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紳士の黙約



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【この小説が収録されている参考書籍】
紳士の黙約 (角川文庫)

紳士の黙約の評価: 4.40/5点 レビュー 10件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.40pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(4pt)

悪党にはそれ相応の苦しみを

<ドーン・パトロール>シリーズ2弾。『夜明けのパトロール』続篇。
前作ほどの冗長感はやや薄らいだ印象(あることはある)。
主人公ブーン・ダニエルズの複雑な立ち位置、かつ仲間たちとの亀裂の危機等々を絡めながら、全く別物と思われていたふたつの事件の繋がり、二段底、三段底が語られる。ここはさすがだ。

※ここからはネタバレ
ただ…、悪党の始末に不満あり。これ以上ないほど非道で残酷なことをしてきたのに、え?これで終わり? だめだろう、同じだけ、あるいはそれ以上の苦しみを感じさせないと。
全然すっきりしない。クライマックスシーンでがっかりし、物足りなさを感じてしまった。
―――ただ、全般的には凝っていておもしろかった。 このあとの続編はないのかな?
紳士の黙約 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:紳士の黙約 (角川文庫)より
4041002524
No.9:
(5pt)

8年前に買って

再読のつもりで読んだが、まったく記憶が蘇らず、最後まで楽しめてしまった。
 読んだ証にレビューを残しておこうと思います。
 サーフィン仲間の絆が経糸ですが、本作の海はいつも静かで、パドリングと波待ちのシーンばかり。その分、陸の上では事件の波状攻撃でまったく飽きさせません。絶体絶命のピンチになれば、必ず誰かが助けてくれるという甘さをどう見るかは読む人次第ですが、私は結構楽しめました。最近の中編集で、久しぶりにブーンが登場していますので、興味のある方は是非どうぞ。
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4041002524
No.8:
(3pt)

久しぶりに海へ行こうかな

私はサーフィンよりも競馬、太陽よりも月、海よりも居酒屋を愛するものですが、そんな私でもこれは面白かったです。体のあちこちが痒くなってくるような友情と会話、正義感を見せつけられてもイヤにならなかったのは何故だろう。構成力かな。
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4041002524
No.7:
(5pt)

ぐっとくるラスト!

サーファー、時々、探偵 ブーン・ダニエルズが主役のミステリ第二弾。

主人公が受けた依頼は、ドーン・パトロールの仲間たち、そしてその街の人々を敵に回すことになってしまう。心が折れそうになりながらも、自分の信念を貫こうと孤軍奮闘する姿が痛々しい。

前作よりも主人公のタフさとナイーブさが際立つ作品になっている。

一見別々の事件がひとつに収斂していくのは、ご都合主義的ではあるものの、爽快感を得ることができた。仲違いしてしまったドーン・パトロールはどうなる?

最後にぐっときて、さらに追い打ちをかけられた。感動!
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4041002524
No.6:
(4pt)

まあまあ

ドン・ウィンズロウ 氏の作品中では下から3番目くらいの感じがしました。
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4041002524
No.5:
(4pt)

面白かった

続編は大概面白くないものが多いが、これは種々考え、ひねっていて面白かった。
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4041002524
No.4:
(5pt)

疾走感もあり、意外性もあって最高!

カルフォルニア最南端のサンディエゴ、“生涯サーファー、ときどき探偵”として気ままに暮らす、ブーン・ダニエルズ。本書はブーン・シリーズの第2作目。暇を持て余しているブーンのもとに、珍しくも2つの依頼が、それも同時に舞い込む。ひとつはサーフィン仲間から妻の浮気調査。もうひとつは町の英雄で伝説のサーファーでもあるK2ことケリー・クーヒオが、酔っ払いの若者グループに殴殺された事件だ。目撃諸言もあり、本人の自供も得られている事件だが、主犯とされる若者に対して街中の怒りが向かうなか、加害者の弁護士に雇われたブーンは再検証をしていく。そのことで周囲から非難の猛反発を招くことに。おまえは犯人の肩を持つ気か、仲間や友人が離れていった。ところが、もう一つの依頼の浮気調査を気が進まぬまま調査するブーンだったが、その浮気相手が殺される・・・。
この2つの依頼が並行して記述され、寄せては返す波のような事件展開へとなっていく・・・。それとともに読者も翻弄されるが、これが好い。
疾走感もあり、意外性もあって最高!
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4041002524
No.3:
(5pt)

人から非難をされても、自分が正しいと思ったことを続けられるか

ドーン・パトロール第二弾。舞台はアメリカ最南西の街、カリフォルニアサンディエゴ、主人公ブーン・ダニエルズは生まれる前から母親のおなかの中で波に乗っていたという地元屈指のサーファーです。彼と仲間たちは仕事の前、夜明け(ドーン)に決まってパトロールをするかのようにサーフィンを日課としていることからドーン・パトロール隊と呼ばれています。

サンディエゴは世界中からサーファーの集まる有名なサーフスポットがいくつもあり、メジャーなサーフイベントが多数開催されるサーファーの聖地とも言われています。貧乏だけれどサーフィンを愛する地元民と、お金を落としていく観光客の複雑な関係は一部排他的な集団が現れ、問題を起こすこともあります。そんなグループの若者が地元で尊敬を集める伝説のサーファーを殺してしまう事件を起こします。地元では容疑者に対する同情の余地はなく、誰もが極刑になればいいと考えるくらいです。そんな状況の中ブーンは、容疑者の弁護側から事件の調査を依頼されます。極悪人を減刑させるために働いていることから、仲間や今まで暮らしてきたコミュニティからも阻害されていきます。また違法な取り調べがなかったかを調べることによって、同じドーン・パトロールの仲間である警察官のキャリアを傷つけてしまうかもしれない立場になってしまいます。ブーンの立場は、私たちに人は周りから疎まれても正しいと思ったことをやりとおすことができるのかということを疑似体験させてくれます。人々の憎しみの中で反対方向を向いて自分の正しいと思ったことがとできるのか、ということはウィンズロウのメッセージのひとつだと思います。

反面、ミステリーの側面もしっかりストーリーを支えていて満足感が高かったです。ディーバーのリンカーン・ライムシリーズ作品だとストーリーが収束に向かっているのに後200頁位残っていると、あぁこれから2,3個ドンデン返しがあるなと先読みしてしまうのですが、本作についてはもう2,30頁しか残ってないのに何も問題が片付いておらず、かえってスリリングでした。しかし最後の着地を美しく締めくくるところは作者の面目躍如といったところでないでしょうか。
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4041002524
No.2:
(5pt)

サーファーという生き方

サーファー探偵ブーン・ダニエルズ・シリーズの第二弾。

おおっ。何と、ケリー・クーヒオ、通称K2はジェリー・ロペスがモデルではないか!Gランドにトゥー・イン・サーフ、『ステップ・イン・トゥ・ザ・リキッド』の世界じゃないか!と、波乗り好きにはたまらない大興奮の滑り出し。おおっ。おおっ。相変わらず、ドン・ウィンズロウの描くサーフカルチャーは何と正確なこと。サーフィン誌で連載しても良いくらい。ローカリズムの描写も凄く正確で恐いくらい。日本でも宮城辺りは酷い状況。

そのK2が殺害されたことが、物語の始まり…

そして、格闘技の記述も。それにしても詳しいこと。夢枕獏並みではないか。前田光世からグレイシー、UFCについても。波乗り好きだけじゃなく、格闘技ファンをも唸らせるな。

探偵が主人公ということで、ミステリーの要素、ハードボイルド…いや、ソフトボイルドというべきか…の要素も盛り込まれている。

全編に渡って感じるのは、ウィンズロウがサーフィンを愛してやまない気持ちだ。ジェリー・ロペスがモデルのK2へのブーンの気持ち…ジェリー・ロペスの有名な言葉に『Flow is it ! 〜成すがままに〜』というのがあるが、ブーンの生き方は、まさにそのものである。

前作の『夜明けのパトロール』でも、サーフカルチャーの正確な描写に舌を巻いたが、今回の作品は、前作にも増して、サーフカルチャーがディープに描かれている。このシリーズ、続いて欲しいな。
紳士の黙約 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:紳士の黙約 (角川文庫)より
4041002524
No.1:
(4pt)

青春+ノアール=いつもの面白本!

<伝説的サーファー(K2)殺人事件><金持ちサーファー夫婦の浮気問題><2007年ラホーヤで起きたサンアンドレアス活断層に
よる(?)住宅陥没事故>
この一見も、二見しても全く関係を見い出せない事件、事故がウイ曲折奇々怪々に絡み合い、殺人事件/浮気問題の調査に
どちらもイヤイヤ手を染めただけのブーンが、最後は麻薬カルテル(これはレッド・エディーが準レギュラー故、いつもの恒例イベントみたいなものか?)
も絡んでの結構な巨悪と対峙するハメに陥ってしまう、その過程を友人達との友情と確執の機微も含めて、ドン・ウインズロウ 
何時もの手練の手腕で描いてみせる。最後半はドンデン返しの釣瓶打ちも用意されており、楽しめた。
背景の味付けは、前作同様、されに味を濃くした<ビッグ・ウエンズディ>ーラストの後味も何時もに増して<良感爽やか!>
通勤電車のお供には最好適作品でしょう。
ただ、<浮気問題>へのブーンの絡め取り込み方(ネタバレもあるので、こんな表現にならざるを得ないのだが...)が、
どうにも強引なこじ付け感が強すぎると私には感ぜられ、この引っ掛かりを読了後引きずってしまった。
ここにすんなり納得出来れば☆5なのだが....期待のウインズロウだっただけに、完璧を求めてしまった...
紳士の黙約 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:紳士の黙約 (角川文庫)より
4041002524

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