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ホミニッド 原人
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ホミニッド 原人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.18pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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この作品、重要な事柄が書かれていない。「農耕社会」或いは農業が発達しないと高度文明はネアンデルタール社会に於いて高度文明社会は形成されないと言う残酷な真実を……。 | ||||
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物語の幕開けは、ポンターという名のネアンデルタール人物理学者が住む、平行世界の風景から。彼の宇宙では、ネアンデルタール人が進化の頂点に立ち、クロマニョン人は遥か昔に絶滅するという歴史をたどっている。量子コンピュータの実験中のアクシデントが、ポンターを我々の世界へと転送してしまう。そんなポンターとカナダの研究者ルイーズとの出会いが、本作のストーリーだ。 本作で最も強く印象に残ったのは、ポンターと人類の価値観の対比だ。宗教に根ざした道徳観を持つ人類に対し、ポンターは科学的な視点から世界を捉えている。神の存在を信じないポンターが、どのようにして道徳性を保っているのか。この問いは、私たち人間に、自分たちの存在意義や価値観について深く考えさせる。 読み進めるにつれ、私は自分自身の宗教観や倫理観について自問自答するようになった。ポンターの視点から見た世界は、まるで鏡のよう。自分の内面を映し出し、これまで当たり前だと思っていた価値観を揺さぶられるような感覚を覚えたのだ。 また、本書は、人類の歴史に対する興味を新たにしてくれた。ネアンデルタール人が現代まで生き残っていたら、というifの世界が描かれることで、人類の進化や多様性についても深いテーマを持っている。 総じて、本書は、私たちの価値観や信念に新たな視点をもたらしてくれる一冊だった。 | ||||
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ネアンデルタールであるポンターの世界には宗教という概念が存在しない。 従って,キリスト教社会であるアメリカやカナダの多くの人々が信じている神や天国の存在が,ポンターには理解できない。 人の本質は魂で,死んだら魂が天国へ行くと考えるこちら側の人々に対し,ネアンデルタールであるポンターは,死んだら後には何も残らない,永久に消えてしまうと考える。 絶対的な善の存在を信じ,地獄におちて永遠に苦しむのを恐れることから,道徳性は宗教から生まれると考えるこちら側の人間であるメアリーは,ポンターにこう問う。 神がいないのならどうやって道徳性をつちかうのかと。 これに対するポンターの答えは明確だ。 ぼくが誰かに悪いことをし,その人が死んでしまったら,あなたたちの世界観では死後にまた出会えるからと慰めを見いだすことができるが,ぼくらの世界観では,二度と仲直りができないのだと思いながらずっと生きていくしかない。死後の生が存在しないという信念があるからこそ,今の生を大事に生きることができるのだと。 この感覚は,キリスト教徒が多くを占める西欧社会に比べ,宗教に対して西欧人ほど強い繋がりを持っておらず,宗教をセレモニー的に扱っている多くの日本人の方が受け入れやすい感覚なのかもしれません。 さて,本書は前記のとおり,宗教に関する洞察などシリアスな面も含みつつ,全体的には過去のソウヤー作品を総括するような,ソウヤーらしいエンターテイメント作品です。 ソウヤーの過去の作品として,ネアンデルタール人をテーマの一部に使った「フレームシフト」や,裁判を作品に取り入れた「イリーガルエイリアン」を思い出します。 本作では,ネアンデルタールの世界で,友人アディカーがポンターを殺害した容疑で裁判にかけられます。この裁判の展開が,こちら側の世界におけるポンターのストーリーと平行して進行しますが,ラストの数ページがページをめくる手がもどかしいほどの面白さを醸し出しています。 | ||||
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現在はDNA分析や発掘技法等の進歩で人類史ブームといえる状況だと思うが、現生人類につながる人類史のほかにもホミニドがいたことが納得できる。 | ||||
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面白かった。平行宇宙もので久々に面白い作品を読んだ。 別の地球では人類が絶滅し、ネアンデルタール人が絶滅せずに進化し社会を発展させている。この発想はすごく楽しい。 マンモスが町の傍を歩いているシーンはニヤリとさせられた。 良い設定なのに、キャラが全員薄いのがちょっと残念。 | ||||
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単純で話は明快。ソウヤーの書きたいことが直球でやってきた感じです。一気読みができて面白い。はじめのレイプシーンについて、後半でどんでん返しがあるのかなと期待したのだけど...それは2作目に期待かな。でも、日本人としては、スーパーカミオカンデ(もしくはカミオカンデ)を舞台にしてほしかった。 | ||||
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ネアンタールの量子物理学者の主人公が、量子コンピューターで大きな因数分解の計算中に並行宇宙の人類地球へ飛ばされてしまった。 と言う話です。ネアンタールという立場から見た人類世界の異常性が描かれています。三部作だということで、今後の展開に期待!! | ||||
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どう考えてもイロモノとしか思えない設定とあらすじだから、あんまり期待してなかったんだけど、なんだよ、面白いじゃねーの。ソウヤーはうまいなぁ。並行宇宙ものは、通信しかできないとか、一方通行だとか、いろいろ制限がついて、その制限が面白さのポイントになることが多いんだけど、本作品ではいっさい制限なし。その代わり、世界のこっちと向こうでの文化の違いが非常に大きい……ってつまり、並行世界ものじゃなくてファーストコンタクトものとして読めばいいってことか。そういうことか。なんにせよ、続編に期待。 | ||||
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並行宇宙ものという点では『量子宇宙干渉機』や『発狂した宇宙』、『重力の影』などがありますが、 微妙な違いでも全然違う世界でもなく、 クロマニヨン人が進化した世界とネアンデルタールが進化した世界を想像/創造して対比させる労力は大変なものでしょう。 ネアンデルタールの世界での時間体系から社会制度、生殖方法から裁判制度まで、 堅実な世界観の設計がなされており、 それはこの1作だけではたんなる紹介に留まっているように見えるほど、非常に盛り沢山です。3部作の序にあたるというせいもあるのでしょうが、本作単独でみるといちおうポンターが元の世界に帰ることで区切りはつきますが、 ほとんど広げられた風呂敷(伏線)は畳まれていないといって過言ではありません。 明らかにされるのは量子コンピュータの作動原理くらいでしょうか。 これまでの作品でも伏線の張り方においては水準以上の作品を発表したきたソウヤーだけに、 これらの設定と伏線を使って後の2作でどのような展開がなされるのかが楽しみです。 | ||||
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