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(短編集)

玩具店の英雄 座間味くんの推理



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玩具店の英雄 座間味くんの推理の評価: 3.60/5点 レビュー 10件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.60pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

これ「粋なはからい」で済むハナシですか?

ミステリには、犯人をあえて法の手に委ねずに終わらせるという「粋なはからい」パターンともいうべき作品が数多くある。
効果的なエンディングもものも多いが、安易に用いるあまり、著しくバランスを失してしまったものも少なくない。
残念ながら、この連作短編にも、目を剥くような例がひとつあった。
死者3人、一生もののトラウマを負う者2人という事件。しかも全員少年で、大部分は何の落ち度もない巻き添えである。
これと引き換えに、ある種の正義が実現する。
といっても、もちろん国家レベルのものではなく、ある団体における深刻な状況の改善である。
この犯罪を摘発することは、その改善を逆戻りさせる恐れがある、というので、座間味くんは真相に蓋をしてしまう。
動機はともかく、方法の冷血さ、狡猾さは狂気すら感じさせるものだけに、
オイオイこいつを野放しにしたままオシマイかよ、と突っ込まざるを得ない。
同意してしまう警察幹部に至っては、組織防衛のための隠蔽に走ったといわれても仕方ないだろう。
これは、いったい、どういうバランス感覚、価値観なのだろうか。
この作者のことだから、何かとてつもない狙いが秘められている気もする。
だが、少なくともこの短編集だけからは、イージーな「粋なはからい」乱発で大きく筆を滑らせたとした思えない。
玩具店の英雄 座間味くんの推理Amazon書評・レビュー:玩具店の英雄 座間味くんの推理より
433492820X
No.1:
(2pt)

小気味よい短編集ですが、途中で飽きが来ました。

事件はなぜ起こったのか? どうやれば食い止めることができるのか? という成功と失敗の「分かれ目」を研究する科学警察研究所の所員・津久井操。
とらえどころの無い研究を大学時代の大先輩である大迫警視正にこぼしたところ、大迫は彼女に一人の民間人・座間味くんを紹介した。
研究の対象となる事件は既に解決済み。お酒の席で津久井は事件を話すと、座間味はポツリとこう言った。
「ひょっとしたら、事件は、まだ終わっていないのかもしれません」

安楽椅子探偵ならぬ'み屋探偵。
津久井操が研究材料にしている事件の概略を聞いて、その事件を別の側面から見たら……と、座間味が見た目を逆転させてしまうという構造の連作短編集。
小気味の良い推理になるほどと思いながら読み進めていくのですが、7編目になるとその構造が分かっているので、正直なところ飽きが入ってしまいます。

座間味は「月の扉」という作品に登場しているとのことですが、先にそちらを読まなかったのは失敗かもしれません。
玩具店の英雄 座間味くんの推理Amazon書評・レビュー:玩具店の英雄 座間味くんの推理より
433492820X

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