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英雄の書
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英雄の書の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全115件 81~100 5/6ページ
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上巻を一気に読んでしまったので、かなり期待したのですが…。 特に物語後半でクライマックス部分に迫力が無いと言うか、盛り上がりに欠けると言うか、何とも肩すかしを食らった気分です。 他の方が『新聞連載』だったと書かれてたので(残念ながら、私はその連載時に読んでませんが)、尻切れトンボのような印象は拭えません。最後に『単行本化にあたり加筆修正を行いました』とありましたので、著者か編集者も多少は???だったのでしょうか? 現時点で最新作の『木暮写真館』が出てるようなので、こちらに期待したいと思います。 | ||||
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あり得ないはずの世界が見えてくる。 作者の描写力のなせる技だ。 どんどんひきこまれていく。 気がついたら読み終わっていた。 これは本当に凄い本の上巻だ。 | ||||
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壊れてしまった大切なもの、 ー同級生を殺してしまった大事なお兄ちゃん、 ーお兄ちゃんの件で壊れてしまった家族の平安、、、を取り戻すために、小学5年生の友理子が異世界へ旅立つ。 ファンタジー仕立てにはしているけれど、「物語」や「英雄」、生命についての設定が、 もの書きとして、作者のなかに芽生えている考え方、、というか、哲学なんでしょうね。 多分、作者のなかでも、考えとしてこなれきっていないのだと思います。 陰湿ないじめや、殺人や戦争などの現代社会が抱える問題もまた、人間の紡ぎだす「物語」。 もの語りをしるす本とは、ものをかたる作家は、、業の集まり??て事なのかな。 全ての人に業はあるのだろうけれど。 物語を語らず、記さず、無垢なのは、赤ん坊のみ? 宮部さん、疲れてませんか。 作家としての自分を、強く自己否定をするようなメッセージに、なんだか病んだものを感じたのですが、、。 | ||||
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人間の作り出す業としての「物語」は私たちが住んでいる世界に限りなく生み出され、役目を終えると「咎の大輪」によって「無名の地」に帰っていく。無名の地にはかつて物語を作っていた人が咎人「無名僧」として「物語」を循環させている。「物語」とは、つまるところ「嘘」であり、それをばら撒くことは大罪に値する。上巻で展開される世界観やアイテムは非常に面白い切り口だと思いました。 物語の着想、骨格は魅力的ではあるのですが、下巻で展開されるユーリの冒険は首を傾げてしまいました。先ず登場人物のキャラが書き込まれておらず壮大な舞台に対して薄っぺらさが気になります。小学5年生の主人公は感情の起伏が激しく、ややヒステリックに見え魅力的とは思えません。また主人公が自ら事態を切り開くことはなく、周りの計画通りに踊らされる人形に見えてしまいます。 作品自体の長さも適切なのか疑問が残ります。たとえ新聞連載の単行本であっても単体で出版するに当たっては贅肉をそぎ落とし、コンパクトにする作業が必要だったのではないでしょうか。この点は編集者の力不足も一因になっているように思います。 前半の世界観がよかっただけにもったいないと思いました。 | ||||
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ファンタジー仕立ての小説であり、その観点から言えば他のレビューにもある様に設定が甘い点は同感であるが、個人的には宮部作品にはいつも社会的メッセージを読み取る様にしている。本作品も物語・本に代表される知性の蓄積がありながらも人間はなぜ罪深い行為を繰り返すのかを表現したかったのでないかという気がする。個人的な罪、国家の罪、いろいろな罪が歴史上繰り返される性がこの”輪”の現実なのである。 | ||||
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ファンタジー=夢が見られる作品と考えている方は、 読まない方がいいでしょう。 これは小説というより論文のように感じました。 物語という形式を取った、作者なりの物語論に思えます。 「物語」というものに対する捉え方としては興味深い。 そういう意味での星3つです。 純粋に小説として読むとすると、非常に構成が甘いです。 説明が延々と続くため、いつまでも長すぎる序章を読んでいる ように感じてしまいます。 題材自体がまた、人を選ぶ作品ですね。 個人的には、主人公の兄自身には同情すべき点は多いんですが、 作品の題材として見ると、連載時期が少年犯罪が多かった頃だけに、 何で今の時期にこれ・・・という気持ちが拭えませんでした。 一般論的には加害者弁護的に感じて居心地が悪かったですし、 かと言って個別論で見ると兄と友人の少女が気の毒で後味が悪過ぎでした。 | ||||
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宮部みゆきのファンタジー小説は本作以外にもいくつか出ているがなかなか読む機会がなく、本書が初めてである。主人公は小学生5年生の少女友里子で、同級生を殺して行方不明となった兄を探すことをきっかけに、この世界を左右するような冒険の旅に出ることになる。 読み始めてしばらくはこの物語の世界にすっと入っていけなかったが、兄がかばっていた同級生の少女と出会うあたりから徐々に面白くなっていき、最後までそれなりに楽しむことができた。 ただ、最後まで物足りなさを感たのも事実。主な理由としては、世の中のすべてが物語という世界観に最後まで魅力を感じなかったこと、ファンタジーにしては驚くような冒険や魔法が登場せず地味な展開が続いたこと、そして何よりもテーマ自体は重い割に全体のトーンが軽いため、どっちつかずの中途半端な作品になってしまったというところかと思う。 | ||||
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最近のファンタジーの形式はだいたい決まっており、本書もその流れのの中の一冊だと思います。 「ロードオブザリング」系とでもいいましょうか。 この種の本が好きな方には楽しめますよ。読んでも損はないと思います。 それにしても、別の評者の方も書かれていましたが、 最近の小説では、小学生を主人公にした場合、知性理性が大人の それとあまり変わりなく描かれる傾向があるのでしょうか? この小説には、主人公が大人びた行動をとる理由が書かれていますが、 いい悪いは別として、面白い傾向だと思います。 (他の例としては「ぼくのメジャースプーン」 (講談社ノベルス) 辻村 深月著 があります) | ||||
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”英雄”と”黄衣の王””光”と”闇”常に相反する二つのものは、表裏一体。まるで、その世界観は、スターウォーズエピソード3のアナキンが、フォースの闇にひれ伏す様と重なる部分があると思いました。 贈る物語 Terror みんな怖い話が大好き (光文社文庫) | ||||
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○設定が甘い、作者の側に立ちたいですがアドホック、場当たり的としか思えません。FF、DQや大河ファンタジー小説に比べるとどうもゆるい。その設定と説明に必然性を感じない。設定があって上に物語乗っかっているのではなく物語の展開のためにその都度設定が発表されたり制約を施しているような印象を多々受けます。たとえば一々ファンタジーっぽい設定を出すなら主人公以外もその制約に縛られないと薄っぺらくなります。この物語はそれが無い、だから場当たり的なんです。漫画でもゲームでも敵も同じ条件であがくと面白くなります。あとプロットはブレイブストーリのままですね。現実で打ちひしがれ幻想世界で発奮する、ある意味少年少女に現実逃避を奨励しているような、ただ今回は両親、特にお母さんがしっかりしている足腰強い人なので救いがありますね。○ただやっぱりいい話だなあと思ったのは少女が往来した幻想世界の由来、これこそが現実のわれわれに鋭く投げ返された強い警告だからです。よく目をかっと見開けと。最後まで読めば分かります。前作と違いちょっとくせだまなんでああまたこのパターンという早とちりは禁物です。さすがプロです。ワンパターンな手は使いませんよ。行って見て勝ってあとちょっとの葛藤みたいな単純な物語ではないのでまあ最後まで読んでは欲しいです。ただ強くは勧めません。 | ||||
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この本では、人間が生み出した“物語(本だけでなく語られるものも含む)”が人の心に良くも悪くも影響し、強力な“物語”とその強い力を求める人の心と出会うと、戦(小さな事件や戦争まで含む)が起こるとしています。人間の語る“物語”が人間世界を目に見えない形で大きく動かしていくという設定です。 現実世界でも、確かにそういった面はあるなあと感じました。一番大きな例で言えば、おそらく「聖書」がそれになるような気がします。「聖書」で語られた“物語”は、何千万人、何億人という人の心をとらえ、一方で信仰心や博愛の心を育み、一方で宗教間の争いを引き起こしています。 “物語”というとエンターテイメントのような響きがありますが、“物語”が一旦作者(たち)の手を離れると、その意図とは関係なく、世の中を伝播し、人々に影響を与えていく。影響を受けた人によって、“物語”はさらに強力な力をつけていく。中には自分の都合の良いように“物語”を利用しようとする人がいるかもしれません。 流れがちょっと冗長な感じがしたため、星4つです。 | ||||
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著者の作品はこれまで『模倣犯』と『楽園』という社会問題を扱ったものしか読んだことがなかった.そのため,著者のファンタジー作品は,初体験である. 本作は,非常に壮大で,好奇心と想像力を非常に掻き立てるものとなっている.上下巻併せて,約700ページの大作であるが,一気に一週間で読破してしまった. ある中学生が同級生2名を刺し,1名を殺害し,逃走したという発端でストーリーは展開する.そこまで読み進めると,近年社会問題となっている未成年の凶悪犯罪を取り上げた社会派の作品かと思わせる.しかし,その後兄の行方を探すために,妹がある世界に行くという形で,ストーリーは意外な展開を見せる.彼を犯罪に駆り立てたのは,古書にとり憑いた○○(ネタばれのため伏せ字)であった. ファンタジー小説は,著者の情景描写力がないと,スムーズに読み進めることができないが,その点はさすが定評のある宮部みゆきと言ったところであろう.ファンタジーが好きな人には,ぜひお勧めの作品である. | ||||
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「壊れてしまった大切なもの」を取り戻すために、小学5年生の子供が異世界へ旅立つ。 これって『ブレイブ・ストーリー』そのままなんじゃ…と戸惑いを覚えつつ、読み始めました。 「物語」や「英雄」についての設定が、ふだん私たちが抱いている概念を覆すもので、斬新なだけに理解するのに骨が折れました。読み終えた今もまだ消化不良です。 上巻は設定の説明にほとんどを使っており、小5の主人公に理解させるためと、読者を物語の中にいざなうためには必要だったのかもしれませんが、それでも丁寧すぎる描写が何箇所もあり、もう少しコンパクトにまとめて、その分、大切なラストの部分にページを割いてほしかったです。 私も、他のレビュアーの方と同様、主人公の友理子がとてつもなく語彙や知識が豊富で発想や洞察力が大人と同等で、小5というのはあまりにも無理があると思いました。 また、宮部みゆきはファンタジーには向いていないのではないかという気が、作品を読むたびにします。あやかしの出てくる時代ものには違和感を感じず、すんなり入り込めるのに、ファンタジーになると、卓越した文章力で描写されているにも関わらず、リアリティがないと感じたり、ご都合主義であると感じてしまうのです。 たとえば、魔法で両親を眠らせておいたり、体が凍えないよう部屋を暖房しておくだとか、空腹や疲労を感じない法衣だとか…。随分と便利だなあ、手回しがいいなあと冷静に考えてしまって、物語の世界に入り込めません。 怪物との戦いや、呪文を唱えたり、錫杖が輝きを帯びるシーンなども、どこかで見たようなシーンだなあと思えてしまい、なんだか嘘くさくて、読んでいて気恥ずかしさすら覚えてしまいます。既成のゲームや映画の描写をなぞっているだけのようなありきたりな描写だからでしょうか。 あまり乗れないまま、それでも作者の優れたストーリーテリングの力で最後まで読みましたが、陰湿ないじめや殺人や戦争などの現代社会が抱える病理もまた、人間の紡ぎだす「物語」なんだというくだりで、これは冒険もののファンタジーの形を借りた、メッセージ性の強い作品なんだと思い、ようやくすとんと胸に落ちてきた気がしました。 ですが、あまりにむごい償いの方法(これは、どんなに情状酌量の余地があっても、犯した罪は重いということを言いたかったのかもしれませんが)や事件の中途半端なカタのつけ方や、続編を書く気満々な終わり方には、どうにもすっきりしないものが残り、カタルシスを得られませんでした。 | ||||
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上巻のレビューが皆さんベタ褒めだったので買ったのですが、正直この本は読んでて辛かった。 主人公のユリコの成長物語と言いながら、最初から最後まで、すぐ癇癪起こすわ、泣くは、グズるはとその言動にイライラしっぱなし。そのくせ、都合の良い時だけ異様に理解力が良くなり、妙に大人な対応をしたりする。 残念ながら、私には不快感ばかりが残る読書となりました。 | ||||
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久々に読んだ宮部作品。 レビューはあまり良くないようですが、面白かったです。 最近、他の著者による、子供が主人公のミステリーを読みまして…。 そちらの読後感が重かったのに比べ、爽やかな気持ちで読み終わることができました。 きっかけとなった事件が重すぎることや、 子供が読むには難しい概念がベースになっていることなど 満点ではないのですが…。 人間の何を描くのか。 残酷か、悲哀か。前進しようとする気持ちか、停滞か。 宮部さんの物語は、そこに込めるメッセージにいつも励まされるものを感じます。 子供の主人公+動物の従者(訳ありの)というのも 個人的に好きなパターンで、楽しく読めました。 | ||||
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完全に『ブレイブ・ストーリー』の作品構成と一緒、読む気がある方は文庫待ちした方が、懸命です。 | ||||
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ファンタジーが好きで購入しました。表紙のイメージでダークな感じを受けたのですが 私の好みの冒険もので 楽しめました。 器 輪 領域 という定義を理解できるのに少し時間がかかりますが 読み進めていく内に いつのまにか理解できています! 理解させるために 序章的な内容がかなり長くなっている気はしますが… それでも 続きが気になり一気読みしてしまうような魅力! 続編がありそうな終わり方なので 期待ですね! | ||||
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宮部みゆきは「私の好きな作家ベスト10」からはずれたことのない作家です。今まで彼女の作品を途中で投げ出したことはなかったのですが、これがその初めての本となりました。 「ロード・オブ・ザ・リング」と「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を足して2で割ってぬるま湯で10倍くらいに薄めた感じです。残念っ! | ||||
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宮部みゆきの新作。著者の作品は必ず読んでいますが、著者の構築する 世界観の緻密さには、いつも感心させられます。 主人公は小5の少女、兄を助ける為に冒険に旅立ちます。ストーリーが どんどん展開し、楽しく読み進んでいけるエンターテイメント小説と なっています。イメージがどんどん広がる細かな記述もあいかわらず。 加えて、本著では、著者が愛する”物語”に対する敬意、愛情が心地 良いです。 但し、主人公にはなんとなく感情移入ができず。自分とは年が離れ過ぎ ているからか(『ICO』や『ブレイブ・ストーリー』は大丈夫だったのに)、 あまりに主人公が理性的だからか。。。 個人差があるとは思いますが、僕としては、ちょっとだけ消化不良な 感触が残るファンタジーです。 | ||||
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主人公・ユーリが小学生というのは、どうにも無理過ぎました。 オルキャストは、子供でなくてはならない。 兄が中学生だから、彼女は小学生にしなくてはならなかったとしても、やっぱり小学生じゃないですよね…。 作品の序章が長すぎて、なかなか物語に入っていけない。 世界観を描くためにページを使い過ぎたのでは…? 新聞の連載だったせいか、全体の配分が悪かったように感じます。 最初にページを割き過ぎた割に、尻つぼみに終わってしまったような…。 ブレイブ・ストーリーでも感じたのですが、物語の山の一つでもある戦闘シーンの描写が宮部さんは、あまりお上手じゃないかも…。 兄を追いやった中学生たちや、先生達に対する憤りは伝わるのですが、結局、犯してしまった罪が重すぎて救いがなかった。 ご自身が紡ぐ人である宮部さん、ファンは期待しております。 期待していただけに、ちょっと中途半端でザンネンでした。 | ||||
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