■スポンサードリンク
カンパニュラの銀翼
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
カンパニュラの銀翼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ストーリー展開がつねに予想の斜め上をいくので、密度が濃くて気が抜けません。とばして読んだりできない緻密な運び。ちりばめられた要素が終盤にかけて一気に集約され、スリリングな場面になるところは、本当に素晴らしかった。 ミステリー小説であることはまちがいなく、大きな謎から、こまごまとした謎めいた要素まで、きちんとロジカルに謎解きされていきます。ただし全体の雰囲気は、うっとりするほど繊細だったり、退廃的だったりと、ゴシック文学のようです。その世界観に浸って読んでいると、しばしばミステリー小説であることを忘れます。 読み終わってすぐに2周目に突入しました。2周目も良かったです。それは登場人物の設定とか魅力が大きいかもしれません。個人的にはシグモンドが大変好みで、彼の精神構造と行動原理にじわじわとやられました。しびれました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アガサ・クリスティ賞受賞作品だが、所謂ミステリではないし、ミステリ的などんでん返しや叙述トリックがあるわけでもない(ということは踏まえた上で、そっち方面の期待はしないで読むほうが良い)。衒学趣味的な幻想小説? 文章に淫しているかのような書きっぷりが少々くどく、与太話(失礼)が長過ぎると感じる部分もあった。もっともその“文章”で成立している作品だとは百も承知の上だし、興味深いネタが多々散りばめられているのだけれど。 面白いのは確かで、しかしそれは“一気読み必至!”とか謳われる類のリーダビリティとは対極的な、じっくり染みこんで来ていつのまにか世界の見え方を変えてしまうような代物。余裕があるときにゆっくり読むのがオススメ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アガサ・クリスティ賞受賞作という事で読んでみたら、予想とはかなり違って、幻想文学か、ゴシックロマンか。 読みながら萩尾望都のある作品を思い浮かべたが、SF新人賞を獲った時もそのような評価があったようなので、それがこの作者の紡ぎ出す世界なのだろう。 エリオットと「妹」のクリスティン、美貌の貴公子シグモンド、「実験心理学者」のオーグストをめぐるストーリーは、哲学、神学、言葉遊びを散りばめて確かに衒学的だけれど読みにくさはないと思う。 特に後半は思いがけないほどにダイナミックな展開で一気読み、そしてこうなるしかないだろうと予想はしていたが、せつなく余韻を残すエンディング。 とても贅沢な時間を過ごす事が出来る小説だった。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!