スタープレックス
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異星人混合の宇宙船の冒険物語。そう言ってしまうとスペースオペラっぽい何かを思い浮かべてしまうのだが、時間旅行あり、ワープ航法ありのハードな内容のSFに「冒険もの」という脚色を施した代物と表現する方が適当だろう。その上ダークマターが実は○○であるとか、宇宙の膨張をそんなとんでもない方法で止めるとか、これ以上にスケールの大きな話は滅多にないほどの超巨大な法螺話が次々と披露される。場面が次々と移り変わり、しかも宇宙の描写がかなりイメージしにくいものだったりして、序盤は読み進めるの苦労するかもしれないが、ダークマターとの「本格的な接触」あたりからは物語は怒濤の展開を見せる。色々と詰め込みすぎて一つ一つが散漫な印象はあるが、それでも力作であることは確かだろう。 | ||||
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読みはじめはなぜか時間がかかった。登場人物(登場生物?)の姿などを理解するのに手間取ったからだろう。最初の50ページを過ぎたら、いつものソウヤー作品のように、ぐいぐいと読み進められた。内容は、ソウヤー版のスタートレックと言われることもあるが、宇宙を舞台にした冒険だけではない。ダークマター(暗黒物質)の謎などをソウヤー流に解決しているミステリー的要素もふんだんだ。世界の設定はスタートレックだけでなく、ゲートウェイやスタータイド・ライジングなど著名なSF作品をヒントにしたのではないかと思われるものが散見される。そして物語の最後には、とんでもないスケールのネタが仕込まれており、荒唐無稽ながらリアリティがある不思議な感覚に陥る。結局ものすごく楽しめた作品だった。 | ||||
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冗談ではなく本気で、100億年の時と銀河を股にかけ、宇宙の運命の謎を巡るものすごい話なのに、それほど凄い話を読んだと感じないのは何故だろう。軽いのかな? ソウヤー版スタートレック。という評価は本当で、感情的で女好きだが内省的な指揮官。好戦的なライバル種族。壮大でビジュアルなイベントの連続など、TVドラマ・シリーズのイメージがあふれています。 アイデアも、新旧の傑作SFから寄せ集めてきたような豪華絢爛で奇想天外なネタがアップデートされて、おしげもなく投入されています。 読んでる途中はワイドスクリーン・バロックなのかなとも思ったけれども、そうでもなかった。きれいにまとまり過ぎていて、WSB特有の破天荒さが見当たらない。 ワクワクするような多くの謎も、ほとんどが結末までにきれいに説明されるのだけれども、満足感を感じない。決して納得できないわけではないのだけれど。 自分に合わなかったということでしょうか? レッテルを貼るのは良くないと思っているけれど、自分の感情を整理するために、現代的なスぺオペと呼んでみます。(良い意味と悪い意味を兼ねて。) という評価をした翌日、スラム族のことが気になってちょっと読み返してみると、やっぱりクライマックスの10ページほどを読み急いでいたことに気付きました。やっぱりソウヤーは読み急いではいけない。でも、素直に納得できないところがあるのも事実。 話が盛り上がってくると必ず妻リサとの関係が気になってくるキースがうっとおしさの根源かなあ。これもソウヤーの特徴なのだろうけれど。 | ||||
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ソウヤーの作品はいずれも読みやすいのが特徴ですが、本書は、ソウヤーの他の作品にくらべ物理学的な専門用語が続出するため、最初は少し引いてしまいます。 しかしながら、そこはやはり、ソウヤー。 夫婦間の危機問題や人間と宇宙人との対立などを巧く取り込み、良くわからないまま読み進んでいるうちに、いつの間にかわかったような気がしてきます。 そしてグレッグ・イーガン等の超ハードな作品に比べると、遥かに読みやすいことに気がつきます。 ソウヤー作品の特徴は、いずれも価値観の違う人と人との対立とその解決案が示されますが、本作ではそれが人と宇宙人という構図になっています。 人間であるキース・ランシングはスタープレックス号の指揮官だが、同船に同乗するウォルダフード族の物理化学部門責任者ジャグの態度に我慢ならない。心の中では「あの豚野郎が」といつも思っているが指揮官だけに、それをぐっと抑えている。ジャグ自身も人間と仲良くやろうという気持ちはまったくない。 そんな異星人と理解しあうことが果たしてできるのか。 これが人間ドラマとしての本作における最大のテーマでしょう。 また、二人の仲介役として登場する異星人イブ族や言葉をしゃべるイルカが操縦する宇宙船など、個性的な登場人物がとても楽しいです。 もちろん本作は、SF小説としての醍醐味は満載です。 暗黒物質の正体や銀河が渦を巻いている理由やとてつもない距離をひととびできるショートカットの存在など、知的好奇心がくすぐられます。 あまりハードなSFは苦手だけれど、それでも知的好奇心を満足させたいという方にはお勧めできます。 | ||||
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既に素晴らしいレビューが有りますので、全くの蛇足レビューとなりますが、 それでもこの素晴らしい一冊にレビューがもう少し多くても構わないでしょう。 さて、注意が一点。 各レビュアー様のハッピーこの上ないレビューをそのまま信じて読み始めますと、 恐らく多くの方々が、導入段階、というか、3分の2程度まで続く鬱々たるムードに 完全に面食らうと思います。 暗いぞう。本当に。 しかし、それが完全な伏線となっており、 後半3分の1は、雪崩を打って明るい物語となり、 最終的に全てが見事にハッピーエンドに終わりますので、そこは安心してこの希代のストーリーテーラーに付いていきましょう。 本当に気持ちの良い終わり方です。 最終的に悪い奴が一人もいない、実に道徳的な終わり方。 それでいて、信じられないほど壮大であるという… 全くやられたぜ。素晴らしい。 勿論この一冊の本質は、やはりエンターテイメントハードSFである、ということでしょう。 それ故、この一冊を本気で楽しむためには、やはりある程度の現在宇宙物理学の知識が有った方が良いのです。 それで、その方面に不案内な方は、まずは、 「量子論」を楽しむ本―ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる! (PHP文庫) 宇宙は何でできているのか (幻冬舎新書) をご一読されてからの方が、この希代の名作を心ゆくまで楽しめると思いまする。 いずれも、この一冊に負けず劣らず、センスオブワンダーに満ちておりますので。 | ||||
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