(リレー小説)
ショパンの手稿譜
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ショパンの手稿譜の総合評価:
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著者がたくさんですが、定評があるジェフリー・ディーヴァーが最初で、どうなるのかスリリングな展開で面白い。リレー小説というのでしょうか?新しい試みですね。政情不安定な場所、ナチスが隠した財宝のなかにショパンの手稿譜があるというのでしょうか?まだ最後まで読んでいないので、結末が楽しみです。 | ||||
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本作は、ジェフリー・ディーヴァーを中心に15人のミステリー作家による連作物。ショパンを冠したタイトルに惹かれて購入したが、楽譜にまつわる謎の解明部分は、音楽に素養のある人でないと難しいかも。各作家の割当頁の関係で持ち味が出せた人、出せない人。また間奏曲的にホッとさせてくる章があったりで、連作ならではの味わいがあつた。欠点は、異なる作家が描くので登場人物の性格付けがそれぞれで、誰が誰だかよく分からなくなってしまった。また、各作家のクラシック音楽の素養に差があって、様々な音楽に関する記述があるのはご愛嬌か。続編も出ているようなので、翻訳されたら読んでみたい。 | ||||
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本格ミステリー黄金時代に英米作家達が挑戦した優雅な趣向を現代に甦らせるジェフリー・ディーヴァーを筆頭とする現役バリバリの名高い作家陣総勢15名が参加したリレー小説の企画第1弾です。その昔1930年代にリレー小説が盛んに書かれた頃は本格ミステリーが隆盛でしたが、今回の企画は現代に相応しくアクション中心の謀略サスペンスというテーマでその道の優秀な現代の書き手達が結集しています。 音楽史の教授ハロルド・ミドルトンは所用を終えポーランドの空港から出国しようとしていた所を国家警察の警部補により足止めされる。彼が直前に会ったピアノ調律師が殺害されたとの事で、元軍人のミドルトンには思い当たる事情があり、ショパンの手稿譜を巡る陰謀に巻き込まれ自身にも危険が迫っていると確信する。 私が考える本書の最大の問題点は298頁で17章という(一人で3章を担当するディーヴァーは例外として)20頁にも満たない余りにも一作家の書く分量の少なさです。やはりこんなに短くては作家らしい個性を出すのは至難の技でしょう。確かにリレー小説を完成させる目的の為に足並みを乱さず出しゃばらない態度はチームプレイの表れで讃えられるべき態度ではあるのですが、それぞれの作家らしさが消えてしまっているのはやはり寂しい気がします。僅かに異彩を放って健闘しているのは日本未紹介のラルフ・ペズーロの担当する章のテロリスト・ファウストの今時でない時代がかった語り口でしょうか。それぞれの作家が多数の登場人物の視点で筆を進めるのは良いのですが、如何せん頁が少ないせいで性格描写が不十分に感じられ印象に残らないのも残念です。そしてディーヴァーの最後の2章のどんでん返しについては、昔から書き継がれて来たこの種の物語のパターンに似て飛び抜けた新奇さを望むのは最早無理だと承知してはいますが、魅力的な物語が膨らまずにしぼむオチや取ってつけた様な犯人では切れ味が鈍く衝撃も少ないと思います。また確かに物語は破綻せずに上手くまとまって収束しますが、それは個々の作家が伏線や手掛かりに繋がる記述を殆どせず(リザ・スコットラインの終盤でのあからさまな手掛かりはありますが)終章でどうにでも料理出来る様に配慮した為だとしか思えません。他にも序章の衝撃的な殺人場面の謎が終章に至ってすっかり重要度を失ってしまっているのも何だかなあと思えますし、善玉悪玉入り乱れての戦闘シーンは迫真のサスペンスを感じさせますが、反面展開があまりにも速すぎて人間が描き切れておらず個々の人物像が希薄に感じられる欠点もあると思います。 ここまで書いて来て自分でもかなり厳し過ぎる見方をしているなとは思いますが、その理由はやはり第一線で活躍する錚々たる顔触れの一流作家が結集しているのですから実力を出せばこんな物でなくもっともっと面白いはずだと思うからです。結論としてリレーミステリーという形式は相当に困難な代物で練達のベテラン作家達が挑んでも結局は可も無く不可も無い作品しか生まれず、真の意味の傑作は生み出し得ないのかなと考えてしまいます。けれど内心自分の出した結論が間違いであって欲しいという思いはありまして、何時か完成度の高いリレーミステリーの真の傑作を読める日が来れば良いなと願っています。その意味でも本書に続いて書かれたハロルド・ミドルトンが再び活躍する第二弾が本作よりも進歩を遂げてリベンジを果たしているか確かめる為に一日も早い紹介を待ち望みたいと思います。 | ||||
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ジェフリー・ディーヴァーを始め、総計15人のミステリ作家によるリレーミステリ。クラシック音楽を絡めた設定はいいんだけど、ちょっと物足りない。 執筆陣は豪華といっていい。ジェフリー・ディーヴァーを筆頭に、デヴィッド・ヒューソン、ジェイムズ・グレイディ、S・J・ローザン、エリカ・スピンドラーなど、自分はあまり読んだことはないけれど、邦訳もちゃんとされているミステリ作家が参加している。 また、ショパンやモーツワルトの未発表の手稿譜なんていうクラシック音楽ファン好みの設定と、主人公の音楽史教授なんていう登場人物も興味をそそられた。 でもちょっとこの展開はどうかな。リレーミステリということで、展開にメリハリがない感じがするのはしょうがないとしても、まさか、こんな、テレビドラマの「24」のような展開になるとは... コソボ紛争の話とか、戦争犯罪の話とか、もっと突っ込んで描けば、もっと登場人物も深みのある存在になっただろうし、ストーリーにも厚みが出たような気がする。 なんだか、同じ主人公のリレーミステリもあるらしいので、そちらに期待したいところ。でも、リレーミステリではなくて、ジェフリー・ディーヴァー、一人に書いて欲しい気もするなぁ。 | ||||
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15人もの作家たちと、それぞれ7人もの翻訳家が各章を受け持つ、“リレー小説”という企画ミステリー。 リードするのはジェフリー・ディーヴァー。彼自身、冒頭の1章としめくくりの2章という重要なパートを受け持っている。 モチーフは’10年が生誕200年にあたったショパン、その手書きの楽譜『手稿譜』。 アメリカの音楽史の教授で元陸軍情報大佐のミドルトンは、ポーランド南部クラフクの空港でワシントンDCに帰国しようとしているところを国家警察に連行される。ワルシャワでピアノ調律師が拷問の末殺害されたのだ。ミドルトンは彼から未発表のショパンの手稿譜を託され、鑑定することになっていた。 こうして幕を開ける物語は、さながらこの手稿譜の争奪戦の様相を呈して、章ごとに参加した作家たちがバトンを引き継いで、素早い場面転換を繰り返しながら、ミドルトンとくだんの調律師の周りキャラクターたちや、FBI捜査官、殺し屋、テロリストが次々に登場し、入り乱れては、スピーディーに展開してゆく。 果たして手原譜に秘められた謎・パワーとは・・・。そして事件は解決したかに見える終盤の、ディーヴァーお約束の“どんでん返し”。 本書は、ジェフリー・ディーヴァーの巧みな手綱さばきによる15人もの作家と7人もの翻訳家の見事な連携と結束で、まったく破綻なく楽しめる痛快な冒険・音楽ミステリーである。 | ||||
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