と聞いていたが、amazonnのお陰で入手できた。 現在読破中。 | ||||
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原作も素晴らしいけど、 映画を見ていなければ 原作の素晴らしさが 分からなかったと思う とにかく映画は傑作で 原作も素晴らしい この原作からあんな映画が生まれたことがすごい マッカーシーの想像力には恐れ入る けど他の作品はダメだ だからこの作品は最高傑作 なんやそれ | ||||
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マッカーシーの作品が最初に邦訳されたのは「すべての美しい馬」であり,会話文に「 」をつけない独特の文体に一発で魅了された。 そして本作品でも,その文体が生かされ,単なるクライムノベルに収まらない,ずしりと胸に残る重量感と余韻を味わうことができる。 マッカーシーのどの作品にも共通するテーマは「移動すること」なのではないかと思う。 そして,移動の過程で出会う曲がり角ごとに人は何かを選択し,前へと進んでいく。 この作品の後に書かれた傑作「ザ・ロード」や以前に書かれようやく邦訳された「ブラッドメリディアン」でも同様である。 さて,本作品はコーエン兄弟に映画化され,その出来はすばらしく,コーエン兄弟の最高傑作となったが,それはやはり,ほとんど原作をそのまま映像化したことから分かるとおり,原作の持つ力映像喚起力が強力で,映画的な脚本にあえてしなくても十分映画的であったためであろう。 マッカーシーの作品はこれからも読み続けていくだろう。 | ||||
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ヘドナム帰還兵のモスはアメリカ国境付近で麻薬抗争がらみの殺人現場に出くわす。 現場には多額の現金が残されており、モスはそれを持ち逃げするが…。 それが発端となり、正体不明、冷酷非情な殺人者、シュガーに妻ともども命を狙われることになる。 こうあらすじを紹介すると、モスVSシュガーの犯罪小説という構図になるのだが、 実は主人公はその事件に絡んでくる老保安官のベル。 この辺がマッカシーの小説でクセのあるところ。 構成は明らかに犯罪小説そのものなのだが、殺人鬼シュガーに観念としての「悪」を体現させ、登場させることにより、 主人公たちを通じた人間性、人は何に向かって回帰していくのか、を問いかけている。 細部のディテールのみによって小説を紡いでいるようなストーリーは、やはりみごと。 | ||||
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実をいうと小説そのものの感動はそれほどなかった。理由は簡単で、映画を先に見てしまっていたからだ。 映画そのものは非常に気に入った。両者をくらべると、映画はかなり忠実に小説を再現している。 その世界、セリフ、キャラクターの造形、シークエンス、保安官ベルの独白に至るまで、改変は最小限にとどめられている。 それらの魅力の多くは原作に負っているものだった。つまり映画のプロットとしてとても力のある、魅力的なものだったということだろう。 映画化にあたって、あえて改変されている部分は、 まずシュガーがより無目的に殺人を犯しているかのようになっており、より抽象化された純粋な暴力の象徴として描かれている。 モスは原作のある章がまるまる省かれて、より寡黙でプラクティカルな行動する男として描かれている。 ベルは原作よりさらに行動しない無力な男となっている。 モスの妻は、原作よりもすこし年上で、そしてラスト近くのシーンでは、より尊厳のある人物になっている。 そんな風に、コーエン兄弟は小説よりもキャラクターの複雑性をはぶき、ストーリーをシンプルにし、 映画的なテンションを盛り上げるようにアレンジしているようだ。 映画作家がどんな印象を強化したかったのか比べて読むのも一興なんじゃないだろうか。 | ||||
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先にコーエン兄弟の映画を拝見しましたが、原作も負けづ劣らず素晴らしい。 人生の絶望を、そして孤独を簡潔に描ききっているのに、相反するような美しさに満ちた詩的な部分があり 読後何とも言えない不思議な気持ちになりました。 | ||||
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何年か前のアカデミー賞を受賞した映画、『ノー・カントリー』(しかし、変な邦題。意味分らん。)の原作。 原作を読む前に、映画の方を先に観てしまったので、あの映像が頭から離れず、読みながら、少々混乱してしまった。 あの映画はかなりこの原作の雰囲気、世界観を再現しているように思う。 しかし、原作の方が強烈だ。特に後半のシュガーとモスの奥さんとの会話は読んでいて戦慄が走る。 甘ったるいところが一つもない荒涼たる現代のアメリカを描写した小説としては、傑作だと思う。アメリカのハードボイルド、特にダシール・ハメットの『血の収穫』を思い起こさせた。 コーマック・マッカーシーの小説は、『The Road』、『すべての美しい馬』に続いて三冊目だが、どれも読後感は良くない。でも不思議と引き込まれてしまう。なかなか入手できなかった『越境』も文庫化されたので、次はこれを読もう。 | ||||
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