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トーマの心臓 Lost heart for Thoma
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【この小説が収録されている参考書籍】
トーマの心臓 Lost heart for Thomaの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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森先生が好きな萩尾先生が好きな「トーマの心臓」のノベライズ化です。内容?森のオナニーです。これじゃ「トーマの心臓」じゃなくて「森の陰茎」だよ。 | ||||
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原作の肝心なところが、全て吹っ飛んでしまっている。 「これではトーマが「あてつけ」で死んだように見える。 ユーリがエーリクに「秘密」を打ち明けるまでの経緯、軽すぎ。 しかも設定が日本の大学」!?10代半ばの透明感が、あの作品の核なのに… 森先生の作品は全て拝読しておりますが、これは…残念でした。 | ||||
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原作ファンにとってドイツのギムナジウムは、「ポーの一族」にも出てくるいわばブランドのひとつ。読者たちは、今風に言うと、あの制服姿の少年たちに萌えた。そのブランドを外して小説化するのはとても勇気のいることだったと思う。作品のどこをどう読んでも、設定を少し昔の日本に変える必要はないようだったが。 舞台設定を変えたことで、登場人物たちの置かれている状況も変わる。話の大筋はそのままなので、人物の行動や心の移り変わりがわかりにくくなっている。 例えば、なぜユーリはこんなにも悩んでいるのか。これは原作発表当時でも、低年齢層の読者にはわかりにくかっただが、少し気をつけて読んでいけば、中学生でもだいたいわかるように描かれていた。 そのユーリの苦悩の原因が小説にはない(描かれてない)。キリスト教圏に住み、人種的偏見に悩む原作のユーリとは違う。これでは、命を捨ててまでユーリを救おうとしたトーマの真意に行き着く人は少ないのではないか。 さらに、ユーリが新たな道として選んだのが神学校。この選択の持つ意味が原作と小説でかなり違ってくる。小説のほうは、例えば「医学や慈善事業を学ぶため留学する」とかでも良かったのじゃないかと思う。いきなり神学校は唐突だ。 ユーリ、エーリク、オスカーの性格の違いが薄まってしまったのも残念。後半は3人ともなにやら人あたりのいい好青年になってしまって、面白味がなかった。 原作のオスカーは言うべき時は大声でいう。上級生のバッカス達ともタメ口で話す仲。お茶会に誘われてもオスカーのほうが断ってるのであって、決して疎遠ではない。そのバッカスに敬語で他人行儀に話す彼の姿に、オスカーファンの私は「こんなのオスカーじゃない」と何度も思ってしまった。 原作ではオスカーはユーリの事件のだいたいの真相を翌朝には知っている。知っているから見守り続ける、というユーリへの思いがここには無い。 エーリクは気のいい利口なお坊ちゃんになってしまっている。唯一の身内を無くした彼の絶望感の表現は萩尾さんならではのものだった。それに、かんしゃく玉のエーリクと、彼とは水と油のユーリがどうなるのか、というわくわく感が原作にはあったのに。 彼等が大学生というのもちょっと…。原作の少年たちにある元気良さが欠けていて、すごく内省的でだんだんと沈痛な気分になってくる。 森さんが萩尾聖都を尊敬し、作品をこよなく愛しているということはよくわかる。そのあまりに、小説化する際、ハードルを自分で高くしてしまった感がある。 これが例えば、原作の登場人物をつかった新たなストーリーだったらもっと楽しめたに違いない。 ただ、これを機に萩尾望都の最高傑作がいまだ知らない人の目に留まれば、と思う。 原作には印象深いシーンがたくさんある。 心を閉ざしつづけるユーリが、エーリクが投げかけたある言葉で、トーマの自殺の本当の意味に気付くシーン。 校長を看病するオスカーが様子を見に来たユーリに語るシーン。 そしてまるでヨーロッパ映画のようなラストシーン。 森さんが意図したように、私も久しぶりに本棚から「トーマの心臓」を取り出すこととなった。 | ||||
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映画化されたものと原作では原作の方が良かったなんてことが良くあるけれど。 森博嗣が書いたっていうから期待してたのに。 (彼の作品は今まで読んだものは素晴らしかった。) そもそも設定の変更自体が難しかったのでしょう。 こんなにガッカリして、☆1つしかつけないものは、私自身初めて。 残念です。 | ||||
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他の方も書かれていますが、謎の日本が舞台設定と登場人物がただの渾名という偽物感が最後までつきまとって、全く感情移入できませんでした。 森氏が表現したい世界を、わざわざ「トーマの心臓」から拝借して書いただけのようです。原作が大好きで、小説での描写を期待していただけにがっかり感が半端ないです。 ネタばれになりますが、まずエーリクがユーリに対し友情以上の感情を持たないまま、ストーリーだけは原作に忠実に終わります。 これだけでも意味が分からないのに、ユーリのトーマに対する感情描写も殆どありません。心理描写は語り手であるオスカーのみ。そのオスカーから見たエーリクのキャラクターに違和感を覚えます。 また、女性の保健医等原作に無いキャラクターを登場させる割には、他の同級生や下級生の描写も薄いです。 これが森氏のオリジナル作品であったなら、良い作品であったと思います。というわけで、☆一つです。 | ||||
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『トーマの心臓』を題材にした同人誌的な作品、と言えばわかりやすいかもしれない。 ある意味で二次創作的な作りとなっている。だから星は一つとする。以下はその理由。 オスカーが主人公ということ、舞台を日本に置き換えたことなどが良くも悪くも「森博嗣」の世界観となっているんじゃないかな、と。原作の大ファン(信者に近い)の著者が小説という枠組みの中でどこに視点を置くのかを考え、オスカーを選んだ。そうすることで萩尾先生の『トーマの心臓』を別の視点から心理的に追いかけるという設定になっており、森博嗣の視点が原作に介入し、ある種の「こうだったんじゃないか」的分析が垣間見えるのもまた同人的である。つまり、原作を知っていた方が入りやすい。また、これを読んでから原作に入っても良い。原作とワンセットで購入もしくは販売するのが正しい。そういったスタンスだ。と、なると萩尾先生のファンには物足りなく、森博嗣のファンにとっても消化不良な印象が否めない。結果、微妙な作品と感じる。ただ伝わってくるのは、森博嗣はこの仕事を受けて本望だった、ということかな、と。気持ちが入りすぎてるよ、文章に!と思った。綺麗すぎるというか。ノベライズというよりもリスペクトされた別作品だと思う。だから衝動買いより、冒頭の部分を少し読んでからの購入をお勧めする。なお、『スカイ・クロラ』の美しさ、哲学要素を求めているのならばこの作品は否。『まどろみ消去』所収の「純白の女」や「キシマ先生の静かな生活」が好きな人向け。つまり、彼の短編を許容した人向けだろう。ぎゅっと何かは詰まってる。 | ||||
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舞台は戦前日本。トーマもオスカーも大学生の設定。 最初これを聞いて大胆に森博嗣流「トーマの心臓」にしてくれるかと 期待してました。 でも設定が違うだけでストーリーはほぼ一緒なのでものすごい違和感が。。。 森博嗣特有の魅力もあまり感じられませんでした。 (原作に気を使いすぎて良さが殺されてしまっているような。) | ||||
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30年以上前に萩尾望都の「トーマの心臓」を繰り返し読んでいるので、登場人物のユーリ、エーリク、オスカーのキャラクターもこの本を読み出すとすぐに思い出した。当然あの感動を再現はできない。私自身も「多感な年頃」であったときからあまり感動しなくなった大人になったからかもしれない。原作を読まないでこの作品を読む読者も少しはいるのだろうが、ほとんどは原作を読んだ人たちだろうか。率直な感想としては「小説にしたかったのは何故なんだろうか」ということ。どうもよくわからない。コミック原作で映画化されたりテレビドラマ化されたりすることはよくある。映画やテレビドラマは見るのに想像力がいらない。あくまでも受動的である。だから安易にそういう方法がとられる訳だ。ところが小説という形で文章にしてしまうと、物語は読者の想像力に委ねる部分が大きくなるしかない。原作コミックの読者が昔の感動を思い出す手伝いは多少してもらえるのだが、それ以上はこの作品からは期待できないような気がする。 | ||||
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実は、気になるラストシーンがどう書かれているかどうしても知りたくて、最後の章を先に読んだ時からいやな予感がありました。「ドイツ人はふつうキャッチボール(野球)なんてしないぞ!」 原作のディープなファンとしては、まず物語の舞台がドイツでないことに大きな不満がありました。オスカーを除く主人公がみな生粋の日本人で、ユーリやトーマというのが単なる"あだ名”というのもかなりがっかりさせられました。 それでも、「日本という文字は忘れよう。すべてドイツに置き換えよう。」と自分なりに解釈して読み進みましたが、列車で風呂敷に包まれた手作り弁当を食べるシーンでその努力も水の泡に・・・(涙)。 森氏は〔トーマの心臓〕を参考に、新たな創作を執筆しただけなのです。原作とはまったく別物と思えば、文章も丁寧でわかりやすく、コメント通り一冊の『美しい物語』です。 ただ、核心に触れていない様に思うのは私だけでしょうか? | ||||
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原作ファンとしては、読まないでは居れないと思い購入しました。 言葉を選び選び綴っているのがよくも悪くも伺えます。 ユーリとエーリクを一番近くで客観的に観察出来るポジションのオスカー視点で進めたのは、上手いと思いましたが、残念ながら生かしきれて居ません。 結局、トーマは何故死を選んだのか、ユーリは何に怯え苦しんだのか、エーリクとの距離感を掴むまで2人はどう歩み寄ったのか。 ノベライズするなら、ただ原作をなぞるだけではつまらない。 だから、あれこれと設定が変わっているのは良いと思います。 但し、原作を知ってるが故に私は補完出来る部分がありますが、全体的な言葉不足が気になります。 公式が二次創作を作ったような、そんなイメージです。 全てを読者が先に知ってる事前提で進めてしまっていると感じたので「小説」としての評価が下がります。 | ||||
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私としてはイマイチです。やはり原作のオスカーを求めてしまいます。 オスカー目線なので仕方ないとは思いますが、もっとユーリとエーリクの関係をはっきりさせて欲しかったです。 良かったところは、 萩尾望都先生の絵がついていたこと、(私の好きな笑)オスカーの視点であったこと、ですかね。 | ||||
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