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時間衝突
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時間衝突の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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素直には楽しめない 「時間」を扱った全くの異色作。 時間の流れが複数ある という設定ならそれこそいくらでもあるが、 本書のように「同じ空間を占めながら、異なったそれも逆行する時間」を 扱った作は本書以外にはあり得ないだろう。 主人公も複数いる。「タイタン」の世界で考古学を専攻にする学者。 地球外に居住地を定めた(中国人を模した)レトルトシティの反逆者。 タイタンの総統すら主人公的役割を果たす。 文章も読みやすく、設定も優れているし、人物描写も深い。 だが、表題の通り「素直には楽しめなかった」。 理由は、あまりにも「生臭く」人物を描写していること。 タイタンの総統=リムニッヒは、そのままヒトラーを模した人物。 その言葉たるや、まるで実際のヒトラーが言ったような「人種差別用語」のオンパレード。 純血だの、混血だの「真人」だのの言葉。 著者が実際に思っているかと錯覚してしまう。 レトルトシティの住民は「チンク」。そのまま中国人のこと。 この単語を目にした時実に嫌な気持ちだった。 スペイン語の「チノ」と同じ、中国人の蔑称。そのまんまです。 また、物語の最終場面でタイタン軍の総攻撃があるが、それまた「特攻」の ヨーロッパ版。 巧みにカリカチュアライズしてはいるが、アジアへの偏見を茶化したような言辞は たとえフィクションとしても感心しない。 最悪なのがリムニッヒのこと。 本書を読んでユダヤ系の人なら、即この本を捨て手を消毒するだろう。 600万人(異説あり)の無辜の人を死に追いやった「ユダヤ人問題の最終的解決者」を 戯画化し、面白おかしく書いて、それで許されるというものではない。 はっきり言えば、著者の見識(そんなものがあるとすればだが…)を疑う。 たとえフィクションとしても、節度はあるべき。 読んでしばらくは気分が悪かった。 お勧めしない。 | ||||
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