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猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数
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猫柳十一弦の後悔 不可能犯罪定数の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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20111年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 「猫柳十一弦」シリーズの第一作。 大学に探偵助手を目指す学部があり、そのゼミ合宿で孤島に渡ったところ、連続殺人が起きるという設定だ。 「探偵助手学部」というアイデアが楽しい。 ミステリとしても、気の利いたトリックがいくつも使われており、満足できる一冊だった。 名探偵役が独特の造形となっている。ここはかなり好みが分かれるかも。 | ||||
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新しい探偵のカタチの模索。探偵ってのは、事件が起きてから偉そうに事件解決するだけじゃないんじゃ無いの?ってのが良かった。楽しめた。 | ||||
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カバーにつられて手に取りましたが、読んでみるとイメージの違いにやや戸惑いを感じました。 でも猫柳先生のキャラクターには好感が持てます。身を挺して頑張る姿が健気でよかった。探偵のありかたに一石を投じる作品となっています。 動機については全く予想ができず、そういうものか…と思いながら読みましたが、この世界観の中でなら成立するのかもしれません。 | ||||
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北山氏の幻想的な城シリーズとは打って変わってライトなライトノベルっぽいキャラ先行型のどちらかというとユーモアミステリーですかね。 勿論、殺人方法は残酷で本格推理ものとしての骨格は十分なのですが、それほど連続殺人の緊張感は伝わってこないです。 閉ざされた孤島という王道の展開で、はっきり言って真相を知ってもそこまでして人殺すか・・という必然性のなさも、いわゆる’新本格’しています。 物理トリックが今回は予想の範疇内なので衝撃性とかはないが、安心して読める出来ではあります。 北山氏の作品の中では一番読みやすいのでこれからこの著者の作品を読みたいという人には・・・・やはりこれではなく城シリーズのどれかの方がいいかな・・・。 | ||||
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『メフィスト』にて10-11年に連載された作品で,書籍化にあたり加筆と改題が行われています. 扱われる事件や謎は,孤島の館で学生たちが…と極めて王道かつシンプルなミステリで, そんな題材ながら,同系統の作品には珍しい演出も見られるなどなかなか読み応えがあり, それでいてライトなキャラクタ設定は入りやすく,テンポのいい流れも読みやすい印象です. 反面,そのトリックや裏側は,読み手が作中から得られる情報だけでは推理がしづらく思え, どちらかと言えば,起きる出来事や巻き込まれていく人たちの様子を眺めているのに近い感覚. そのためか,加筆部分にあたる『解決編』が長く説明的で,ちょっと疲れてしまうのが残念です. また探偵の立ち振る舞いには,著者の別シリーズを連想させられてしまうのが引っ掛かり, 他にもタイトルにも見える奇抜な人名や,カバーイラストはいささか『狙いすぎ』の感も…. 同じく助手の甘ったるい(?)呼び名や,時折ある『ラブコメ臭』にも好みが分かれそうです. | ||||
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まず表紙のイラストから大変爽やかである。例えば『「アリス・ミラー城」殺人事件』のようなダークな作品の印象が北山作品を読むときに頭にあるものだから、途中まで物語が暗転するのではないかと危惧しつつ読み進めたが、無用な心配だった。正当な名探偵ものである。 内容としては、全体に爽やかさの強い中でも、しっかりと本格ミステリのテイストを踏襲している。それだけでなくこれからの有りうべき姿を模索し、それに対する一定の答えのようなものを提示しているように思える(などと偉そうなことを言っていますが、私自身はミステリ小説を単に小説として読んでいるだけで、自分も推理してやろうというモチベーションをあまり持たない人間ですので、その方面についてコメントはできません)。 頼りなさげで可愛らしい(君橋といい感じ?)探偵、猫柳十一元の造詣がまず一つ。彼女のキャラクターで読者を釣り上げる! という要素がないわけではないだろうけれども、それと同時にその振る舞いが新しい名探偵像を示していることは間違いない。犠牲者が出てしまうことを文字通り全身全霊で阻止しようとするその姿は、典型的な連続殺人に対する「名探偵」の関係性と対照をなすものである。探偵としての論理性と被害を出さないこと、出してしまった被害に対する思いの強さが同居した猫柳十一弦、私にとって好きな名探偵になりそうである。 扱われている「犯罪」がもう一つ。これも「クローズドサークル」という典型的なミステリの舞台を逆手に取りながら、新しい形を提出した。最後の最後はやや無理があったかもしれないが、それ以外は推理力ゼロのド素人として大変素直にはらはらしつつ読んだ(極めて無批判に読んでいるのは自覚しています)。 新たな名探偵像の模索、及び本格スピリット溢れるトリックの展開という意味では、音野順シリーズとこの作品(シリーズ展開する、のだろうか)は通じるところがある(読み味は音野シリーズの方がややあっさりとしている分むしろダークかも)。前作『私たちが星座を盗んだ理由』はデビュー作からその片りんを見せていた彼独自の世界観を押し出したミステリ作品集だった。本格ミステリと世界観。この二本柱が北山猛邦という作家の魅力だと思うけれども、着々とどちらも深めてきているのだなあと思う。今後が楽しみだ…が、戦略的に売り出されることが、北山氏にとって幸福なのかどうか。一ファンとしてそのあたり、今後の彼の作品を読みながら注視していきたいところである。 | ||||
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