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死の教訓
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死の教訓の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.55pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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ひっぱって、ひっぱって、なんだよこれって落胆する一冊だ。前半、多視点のピースが少しずつ嵌まっていき、それぞれの島を形作るまでは若干、辛抱を強いられる。それはそれで、ジグソーパズルを完成させる楽しみにも似ている。後半手前までは一気。さすがディーヴァーと思わせる。だが、そのあとド失速。どんでん返しのどんでん返しに「納得できんなあ」となる。 犯人が一家の娘や息子に危害を加えようとしたのは、単に捜査の目を逸らせるためだったというのは説得力にかける。昔、主人公の失策で部下が数人亡くなっている。そこに関係しているのならまだしも、単に捜査の目を撹乱するために、そこまで犯人が〈思わせぶり〉に、やるか。しかも、著名な大学教授が出張と偽って、森の中の一軒家に潜んでいたって。教授は一応は犯罪被害者の関係者なのだから、捜査チームも、どうにかして居場所を特定しようとするか連絡を取ろうとするはずだ。そこを描写して、教授がどうやって捜査の目を欺いたのか、読者はそこを丹念に読みたいのだ。そして、〈なるほど〉と感嘆する。そのあたりを描写しないのが、あざといといえばあざとい。それにミスリードのためとはいえ、少年に屍姦させるってなあ。 とにかく人間関係の描写がどれも中途半端、薄っぺらだ。父親に対する息子の態度も根拠が希薄だし、息子が激高する場面も唐突過ぎる。感情表現の描写に惹きつけられはするものの、なぜそのような行動をするに至ったのか、その裏付けや根拠に乏しい。そうなると、娘を学習障害にする設定も必要だったのかなと思ってしまう。結局、夫婦関係も中途半端なままだ。おそらく、作者は映画のシーンを繋げるように物語を創作しているのだろう。表面に現れるその奥に、突っこんでほしかった──というか、ディーヴァーの最近作まで読んで、この人はこの手の描写は苦手だなとわかってはいたが。できあがったジグソーパズルのピースの境界が微妙に緩んでいるというか、スカスカな印象というところか。 | ||||
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初期作故に、まだ出来上がっていない部分が多いのは事実。「ディーヴァー流」が完成するのはまだ少し先、 という時期に描かれた作品である。 多くの読者が不満を感じるのは誰が悪党で誰がヒーローなのかなかなか判明しないこと、そもそも序盤では誰 が主人公なのかすら判然としないこと、やがて謎解きの中心に収まる人物も絵に描いたようなスーパーでクリ ーンなわかりやすい魅力に乏しいこと、といったあたりだろう。 が、だからといってつまらない作品では決してない。複数のキャラクターの物語が並行して進んでいく前半の スリルはディーヴァー作品としては異質で、むしろ新鮮に読めた。また後年の作品と比べると少々弱いがお約 束のどんでん返しもしっかり書かれている。また作品全体に通底しているアメリカの田舎町のどうしようもな い憂鬱な閉塞感もライム・シリーズなどではほとんどない描写で、意外性がありユニーク。 | ||||
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現在上巻の300ページ手前あたり 一向に面白くならないし散漫でどうにもならない。 ディーバ―=どんでん返しの人 とはいえライムシリーズ以外の 秀作を読んできただけにこれは苦痛としか言いようがない。 今迄の無理くりどんでんも楽しさの一つで満足もありますが この人の出だしは毎度ページをめくる手が進みませんね。 レビューを見ると結構初期作でしたか。 あぁまだ上巻100ページもあるのに、このあと下巻までどうなの?w ここまで読んでなんですがもう放り出したいくらいです。 下巻まで読了すればディーバ―なりの満足感はあるのでしょうけれどね。。。 読み上げる前に現状で感想書いてみました。 私に勇気があればもうこの時点で読みませんわコレ。 ※追記 勇気をもって読了しました。 本作は登場人物を増やし過ぎて緩慢になっていると思います。 よく海外小説は横文字人物名が覚えられなくて苦手という方がいらっしゃいますが 本作が初めての海外小説として手に取った方はもれなくそうなるでしょうねw どうでもいい人々の描写が延々と続くのに、肝心の主人公の嫁さんのパーソナリティなり 過去なりの情報が2ページくらいで収まっちゃうんじゃないでしょうか。 主にただの不倫憧れ主婦という側面が伝わるだけです。 ラスト近くの犯人のミスリードだけがディーバ―節ってところですかね。 しかし10作程を読んで、なんでもありのどんでんな人と解ってきたので有難味なし。 | ||||
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著書の本を読むと面白いことにいつも一気に読んでしまう。いい感じで読みました。 | ||||
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「リンカーン・ライム」シリーズから読み始めたので、ライム以外のこの本を読んでみた。 中々入り込めず、思いの他時間が掛かってしまった。後書きを読んで分かったのだが、ブレーク前の作品とのこと。作者が得意とするジェットコースター感も感じられず、展開も平凡な気がした。後半の数十ページは、現在の作者に通じるキラリと光るものは感じた。ライムシリーズの作者でなければ、星4つかも。 | ||||
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「リンカーン・ライム」シリーズから読み始めたので、ライム以外のこの本を読んでみた。 中々入り込めず、思いの他時間が掛かってしまった。後書きを読んで分かったのだが、ブレーク前の作品とのこと。作者が得意とするジェットコースター感も感じられず、展開も平凡な気がした。後半の数十ページは、現在の作者に通じるキラリと光るものは感じた。ライムシリーズの作者でなければ、星4つかも。 | ||||
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どんでん返しのない作品でした。 確かに、ブレーク前ですから、こんなもんでしょう。 けど、話の途中で主人公と学習障害の娘がほとんど絡まないので、 「ディーヴァーだから…」なんて、勝手に期待しちゃって、 最後には何も起こらず、がっかりしてしまった。 全体的に悪くはない。 でも、犯人はズバリそのまんまだし、娘との交流もなく、意味不明に息子はあんなんだし、 妻は不貞に片足を突っ込んだのに、なんの裁きもなく…嫌な女…と思っただけ。 家族愛も希薄でした。息子のチャリの故障の部分も、いまいち意味不明だった。 わけの分からない、刑事だの保安官だのが多すぎて、 話の流れをつかむのもままならないまま終わってしまった。 謎解きも、「せっかくだから…」なんて、しゃべり始めるな---!! と、不満たっぷりの作品でした。 ホント、ディーヴァー作品を制覇するつもりがないのなら、 読まないほうが幸せです。 | ||||
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どんでん返しのない作品でした。 確かに、ブレーク前ですから、こんなもんでしょう。 けど、話の途中で主人公と学習障害の娘がほとんど絡まないので、 「ディーヴァーだから…」なんて、勝手に期待しちゃって、 最後には何も起こらず、がっかりしてしまった。 全体的に悪くはない。 でも、犯人はズバリそのまんまだし、娘との交流もなく、意味不明に息子はあんなんだし、 妻は不貞に片足を突っ込んだのに、なんの裁きもなく…嫌な女…と思っただけ。 家族愛も希薄でした。息子のチャリの故障の部分も、いまいち意味不明だった。 わけの分からない、刑事だの保安官だのが多すぎて、 話の流れをつかむのもままならないまま終わってしまった。 謎解きも、「せっかくだから…」なんて、しゃべり始めるな---!! と、不満たっぷりの作品でした。 ホント、ディーヴァー作品を制覇するつもりがないのなら、 読まないほうが幸せです。 | ||||
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ジェフリー・ディーヴァーが『眠れぬイヴのために』や『静寂の叫び』で“ブレイク”する以前の、’93年に発表した作品である。 現在の<リンカーン・ライム>シリーズに見られる、畳みかけるようなサスペンスの連続劇とはまた一味違った人間関係ドラマが、文庫にして上・下巻あわせて773ページにわたって展開される。 インディアナ州の地方都市ニューレバノンで半月の夜に、地元オーデン大学の学生ジェニー・ゲベンが暴行を受けて殺されるという事件が発生する。そして、血で描かれた半月が町の建物6箇所に一夜にして出現した。地元新聞は1年前の女子大生撲殺事件との関連もにおわせ、犯人を“ムーン・キラー”と呼び、町は騒然としてくる。 捜査主任のビル・コードは被害者ジェニーの奔放な交友関係を洗うが、満月の夜に新たな犠牲者が出てしまった。 一方でビルには学習障害をもつ娘セアラの教育をめぐって悩みがあり、高校生になる息子ジェイミーが最初の事件の目撃者であったことがわかり、事件が彼の家族にも暗い影を落としてくる・・・。 本書は、粘り強さが取り柄のビルを中心に据えた、警察捜査小説である。と同時に、娘セアラの障害のこと、何も問題がないと思われた息子ジェイミーの突然の離反、妻ダイアンとの気持ちのすれ違い、など家族に関する懊悩が丁寧に描かれており、コード家の家族小説でもある。 また、大学内部の赤裸々な実態をえぐりだした学園小説の側面も持っている。 さらには、映画のカットバックの手法を取り入れた叙述方法をとっていたり、各章の終わりに次章につながるサプライズがあったり、そして、予測不可能な“どんでん返し”も・・・と、荒削りながら現在のディーヴァーを彷彿させるものがある。 本書は、“ブレイク”以前のディーヴァーをじっくり味わうことができる作品である。 | ||||
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ジェフリー・ディーヴァーが『眠れぬイヴのために』や『静寂の叫び』で“ブレイク”する以前の、’93年に発表した作品である。 現在の<リンカーン・ライム>シリーズに見られる、畳みかけるようなサスペンスの連続劇とはまた一味違った人間関係ドラマが、文庫にして上・下巻あわせて773ページにわたって展開される。 インディアナ州の地方都市ニューレバノンで半月の夜に、地元オーデン大学の学生ジェニー・ゲベンが暴行を受けて殺されるという事件が発生する。そして、血で描かれた半月が町の建物6箇所に一夜にして出現した。地元新聞は1年前の女子大生撲殺事件との関連もにおわせ、犯人を“ムーン・キラー”と呼び、町は騒然としてくる。 捜査主任のビル・コードは被害者ジェニーの奔放な交友関係を洗うが、満月の夜に新たな犠牲者が出てしまった。 一方でビルには学習障害をもつ娘セアラの教育をめぐって悩みがあり、高校生になる息子ジェイミーが最初の事件の目撃者であったことがわかり、事件が彼の家族にも暗い影を落としてくる・・・。 本書は、粘り強さが取り柄のビルを中心に据えた、警察捜査小説である。と同時に、娘セアラの障害のこと、何も問題がないと思われた息子ジェイミーの突然の離反、妻ダイアンとの気持ちのすれ違い、など家族に関する懊悩が丁寧に描かれており、コード家の家族小説でもある。 また、大学内部の赤裸々な実態をえぐりだした学園小説の側面も持っている。 さらには、映画のカットバックの手法を取り入れた叙述方法をとっていたり、各章の終わりに次章につながるサプライズがあったり、そして、予測不可能な“どんでん返し”も・・・と、荒削りながら現在のディーヴァーを彷彿させるものがある。 本書は、“ブレイク”以前のディーヴァーをじっくり味わうことができる作品である。 | ||||
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ライムシリーズの「エンプティーチェア」の後に刊行されたため、期待して購入したのだが、じつは「ブレーク前の作品」であった。 他の作者の「ブレーク前の作品」と同様、ダイヤの原石のように光る部分はあるものの、なにぶんにも荒削り。出版社のウリは「ノンストップサスペンス」ということだが、何度もストップさせられた。 まあ、並みのサスペンス作品ということで、「ディバーの全作品読破」を目指す人以外に、あえて読む理由はないようである。 | ||||
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ライムシリーズの「エンプティーチェア」の後に刊行されたため、期待して購入したのだが、じつは「ブレーク前の作品」であった。他の作者の「ブレーク前の作品」と同様、ダイヤの原石のように光る部分はあるものの、なにぶんにも荒削り。出版社のウリは「ノンストップサスペンス」ということだが、何度もストップさせられた。 まあ、並みのサスペンス作品ということで、「ディバーの全作品読破」を目指す人以外に、あえて読む理由はないようである。 | ||||
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私は好きです、『死の教訓』・・・。ディーヴァーの作品はいろいろなタイプのものがありますが、「リンカーン・ライムシリーズ」から読み始めた方には「あれ?ちょっと違う」と思われるかと、思いますが・・・。友達何人かに勧めましたが皆「おもしろかった」と言ってます。もしかしたら女性向きの作品かもしれません。「ディーヴァーだ」とこだわらずに読んでみるともいいかもしれません。 | ||||
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私は好きです、『死の教訓』・・・。ディーヴァーの作品はいろいろなタイプのものがありますが、「リンカーン・ライムシリーズ」から読み始めた方には「あれ?ちょっと違う」と思われるかと、思いますが・・・。友達何人かに勧めましたが皆「おもしろかった」と言ってます。もしかしたら女性向きの作品かもしれません。「ディーヴァーだ」とこだわらずに読んでみるともいいかもしれません。 | ||||
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私も「静寂の叫び」を先に読んでしまったクチで、しかも「死の教訓」の前に「青い虚空」を読んでいたので、matthewさんの気持ちがよーく分かります。この「死の教訓」は、上巻の後ろ半分をとばし、下巻の前半分をとばして読むという、ミステリーでは考えられない読み方をしましたが、それでも何の問題もなく読み終わってしまえると言うところが驚きでした。 ジェフリー・ディーヴァーの作品だからと買ってしまいましたが、もういいや。コーンウェルは5冊目以降読んでいません。ディーバーもそれと同じようになってしまうでしょう。残念。私的な意見ですみません。 | ||||
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私も「静寂の叫び」を先に読んでしまったクチで、しかも「死の教訓」の前に「青い虚空」を読んでいたので、matthewさんの気持ちがよーく分かります。この「死の教訓」は、上巻の後ろ半分をとばし、下巻の前半分をとばして読むという、ミステリーでは考えられない読み方をしましたが、それでも何の問題もなく読み終わってしまえると言うところが驚きでした。 ジェフリー・ディーヴァーの作品だからと買ってしまいましたが、もういいや。コーンウェルは5冊目以降読んでいません。ディーバーもそれと同じようになってしまうでしょう。残念。私的な意見ですみません。 | ||||
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オーデン大学で女子大生の殺害事件が発生。1年前の殺人事件と関係があるのか。続いて起きる殺人事件。警察内部の政治力学に妨げられつつも、ビル・コードは猟犬の執念深さで、家族をも巻き込みながら犯人を捜し続ける。疑わしい人物が多数登場、あっというどんでん返しもある(特に、上巻の最後)。誰が犯人か、最後になるまでわからない。長編だが、さらっと読める。まずまずのミステリーに仕上がっている。 しかし、同じディーヴァーの『青い虚空(Blue Nowhere)』を読んだ数日あとに、本書を読んだため、残念ながら最近の著作ほどには楽しめない。かなりの落差に驚かされる。著者の成長を著作で確かめたいというディーヴァーのコアなフアンはともかく、そうでない人は『静寂の叫び(A Maiden's Grave)』以降(それでもかなりの冊数になる)から選んで読んだ方が良いだろう。 | ||||
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オーデン大学で女子大生の殺害事件が発生。1年前の殺人事件と関係があるのか。続いて起きる殺人事件。警察内部の政治力学に妨げられつつも、ビル・コードは猟犬の執念深さで、家族をも巻き込みながら犯人を捜し続ける。疑わしい人物が多数登場、あっというどんでん返しもある(特に、上巻の最後)。誰が犯人か、最後になるまでわからない。長編だが、さらっと読める。まずまずのミステリーに仕上がっている。 しかし、同じディーヴァーの『青い虚空(Blue Nowhere)』を読んだ数日あとに、本書を読んだため、残念ながら最近の著作ほどには楽しめない。かなりの落差に驚かされる。著者の成長を著作で確かめたいというディーヴァーのコアなフアンはともかく、そうでない人は『静寂の叫び(A Maiden's Grave)』以降(それでもかなりの冊数になる)から選んで読んだ方が良いだろう。 | ||||
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おおっ、ジェフリー・ディーヴァーの新作だ!-と思って即座に購入、さっそく読み始めると、なんだろうーちょっと居心地が悪い。訝しがりながら解説を読むと…なーんだ!1993年の、ブレイクする前の作品なんだぁ~「詐欺だーと言わないで下さい」って解説には書いてあったけどー 居心地の悪さは約10年の時代の流れとディーヴァーの成長(あるいは未熟さ)が原因だと思われる。ここ10年で、僕たちはより複雑なプロットや、めまぐるしい展開に慣らされてしまったんですね。リンカーン・ライムのシリーズのように。もうちっとやそっとじゃ驚かないよ~ってなカラダになってしまっていたのね。 加えて当時のディーヴァーも、超ドンデン返しの片鱗は見せてはいるものの、散漫で、一貫性のない文体―つまり洗練されていない面をさらしてしまっている。もっとも、このたゆたうようなネットリ感がアメリカの田舎町の雰囲気をうまく表現している、ともいえるけれど。でもこれは大甘の好意的解釈―もしもこれが全然無名作家のデビュー作だったりすれば、売れないだろうし、話題にもならないと思う。 でも「ディーヴァー・ブランド」のおかげで、「くるぞくるぞ…」とドンデン返しを期待しながら楽しめる。で、実際楽しめたのだけれど。ブランドの力って恐ろしく、我々はなんて単純なんだーと思わされました。「インチキ・ブランド牛」事件みたいなカンジでした。 | ||||
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おおっ、ジェフリー・ディーヴァーの新作だ!-と思って即座に購入、さっそく読み始めると、なんだろうーちょっと居心地が悪い。訝しがりながら解説を読むと…なーんだ!1993年の、ブレイクする前の作品なんだぁ~「詐欺だーと言わないで下さい」って解説には書いてあったけどー居心地の悪さは約10年の時代の流れとディーヴァーの成長(あるいは未熟さ)が原因だと思われる。ここ10年で、僕たちはより複雑なプロットや、めまぐるしい展開に慣らされてしまったんですね。リンカーン・ライムのシリーズのように。もうちっとやそっとじゃ驚かないよ~ってなカラダになってしまっていたのね。加えて当時のディーヴァーも、超ドンデン返しの片鱗は見せてはいるものの、散漫で、一貫性のない文体―つまり洗練されていない面をさらしてしまっている。もっとも、このたゆたうようなネットリ感がアメリカの田舎町の雰囲気をうまく表現している、ともいえるけれど。でもこれは大甘の好意的解釈―もしもこれが全然無名作家のデビュー作だったりすれば、売れないだろうし、話題にもならないと思う。 でも「ディーヴァー・ブランド」のおかげで、「くるぞくるぞ…」とドンデン返しを期待しながら楽しめる。で、実際楽しめたのだけれど。ブランドの力って恐ろしく、我々はなんて単純なんだーと思わされました。「インチキ・ブランド牛」事件みたいなカンジでした。 | ||||
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