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五色沼黄緑館藍紫館多重殺人



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【この小説が収録されている参考書籍】
五色沼黄緑館藍紫館多重殺人 (講談社ノベルス)

五色沼黄緑館藍紫館多重殺人の評価: 3.80/5点 レビュー 10件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.80pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全10件 1~10 1/1ページ
No.10:
(5pt)

天下のバカミス

同じような仕掛け本といえば泡坂妻夫さんの「幸せの書」があるが、この本は僭越ながらその名著を軽く超えている。

レビューには「バカミス」ならぬ「バカコメ」をしている輩も見受けられるが、ミステリとしてはそれを売りにしているのだから仕方がない。

直木賞や日本推理作家協会賞は今後も取れないかもしれない。しかし、このジャンルは最早倉阪鬼一郎という小説家によって行き着くべき場所に辿り着いた。
五色沼黄緑館藍紫館多重殺人 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:五色沼黄緑館藍紫館多重殺人 (講談社ノベルス)より
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No.9:
(5pt)

まさにバカミスの極致

偏執的なまでに積み重ねられた仕掛けに脱帽。まさに、そこまでやってくれるか!といったところ。
序盤、なんとなく文章がプロの作家にしては・・・と気になっていたのだが、それも読み進めていくうちに感動に変わる。むしろ、一冊の小説としてぎりぎり破綻をきたしていない技量は素晴らしいと思われる。
自分自身は、ミステリでもこれと言ってあれこれ推理しながら読むタイプではないので、素直に驚き笑いながら楽しめた。
かけがえのない読書体験が得られるか、ふざけるなと本を放り投げたくなるかは読む人次第。
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No.8:
(5pt)

倉坂鬼一郎の書くバカミスの中で一番好き

この人の書くバカミス全般に言えることですが、本格ミステリ好きの人にはお勧めしません。

あまり考えずに素直に読んでいくのをお勧めします。普通のミステリに疲れたり、頭を使いたくないほど疲れていたりする時に読むといいです。

作中内レべルの謎(館の正体)を見破るのは難しいと思います。ちょっとそれはアンフェアなんじゃないかと思った記憶がありますが、そこは個人的にどうでもよかったですしフェアさを期待もしていません。肝心なのはその先、メタレベルの謎解きです。いつもの地雷風仕掛けも、この人のバカミスを一度でも読んだことがあればまああまり驚きもしません。

しかし、最後の最後にどでかい一発ネタが襲い掛かってきます。勘のいい人、考えながら読んでいた人は途中で気づく確率が高いのでしょうが、僕のように何にも考えずに読んでいた人はそこで唖然とするでしょう。僕は唖然とした後に思わず吹き出してしまいました。くだらないけど面白いですし、予想外でした。最後の一発ネタでもうこの作品の悪いところが全て許せたし、僕の中でこの作品の地位がぐんと上がりました。

笑いたいとき、頭を使いたくないけどミステリ風の何かが読みたいときなんかにお勧めです。
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No.7:
(1pt)

人間失格

文章書くような人格は持ち合わせていない。こんな奴の本は買ってはいけないね。
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No.6:
(4pt)

【ちょっとバレ】バカミスと聞いて

「くだらねー」とぼやきながら、ニヤニヤと読了出来るものを期待したのですが・・・

まず手にとって、「こんなに薄いのに、なんで段組み?」・・・すでにここから術中にハマっていたわけです。
筒井氏の『残像に口紅を』に匹敵する(かも知れんない)文字配置上の制約・仕込みにまずビックリ。
なんか下手な文やなぁ~という印象が多々あったのですが、その制約ならば仕方のないところ。
”素人文士の作中作”って点にも、説得力出る気もしますし。
現実世界とは別次元とも言えるクライマックスシーンも割りとスリリングでございまして、
これはゲームの世界なら、映像化も出来るかな~と。

ただ、エピローグは要らんかったと思います。
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No.5:
(3pt)

いつものバカミスだが・・・

いつものバカミス炸裂なんだけど、この作家を読みなれた人なら
耐性ができてしまいそれほど驚きません。それでも相変わらずこの作家の
「誰もやらないなら俺がやってやる!」という漢精神には頭が下がります。

それよりこの話の中でこの仕掛けをやる必然性をそれほど感じないのが気になりました。
いや、一応筋は通ってるのですが、あくまで全て作者本人と読者の視点での仕掛けであり
話の登場人物の視点に立つとあんまりというか・・・・
黒鳥館が名作と言われるのは、ここのあたりはわりとうまくいっていることもあるのだと
思います。

次作も同じ感想をもったので、そろそろさらに斜め上をいく仕掛けを施した本を読みたいです。
「誰もやらないなら俺がやってやる!」の精神で!!
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No.4:
(5pt)

バカミスの最終形態

倉阪氏の一連のバカミスの中でも後半の過剰な作者支配のメタ的展開が殆ど一般のミステリー読者の常識の範囲を遥かに飛び越えてしまった、バカミス最終形態とも言うべき作品に仕上がっている。叙述トリックと小説のフレーム外からのトリックが駆使されており、もうここまでやってしまうと次はないだろう・・・という感じがしてしまう。いわゆる普通のミステリーでは全くないが、バカミスとしてのレベルは凄いので一読をお勧めする。
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No.3:
(1pt)

誰のための作品か。読んで面白いのか、それとも自己満足か。

バカミスということを最初に宣言しているものの、それでもちょっとひどいと思う。

確かに、本文中に仕掛けられている仕掛けに関して言えば、結構手が込んでいるというか相当な労力をかけているとは思うものの、そこは本質ではないだろうというのが正直なところだ。まるで、そちらが目的で、ストーリー自体はおまけ以下というような扱いには違和感を覚える。

仕掛けを施すのが目的であるならば、ミステリである必要はない。ミステリとしてくくる以上は、きちんとミステリとして成立していて欲しい。本作ついていうなら、事件が起きてからの展開、あるいは、その事件そのものの扱いについても雑だと感じるし、仕掛けがこっている以外は、これといって評価すべきところはないと思う。

自己満足か、それともごく一部のマニア向けかは知らないが、こういうものが読みたいわけではない、というのが個人的な感想だ。
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No.2:
(5pt)

文字で作られた見事な工芸品

五色沼のほど近くに建てられた妖しげな二つの館。そのお披露目パーティーの招かれたいわくありげな四人の客。何やら奇妙な雰囲気の中、雪に閉じこめられた館の中で奇怪な殺人事件が続発し、居合せた名探偵がその謎を解き明かす。……という本格ミステリの装いをまとった「バカミス」です。
限定集団の中で次々と殺人事件が発生し、人数が減っていくのに従って、徐々に緊迫感が高まっていく、という長篇ミステリは多くあります。しかし本篇では、盛り上げるいとまもなく、あまりにも立て続けに事件が起こるので、まるで恐くありません。
4つの不可能殺人が発生し、それぞれにトリックがあるのですが、どれもこれも、児戯に等しいという慣用句がピッタリと当てはまるものばかりで、その期待に違わぬ大馬鹿ぶりに、小躍りするほど嬉しくなりました。
「普通の人はバカミスなんて読まないんだ。喜んでるのは一部の変態だけだ。おのずと読者を選ぶから」と登場人物の一人に語らせつつ、またしても、こんな作品を書き上げた作者は、日本一の変態作家なのだと思います。
これは、一般的な意味での小説としてではなく、文字で作られた工芸品として評価すべき作品です。いわば、蒔絵と螺鈿で全面を見事に装飾された美しい箱のようなもので、「なんだ、ゴミが少し入っているだけで、ほとんど空っぽじゃないか」などと文句を言う方が間違っているのです。
この作品は、将来、「一部の変態」たちの間で伝説となるでしょう。絶版になったら、きっとプレミアがつきます。そういう意味で、買っておいて損のない本だと思います。

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No.1:
(4pt)

これがバカミスか!

この小器用な作家の長編ミステリーを読むのは初めて。一部に熱心なファンがいると聞く「バカミス」の現物を読むのも初めて(ご本人が本書をきちんと「バカミス」に分類しているから、これは蔑称でも何でもない)。一読、唖然とし、愕然とし、そして大笑いした。よくもまあ、こんな小説を思いつくもんだ。これが「作者が過剰に作品を支配する」ということか。しかし、それにしても。

 福島は裏磐梯にたたずむ五色沼のほど近くに建てられた摩訶不思議な洋館、黄緑館+藍紫館。客人4人を招いてのお披露目の夜、洋館は雪に閉じ込められ、やがて得体の知れない物音のあと「第一の殺人」が起きて……。とはいえ、綾辻行人さんの館シリーズのような、いかにもミステリーっぽい雰囲気は窺えず、ところどころ不協和音のような表現が混ざり、そうこうするうちに叙述上・表現上の仕掛け(ナゾ)が明らかにされていく。仕掛けは四つ(数え方によっては五つ)あって、それぞれ呆れるやら感心するやら。非常に手間ヒマかかっているとしか言いようがなく、思い付いたこれら複数の仕掛けのために本書を書いたのでは、とも思えるほど。ともあれ、これ以上、中身に触れられないのが残念。
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