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ラブレス



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【この小説が収録されている参考書籍】
ラブレス
ラブレス (新潮文庫)
ラブレス (講談社文庫)

ラブレスの評価: 4.49/5点 レビュー 97件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.49pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全97件 41~60 3/5ページ
No.57:
(5pt)

ラブレス: 虚構の愛さえも知らなかった女たちと男たち

道東を舞台にした姉妹ふたりの一代記なので登場人物は多岐にわたることになり、そのため登場人物の関連が多少コンフュージングなるかもしれない。 ただ、主題となっているのは、流れる(あるいは、流される)運命を宿命のように選んでしまう姉妹の姉、百合江で、彼女を中心に物語は回り、副流として妹の里実の人生が描かれている。 読むとすぐに解ることは、このお話が、北海道、とりわけ道東以外の地域に舞台を置きかえるとほとんど成立しないということです。

 物語は昭和25年頃から始まり、そして現在にまで至る。 著者は、北海道の道東の開拓村に根を張ろうとして、内地から入植した夫婦の終わりのない悲惨な状況を説明しつつ、その夫婦の子供である二人の娘、百合江と里実の一生を丁寧で緻密な筆で綴っている。
 この物語の登場人物たちの誰一人にも、安易なハッピー・エンドはない。 「結局、当時の開拓民、そして、その子供達は、前に向かって1日1日、必死でその瞬間を生きるしか術がなかった」 と達観したような著者の視線を感じる。 その中に、安っぽいテレビドラマのような、甘い救いのようなものが込む余地はない。 著者の冷徹ともいえる目を通して、多くの登場人物達が生き生きと動いている。 直木賞(ホテルローヤル)を取るひとつ前の作品ですが、この作品ですっきり受賞させるべきだったと思うくらい、読み応えのある長編でした。

 道東の現実の歴史に長く触れてきたであろう著者以外では、おそらく書くことができなかった物語でしょう。 作品に出てくる、『丸三鶴屋デパート』、『泉屋』、『金平館』 の名前は道東出身者なら馴染みの実在名詞で、この物語のリアリティーさに一役買っている。
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No.56:
(5pt)

泣きましたよ

最後、駅のホームの椅子で声上げて泣いた私はカッコ悪いっす…笑
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No.55:
(1pt)

なぜラブレスなのか

まず描写や表現について述べる。
冒頭の登場人物たちの関係は書かれているが、一人ひとりの性格やら容貌などの基本的な作業がないので、人物の特定に時間がかかる。逆に言えば、宗太郎や綾子や卯一などは分かりやすい。ラブやら女性の人生やらを描くのに、登場人物の詳しい設定は不可欠だと思えるのだが、職業やら、現状(職業や妊娠など)ばかりでは、人物の設定が理解しにくい。
 作中で人称(視点)が変わることがあるようで、いわゆる神の視点で書いているのが突然、何の脈絡もなく登場人物の視点に変わるような不自然な場面がある。視点の切り替わりのタイミングが分かれば、切り替えても問題ないのだが。
 同じように現在の話として語っているシーンで突然過去形の表現が入る。あるいはその逆もある。
 時間の推移を述べる時に例えば「その年の暮れ、街に例年よりひとあし早い積雪のあった週末」という表現がなんか所か出てくるが、突然シナリオのト書きのような表現に代わることには違和感を覚える。
 山の端とか青空も繰り返し使っているが、表現の貧弱さを感じさせてしまう。自然を暗喩として使うならば、もう少し違う使い方があるだろう。
 理恵が新人の小説家だということが何カ所か出てくる。新人賞をもらったとか小夜子に取材なのかとか、夫が推敲するとか。この話がなぜ必要なのだろう。いやむしろ理恵という百合江の娘である登場人物の価値を貶めてしまっていると思われる。娘が老衰になった母の過去を追いかける気持ちを純粋なものとして描くことが、女たちの生き方に対する描写として効果的なのではないか。
 さて、女性の生き方を姉妹の話として書き、愛を自分のアイデンティティーとしようとするが、子供や生活のために打算的に生きざるを得なかったという現実を、ラブレスと作者は言いたかったのかもしれないが、百合江と里美は愛を持たなかったわけではない。子供への深い愛、一度は結ばれても結実しなかった男たちとの愛はこの小説の根幹だろう。さらに宗太郎や石黒も慈愛にあふれている。なぜラブレスなのか、わからない。確かにボリュームのあるストーリー展開、そして極寒の地の赤貧の生活という設定は非凡なもので圧倒される面もあるが、私には時代設定などを無視すれば、現代にもあるありふれた話のように思える。ただし、この類の話はあまり小説として見たことはないような気がする。超現実のライトノベルにはありそうだが。
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No.54:
(5pt)

忘れられない一冊

ストーリーと人物の心情描写がすばらしく
作品にのめりこんでしまいました。
忘れられない一冊になりました。
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No.53:
(5pt)

読みごたえのある力作

道東の極貧家庭に生まれた女性、 百合江の人生が軸になっています。 桜木さんは好きな作家です。 ほとんどの作品を読んでいますが、 特に本作は、ガッツリと心をつかまれて、強く、深く引き込まれていく物語です。 途中、娘を探すくだりでは、さすがにつらくて、読むことができませんでした。 「あとのことは、あとから考える」  そうやって自分を静かに貫く百合江の姿に 最後は涙してしまいました。 間違いなく 読みごたえのある力作です。
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No.52:
(4pt)

女3代の大河ドラマ

卯一・ハギ夫婦が,百合江と3人の弟たちが住む標茶の開拓村の家では,電気もなく,風呂には1週間に1回しか入らないという生活だった。卯一は酔って暴力を振るい,ハギは文盲で暗い顔をしている。そこに,夕張の良家に預けられていた里実が戻ってきた。里実は,開拓村の臭い生活を露骨に嫌い,誰とも馴染むことはなかった。
 やがて,百合江は旅芸人の一座に弟子入りして全国をどさ回りし,理恵を生む。里実は,裕福な理髪店の嫁になり,小夜子を育てる。
 百合江の「波乱万丈の人生」が中心ストーリーになっているが,その背景には,ハギ・百合江・理恵という女3代の「開拓者一族の生き様」が描かれていて,最後まで読む手を止めることができなかった。百合江と理恵,里実と小夜子の2組の「母娘」がなぜ不仲なのか,「セルロイドの着せ替え人形」で遊んでいた少女はどうなったのか,百合江と関わった男たちがその後どうなったのか,そういう諸々の事実が,少しずつ明らかになっていくラストシーンには,ボロボロと泣かされてしまった。

≪理恵には開拓者の血が流れている。小夜子にはないものだ。その血は祖母から百合江へと受け継がれ,生まれた場所で骨になることにさほどの執着心を持たない。それでいて今いる場所を否定も肯定もしない。どこへ向かうのも,風のなすままだ。理恵が祖母と心を通わせることができたのも,開拓者の気質を受け継いでいるせいなのだろう。からりと明るく次の場所へ向かい,あっさりと昨日を捨てることができる。捨てた昨日を,決して惜しんだりはしない。≫(272頁)
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No.51:
(4pt)

女たちの人生が凝縮された中身の濃い一冊。

個人的に「硝子の葦」よりもよみごたえのある一冊でした。桜木さんの小説にありがちな、身もふたもない不幸な女性が主人公。
しかし、そんな中で、要所要所に自分の力になってくれる人たちに恵まれて、力強く生き人生を全うした百合江に勇気をもらいました。
里実やハギや綾子、理恵など、彼女を取り巻く周りの人たちの様々な人生を同時に垣間見ることもでき、とても凝縮された中身の濃い一冊だったと思います。
北海道の開拓小屋、というのが、遠く離れた私には全く想像のできない世界でしたが、私の母の若い頃は、こういった生活をしている人たちが実際にいたのだなぁと興味を持って読みました。決して幸せとは言えない百合江の人生でしたが、本人は自分を不幸だと思っていない。何があっても、強く前だけを向いて生きて行く。要は気持ちの持ち方で、こういう生き方もあるんだと思いました。最期を好きだった人に看取ってもらえる・・・それだけでも、とても素敵なことですよね。
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No.50:
(5pt)

美空ひばり、都はるみ、藤圭子、ちあきなおみ、エディット・ピアフ

関西だったらど根性の浪花節。北海道だったらなんと言うのだろう。描かれるのは、ちあきなおみの劇場や寅さんで描かれるような懐かしい昭和の旅芸人の世界。天童荒太のような後半に加速度的に生と死が反比例する感じとは違って、細く長く確実に最後の時を迎える。ああ、最後に駆けつけたのはユッコちゃんと耳元で優しく囁く宗太郎でよかった。二人は長い時を経て再び結ばれた。幼い時の綾子は美空ひばり、都はるみ、藤圭子、、、はたまた、エディット・ピアフか。歌うために生まれてきた女。登場人物はみんな正直で嘘がない。北海道の自然の厳しさと人々の息遣い。決して貧困ではない。時代に合わせてしたたかに生き抜く女の一生がここにはあった。有吉佐和子とか、山崎豊子の女の一代記とは一味違う。現代を生きる今が旬の作家らしい心地よい疾走感のある小説だった。
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No.49:
(5pt)

どんな生き方も否定しない優しさ

奔放な生き方をした姉、堅実な生き方をした妹。しかし、どちらも様々な問題にぶち当たり、60年以上生きていました。北の大地に生きる女たちが互いに支え合ったり、傷つけあったりしながらも生きている逞しさに涙が溢れました。その逞しさは、根性やポジティブ・シンキングといった嫌味なものではなく、「現実を受け入れる」という、とてもあっさりとしたやり方。現実社会でも、困難にぶつかった時多くの人がこうして生きてるのではないか?というリアリティがあります。
主観的にみて「間違っているのではないか?」という選択肢や、人としての醜い行動や感情が赤裸々に描かれてる割に後味が悪くないのは、作中の人物がそう考える、あるいは行動する理由を「その人にとっては出来る限りの思考・行動だった。そうした人の心が愛おしい」と理解する、優しさが示されているからだと思います。
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No.48:
(5pt)

泣けました・・・

過去と現在を移動しながら、人間関係が複雑に交錯し、上手に伏線が仕込まれる、というような感じで、途中から先が気になってぐいぐい引き込まれてしまいました。 よく練られた構成、とでも言えば良いのでしょうか。 昭和一桁生まれの私自身の母や、私が小さいときに離婚していなくなった同じく昭和一桁の父も、田舎で生まれていろいろあったようで、そんなことを想うと泣けてしまって・・・ ネタバレになるので詳しく書けませんが、百合江さんが何を想って位牌を握りしめていたのか、そんなことを読後にいろいろ考えてしまい、こんなに後まで引っ張られる本は久しぶりでした。 良書です。
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No.47:
(5pt)

とにかく引き付けられました。面白い。

波乱万丈な人生の中で、彼女はただただ幸せを求めた。 彼女の生き方はとても潔くてかっこいい。 自分の幸せは自分で掴む。 誰もが色んな選択肢を持っていて、それを選ぶのは自分次第なんだなって思いました。 ラストはとても美しかったです。
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No.46:
(5pt)

一気読み

ただただ先が気になり一気に読んでしまいました。人は過去を自分の都合のいいように解釈するという事がとても印象的でした。人の本心や様々な側面、歩んできた人生など、分からない事だらけだなと改めて感じた作品です。
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No.45:
(1pt)

ラブレスの最後は愛があった

こういう女の人生もあるのかなと思って読んだ
途中はストレスが溜まったが
続きが気になって最後まで読んでやっと救われた
生活に困らない幸せな暮らしが出来そうな男は愛せなくて
子どもを産んだばかりの女を捨ててしまう男を愛し続ける
妥協点がナゾ
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No.44:
(4pt)

いい意味での泥臭さ

少々飾らなさすぎだろうと思われる「生」のエネルギーは、
案外最近の小説には見られないいい意味での泥臭さと思いました。
ただ60歳、70歳の親類の女性に貸したところ、
「昔の田舎の女性って、みんなこうだったよね」
とあっさりと。
今は失われたエネルギーへの回顧的作品なのかも。
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No.43:
(3pt)

深いテーマでした。

読んでいくと次に進みたくなり、一気に読み切りました。読み終わったところで、やっと深く感じ入りました。
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No.42:
(5pt)

北海道に住む人が読める小説

石川県もそれなりに雪が降るけど、北海道のそれとはやはり違う。北海道に住んだ経験があるので、舞台のイメージがすんなりと湧いた。
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No.41:
(4pt)

姉は菅笠 妹は日傘

どんなに、どんなに貧しくても、やさしいお母さんと、守ってくれるお父さんがいてくれれば、…
貧乏の上に、家庭がギスギスしていれば、最悪。最初からボタンを掛け違えて育った、姉と妹。築き崩し、それでも
人の温みを、求めて流転する姉 ゆりえ。しっかりと足元を見据え、我慢と忍耐で今をしっかり生きる妹 さとみ
登場する人たちみんな その時代を、一生必死で、寒い大地で生きていました。記憶に残るね。
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No.40:
(5pt)

場面転換ダイナミックな大河小説

ここ数年浅田次郎や松本清張の短編小説を読むことが多かったが、今回直木賞受賞女流小説家を読んでみた。位牌を抱いたままの主人公が登場する冒頭から既に波乱含みの展開、その女性の幼少期や就職に至る過程を経てザ・ピーナッツが登場したりの場面がユニーク。度々登場するスパゲティのお店は現在も大繁盛だという。中盤の波乱の人生場面は久しぶりに一気に読み進むほどの迫力で涙することもしばしばだった。こういう小説がベースにあり直木賞に至るのがなるほどと思った。
 最後の解説者によると極貧の生活が暗いという読み手の印象は書いた本人は全く想像していなかったという。自分の周辺に起こることはあらゆることが小説の題材になるという信念・強さがこの作家にあるという。また主人公の母親のように一昔前の昭和時代の日本は文字の読み書きも十分でない人がいることも当たり前だったと思うと教育の有り難さを感じる。
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No.39:
(5pt)

満足しています。

迅速・丁寧な対応に感謝しております。機会がありましたら、また、利用したいと思います。
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No.38:
(5pt)

登場人物に自分のもうひとつの人生を重ね合わせることができる

2人の女の対照的な人生が描かれている物語です。
私自身とは遠くかけ離れていても、共感できるところが節々にみられ、
深い感動を得られました。
島清恋愛文学賞受賞作品ということですが、納得です。
読者はきっと、自身が生きられなったもう1人の自分をそこに重ね合わせるのではないでしょうか。
読後感も良かった。一読をお勧めします。
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