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相剋の森



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【この小説が収録されている参考書籍】
相剋の森
相剋の森 (集英社文庫)

相剋の森の評価: 4.12/5点 レビュー 25件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全18件 1~18 1/1ページ
No.18:
(4pt)

狩猟者の血がたぎる p475

自然との共生、と、生きるとは殺すこと。

それがメッセージのような気がした。

スーパーでは切り身で売られ、日ごろは、殺された命を頂いていることに

思いを馳せることは難しいが、そこから目を逸らしてはいけない。

動物保護もわかるが、クマは殺すな、は、牛は豚は食べることとの整合性はあるのか。

結局、人間はすごく都合よく考える。全ては我が物顔で。

邂逅の森に比べれば、柔らかく、緩い感じがするし、生きることと殺すことへの掘り下げも

浅い気がした。

時代によるマタギの変遷も興味深かった。

「きみは、その豚がどこでどうやって育てられ、誰が殺して解体したのか、そういったことを

いちいち考えながら食べてるのかな。」p252
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4087460967
No.17:
(5pt)

いいですね。

時代が変わり、だんだん色褪せていくのかもしれませんが、少なくとも2021年北海道の田舎に暮らすものには、共感するところがあり、読んでよかったです。
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4087460967
No.16:
(5pt)

人間対熊というより人間対人間みたいな…

想像した内容のものとは少し違ってましたが、それでも長編ながら飽きる事なく引き込まれる様に読めました。
人間対熊をメインに求めるのならば少々物足りないかもしれません。
どちらかというと人間関係が主軸の様な内容だと思います。
因みにヒグマは登場しません。
ツキノワグマが登場‥然もさほどの恐怖感はなく‥
それでも私的には申し分なく感じました。
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4087460967
No.15:
(4pt)

良かったです

マタギと言う全く知らない世界、明治期という時代の流れに押し流される古い世界、生と死と言う普遍的テーマを扱いつつエンタテインメントとして楽しめる良い作品です
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4087460967
No.14:
(5pt)

マタギ

邂逅の森に引き続き読ませて頂きました。
物語の展開の射程が、空間的にも時間的にも大きく、グイグイ引き込まれるうちに読み終えました。
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4087460967
No.13:
(5pt)

良書と巡り会えた感激に感謝

最高です! こういう作品には評価なんていらない。とにかく読んでみて、とお勧めするのみです。
内容が濃く、またぎの風習がよく描かれていて、男女の微妙な駆け引きも織り込まれていて、
面白く、愉快に、興味深く読める一冊です。
この一冊に巡り会えたことに、ただただ感謝です。
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No.12:
(5pt)

外見も綺麗、問題なし

外見も綺麗で、問題ありませんでした。 文庫本として持ち運びできて便利です。
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No.11:
(5pt)

大好きな作家です

本屋さんに行ってもなかなか見つけられないので助かりました。
すごく面白かった。
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No.10:
(4pt)

森における相剋とはこういうことか。

後に続く「邂逅の森」にいたるプロローグとしての仕掛けが憎い。
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No.9:
(4pt)

自然保護の在り方について考えさせられる小説

「邂逅の森」「ウエンカムイの爪」に続く物語のようです。邂逅の森は読んだことはないですが。

生と死、そして自然保護の在り方について考えさせられる小説だと思います。
物語の中で「共生と言う言葉が嫌いなんです。(中略)胡散臭さとまやかしを感じてしまう。(中略)はじめに『共死』ありきなんです。」と語っています。
うさんくさいとは思ったことはないですが、「共生」という言葉に対しては偉そうだなと思っており、そこに「共死」という発想を持ってくるところがおもしろい。

「邂逅の森」を読んでいないためか、いまいちしっくり来なかったのでもし読まれる方は順番に読んだ方がよいかもしれません。
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No.8:
(4pt)

自然の中で生きるとは

里へ下りてくる熊とどう向き合うか。

それを国の林業行政の貧しさだと、評論家的に片づけてしまうのは簡単だが、それではあまりにに安易です。

登場する動物愛護団体も、マタギの村の人々も、動物写真家も動物学者も、それぞれがそれぞれの立場で、自然の中で生きるというのはどういうことなのか、ということを真剣に問いかけています。

最後のマタギの熊狩りの描写は読んでいると息苦しくなるほどの迫真性です。

主人公の最初は生硬だった考えが崩されていく課程は、多くの日本人にとって共感できるものではないでしょうか。

もちろん、一朝一夕に結論の出る問題ではなく、作者も結論について語ってはくれません。自らの頭で、いや、自らの手足を駆使して全身全霊で考えるしかないのだと言うことを訴えます。

自然と切り離されて都会に生きる人こそ、読んでいただきたい、もう一歩進んで読むべき作品だと思います。
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No.7:
(5pt)

正直…読みながら涙が流れました。

本の中で物語の起点となっているのが、
「山は半分殺してちょうどいい」という、現代に生きるあるマタギの言葉でした。

自然の中から必要なものだけを受け取るために、
自分自身も自然と渡り合い、本当に必要なものだけを受け取る。
それは文字通り自分自身の手で動物の命をとることであり、
その生き物の死をまっすぐに見つめ受け止めることも意味します。
すべては与えられているものであり、なにひとつ無駄にしないという、
人間の側の覚悟を感じました。

本の中では、マタギの熊狩りに対して
強硬に反対する姿勢をもっていたある若い女性雑誌記者が、
熊を保護しようとする環境保護家たち、
また、熊狩りを今も行っているマタギたちとの交流から、
次第に想いの変化させ、「山は半分殺してちょうどいい」という言葉の
意味を受け止めるに至るまでを描いていました。
正直…読みながら涙が流れました。

それは、熊がかわいそう…とか、自然を大切に…とか、
地球にやさしくとか…そういったよく耳にするものとは少し異なって、
自分を含めて今の消費社会に住む現代人は、
ただ受け取るだけで、そこに間違いなく存在しているはずの犠牲とプロセスに、
いかに無知・無頓着になっているかを思い知らされたような気がしたからでした。

食品となった生き物を口にする時、
僕らはほとんどそのプロセスを見ようとしません。
そのプロセスのすべてとはいいませんが、目をそむけつづけるならば、
そこに「感謝」は生じないでしょう。

僕自身も含めて、人はもっともっと、
日々受け取っているものの意味と重さと貴重さを見つめるべきですし、
そういう観点を培い、日々養うべきなのだろうつくづく考えさせられました。
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No.6:
(5pt)

自然とともに生きるとということ、自然とともに死ぬということ

熊谷さんの作品は、『漂泊の牙』『ウエンカムイの爪』に続き、個人的には3冊目になるのですがこれは面白い。久々に自然保護とか環境保護のあり方を真剣に考えさせられつつ、それでいてストーリーの展開も引き込むものがあり分厚い文庫本ながら一気に読み終えました。

自然との共生ではだめなのだというあたりを、是非とも読み取ってもらいたい作品。自然保護や環境保護は白か黒かを決めることではなく、生きていくことを考えるとグレーにならざる得ないといったことを考えさせられます。

個人的には、限りなく白に近いグレーでありたいとは思うのですが。
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No.5:
(4pt)

あの言葉に対する理解と答えを見つけてください

熊谷達也さんは東北などを舞台に、
自然と人間の関係のあり方をテーマにした作品を多く書かれている方ということで、
いつかは読んでみたい作家の一人でした。
今回、私はこの本で初めて熊谷さんの作品に触れましたが、
正直、私にマタギの話なんかが読めるのだろうかという不安があったのも事実です。
しかし、読んでいくうちに自然を相手にする男達の骨太な生き方に心が打たれました。“熊がかわいそう”“自然と共存”などと唱えるのは実は現実が見えていない証拠で、
無知な者が甘ったれた環境保護を訴えているだけなのかもしれない。
私は根本から自然に対する見方を改めなければならないのかも・・・。主人公が人生を変えるきっかけとなる言葉
「山は半分殺してちょうどいい」
これに対する私の答えは今はまだ出ないけど、
玲子先生の“人間が狩猟によって動物をとってもびくともしないだけの豊かな自然の実現。これが私の理想”
この言葉は胸に響きました。
熊谷さんの他の著作にも触れつつ、この言葉に対する理解を深めていきたいと思います。
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No.4:
(5pt)

最高傑作!

「邂逅の森」から時が過ぎ、「ウエンカムイの爪」の少しあとの現代が舞台です。この3作すべて良い作品だとは思いますが、この「相剋の森」が、ストーリー性、全体の構成、心理描写など飛びぬけて心にしみてくる作品でした。セリフも含めて。
自然と共に生きていく人間は自然と共に死んでいく人間でもあります。自然保護のあり方も含めて、様々な角度から現代の人間を考えることができました。もちろん、単純に読んでも面白い。お薦めの一冊です。
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No.3:
(4pt)

『邂逅』と『相克』の間

昨日熊谷氏の『相克の森』を読んだ。一週間前に『邂逅の森』を読み、ここのレビューに書いた。
 気になることがあり、今朝再び、赤坂氏と熊谷氏の対談(『朝日』9月7日と14日)を読み返した。『邂逅の森』は、「神話」(もともとは井上ひさしの評)の世界であり、『相克の森』は、「マタギ的世界の最終局面」(赤坂)と言われている。『相克』は、現代のマタギの世界に現代女性である主人公が入り込んでいく物語である。もちろん「マタギ的世界」も、「神話」的なマタギ世界からは大きく変貌している。しかし、この主人公の設定は、『邂逅』の主人公の息子、まさしく「マタギになりたいと言った、彼の息子」(僕のレビュー)の孫として設定されている。対談によると、この2作は同時並行で書かれたそうである。
だとするなら、『邂逅』の世界を「神話」的世界だなどと言ってはいけないのではないか。赤坂氏がいつも言うように「内なる異文化」として、いままさに生きている世界なのではないか。『相克』の主人公の内にマタギの血が流れていたように、僕は、僕のうちに、東北のこの森の、何かに共鳴するものを持っていることをまざまざと感ずる瞬間がある。それは僕にとって「神話」ではない。
 いつの時代を、あるいはどこ探しても、自然と人間が融和し平和だった時代などない。自然と人間はギリギリの危ういバランスの中で存在してきた。今はやりの「共生」などを叫ぶ人々のうさんくささは、『相克』の登場人物(大学教授)のいうとおりだろう。しかし、確かにここ数十年、そのバランスは大きく崩れてきたのは確かだ。
 『邂逅』と『相克』の間にある物語が読みたい。
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4087460967
No.2:
(5pt)

現代人の弱さを見事に描写している

山が好きな人間、自然と共生したい人間は、一読する価値がある。
我々が普段の生活で、見過ごしがちなものを著者は、丁寧にわかりやすく描写している。
けして忘れては、いけないことがある。お子様がいる人にはお子様に自然や命の尊さを教える教本にもなりうる。
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No.1:
(5pt)

自然を舞台にした骨太な物語

仙台のタウン誌の編集長美佐子は、マタギの集いに出席し、熊を殺すことに対し疑問を持つ発言をする。その会場で彼女は熊を追い続ける動物写真家吉本に出会う。吉本の言葉「山は半分殺してちょうどいい」が彼女の心襞に何かを打ち込む、タウン誌をやめ東京に戻った美佐子は、フリーランスになり、動物愛護のNPOとマタギの双方を追いかける。自然を舞台にした骨太な物語、いつの間にかマタギを理解する女性に成長していく女性を描く、所々雑な感じがあるが、全体的には良く描かれた作品。面白かった
相剋の森 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:相剋の森 (集英社文庫)より
4087460967

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