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春にして君を離れ
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春にして君を離れの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全207件 181~200 10/11ページ
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| アガサの推理小説はポアロも、ミス・マープルもそれ以外も読んできた私だが、この作品は「怖い」殺人事件があるわけでない。しかし、子育ての終わった3人の子の母が5日間、砂漠のど真ん中の駅の宿舎で足止めを受けた偶然のために、明らかになっていく「恐るべき家族の虚像」愛とは何か?恐るべき勘違いではないか?平穏無事と思っていた人生がリアルタイムで「全然平穏無事」でなかったことが明らかになる。気が付いた夫人はイギリスに帰って、どうするか?長女に会い、夫に会う。砂漠で気づいた自分か?元の自分か?どっちを選んだのか?その結果、妻はどうなり、夫はどうなるのか?家族は? 最後の最後までハラハラで読みました。 砂漠での半ば自殺未遂のような放浪までした妻の取った最後の態度とは? 世の古今東西を問わず、普遍的な問題だったと思う。 臨場感があって「怖い」、そして極めて現代的な問題を扱っている。読んだものすべてが、何らかの感想を「持たざるを得ない作品」であるところがすごい。 アガサをただの推理小説作家を思っていた私が浅はかだった。 この作品に引き込まれていくのは「そして誰もいなくなった」以上だ。 読めばわかると思う。表紙の絵もなかなかいいと思う。 アガサの最高傑作だと思う。「アクロイド殺し」よりすごい作品だ。出あえてよかった。 | ||||
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| ポアロやマープルのシリーズをある程度読んだ後に手にした作品でした。 ミステリーじゃないので迷ったのですが、思わせぶりなタイトルに惹かれ。 最初は波がなく退屈そのもので「失敗したなぁ」と思ったのですが、 半分を過ぎるあたりからは一気読みでした。 身近な筈の家族が、実は深く恐ろしい葛藤と欺瞞を生む温床になるとは…。 人間なので熱しも冷めもしますが、 その残酷さを実に美しく完璧な形で読まされた、という感じです。 “彼”の最後の言葉――凍りつきます。 | ||||
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| 毒親の話。毒親が自分を見つける話。ときいて 「それはさぞや胸がスカッとするだろう」 と読み始めました。 しかし、いやぁ、深い。 「親の価値観」を「あなたのため」だからと押し付けてくる親。 「ああ、いるよねー」「うちの親もこれあるある」と読んでいましたが …これは、自分のことなのかもしれない。 今はそうではないかもしれないけれども将来そうなるかもしれないのでは ないか?夫に、友人に、実はこんな迷惑をかけたりしてるのでは ないか? 深く自省することを「うつっぽい」と表現し、そういった 自分にとっては気持ちよくないテーマから逃げていたことを反省した。 今はこの小説をまだ受け止めることができた。 でも10年後、20年後、いつか「この主人公がどうしてみんなに憐れまれているのか わからないわ」と思うときが来るかもしれない。 その時、私は主人公と同じ状態になっているのだ。 自分の状態を判断するために、この本は本棚に入れておこう。 同じ本は2回読まないが、この本は何度も読みたい。いや、読みたくなくても 読まなくてはいけない、と思った。 子供はまだ小さいわ、とか 子供どころか独身ですけど?という あなたももしかして「友達から」クスっと笑われてることがあるのかも しれないですよ。怖い怖い話でした。 | ||||
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| 本書の話を女性特有のものとして扱って欲しくはない。 男だって、来し方を振り返るときは多い。 でも、こういう振り返り方って、ちょっと欝っぽい。 もし自分がこういう風になったら病院いくかも。 怖い本だと、私は思う。 小説としてのひとつの完成形を見たような気がする。 | ||||
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| 人を愛するということは その人の人生をも左右すること? 幸せの価値は人それぞれ。 あの人 気の毒だなーと思っても その人にとっては幸せだったりする。 相手に良かれと起こした行動も 疎まれきらわれたりする。 いつの時代も 難しい問題です。 考えさせられる 作品です。 | ||||
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| 愛する人のために何かをしてあげて、 そして実際に喜んでもらえた、という経験は、 誇らしい記憶として何度も呼び起こされるものです。 でも、愛する人は、うわべで笑っていただけだったのかもしれない。 あの人のようにだけは、なりたくない。 そういう哀れみの目で見下していた人間よりも、 自分のほうが嫌われ者だったりするのかもしれない。 でも、これまでの生き方を変えるほどの、転機ってあるだろうか。 どの登場人物も人格は不完全で、人間臭く、 それぞれの中の正しさを貫き、そしてお互いがすれ違います。 もやもやと決着のつかない雰囲気が、現実味を帯びて迫ってきます。 内面の叫びを描いた作品なのに、視覚の描写がとても具体的。 退廃的な絶望があっけなく克服されると同時に、 虚構めいた希望は見事に砕け散ってしまう。 人は、自分の心の範囲でしか世界を解釈できないという事実が、 そよ風に乗って吹き付けてくるような、そんな感じがしました。 | ||||
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| 25才から15年にわたって、たびたび取り出しては読んでいる本です。 過干渉でコントロール型の母親に育てられ一時期拒食症にまでなった私は、この本を母に渡し読んでくれるよう言いました。 母は、「退屈な本」という感じでピンとはこなかったようでした。 必要とされることを必要とする人、この女主人公はそんな人です。相手のためを思ってやっていると思いこんでいるのがたちが悪い。結局は、自己中心的なんだと思います。 結婚して、妻になり母になり、いつも原点に立ちもどるなにかを教えてくれる、そんな本です。これだけ心理学的にも今に通じる深い内容・・アガサクリスティーは、すごい作家です。 | ||||
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| 25才から15年にわたって、たびたび取り出しては読んでいる本です。 過干渉でコントロール型の母親に育てられ一時期拒食症にまでなった私は、この本を母に渡し読んでくれるよう言いました。 母は、「退屈な本」という感じでピンとはこなかったようでした。 必要とされることを必要とする人、この女主人公はそんな人です。相手のためを思ってやっていると思いこんでいるのがたちが悪い。結局は、自己中心的なんだと思います。 結婚して、妻になり母になり、いつも原点に立ちもどるなにかを教えてくれる、そんな本です。これだけ心理学的にも今に通じる深い内容・・アガサクリスティーは、すごい作家です。 | ||||
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| 1944年作品。当初はメアリ・ウェストマコット名義で出され、四半世紀以上自身が著者であることを漏らさないようにしたことで有名な作品だ。ミステリィでないことを知った読者ががっかりしないように、と理由づけられているが本心はそうではないだろうと読んでいて思った。 プロット建てたミステリィもいいけど、心理機微をつくこういう作品もすばらしい。もう一歩進んでいってしまうと、あのすばらしいミステリィたちよりもより素晴らしいと思えてしまう。それほどの作品だ。(変なたとえだけど柴門ふみと共通したものを感じる。) 隔離された別世界で自身のことを考えること。それは実は何にもまして恐ろしいのかもしれない。あえてこの作品をクリスティの最高傑作にあげたい。 | ||||
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| もしもあなたが、この本に殺人事件を期待しているなら、読まないほうがいいです。 これは、殺人事件の話でも、強盗事件の話でも、ありません。 なんの暴力も、流血も、ありません。 それでも。 やや、だらけた感のある始まりから、読み進めるにつれ、息のつまるような恐ろしさが、やってくる。 なによりも恐ろしいのは、恐怖は、自分の中からやってくる、ということ。 どうぞ、読んでみてください。 そして、人生を、見つめなおしてください。 | ||||
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| アガサ・クリスティーの小説だが推理物ではない。第二次世界大戦前、娘の病気見舞いに行ってバクダットからイギリスに帰る途中、テル・アブ・ハミドで主人公の夫人は独り足止めをくらう。閑散としたその地で数日間彼女は今まで固く信じてきた(信じようとしてきた)理想の家庭、夫の愛情、子供達の愛情等に徐々に疑問を抱き始める。一見すると、彼女がとても見栄っ張りでプライドが高く自己中心的で、それに家族が振り回されているようにも見えるが、テル・アブ・ハミドで彼女自身が自分でそれに気づき自己嫌悪に陥りながらも反省し始めたところは凄いと思った。そして、日常の環境に戻った途端、それが一瞬にして吹っ飛んでしまったのも凄く現実的だと思う。彼女が特別な人間なのではなく、誰でも心のどこかで自分を可愛いと思っている。そして自分は(曖昧な感じで)良い人間だと思っている。だから、生きていられる。でも、家族や親しい友人、職場の仲間たちは必ずしも若しくは絶対その人のことをそうは見ていない。普通、そのギャップはなかなか判らない。だから皆それなりに仲良く上手くやっていける。そんな人間の生き方について考えさせられる話だった。一番最後の夫の言葉は私には物凄く恐ろしく感じた。 | ||||
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| 読むごとに違う視点で感想がわく、不思議な本です。 毎回違う人物の気持ちに気づかされ、別の本のようです。衝撃的な、しかし一見何事もない、そのラストの展開には、息が詰まると同時に深く人生を感じざるを得ないのです。いつも感想は、自分のなかにかえってきて、自分を揺さぶります。「娘は娘」「愛の重さ」などは各論的で若干神秘趣味な点もあり、"愛の3部作"では本作が一番お勧めです。アガサ・クリスティのミステリだけでは、勿体無いと思います。実は毎回泣いてしまいます。10年以上読んでまだ飽きない名作です。 | ||||
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| アガサ・クリスティーなんて、ポワロを書いた推理小説家じゃないか!という考えを改めさせてくれた本。いつまでたっても誰も殺されず、中東にいる娘の滞在先から中年の主婦が英国の自宅まで帰ってくるときの旅の様子を描いているだけ。鉄道旅行にありがちのゆったりとした時間が過ぎていき、彼女が住み慣れた我が家に到着する所で物語りは終焉します。なのに、たいそう怖い。設定がのどかなので、余計に話の内容が狂気をおびて感じられます。私、ふつーなんです!私の生活平凡なんです!って言いながら、実は、狂ってる。ああ、人間はなんて業の深い生きものなんだろう。 淡々と、奇をてらわずに、読み手に畏れを感じさせるって、凄い技量です。アガサ・クリスティーという人は、巧みな構成と描写だけでなく人間の感情と深層心理の描写に長けた偉大な文筆家だったんですね。この小説は、2004年のマイベストであり、これからも何度となく読み返したい一冊です。 | ||||
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| 私達姉妹は、買い物依存症・アダルトチルドレン・軽いうつ、をそれぞれ内面に抱えているが、母はこの事実を知らずにとても「良い娘達だ」と信じている。この本を読み終えた時に30数年の心の悩みから開放された気持ちになったと同時に、母に同情する気持ちが初めて生まれた。親子関係、夫婦関係に心悩む方には、精神書、医学書、心理書を読むよりも非常にためになると確信する。もちろん、ストーリーがしっかりしているのでまるで推理小説を読むがごとく流れるように読み進む。 このシリーズは他に4巻あり全てに共通して言えよう。 | ||||
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| 女として生きていく過程で、この小説はまさにバイブルです。 今、自分が感じていることは錯覚ではないだろうか? おごり高ぶっていやしないだろうか? 年齢とともに硬くなる心(考え方)を解きほぐしたり、矯正したり・・・・。 一年に一度は読んで、自分の心を見つめ直したい、そんな一冊です。 女心の複雑さをここまで表現したアガサは凄い! | ||||
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| この本を私が最初に読んだのは18年前。新聞に中島梓(栗本薫)さんが書いた「一生の内に、何十回くりかえして読む本に出会えるのは数回。これは、私にとってそういう一冊」という趣旨の書評に惹かれた。中年の婦人が、旅先で列車が来ず、数日間、砂漠の中の宿泊所で一人で過ごす。その間、自分を見つめ直し、自分がいかに自己中心で、家族から愛されていなかったと気づき、悔い改め変わろうと決意するが、現実の生活に戻るとその決意が薄れ、元の生活を続けてしまう。その内面の葛藤がドラマチックに描かれている。今回クリスティー文庫収録にあたっては、その栗本薫さんが巻末の解説を書いている。このような妻、母をもったらどうすべきか。夫婦・家族のあり方を考えさせられる。解説も必読。 | ||||
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| この作品は良き妻であり良き母であると思っていた 女性が自分は本当にそうだっただろうか? と疑問に満ち溢れていくみたいな作品です。 個人的にはとても哀しい話と感じました。 この作品は結婚している方の読んでいただきたい作品だと 私的には思っています。 | ||||
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| メアリというペンネームで書かれた、クリスティーの作品です。何故クリスティー名で最初に発表されなかったかというと、推理小説ではないので、別人として出したそうです。殺人はありません。でも充分ミステリーな作品だと思います。旅行帰り、一人、足止めされた土地。何もない場所。あるのは時間だけ。読む本もなく、時間を持て余していると、否応もなく今までの自分を振り返っていく。そう、否応もなくです。最初は、充分すぎる満足を持って過去を振り返っていた主人公の中年の婦人。だけど時間が経つにつれ、過ぎた時を想い起こすことが恐ろしくなる。考えるのを止めたい、なのに止められず、今まで目を背けていた事実を目の当たりにさせられる。 本を読んでいる間、不思議と主人公に対する嫌悪感はなく、ただただ「頑張れ」と唱えていました。この人を嫌いになれる人は少ないでしょう。結末を知っていても、読み返すたびに「頑張れ」と言ってしまいます。自分自身を知ること、気づかないようにして過ごすこと、どっちがいいのかわかりません。知らない方が楽と思います。でも、この本を読んで、頑張れと言っている自分がいたら、頑張った方がいいかもしれません。 | ||||
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| 殺人はないけれど、クリスティーのベスト3に入る作品だと思います。そして、読後感の恐さ、という点ではミステリーよりずっと恐いかも? やっぱり、これだけの力量を持った人だからこそ、他の作品も書けるんだろうなぁ。クリスティーの底力のようなものを感じさせられました。 子供を持つ方は絶対に読んだ方がいいと思います。(ただ、これを読んで素直にわが身を振り返られる人は、もともとそういう素質は少ない人ではないかと思いますが) | ||||
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| 堅実なアドバイス、将来を良かれと思って語る真っ当な生き方。家族みなのフォローに思いを馳せ、出来る限りの誠意を尽くす。こんな行為は、だれでもが、善意からおこなうものだ。決して悪気などありはしない。それどころかつまりは「愛情」だ。でも、それが本当に『家族のため』になっていないとしたら・・?家族が自分を好きでいてくれるから、それを口に出せないでいるだけだとしたら・・・。人と人の間に横たわる大きな淵。無意識のうちに自分を縛る「かくあるべき」という思い込み。僕は本作を学生時代に読み、深いため息が押さえられなかった。もう、10年以上も前の話だ。そして今でも迷う。共に生きる大切な人への誠意とは何なのだろうか・・。答えはたぶん、ない。人を完全に理解できるなど、傲慢だ。でも、それでも考え続ける事。答えがないと分かっていても、一生懸命になること。それだけが「愛」なのかなあ・・・。本作に描かれるすべては、永遠のテーマです・・。 アガサ・クリスティ描く、ノン・サスペンスながらそれらに匹敵するダイナミズムをもつ傑作。深く立体的な人物造形や明晰な場面描写が主人公のふとした記憶の組み合わせと見事に構成され、その完成度は秀逸。 | ||||
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