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ディミター
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ディミターの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.92pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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1973年、宗教弾圧と鎖国政策下の無神国家アルバニアで、正体不明の人物が勾留された。男は苛烈な拷問に屈することなく、驚くべき能力で官憲を出し抜き行方を晦ました。翌年、聖地エルサレムの医師メイヨーと警官メラルの周辺で、不審な事件や“奇跡”が続けて起きる。謎が謎を呼び事態が錯綜する中で浮かび上がる異形の真相とは。 | ||||
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暗い影が覆っていたような当時の東欧にあっても、まるで真っ暗な穴のような存在に思えた国アルバニア。無宗教を標榜する政府がキリスト教を厳しく弾圧していた、という背景がある。 その国の農村部で、謎の男が公安に捕まり、苛烈な拷問を受けるシーンから話がスタート。 いくら痛めつけても痛みも苦しみも見せない謎の男は拷問者を殺害して逃走。 これが伝説のスパイ「ディミター」だ、というところで第二部へ。 続く舞台はエルサレムの病院で、立てないはずの患者が立って歩いたり末期癌患者が治ったり・・という謎の奇跡が起きる一方で、街では謎の殺人事件が。なんだか神経症気味の医者と事件を追う刑事が右往左往するうちに、話は意外な進展を・・・という概略。 全体にひどく冗長な展開で散漫。 特に第二部では読んでいるうちに誰がどこで何をしている、という基本的な動きさえ見えなくなってくる。ついでに名前も似通っているせいか、しまいには誰が誰だかすらさえわからなくなってくる始末。 登場人物表はせめてもうちょっと整備しておいてほしかったと思う。 第一部もひどく単調なのだが、謎のスパイが失踪して、ようやく少しは話が進展するかと思ったら、基本は恐ろしく散漫なシーンの繰り返し。 そんなだらだらした話が、ミステリーもどきなオチをほぼ無理やりおっつけた感じで中途半端に終わる。 途中ちょいちょい表記が問答形式になって、これがまた非常に読みづらい。 翻訳も最近の英語のエンタテイメント系のものとしては稀なくらい読みにくい。 言葉の流れや繋ぎが妙だし、背景にでてくる中東、イスラームや現地語などのエスニック系語彙には弱いらしくて、不思議な訳がちょいちょい出てくる。 ただでさえ無駄に錯綜した冗漫な話が、翻訳のために余計流れがおかしくなって、読んでいる間じゅうぬかるみに嵌ったような気分だった。 やれやれ。 と、いうわけで、展開のカッタルイ話が苦手な向きにはまずオススメしません。 作者は84歳。ううむ、その年齢は納得がいく、と言おうか・・・。 エルサレムの町の雰囲気が随所に嗅ぎ取れるのが、唯一の救いだった。 映画化の話もあるということだが、この冗長さを上手く整理して映像化したら、むしろ案外面白いのかも、とは思った。 | ||||
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