■スポンサードリンク
時砂の王
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
時砂の王の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全63件 41~60 3/4ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ストーリーが面白く、物語の前後で主人公など登場人物の心情変化がみられるのはよかった。 商品が届くのも早く、包装も丁寧で良かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
フランスの作家サン・テグジュペリをご存じでしょうか。「星の王子さま」という童話で有名ですね。彼は「人間の土地」という小説の中で、こんなことを述べています。”愛するということは、お互いに顔を見あうことではなくて、いっしょに同じ方向を見ることだと” 「時砂の王」の主人公オーヴィルの育んだ愛は、まさにそのような性質のものであったと思います。人類を滅亡の危機に追いやる外敵を前にして、国や故郷といったコミュニティよりも、より大きなものへの奉仕というスケールの大きな願いを共有するオーヴィルと、恋人のサヤカ。しかし、二人が歩むことになる道は過酷なものでした。愛する人を救えないと分かって、それでも彼女のことを忘れられずに敵と戦い続けるオーヴィルの苦悩は、時を経るごとに深まっていきます。戦っては敗れ、大勢の人々を死なせながら、それでも彼は歩み続けます。オーヴィルに、サヤカに、そして人類に救いはあるのでしょうか。多くの滅びた時間枝を渡りながら、物語のメインとなる西暦248年の日本で、この戦いは決着します。 本作はかなりシリアスな話ですが、登場人物たちは、どこか可愛らしい(と言って悪ければ健気な)人が多いという印象を受けました。理屈屋のカッティ・サークでさえ、時折感情めいたものを垣間見せることがあります。凛々しくも、可憐な人たちのあがきは、見応えがあります。こういう人物を描かせるなら、著者の小川一水さんという人は実に優れた作家だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
全人類の命運を賭けて、26世紀の人類に作り出された知性体が卑弥呼と共に戦う、壮大な時間SF。 歴史改変ものの面白さと共に、日本SFの輝きとでも言うべき細やかさが織り込まれた、小川一水渾身の一冊。 人類の命運を担うのは、現代アメリカ人でなくたっていいのだ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
時間旅行SFは色々ありますが本書はアシモフの「永遠の終わり」に匹敵する傑作でしょう。読み終わってもう一度伏線を確かめながら読んでも 充分楽しめます。小川一水の作品は他にも読んでいますが今の処これがベストかも知れません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
物の怪に襲われていた邪馬台国の女王・卑弥呼の元に使いの王を名乗る者が現れたが、その人物は敵を追うために2300年後の未来からやって来たのだった、という話。背水の陣である時間遡行戦における使いの王と女王のやり取りが、最後には感動無しでは語れない内容となっていた。 タイムパラドックスの扱いも上手く、縦横に広がる話の規模の大きさにも感嘆。そして何よりも、高密度でありながらこのページ数が少なく纏められていることには舌を巻く他ない。文章の勢いもよく、様々な要素が詰め込まれていながらもすっきりと読める。 たしかに、これは間違いなく「買い」です。傑作でした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
支援知性体のカッティちゃんが非常に愛くるしいお話でした。無意味で非効率な現世人類を排除しての歴史も是非見たかったです。大筋は愉快な小説でしたが最後がどうかとは思いました。カッティちゃんが卑弥呼に劣る部分はないのにヒューマニックな幻想を信望し卑弥呼に正解を求める感性は好きにはなれません。ただそれは好みの問題なので小説としては秀作だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
昔は結構いろいろSFとかミステリーとか読んでいましたが、何となく遠ざかっていました。誰かのレビューのなかで小川一水が面白いと書いてあったので、買ってみました。古代と未来が交錯する話でとても面白かったです。星四つなのは特に理由はありません、何となくです。また小川一水の他の作品も読んでみようと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
と言い切ってみよう。 パラドックス込みのタイムトラベルもの、人類の存亡を懸けた時空を超える、しかも労多くして実り少ない苦い戦いという一見堅めの内容ですが、その正体はラヴ・ストーリーです。ボーイ・ミーツ・ア・ガールです。 映画「ある日どこかで」、新井素子「ネプチューン」、萩尾望都「マリーン」「酔夢」…。そんなのがお好きな人におすすめです。 はるか昔に出会ったひとの忘れられない面影。いつかまた会いましょう。いつかまたきっと私たちは出あう。ここではなく今の私たちでさえなく、遠い未来かも知れないけれど…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ほんと、飛さんとか小川さんはSFの旗手ですね。 今作も卑弥呼あり時間移動に、戦闘に、……、 盛りだくさん。 まとまりもあって、面白いです。 これはもうとにかく読んでもらいたい。 SF好きには特に。と思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何処とも無く現れ人類を殲滅したETと 戦うために、人類が滅亡することの無い 未来を目指し歴史に介入し続ける戦士達と、 邪馬台国の若き女王、卑弥呼を軸として、 未来、近代、世界中のあらゆる時間を戦い、 そして圧巻の結末を迎える。 本の帯には、こう書いてある。 私は2300年後の世界から来た。 だが、ここの未来からではない。 多くの滅びた時間枝を渡ってきた。 戦士達は生まれた世界に2度と帰れない。 過去への介入で未来を変えてしまうからだ。 まさにタイムトラベルの王道のストーリー。 人間らしさ、魂の揺れ動く様が繊細に描かれ、 この王道のようなストーリーに深みを与え、 登場する人物の表情も豊かにしている。 イギリスSFのような硬派な手応えと、 翻訳本には無い和風な舞台装置が見事だ。 間違いなく面白い。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まとめちゃうと、数百年後の未来から数十万年前の過去にわたって繰り広げられる時間戦争&バーサーカーのアレンジ。の割りには登場人物がかなり固定されていて、おまけにかなり悲しい方向の恋愛小説の体裁をとっているおかげで、感情移入しやすくてすらすら読める。時間モノにありがちな時制の混乱も最小限だし。 まぁ、主要舞台が邪馬台国って時点で勝ちは見えたよな。小川一水は、こういう手垢の付いたようなテーマを扱って新鮮に読ませるのも上手いなぁ。 時間は他世界解釈のバリエーションで、ちょっと都合よく捻じ曲げてある部分があるものの、まぁ、スペオペだと思って読めば(←考証にイチャモンをつけずに済ます魔法の呪文)。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
設定もストーリーがとてもよかったです。 でも、全体的にもう少し深みを持たせられたのではと感じてしまいました。 なんとなく淡白な印象でした。 それがよさなのかもしれないのですが・・・。 特に人物設定がいいだけに、 どうしても惜しい気がしてしまうのです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2598年 知性体サンドロッコスのサブユニットとしてオーヴィルは人類によりこの世に生を受ける。メッセンジャーとして。 2536年 地球は壊滅させられていた。 ET=エクストラ・テレストリアル、エネミー・オブ・テラにより。 何故人類が襲われ始めたのかも謎のまま、人類は各恒星系の残存勢力により反撃をしていた。相手を絶滅させるまで。 しかし敵は一部勢力を時間遡行させる行動に出ていた。 現在の劣性を挽回するために、いまよりはるかに弱小な過去の人類を掃討しに。 オーヴィルはその為に生み出された多くの兵器体の一つ。 でも彼は過去に遡り戦う事は別の時系列の地球を救うことになる。 つまり彼は自分が生まれた現在にはもう二度と戻る事が出来なくなる。 恋人とも二度と会えなくなるとわかっても。 248年 オーヴィルはETとの戦いを400回以上もの時空分岐点で戦い続けていた。 過去に干渉してでも、 数百の分岐点で負けても、 1つでもETとの戦いに完全勝利すれば人類が勝ちとなる。 そう、彼は恋人がいた自分の分岐点でなく、 その恋人が将来生まれる可能性が出うる世界を作る為に戦い続けていた。 全銀河系に勢力を伸ばし、知的生命体になる前の原始生物を千年単位で監視する 人類の他惑星文明干渉を描いた「導きの星」 月に人類初の恒久惑星基地建設を目指した二人の物語「第六大陸」 小惑星接近による大規模震災からの復興「復活の地」 それに続く時間SFの大作。できればスピンアウトや続編を望みたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「人類とは現在生きている数億人のことを指すのではなく、過去から未来に至る大きな流れ−延べ5000億人以上におよぶ個々人の人生で綴りあわされた、大樹のようなもの」という 文章が作中にある。この考えを思い浮かべたことのある人、この感覚に 何か共感のような物を感じる人は案外と多いかもしれない。 魅力的な女性像に釣られ、壮絶な戦いの行方に心奪われて読み進むうちに、人類、生命 そして生きる意味について、考え巡らされている自分に気づく。名作ですね。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
若き邪馬台国の女王、卑弥呼の前に現れた異形の物の怪、彼らは未来で地球を滅ぼした敵。 それを不思議な術で倒した男は、冥王星付近まで退却した人類が過去に危険を知らせ援護するために送った大艦隊の1人。 この男は、26世紀で作られたメッセンジャーという知性体。 ヒトではないが、個性や性格を持ち、数々の戦闘で大勢を死なせ、心を痛めてきた。 オープニングのこの舞台が、既に河川改修などを行っており、普通の邪馬台国ではない。 この邪馬台国と10万年に及ぶ大作戦の一部が1章ごとに交互に描かれる。 この卑弥呼のいる時代は、作戦のどの部分に位置するのか? 結束する古代の人々、そこそこ応戦できるか、と思ってもやはり戦況は厳しく戦いは壮絶。 敵を1機倒すたびに変わってゆく未来。 異なる未来が次々と分岐し、艦隊が出発した未来はどこに出現するか、もう分からない。 人類が絶滅しない1本の時間枝を守るため、あまたの時間枝を見捨てることは、正しいのか? 軍を統括する知性体と個々のメッセンジャーとの間に生じる軋轢。 この邪馬台国は生き残るのか? 読んでいて常に心細く、悲しい。 伏線をひとつも見落とすまいと、必死に読んでしまった。 邪馬台国、最後の章は本当にドキドキしました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
十分おもしろい。 筆力の高さを証明する作品であり、日本ならではのSFという点においてもよくできている。 ただこのテーマであれば、もっと膨らますことができるのにな、という点が少し残念。 できれば、書かれなかった物語を含め、大長編かシリーズで読みたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
その設定に圧倒的に魅了され中です。 とはいえ、微妙な中篇といったところ。 著者の作品は『導きの星』(特に後半2冊)や『復活の地』など、長編に読み応えがあるなあ と思っていたんですが、『老ヴォールの惑星』で短編でも喜ばせてくれ、今後の作品に期待 大と思ってました。 んで、本作。 その設定や読後感に後引く雰囲気など、大満足と言いたいところだけれど、悲しいかな短い。 もっと、長く書いて欲しかったッス。 利用可能な資源の如何に応じて変わる敵の有様のもっと詳細な描写、メインで描かれる古代 日本以外の時代と地域で繰り広げられたであろう戦いのあれこれ、もっともっと書き込んで 欲しかった(ないものねだりですいません)。そして敵の側の事情も・・・ そしたら、若干唐突な印象の時間軍到来がもっともりあがったのではないか、と。 著者による外伝、ないしはこの設定を活かしたスピンアウトを希望中。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
26世紀、自己増殖する機会群が突然あらわれ、人類を攻撃し始める。機械群 とのコミュニケーションは成立せず、機械群の由来も不明。太陽系内惑星を 全て機械群に奪われてしまった人類は、トリトンに拠点を移して反撃を開始 した。 人類の反撃により劣勢に陥った機械群は、時間遡航を行い過去の人類への攻 撃を開始した。これを探知した人類は、過去の人類を機械群から守るために、 時間軍を組織し過去に送り出した。 そして、未来からの応援を得た過去の人類と、機械群の戦いが邪馬台国を舞 台として始まります。 本書は、この邪馬台国での攻防戦を描いた本です。 人間、ヒューマノイド、人口知能/知性体、機械の関係を通して、戦うべき 敵と守るべきモノは何か、突き詰めると生きていることの意味、という深い 問いかけがあります。 SFアクションアドベンチャーとしてとても楽しい本ですが、楽しいだけの 本ではありません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
って、やわらか戦車もかくやというばかりの負け戦つづき。 (すみません、話はマジなんです。壮大な物語なんです。 ほかのレビュアーさんでたしかめてください。) 謎の敵機械軍の攻撃が、もうしつこくて…。 どんな対抗手段をとっても、さらに上手を行かれるんだものなあ。 ついに時を越え、絶望的な戦いに身を投じるヒト型人工知性体 メッセンジャー・オーヴィル、 彼と運命を共にする邪馬台国の若き女王卑弥呼。 ふたりに共通するのは、 「自分のやるべきことに立ち向かい、最善をつくす」 という、その姿勢、その生き方。 読んでいて思わず応援したくもなろうというもの。 あの『第六大陸』の小川一水だけに、 出てくるガジェットもハード面の考証はきっちり。 これは「買い」ですぜ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
時間と言う無限の縦軸(B.C98からA.D2598まで!!)を舞台にした増殖型戦闘機械vs人型知的生命体の壮大な戦闘絵巻、 その中で翻弄されながらも必死に生きる証を探そうとする登場人物達。最近読んだ中では間違いなくbestな一冊です。 時間遡行によって幾重にも分岐していく未来というSF的設定に加え、役目と自我の間で苦悩しながら戦い続けるオーヴィル、 自分を捨ててすべてを背負おうと決意する卑弥呼(最後の姿のなんと凛々しいことか)などキャラクターの造形も素晴らしいです。 それにしても小川一水といい、飛 浩隆といい最近の日本SF小説は極めて秀作が多いと思います。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!