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犬は勘定に入れません



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犬は勘定に入れませんの評価: 4.27/5点 レビュー 49件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.27pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全49件 41~49 3/3ページ
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No.9:
(4pt)

ちょっと我慢しましょう

最初乗り切れるまでに時間がかかったので、星1つ減らしていますが、乗ってしまえば最後まで読みきるのは簡単です。タイムトラベルもので常に問題となるのが、タイムトラベルの結果どの程度過去の状況を変えてしまうのかどうかですが、この作品では、齟齬を起こさない程度の物品(生き物を含む)は通すことができるが、大規模な変化をもたらす物を持ってまたは身につけていてはタイムトラベルできない「ネット」という設定が非常によくできています。今回はあるものがその「ネット」を何故か通過してしまったことから始まるのですが、その展開があっちに転ぶかと思ったらいつのまにかこっちに、という具合がとても面白い。あとがきで訳に苦労したと書いてらっしゃいましたが、齟齬やカオス系など、翻訳者の方の言葉を選ぶセンスの良さもGOOD!バーバリーのコートって、この頃のものなんだ。。。なんてことも分かっちゃいます。
犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎Amazon書評・レビュー:犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎より
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No.8:
(5pt)

猫好きの方にもお勧めの一品

予備知識も何もなく読んだこの分厚い本を、まさか半日で読みきるとは思わなかったです。
 タイムトラベルなミステリーの冒険物。小難しそうに感じるでしょうが、これが以外や以外、面白いのです、文字通りに。思わず声を出して笑ったところが3ヶ所、ニヤついたところは数知れず。知的な刺激を絶えず脳に送り込んでるにも係わらず、楽しさ満載なのです。
 
 1940年、空襲の跡で「鳥株」を探している主人公、彼は実は2057年から送り込まれている。タイムトラベルは初めてじゃない。ここ最近は規定を大幅に超えた回数で過去に送り込まれている。すべては「鳥株」とよばれるヴィクトリア朝花瓶を探し出すため。
 だったはずなのに、ひょんなことからその時代より遥か昔のヴィクトリア朝に行って、歴史の流れを元にもとに戻すために四苦八苦する羽目に。消えた花瓶を見つけることはできるのか、手遅れにならないよう歴史のずれを直すことができるのか。 タイムラグではっきりしない頭・疲れきった体の主人公が、訳のわからないまま事件の渦中に巻き込まれていく姿を笑いながら読んでるうちに、話にはまりきってしまい読むのをやめられなくなります。
 最初とっつきにくいと思うかもしれませんが、第1章さえ乗り切れば大丈夫。2章の終わり頃には「やばっ、続き気になりすぎかも、はまるかも」との予感を覚え、4・5章でその予感が的中したことに気づくことと思われます。ご注意ください。
犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎Amazon書評・レビュー:犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎より
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No.7:
(4pt)

身をまかす心地良さ。

楽しめました。世界にどっぷりハマッてしまいました。予備知識にと「ボートの三人男」を読んでおいてよかったですね。あのおおらかで、牧歌的な世界と異常にエキセントリックな人たちの醸し出す雰囲気を大いに満喫しました。で、物語的には二つの大きな謎があるわけですが、その解決も見事に着地して(伏線的にも二重丸ですしね)タイムトラベルといえばつきもののタイムパラドックスをうまくからめて満足のいく大団円でした。そうかあ、こういう料理の仕方もあるのかと感心しました。でも、正直いって時空の齟齬の件に関しては、うまくいいくるめられたような気がしないでもないのですが。本書を読んでる間ほんとに安心しきって身をまかす心地良さが持続してました。とりあえず、ほんとにあるのなら一度、主教の鳥株をこの目で見てみたいものです(笑)。
犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎Amazon書評・レビュー:犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎より
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No.6:
(4pt)

これ、映画にならないかな。

ああ面白かった!
振り回され型の主人公と、狙った獲物は必ず手に入れるレイディ・シュラプネル。
ヴィクトリア朝のフリフリの衣装を想像しながら、大笑いで読みました。
読みながら人物やお屋敷、庭に川の様子など容易にイメージでき、まるで映画を見てるようでした。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズが好きな人は、この本も楽しめると思います。

カバー画がタイトルとぴったりです。
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No.5:
(5pt)

達成感と幸福感

土台はSFのタイムトラベルだが、作者が描きたかったのはやはり「人間」であろう。少々抜けてはいるが誠実な人柄の主人公をはじめ、共に川下りをする若者や教授の執事など、人間味あふれる描写が冴えている。全編にユーモア溢れる物語なのだが、使われている言葉の音感の面白さにも注目したい。最後まで姿を現さない”シュラプネル”なる人物と”司教の鳥株”なるものが、繰り返し出てきては頭の中にある種のリズムを作り出し、読者の気分をさらに盛り上げる。
見た目の分厚さに一度はひくが、読後の達成感と幸福感は「本を読む楽しみ」を思い出させてくれる。読んで損はない。
犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎Amazon書評・レビュー:犬は勘定に入れません…あるいは、消えたヴィクトリア朝花瓶の謎より
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No.4:
(4pt)

ある意味、近年まれな小説

物語のいたるところに伏線があり、読者は最後まで気が抜けない。決して読みやすい本ではないが、面白い。前作「航路」はいただけなかったが、傑作「ドゥームズデイ・ブック」のウィリスが戻ってきた、と言える。しかも「ドゥームズデイ...」とは全く対照的であり、これだけ長い小説で主要な登場人物が誰一人死なない。そういう意味で近年まれな小説といえるかもしれない。
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No.3:
(4pt)

読み応えあり

抱腹絶倒ユーモアSF.
ミステリでも歴史小説でもロマンチックコメディーでもあってかつきちんとSFになっていてタイムトラベルパラドックス物としても十分楽しめる.最後のどんでん返しもさりげなくおしゃれです.いろんな謎がちりばめられていて少しづつ手の内見せながら進んでいくのも読んでいて楽しい.ヴィクトリア朝の細部も丁寧に書き込まれていてそこもそそります.ネタバレになるのでストーリーはあまりかけませんが,21世紀の歴史学生がタイムトラベル中あるものを思わず持ち帰ってしまったことからそれを何とか修正しようとして巻き起こる抱腹絶倒のどたばた劇が話の縦筋,横筋は数々の謎とき(ネッドのミッションはなんだったのか?ミスターCは誰なのか,司教の鳥株はどこに?)と凝りに凝ったプロットの技巧です.数々の脇役のキャラが立っていてストーリーがぐいぐい進むところも秀逸.能天気なヴィクトリア時代の学生テレンス(誰かに似ていると思ったらマイフェアレディのフレディの役回りに近いなあ),迫力のレディシュラプネル,なかでも超人的な活躍を見せる執事がとくに素敵です.数々のパロディがたっぷり含まれていて「神は細部に宿る」とか「ミステリのお約束」とか随所ににんまりさせる仕掛けも十分です.2段組500ページを越える大作ですが一気に読めます.
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No.2:
(4pt)

面白い!!

SFを読んでみたいと思っていたけど、たいていは設定が難しすぎて読めないものばかり!この本もあとがきに最初は理解できないだろうって書いてなければ途中で投げ出してたかもしれません。でも読むうちに笑える~!ミステリ-だし(ミステリ-小説の引用がやけに多い)登場人物は魅力的だし,恋愛要素もある。続きがあるなら読みたいな~。もちろん、ちゃんと完結してますが・・。私もネットを抜けて過去へ旅(?)をして重度のタイムラグになってみたい!それでちょっと詩人みたいなこと言ってみたいな~。初めは意味がわからないかもしれませんがかなりお勧めです!
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No.1:
(5pt)

タイムトラベル、ボートの3人男、ドロシー・セイヤーズ

ダンワーシイ教授ものの最新作です。ヒューゴー賞受賞作。
前作「ドゥームズデイブック」が中盤中だるみがあって全体的なバランスが悪かったのに比べ、本作は最初から最後まで、英国文学、ミステリからのネタや細かいギャグが矢継ぎ早に繰り出され、飽きさせません。ウィリスは真面目な話よりもこういうコメディタッチの作品のほうが個人的には好き。題名はジェロームの「ボートの3人男」の副題で、もちろんそのネタも出てきます(ボートの3人男とテムズ川ですれ違うくだりまであります)が、後半ミステリタッチになってからはもっぱらドロシイ・セイヤーズネタ。キャラクターも面白い人物が続出するし、19世紀英国の田園風景の描写など読みどころがいっぱい。
ストーリーは教会の復元イベントのため空襲で消失した壷?を探しに学生たちが例によってタイムトラベルしながら、謎ときをする話です。タイムパラドックスと時間保存則に関する突っ込みも結構掘り下げており時間SFとしてもかなりの仕上がりと思います。アイデア的にもストーリー的にも単純だった「ドゥームズデイ」に比べると、タイムパラドックスの謎ときも結構込み入っていて、ミステリとしてみても面白いと思います。また恋愛小説としてみてもなかなかのもの。色んな要素がブレンドされた、分類不可能なミクスチャ-小説の傑作と思います。
最後はしっかり、SF的な飛躍したオチが用意されているので、お楽しみに。
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